【2026年】HILSを無料で試す方法おすすめ6選|装置は別費用・使えるツールと条件を解説
HILS(ハードウェアインザループシミュレーション)を無料で試す入口を6件で整理。Typhoon HILのVirtual HILとTyphoonSim、Simulink Real-Timeの無料評価版、OpenModelicaなどの条件と、装置は別費用という注意点を比較します。

HILS(ハードウェアインザループシミュレーション)の装置の多くは、公式サイトに価格の掲載がなく、問い合わせで見積もりを取る製品です。そのため「無料で使いたい」と考えても、装置そのものが無料になることは、確認できた範囲ではありませんでした。一方で、入口には無料で使えるソフトや評価の窓口があります。
この記事では、2026年11月6日時点で公式に確認できた無料の入口6件を、ITトレンド for 製造業編集部が整理しました。無料になるのはソフト、体験デモ、評価の申し込み、学生向けの提供です。装置本体と保守は、別に費用がかかります。
実機なしで操作を試すなら:Typhoon HILのVirtual HILが候補です。無償のライセンスで、HIL装置なしにHIL用のソフトを非リアルタイムで動かせます。
電力変換器やモータの設計を先に進めるなら:TyphoonSimが候補です。学術機関は無償で、企業は無料トライアルを申し込めます。
リアルタイム試験ソフトを評価するなら:Simulink Real-Timeの無料評価版を申し込めます。申し込みはフォームで受け付けています。
モデルを自社で作るなら:フリーのオープンソースのOpenModelicaが候補です。HILの実行環境ではなく、モデルを作る側のツールです。
実機の導入を考えるなら:HILSのカテゴリページで、装置の仕様と見積もり方法を確認してください。
無料の入口は、実機の導入前に動作と条件を確かめる手段です。実機のリアルタイム試験は、装置の費用を前提に計画しましょう。
この記事でわかること
無料のHILSの種類
HILSで無料になるのは、装置ではなく、ソフトと入口です。公式で確認できた範囲では、無料の入口は6つに整理できます。種類は、次の表のとおりです。
種類 | 内容 | 費用 | 例 |
|---|---|---|---|
無償のソフトエミュレータ | HIL装置なしで、HIL用のソフトとモデルを非リアルタイムで動かす | Virtual HILのライセンスは無償 | Typhoon HILのVirtual HIL |
オフラインのシミュレータ | PC上で電力変換器やモータのモデルを動かし、同じモデルを実機のHILへ移せる | 学術機関は無償。企業は無料トライアルのあと購入 | TyphoonSim |
評価版の申し込み | リアルタイム試験ソフトを評価するため、フォームから申し込む | 無料評価版。期間と条件は申込ページに記載なし | |
オンラインデモ | サンプル構成を使い、試験ソフトの機能を確かめる | ページに料金の記載なし | Vector CANoeのオンラインデモ |
オープンソース | モデリングとシミュレーションの環境を、ソースコードごと公開している | フリーソフトとして配布 | OpenModelica |
学生向けの提供 | 非営利の学生チームに、車両シミュレーションのライセンスを提供する | 無償(1年間) | IPG AutomotiveのFormula CarMaker |
無料になるのはソフトと入口だけ
Typhoon HILは、HIL用のソフトをフリーミアムとして配布しています。Virtual HILのライセンスは無償で、登録するとメールで有効化キーが届きます。
一方で、実機のHIL装置は有料の製品です。ソフトが無料でも、装置を使ったリアルタイム試験の費用は別に必要になります。
リアルタイム実行には装置が要る
HILSの特徴は、実際の制御装置をつないで、リアルタイムに試験できることです。Typhoon HILの公式ページでは、リアルタイムの実行にHIL装置が必要と案内されています。
無料のソフトエミュレータは、非リアルタイムで動作を確かめる用途です。ECUなどの実物をつないだ試験は、装置を導入してから行います。
対象者が限られる無料もある
TyphoonSimの無償ライセンスは、教授、学生、研究機関が対象です。企業は、無料トライアルを申し込む形になります。
Formula CarMakerは、非営利の学生レーシングチームだけが登録できます。企業の業務では使えないため、対象を先に確認しましょう。
HILSの無料版と有料版の違い
無料の入口と有料の装置は、役割が違います。無料の入口はモデルとテストの準備に使い、有料の装置は実機をつないだ試験に使います。次の表で、観点ごとに違いを確認してください。
観点 | 無料の入口 | 有料のHILS装置・ソフト |
|---|---|---|
実行方式 | Virtual HILは非リアルタイムで実行する | 装置がリアルタイムでモデルを実行する |
実機との接続 | HIL装置なしで使う。実機の入出力は扱わない | ECUや制御基板などの入出力を、装置につないで試験する |
費用 | Virtual HILのライセンスは無償。評価版や学生向けは条件付き | 多くの装置が、公式に価格の掲載なし(問い合わせ) |
モデルの扱い | Virtual HILでは、実機向けに作ったモデルを修正せずに動かせる | モデルの規模や入出力の数は、装置の構成に依存する |
サポート | 評価の申し込み後は、提供元の担当者から連絡が入る場合がある | 保守や校正のサービスが、別にある製品もある |
商用利用 | 公式ページで確認できたものだけが対象。多くは確認できなかった | 購入した製品として、契約に従って業務に使う |
モデルの準備は無料の入口で進められる
Virtual HILでは、実機向けのモデルを非リアルタイムで動かせます。装置の導入前に、動作確認を進められる点が利点です。
TyphoonSimでは、同じモデルを実機のHILへ移せると案内されています。モデルを作り直す手間が減るため、装置の導入後の立ち上げを早められます。
費用と保守は装置側にかかる
実機のHILS装置は、公式サイトに価格の掲載がない製品が多くあります。構成は要件に合わせて組むため、見積もりが必要です。
導入後は、保守や校正の費用もかかる点に注意が必要です。内訳は、HILSの価格・見積もりの記事で整理しています。
無料のHILSを選ぶときのポイント
無料のHILSの入口は、目的に合うものを選ぶことが大切です。確認する項目は、目的、商用利用と対象者、実機へのつなぎやすさ、申し込みの条件の4つです。
試したい目的を決める
目的は、モデルの作成、非リアルタイムでの動作確認、リアルタイム試験ソフトの評価の3つに分けられます。作成にはOpenModelicaとTyphoonSim、確認にはVirtual HILが候補です。
リアルタイム環境の評価には、Simulink Real-Timeの無料評価版のような窓口を使います。目的が決まると、申し込む先が絞り込みやすくなります。
商用利用と対象者を確認する
TyphoonSimの無償ライセンスは学術機関向けで、企業は無料トライアルになります。Formula CarMakerは、非営利の学生チームだけが対象です。
Virtual HILの公式ページには、商用利用の記載を確認できませんでした。業務で使う前に、ライセンスの条件を提供元に確認しましょう。
実機へつなぎやすいかを見る
将来、実機のHILを導入するなら、同じモデルを移せるかが重要です。TyphoonSimは、実機のテストへ同じモデルを移せると案内されています。
OMSimulatorはFMIに対応した環境です。使う装置が対応する形式も、先に確認してください。
申し込みで求められる情報を知る
Virtual HILは、登録後にメールで有効化キーが届く形です。Simulink Real-Timeの評価版では、勤務先や部署などの入力が求められます。
入力した連絡先には、担当者から連絡が入ることを想定しましょう。MathWorksのページは、通常1営業日以内の連絡と案内しています。社内の情報管理のルールを確認してから申し込みましょう。
【比較表】無料で使えるHILSの入口6選
無料の種類、対象と条件、商用利用、主な制限、装置の価格を6件で並べました。上の4件は製品ページがある製品に関わるもので、下の2件は製品ページがないツールです。条件は2026年11月6日時点の公式情報に基づきます。
製品名 | 無料の種類 | 対象・条件 | 商用利用 | 主な制限 | HIL装置の価格 |
|---|---|---|---|---|---|
無料評価版 | 申し込みフォームから。期間と条件は申込ページに記載なし | 確認できなかった | リアルタイム実行にはSpeedgoatなどのハードが別に必要(製品マスタ) | 公式の価格ページに単体価格の表示なし | |
Typhoon HILのVirtual HIL(Typhoon HIL HIL404・HIL506・HIL606の実機とあわせて検討) | 無償ライセンス | 登録するとメールで有効化キーが届く | 確認できなかった | 非リアルタイムのみ。リアルタイムにはHIL装置が必要 | 公式サイトに価格の掲載なし |
TyphoonSim(Typhoon HIL) | 学術機関は無償。企業は無料トライアル | 大学のメールアドレスで申し込む(学術)。企業はフォームで申し込む | トライアルは購入前の評価として案内 | 企業のトライアル期間は記載なし | 公式サイトに価格の掲載なし |
Vector CANoeのオンラインデモ(Vector VT Systemと組み合わせて使う) | オンラインデモ | サンプル構成でCANoeの機能を確かめる | 確認できなかった | ダウンロード版の無償提供は確認できなかった | 公式サイトに価格の掲載なし |
IPG AutomotiveのFormula CarMaker(IPG Automotive Xpack Real-time Systemの開発元) | 無償(1年間) | 非営利の学生レーシングチームのみ | 非営利のチーム活動に限る | 1台のPCのみ。第三者への提供は不可 | 公式サイトに価格の掲載なし |
OpenModelica | オープンソース | 公式サイトからダウンロードする | 商用・非商用の利用を公式が案内 | HILのリアルタイム実行は確認できなかった | なし(フリーソフト) |
【無料版】HILSの無料の入口おすすめ6選
ここでは、製品ページがある製品に関わる入口を先に紹介します。最後に、製品ページがないオープンソースを紹介します。各項目の冒頭に、無料の種類、商用利用、向いている企業、注意点、公式URLをまとめました。
Simulink Real-Time
- 無料の種類:無料評価版(申し込みフォームから)
- 商用利用:確認できなかった(申込ページに期間・条件の記載なし)
- 向いている企業:MATLABとSimulinkのモデルを、リアルタイムで動かして評価したい企業
- 注意点:評価に必要なハードは、担当者へ確認する
- 公式URL:https://jp.mathworks.com/products/simulink-real-time.html
マスワークス合同会社の公式ページには、「無料評価版を申し込む」のボタンがあります。申込ページには、職場のメールアドレスや会社名などの入力欄がありました。
評価版の期間と条件は、申込ページに記載がありませんでした。Speedgoatのシステムは、このソフト向けに設計されたと案内されています。連絡は、通常1営業日以内に担当者から入る形です。
編集部コメント:評価の申し込みは、実機を買う前にリアルタイム試験の流れを確かめる手段です。評価に何が含まれるかは、連絡の際に確認しましょう。
Typhoon HIL Virtual HIL
- 無料の種類:Virtual HILの無償ライセンス(Control Centerを含むフリーミアムのソフト)
- 商用利用:確認できなかった(ダウンロードページとVirtual HILのページに記載なし)
- 向いている企業:HIL装置の導入前に、モデルとテストの準備を進めたい企業
- 注意点:非リアルタイムのみ。リアルタイム実行にはHIL装置が必要
- 公式URL:https://www.typhoon-hil.com/products/virtual-hil-device/
Typhoon HILは、HIL用のソフトをフリーミアムとして配布しています。Virtual HILのライセンスは無償です。登録すると、メールで有効化キーが届きます。
実機向けに作ったモデルを、修正せずに非リアルタイムで動かせると案内されています。実機は、Typhoon HIL HIL404、HIL506、HIL606をご覧ください。
編集部コメント:装置なしでHILのソフトを試せる点が特徴です。Virtual HILの利用条件の全文は、ダウンロード前に提供元で確認しましょう。
TyphoonSim(Typhoon HIL)
- 無料の種類:学術機関は無償ライセンス。企業は無料トライアル
- 商用利用:企業は購入前の評価として案内されている。トライアル期間は記載なし
- 向いている企業:電力変換器やモータ駆動の制御設計を、PC上で先に進めたい企業
- 注意点:企業の無料トライアルは、購入前の評価として案内されている
- 公式URL:https://www.typhoon-hil.com/products/software/typhoonsim/
TyphoonSimは、標準的なPC上でオフラインで動くシミュレータです。電力変換器やモータ駆動に向けた可変ステップの計算を持つ点が特徴です。Pythonによるテストの自動化にも対応します。
教授、学生、研究機関には、機能が制限されない無償ライセンスが案内されています。企業は申込フォームから連絡し、ライセンスキーを受け取る流れです。
編集部コメント:一つのモデルを、オフラインから実機のHILテストまで引き継げる点が利点です。企業は、トライアル期間を申し込み時に確認しましょう。
Vector CANoeのオンラインデモ
- 無料の種類:オンラインデモ(サンプル構成を確認できる)。CANoe.SOVD評価パッケージは別の用途
- 商用利用:確認できなかった
- 向いている企業:Vector VT Systemを使ったECU試験の自動化を、導入前に調べたい企業
- 注意点:ダウンロード版の無償提供は確認できなかった。デモはHIL装置を動かすものではない
- 公式URL:https://www.vector.com/jp/ja/products/products-a-z/software/canoe/
ベクター・ジャパン株式会社のCANoeのページには、「CANoeを体験する」の項目があります。サンプル構成を使って、CANoeの機能と活用方法を確認できると案内されています。
VT Systemは、CANoeと組み合わせて使うHILテストシステムです。同ページには、SOVDを無償でテストできる評価パッケージもあります。ただし、HILの試験とは目的が異なります。
編集部コメント:装置を買わずに、試験ソフトの画面と機能を確かめられる点が特徴です。実機の動作確認は、問い合わせで条件を確認しましょう。
IPG AutomotiveのFormula CarMaker
- 無料の種類:Formula CarMakerプログラム(学生レーシングチーム向けの無償ライセンス)
- 商用利用:不可。非営利の学生レーシングチームだけが登録できる
- 向いている企業:企業には向かない。学生チームの車両シミュレーションの学習に使う
- 注意点:ライセンスは1年間。1台のPCのみで、第三者への提供は不可
- 公式URL:https://www.ipg-automotive.com/jp/company/our-partners/investing-in-education/formula-carmaker-programm
非営利の学生レーシングチームには、CarMakerのライセンスが無償で提供されます。技術サポートも含まれる点が特徴です。対象製品には、CarMaker Officeなどがあります。
ライセンスは1年間です。期間後は、ソフトを起動できなくなります。ソフトは商用製品で、シェアウェアでもフリーウェアでもないと明記されています。
編集部コメント:車両シミュレーションを無償で学べる制度です。Xpack Real-time Systemは、この制度の説明に含まれていません。
OpenModelica
- 無料の種類:オープンソースのモデリング・シミュレーション環境(フリーソフト)
- 商用利用:公式のコンソーシアムのページは、商用・非商用の利用が可能と案内している
- 向いている企業:制御対象のモデルを、自社で作り込みたい企業
- 注意点:HILの実行環境ではない。リアルタイム実行の記載は確認できなかった
- 公式URL:https://openmodelica.org/
OpenModelicaは、産業と学術の用途を想定した、Modelicaベースのモデリング環境です。開発は、非営利団体のOpen Source Modelica Consortiumが支えています。
入手形式は、Windows、Linux、Mac、Docker、仮想マシンです。OMSimulatorは、FMIとSSPに対応した連成シミュレーションの環境と説明されています。
編集部コメント:費用をかけずにモデルの検討を始められる点が特徴です。ライセンス名はページ内で表記が揺れているため、全文を確認してから使いましょう。
公式ページで無料の入口を確認できなかった製品
dSPACE SCALEXIOの製品ページに、評価やデモの記載はありませんでした。OPAL-RT RT-LABの製品ページも同様です。NI VeriStandは、NIの購入ページにも、評価版や無料トライアルの記載がありませんでした。
記載が確認できなかったことは、提供がないことを意味しません。評価機の貸出などは、問い合わせで確認しましょう。
無料で使えるHILSの入口のメリットとデメリット・注意点
無料の入口には、装置を買う前に動作や条件を確かめられるメリットがあります。一方で、リアルタイム試験ができない点や、対象者の制限には注意が必要です。製造業の実務に即して整理します。
装置の導入前にモデルとテストを準備できる
装置が手元にない段階でも、Virtual HILやTyphoonSimでモデルを検討できます。実機の納期や設置場所の調整と、作業を並行できる点が利点です。
モデルが先に整っていれば、装置の導入後の立ち上げが早くなります。試験条件の検討にも、時間を使えます。
候補の装置を比べる材料になる
無料の評価やデモで、ソフトの画面や操作の流れを確かめられます。見積もりの前に、自社の試験項目を整理する機会にもなる点が利点です。
評価版でできる範囲は、製品ごとに異なります。申し込みの際に、確認したい項目を担当者へ伝えましょう。
デメリット:装置は別費用で、リアルタイム試験はできない
Virtual HILは非リアルタイムの実行で、ECUなどの実物をつないだ試験はできません。実機の試験は、装置の導入後に行う形です。
装置は、公式に価格の掲載がない製品が多くあります。無料で始めても、最終的な予算は見積もりで決まる点を押さえましょう。
対象者と商用利用の条件を守る
Formula CarMakerは、非営利の学生チームだけが対象です。TyphoonSimの無償ライセンスは、学術機関向けです。企業が業務で使うと、条件に反するおそれがあります。
Virtual HILと評価版は、商用利用の可否を確認できませんでした。使用許諾を読み、不明な点は提供元に確認しましょう。
編集部コメント:HILSの無料は、実機の前段階を支えるものです。まず目的を決め、モデルの準備に使うのか、ソフトの評価に使うのかを分けて選びましょう。
無料のHILSの入口から実機の導入に切り替える目安
無料の入口は、モデルの準備や機能の確認には十分な場面があります。実物の制御装置をつなぐ試験や、繰り返しの自動試験が必要になった段階で、実機の導入を検討します。次の表で目安を確認しましょう。
観点 | 無料の入口で足りるケース | 実機の導入を検討するケース |
|---|---|---|
試験の内容 | モデルの作成と、非リアルタイムでの動作確認 | ECUなどの実物をつないだ、リアルタイムの試験 |
入出力 | 実機の入出力を扱わない | アナログやデジタルの入出力、車載の通信を実機で模擬する |
試験の回数 | 手作業で数パターンを確認する | 条件を変えた試験を、繰り返し自動で実行する |
体制 | 担当者が数人で、モデルの検討が中心 | 設計と試験の部門で、試験環境を共有して使う |
期間 | 学習や評価の段階 | 開発の工程に、試験の実施日が決まっている |
切り替えのサイン
- モデルの動作は確認できたが、実物の制御基板で試したくなった
- 故障や異常の条件を、実機に近い形で再現する必要が出てきた
- 試験を繰り返し自動で実行し、結果を記録したくなった
- 企業での継続利用に、評価版の期間や学生向けの条件が合わなくなった
- リアルタイムで動かすモデルの規模が、装置の性能の課題になった
実機の価格の公開状況
HILS装置は、公式サイトに価格の掲載がなく、要問い合わせの製品が多くあります。2026年時点では、金額を比べられる製品は限られます。
見積もりの際は、入出力のチャネル数、扱うモデルの規模、通信の種類を伝えるとよいでしょう。費用の内訳は、HILSの価格・見積もりの記事で整理しています。
次に読む記事
HILSの仕組みはHILSとは何かを解説した記事、製品の比較はHILSを比較した記事で確認できます。選び方はHILSの選び方の記事、メーカーの違いはHILSのメーカーを整理した記事が参考になります。
装置の一覧はHILSのカテゴリページです。実機の候補には、dSPACE MicroLabBox IIなどがあります。無料の入口で絞った条件をもとに、見積もりを依頼しましょう。
無料のHILSに関してよくある質問
HILSは無料で使えますか?
装置本体は有料です。無料になるのは、Virtual HILなどのソフトと、評価版の申し込みです。オンラインデモや、学術機関・学生向けの提供もあります。
公式サイトに価格を載せている装置は、確認できた範囲ではほとんどありません。実機の費用は、問い合わせで確認します。
HIL装置がなくても試せますか?
Typhoon HILのVirtual HILは、HIL装置なしで使えると案内されています。実機向けに作ったモデルを、修正せずに非リアルタイムで動かせます。
TyphoonSimもPC上で動くシミュレータです。ただし、リアルタイムの試験や実物の制御装置をつなぐ試験には、HIL装置が必要です。
無料のツールは業務で使ってよいですか?
ツールごとに条件が異なります。Formula CarMakerは、非営利の学生チームだけが対象です。TyphoonSimの無償ライセンスは、学術機関向けです。企業は、無料トライアルで試すことになります。
Virtual HILと評価版は、商用利用の記載を確認できませんでした。業務で使う前に、提供元へ確認してください。
OpenModelicaでHILSはできますか?
OpenModelicaは、モデリングとシミュレーションの環境です。公式のトップ、ダウンロード、GitHubのページを確認しました。HILやリアルタイム実行の記載はありませんでした。
HILSの実行環境としてではなく、制御対象のモデルを作る側のツールとして検討しましょう。実機のHILとつなぐ方法は、使う装置の仕様で確認が必要です。
まとめ
HILSの無料は、装置ではなく、ソフトと入口の無料です。2026年11月6日時点で、公式に確認できた入口は6件でした。Typhoon HILのVirtual HILは無償で、HIL装置なしに非リアルタイムで動かせます。TyphoonSimは学術機関が無償で、企業は無料トライアルです。Simulink Real-Timeには無料評価版の申し込みがあります。OpenModelicaは、モデル作成に使えます。ただし、実物をつないだリアルタイム試験は装置が必要で、価格は問い合わせです。対象者の条件を確認し、HILSのカテゴリページで装置を比べましょう。
HILS(ハードウェアインザループシミュレーション)のおすすめ製品
Simulink Real-Time
マスワークス合同会社
Simulinkモデルを実機で動かすHIL用ソフト
エー・アンド・デイ モータHILS
株式会社エー・アンド・デイ
実モーターなしでモータECUを検証
NI VeriStand
日本ナショナルインスツルメンツ株式会社
HILを動かすNIのリアルタイム試験ソフト
Vector VT System
ベクター・ジャパン株式会社
CANoeと組むモジュール式HILテストシステム
Typhoon HIL HIL404
タイフーンヒル・ジャパン合同会社
モーター・EV向けの4コアHILシミュレータ
OPAL-RT RT-LAB
OPAL-RT TECHNOLOGIES, Inc
Simulinkモデルを実時間で動かす実行ソフト
HILS(ハードウェアインザループシミュレーション)比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| Simulink Real-Time | マスワークス合同会社 | 要見積もり | Simulinkモデルを実機で動かすHIL用ソフト | 詳細を見る | |
| エー・アンド・デイ モータHILS | 株式会社エー・アンド・デイ | 要見積もり | 実モーターなしでモータECUを検証 | 詳細を見る | |
| NI VeriStand | 日本ナショナルインスツルメンツ株式会社 | オンプレミス | HILを動かすNIのリアルタイム試験ソフト | 詳細を見る | |
| Vector VT System | ベクター・ジャパン株式会社 | 要見積もり | CANoeと組むモジュール式HILテストシステム | 詳細を見る | |
| Typhoon HIL HIL404 | タイフーンヒル・ジャパン合同会社 | 要見積もり | モーター・EV向けの4コアHILシミュレータ | 詳細を見る | |
| OPAL-RT RT-LAB | OPAL-RT TECHNOLOGIES, Inc | 要見積もり | Simulinkモデルを実時間で動かす実行ソフト | 詳細を見る | |
| Concurrent SIMulation Workbench | コンカレント日本株式会社 | 要見積もり | HIL・DIL向けの実時間基盤 | 詳細を見る | |
| エー・アンド・デイ HELIOS | 株式会社エー・アンド・デイ | 要見積もり | 複数筐体へ広げられる国産HILS | 詳細を見る | |
| Typhoon HIL HIL506 | タイフーンヒル・ジャパン合同会社 | 要見積もり | 最大6コアの中位パワエレHILシミュレータ | 詳細を見る | |
| dSPACE SCALEXIO | dSPACE Japan株式会社 | 要見積もり | 信号からパワーまで広げられるモジュール型HIL | 詳細を見る | |
| Typhoon HIL HIL606 | タイフーンヒル・ジャパン合同会社 | 要見積もり | 最大8コアの最上位パワエレHILシミュレータ | 詳細を見る | |
| エー・アンド・デイ AD-PROCYON | 株式会社エー・アンド・デイ | 要見積もり | Simulinkモデルを並列実行する実時間機 | 詳細を見る | |
| OPAL-RT OP4610XG2 | OPAL-RT TECHNOLOGIES, Inc | 要見積もり | FPGA搭載の中規模リアルタイムシミュレータ | 詳細を見る | |
| IPG Automotive Xpack Real-time System | IPG Automotive株式会社 | 要見積もり | CarMaker用の車両HIL実時間機 | 詳細を見る | |
| RTDS NovaCor 2.0 | RTDS Technologies Inc. | 要見積もり | 電力系統用リアルタイムシミュレータ | 詳細を見る | |
| OPAL-RT OP5707XG2 | OPAL-RT TECHNOLOGIES, Inc | 要見積もり | FPGA一体の高性能HIL向けリアルタイムシミュレータ | 詳細を見る | |
| 鷺宮製作所 ステアリングHILS CRH440 | 株式会社鷺宮製作所 | 要見積もり | 車両なしでステアリングを評価 | 詳細を見る | |
| dSPACE MicroLabBox II | dSPACE Japan株式会社 | 要見積もり | 大容量FPGA搭載のコンパクトHIL機 | 詳細を見る | |
| AVL Inverter TS | エイヴィエルジャパン株式会社 | 要見積もり | インバーターを単体で試すパワーHIL試験システム | 詳細を見る | |
| dSPACE SCALEXIO Power HIL | dSPACE Japan株式会社 | 要見積もり | 最大1,250VのパワーHILテストベンチ | 詳細を見る |
よくある質問
QHILSは無料で使えますか?
装置本体は有料です。無料になるのは、Typhoon HILのVirtual HILなどのソフトと、Simulink Real-Timeの無料評価版の申し込みです。オンラインデモや、学術機関・学生向けの提供もあります。公式サイトに価格を載せている装置は、確認できた範囲ではほとんどなく、実機の費用は問い合わせで確認します。
QHIL装置がなくても試せますか?
Typhoon HILのVirtual HILは、HIL装置なしで使えると案内されています。実機向けに作ったモデルを、修正せずに非リアルタイムで動かせます。TyphoonSimもPC上で動くシミュレータです。ただし、リアルタイムの試験や実物の制御装置をつなぐ試験には、HIL装置が必要です。
Q無料のツールは業務で使ってよいですか?
ツールごとに条件が異なります。Formula CarMakerは非営利の学生チームだけが対象で、TyphoonSimの無償ライセンスは学術機関向けです。企業は無料トライアルで試すことになります。Virtual HILと評価版は商用利用の記載を確認できなかったため、業務で使う前に提供元へ確認してください。
QOpenModelicaでHILSはできますか?
OpenModelicaはモデリングとシミュレーションの環境です。公式のトップ、ダウンロード、GitHubのページを確認しましたが、HILやリアルタイム実行の記載はありませんでした。HILSの実行環境ではなく、制御対象のモデルを作る側のツールとして検討し、実機とつなぐ方法は使う装置の仕様で確認してください。
