【2026年】無料で使えるOTセキュリティおすすめ5選|OSS・体験版・商用利用の可否を解説
無料で使えるOTセキュリティを5製品で整理。Zeek、Suricata、Malcolm、CSETのオープンソースと、Palo Alto Networksの無料トライアルの違いを、商用利用の可否、パッシブ監視とアクティブスキャンの違い、検証環境の観点でまとめます。

OTセキュリティ(工場・制御システムの保護)には、無料で使えるフリーソフトやオープンソースがあります。商用製品でも、期間を限った無料トライアルを案内するものがあります。ただし、無料の中身は役割も条件も異なり、止められない設備にそのまま入れてよいとは限りません。この記事では、無料で使えるOTセキュリティ5製品の範囲と制限を、ITトレンド for 製造業編集部が整理しました。
業務で通信を監視・検知するなら:ZeekとCISA公開のICSNPP、Suricata(どちらもオープンソース)
通信記録を画面で調べるなら:Malcolm(Zeek・Suricataなどを組み合わせたオープンソース)
有料製品を試したいなら:Palo Alto Networks OT Device Securityの60日間の無料トライアル
継続して使うなら:OTセキュリティのカテゴリページで、有料のOTセキュリティ製品を比較
無料のOTセキュリティは、監視や検知など、役割の一部を担う道具です。止められない設備に入れる前に、検証環境での確認を済ませましょう。
この記事でわかること
無料のOTセキュリティの種類
無料のOTセキュリティは、役割によって種類が分かれます。通信の解析、侵入の検知、記録を調べる基盤、対策の評価の4つです。無料の中身は、フリーソフトとして配布されるオープンソースと、期間限定の無料トライアルに整理できます。
種類 | 役割 | 商用利用 | 例 |
|---|---|---|---|
オープンソース(通信の解析) | 制御ネットワークの通信を受動的に監視し、ログを残す | ライセンス条件に従う(BSD 3-Clause) | Zeek、ICSNPP |
オープンソース(侵入の検知・防御) | ルールに基づく不審な通信の検知。インラインの防御にも使える | ライセンス条件に従う(GPLv2) | Suricata |
オープンソース(解析基盤) | Zeek・Suricataなどを組み合わせ、通信記録を画面で調べる | ライセンス条件に従う(Apache License 2.0) | Malcolm |
オープンソース(対策の評価) | 質問に沿って、ICSやITのセキュリティ対策の状況を評価する | ライセンス条件に従う(MITとApache License 2.0) | CSET |
無料トライアル(評価版) | 有料製品の機能を、期間を限って試す | 評価用。本番での利用可否は公式ページに記載なし | Palo Alto Networks OT Device Security |
オープンソースは監視と検知の部品になる
ZeekとSuricataは、通信を見て記録や警告を出すオープンソースです。どちらも画面付きの完成品ではなく、ルールや保管先は、利用者が組み合わせて整えます。
Malcolmは、ZeekやSuricataなどをまとめた解析基盤です。完成品に近い形で試せますが、設備への接続や運用の設計は、自社で行います。
トライアルは評価用の位置づけ
商用製品の無料トライアルは、期間と対象が限られます。例えばPalo Alto Networksの試用は、60日間です。対象は、ファイアウォール5台までです。製品の位置づけはOTセキュリティのカテゴリページで確認できます。
期間限定のトライアルは、評価用と考えてください。本番で使い続けるには、有償の契約が必要になる場合があります。条件は、申込前に確認しましょう。
OTセキュリティの無料版と有料版の違い
無料版と有料版の違いは、機能の数よりも、設備に入れて運用を続けるための支えにあります。役割の範囲、産業用プロトコルへの対応、導入と運用の支援が主な差です。次の表で全体像を確認してください。
観点 | 無料(オープンソース・トライアル) | 有料の商用製品 |
|---|---|---|
役割の範囲 | 1つで全部は賄えない。監視、検知、可視化は別々の道具になる | 可視化と検知を1つにまとめた製品がある |
産業用プロトコル | 公式の一覧で確認する。一覧にないものは自前で対応する | 製品ごとに対応の一覧を公開している。一覧の外は問い合わせが要る |
導入の形 | 自社でサーバーやセンサーを用意し、設定する | センサー機器や回線を含む構成がある。例えばWideAngle OsecTは、ミラーポートにつなぐ構成 |
運用・更新 | ルールの更新や脆弱性への対応は自社 | 保守契約に含まれるものがある |
国内の支援 | 確認した公式ページは英語。導入支援の窓口はない | 国内の販売元や代理店が窓口になる製品が多い |
価格 | ライセンス費用は0円。構築と運用の工数は自社が負担する | 公開価格があるものと、見積もりのみのものがある |
役割の分担と、1つで全部は賄えない点
Zeekは通信を記録し、Suricataはルールで不審な通信を検知します。CSETは対策の自己評価に使うもので、通信の監視は行いません。目的ごとに道具が分かれます。
資産の棚卸しから検知、対応までを1つの製品で進めたい場合は、有料の商用製品が候補になります。無料の道具を組み合わせるなら、役割の抜けを先に洗い出しましょう。
継続的な運用・更新は自社の仕事
オープンソースは、ライセンス費用がかかりません。その代わり、ルールの更新、ソフトウェアの更新、脆弱性への対応は、利用者が担います。
Malcolmの公式のクイックスタートには、商用サポートの案内がありません。担当者の工数と、更新を続ける体制を、導入前に見積もっておきましょう。
国内の導入支援と日本語の情報
今回確認したZeek、Malcolm、CSETの公式ページは、英語です。国内で導入を支援する窓口の案内は、確認した範囲では見当たりませんでした。
有料製品には、国内の販売元が窓口になるものがあります。例えばNozomi Guardianは、メーカーの公式サイトが英語のみです。日本語の情報は、販売パートナー経由になります。
価格差の目安
2026年時点で、WideAngle OsecTのType Nプランは、センサー1台ごとの料金です。初期費は350,000円、月額は90,000円です。税抜の表記で、2025年6月10日の公式お知らせに載っています。
Microsoft Defender for IoTは、サイト単位の年間サブスクリプションです。最大100台のXSは、月額相当で10,494円からとなっています。センサーの機器は含まれません。多くの製品は見積もりが前提です。
無料のOTセキュリティを選ぶときのポイント
無料のOTセキュリティは、機能の多さよりも、設備に影響を与えずに使えるかを先に確認します。確認する項目は、商用利用、産業用プロトコル、導入方式、検証のしやすさ、サポートの5つです。
商用利用できるか
オープンソースは、ライセンスの条件に従えば業務でも使えます。ZeekはBSD 3-Clauseで、SuricataはGPLv2が適用されます。MalcolmはApache License 2.0です。
無料トライアルは、評価用として使う前提です。トライアルを本番の設備に使ってよいかは、公式ページに記載がない場合があります。申込の前に、提供元へ確認しましょう。
自社の設備の産業用プロトコルに対応するか
Zeekは標準でModbusとDNP3を解析できます。ICSNPPを足すと、EtherNet/IPやS7commなども解析できます。
三菱電機のMELSECなど、確認した一覧に挙がらないプロトコルは、対応しているか分かりません。自社のPLCの通信方式を調べ、公式の一覧と照らし合わせてください。
パッシブ監視かインラインか
ミラーポートやタップから通信のコピーを見るパッシブ型は、通信経路に入りません。Suricataのインラインの防御(IPSモード)は、通信の経路に置く方式で、扱いが異なります。
NISTのSP 800-82 Rev.3は、聞くだけの受動の監視を、最初に取り組む手段になりうるとしています。止められない設備では、この順序で考えましょう。
設備に入れる前に検証できるか
Malcolmは、パケットキャプチャ(pcap)ファイルを入力にできる点が特徴です。過去の通信記録があれば、設備につなぐ前に、画面や検知の様子を確かめられます。
無料トライアルも、検証の機会になります。期間内に確認したい項目を、先に決めておきましょう。設備側の準備には、時間の余裕を見ておく必要があります。
サポート・日本語・更新頻度
今回確認したオープンソースの公式ページに、問い合わせ窓口の案内は見当たりませんでした。使い方や不具合は、ドキュメントとコミュニティが頼りです。
更新が続いているかは、公式のリポジトリのリリースで確認できます。更新が止まったオープンソースは、新しい脆弱性への対応が止まる点に注意しましょう。
【比較表】無料で使えるOTセキュリティ5選
無料で使えるOTセキュリティ5製品を、無料の種類と商用利用、制限、産業用プロトコルで比べます。製品ページがある製品を先に、オープンソースをその後に並べました。
製品名 | 無料の種類 | 商用利用 | 主な制限 | 提供形態 | 産業用プロトコル | 有料版の価格目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
60日間の無料トライアル | 評価用。本番での利用可否は記載なし | ファイアウォール5台まで。拡大は承認制 | Palo Alto NGFW上のサービス | 公式ページに一覧なし | 見積もり(ファイアウォール1台ごとのライセンス) | |
Zeek(ICSNPP) | オープンソース | 可(BSD 3-Clause) | 画面や検知ルールは自前で整える | ソフトウェア | Modbus、DNP3のほか、ICSNPPでEtherNet/IP、S7comm、Omron FINSなど | 有料版なし |
Suricata | オープンソース | 可(GPLv2) | 通信経路に置くIPSモードは運用に注意 | ソフトウェア | Modbus、ENIP/CIP、DNP3 | 有料版なし |
Malcolm | オープンソース | 可(Apache License 2.0) | 商用サポートの案内なし | Dockerコンテナ | ICSNPP経由でModbus、DNP3、EtherNet/IP、S7comm、Omron FINSなど | 有料版なし |
CSET | オープンソース | 可(MITとApache License 2.0) | 通信の監視や検知は行わない | Windows。Mac・LinuxはDocker | 対象外 | 有料版なし |
価格・条件は2026年時点で、各公式サイトを確認した内容です。条件は提供元の都合で変わるため、導入前に最新の情報を確認してください。
【無料版】OTセキュリティおすすめ5選
ここでは、製品ページがある製品を先に挙げます。続いて、フリーソフトの4製品を紹介します。各製品の冒頭に、無料の種類と商用利用、向いている企業、注意点をまとめました。
Palo Alto Networks OT Device Security
- 無料の種類:60日間の無料トライアル(公式の試用ページでは「Industrial OT Security」の名称)
- 商用利用:評価用のトライアル。本番での利用可否は公式ページに記載がない
- 向いている企業:すでにPalo Alto Networksのファイアウォールを使っている、または評価用に導入できる工場
- 注意点:対象はファイアウォール5台まで。日本向けの申込条件は、公式ページで確認できていない
公式の試用ページは、60日間の利用を案内しています。範囲は次世代ファイアウォール5台までで、承認があれば広げられます。内容は、資産の把握やリスクの評価、仮想パッチ、750以上の脅威シグネチャによる監視などです。
申込は公式のフォームから行い、営業の担当者が試用を始めます。前提は、PAN-OS 10.2以降のファイアウォールと、脅威防御のライセンスです。本番で使い続けるなら、見積もりが必要になります。
編集部コメント:すでに同社のファイアウォールがある工場では、追加のセンサーなしで試せる点が利点です。申込ページは英語のため、日本での提供条件は、販売元に確認しましょう。
Zeek(ICSNPP)
- 無料の種類:オープンソース(Zeek、ICSNPPともにBSD 3-Clause)
- 商用利用:可(ライセンス条件に従う)
- 向いている企業:ネットワーク解析の技術者がいて、通信ログを自社で蓄積・分析したい工場
- 注意点:画面や検知ルールは自前で整える。確認した公式ページは英語
Zeekは、公式サイトで、無料のオープンソースで本番環境で使えると案内されています。通信を受動的に観察し、構造化されたログを出す仕組みです。ModbusとDNP3は、標準の解析機能があります。
CISA公開のICSNPPを足すと、EtherNet/IPやS7commなども解析できます。三菱電機のMELSECは、確認した一覧に挙がっていません。対応は、個別の確認が必要です。
編集部コメント:制御ネットワークの通信を、まず聞くだけの形で記録したい場合に向きます。検知や画面は別途整える必要があるため、運用できる人材が前提です。
Suricata
- 無料の種類:オープンソース(GPLv2)
- 商用利用:可(ライセンス条件に従う)
- 向いている企業:ルールに基づく検知を自社で運用でき、IT側の監視の経験がある部門
- 注意点:インラインで防御するIPSモードは、通信経路に入る。止められない設備では慎重に扱う
Suricataは、公式サイトでオープンソースと案内される、侵入検知・防御のエンジンです。アプリケーション層の解析に、Modbus、ENIP/CIP、DNP3が含まれます。検知専用のNIDSとして使えるのが特徴です。
防御の用途では、nfqueueなどを使うIPSモードもあります。この方式は、通信の経路に置いて遮断します。設備を止めない前提の現場では、まず検知だけの構成を検討しましょう。
編集部コメント:ルールで検知する運用に慣れた部門に向きます。産業用プロトコルの検知ルールは、自社で選んで整える作業が要ります。
Malcolm
- 無料の種類:オープンソース(Apache License 2.0)
- 商用利用:可(ライセンス条件に従う)
- 向いている企業:pcapや通信ログを画面で調べたい、技術者のいる工場
- 注意点:公式のクイックスタートに商用サポートの案内がない。Dockerでの運用が前提
Malcolmは、pcapファイルやZeekのログ、Suricataの警告を受け取る解析基盤です。Zeek、Suricata、Arkimeなどを組み合わせた構成が特徴です。画面で通信を調べられます。
産業用プロトコルは、ICSNPP経由で、Modbus、DNP3、S7commなどを解析します。ライブの通信は、軽量のフォワーダーで転送する形が基本です。導入はDockerコンテナで行う点を押さえましょう。
編集部コメント:過去のpcapで、検知や画面の様子を確かめる用途に向きます。本番の設備に接続する前の検証にも使えますが、運用の設計は自社で行います。
CSET
- 無料の種類:オープンソース(MITとApache License 2.0)
- 商用利用:可(ライセンス条件に従う)
- 向いている企業:ツール導入の前に、自社の対策状況を整理したい工場の担当者
- 注意点:通信の監視や検知はしない。Windows 10以降などが動作環境
CSETは、CISAとアイダホ国立研究所が開発した、セキュリティ評価のデスクトップツールです。ICSとITのネットワークの対策状況を、手順に沿って評価できます。
動作環境は、Windows 10以降またはWindows Server 2016以降です。MacとLinuxは、Dockerで使えます。通信を監視する道具ではないため、他の道具を選ぶ前の整理に使いましょう。
編集部コメント:どこから対策を始めるかを整理したい段階で役立ちます。監視ツールの選定に入る前の、棚卸しとして使いましょう。
無料トライアルが確認できない製品のデモ
Cisco Cyber Visionの公式ページには、3種類のデモがあります。ガイド付きツアーと、dCloudのインスタントデモ、専門家によるカスタムデモです。ページに費用の記載はありません。
Nozomi Guardianは、公式サイトで、プラットフォームのデモ動画を公開しています。Tenable One OT Exposureは、デモの申込のみです。無料トライアルの記載はありません。実機での評価は、個別の相談です。
なお、Cisco Cyber Visionには、スイッチの注文に付くライセンスがあります。対象の産業用スイッチを注文すると、24エンドポイント分が3年間、追加費用なしで付きます。2025年8月23日以降の注文が対象です。
無料で使えるOTセキュリティのメリットとデメリット・注意点
無料のOTセキュリティは、費用をかけずに制御ネットワークを把握できる点がメリットです。一方で、止められない設備への影響と、運用の負担に注意が必要です。製造業の現場に即して整理します。
止められない設備に導入するリスク
制御システムには、止められない設備や、安全に関わる設備が含まれます。NISTのSP 800-82 Rev.3は、機器へ監視を入れる条件を示しています。運用性能や安全に、悪影響がないことです。
インラインで経路に入る製品は、通信が途切れる可能性があります。導入の作業は、計画停止の時期に合わせましょう。無料の道具でも、同じ考え方が前提です。
パッシブ監視とアクティブスキャンの違い
パッシブ監視は、スイッチを流れる通信を見るだけで、ネットワークに通信を足しません。NISTは、機器が予期せぬ動作をしやすい制御系に向くとしています。通信しない機器や、暗号化された通信は把握できません。
アクティブスキャンは、機器へ直接問い合わせる方式です。NISTは、機器の不安定化や工程への干渉を招くおそれがあるとして、極めて慎重に扱うよう求めています。計画停止中の実施が望ましいとされます。
導入前の検証環境
NISTは、パッチなどの変更を、本番へ入れる前にテスト環境で確かめるよう推奨しています。アクティブスキャンを使う自動化の仕組みも、導入前の検証が必要です。
検証には、実機に近い構成の環境と、過去のpcapが使えます。ミラーポートの設定がスイッチに与える負荷も、先に確かめておくとよいでしょう。
非商用・評価版を業務で使うライセンス違反のリスク
非商用や個人向けの無償版は、業務で使うことができません。体験版や無料トライアルは評価用で、本番の設備を守る用途は、対象外になる場合もあります。
今回のフリーソフトのオープンソースは、ライセンスの条件に従えば業務でも使えます。ただし、GPLv2などは再配布の条件が付く点に注意してください。社内の法務や情報システム部門と、事前に確認しておくことが前提です。
脆弱性への継続的な対応は自社
オープンソースの更新や、検知ルールの見直しは、自社の仕事です。更新を怠ると、新しい攻撃や、ソフトウェア自体の脆弱性に追随できません。
運用の担当者と、更新の周期を決めてから導入しましょう。担当者の異動で運用が止まる点も、見落とされやすい注意点です。製品を作る側の脆弱性管理は、無料で使えるSBOMツールをご覧ください。
編集部コメント:無料のOTセキュリティは、まず聞くだけの形で通信を把握する用途に向きます。設備を止めない運用を優先し、検証環境と計画停止を前提に進めましょう。
無料のOTセキュリティから有料版に切り替える目安
無料の範囲で足りるのは、通信の把握や、自社での検証の段階です。常時の監視、複数工場の管理、国内の支援が必要になったら、有料製品を検討する段階です。次の表を目安にしてください。
無料で足りるケース | 有料版を検討すべきケース |
|---|---|
特定のラインの通信を記録し、実態を把握する | 複数の工場を、本社でまとめて監視したい |
過去のpcapで、検知や画面を試す | 異常を見つけたときの調査と対応を、専門の支援で進めたい |
自社に、解析の技術者と更新を続ける体制がある | 国内の販売元による導入と保守の窓口が必要 |
ツール導入の前に、対策状況を整理する | 取引先や社内規程に、製品としての保守が求められる |
切り替えのサイン
- 監視する拠点が増え、ログの収集と更新を人手では続けられなくなった
- 検知した警告への対応を、社内だけでは判断できなくなった
- 産業用プロトコルの追加や、検知ルールの整備に、工数がかかりすぎている
- 評価用のトライアルで効果を確認でき、本番への展開を決めた
有料版の価格帯
2026年時点で、公開価格のある製品は一部にとどまります。WideAngle OsecTは、センサー1台ごとの料金です。初期費350,000円、月額90,000円(税抜)がかかります。Microsoft Defender for IoTは、サイト単位の価格です。XSは最大100台で、月額相当10,494円となっています。
多くの製品は、見積もりを取って価格を確かめる形になります。Palo Alto Networks OT Device Securityは、ファイアウォールごとのライセンスが前提です。費用は台数や構成で変わります。
次に読む記事
有料のOTセキュリティの製品は、OTセキュリティのカテゴリページで比較できます。製品を作る側の脆弱性管理は、無料で使えるSBOMツールをご覧ください。
無料のOTセキュリティに関してよくある質問
無料のOTセキュリティやフリーソフトについて、現場でよく聞かれる疑問をまとめました。止められない設備への導入を考える際の参考にしてください。
無料ツールだけで制御システムを守れますか?
無料ツールだけで制御システム全体を守るのは難しいといえます。ZeekやSuricataが担うのは、通信の記録と検知です。遮断や端末の保護、リモート接続の管理は、別の仕組みが要ります。まず通信の把握から始め、不足する役割を洗い出しましょう。
無料トライアルや評価版を、本番の設備で使ってよいですか?
評価用の位置づけです。Palo Altoの無料トライアルは60日間です。本番での利用可否は、公式ページに記載がありません。止められない設備へ入れる場合は、提供元に条件を確認してください。検証環境での確認も、先に済ませましょう。
オープンソースのZeekやSuricataは、産業用プロトコルに対応していますか?
対応しています。Zeekは標準でModbusとDNP3を解析できます。SuricataはModbus、ENIP/CIP、DNP3の解析が可能です。ZeekはICSNPPの追加で、S7commやOmron FINSも扱えます。MELSECなど一覧にないものは、個別の確認が必要です。
パッシブ監視なら、設備に影響はありませんか?
パッシブ監視は通信を足さないため、機器へ直接問い合わせる方式より影響が小さいとされます。ただし、スイッチのミラーポート設定は変更作業です。変更前にテスト環境で確かめ、計画停止の時期に合わせましょう。通信しない機器や暗号化された通信は、見えない点にも注意が必要です。
まとめ
無料のOTセキュリティには、フリーソフトのZeekやSuricata、Malcolm、CSETがあります。商用製品では、Palo Alto Networks OT Device Securityが試用を案内しています。監視と検知はZeekとSuricata、画面での調査はMalcolmが候補です。
どの道具も、役割の一部を担うもので、1つで全部は賄えません。止められない設備では、パッシブ監視から始め、検証環境で確認してから進めましょう。継続して使うなら、OTセキュリティのカテゴリページで有料製品を比較してください。
OTセキュリティ(工場・制御システム向け)のおすすめ製品
WideAngle OsecT
NTTドコモビジネス株式会社
ミラーポートにつなぐだけの国産SaaS型OT-IDS
Nozomi Guardian
Nozomi Networks Inc.
受動監視で資産とプロセス値の異常を捉える
Microsoft Defender for IoT
Microsoft Corporation
エージェントレスのOT監視
PFU iNetSec SF
株式会社PFU
未許可機器を見える化し遮断する
TXOne Stellar
TXOne Networks Japan合同会社
Windows 2000〜の制御端末を守るOT専用保護
Ewon Cosy+
HMSインダストリアルネットワークス株式会社
機械と遠隔のエンジニアをVPNで結ぶゲートウェイ
OTセキュリティ(工場・制御システム向け)比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| WideAngle OsecT | NTTドコモビジネス株式会社 | サブスクリプション | ミラーポートにつなぐだけの国産SaaS型OT-IDS | 詳細を見る | |
| Nozomi Guardian | Nozomi Networks Inc. | 要見積もり | 受動監視で資産とプロセス値の異常を捉える | 詳細を見る | |
| Microsoft Defender for IoT | Microsoft Corporation | サブスクリプション | エージェントレスのOT監視 | 詳細を見る | |
| PFU iNetSec SF | 株式会社PFU | ハイブリッド | 未許可機器を見える化し遮断する | 詳細を見る | |
| TXOne Stellar | TXOne Networks Japan合同会社 | 要見積もり | Windows 2000〜の制御端末を守るOT専用保護 | 詳細を見る | |
| Ewon Cosy+ | HMSインダストリアルネットワークス株式会社 | 要見積もり | 機械と遠隔のエンジニアをVPNで結ぶゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Dragos Platform | Dragos, Inc. | 要見積もり | 600以上のOTプロトコルを解析する監視基盤 | 詳細を見る | |
| Tenable One OT Exposure | Tenable Network Security Japan株式会社 | 要見積もり | OT資産と脆弱性を洗い出す | 詳細を見る | |
| Cisco Cyber Vision | シスコシステムズ合同会社 | 要見積もり | 産業用スイッチ内蔵センサーでOT資産を可視化 | 詳細を見る | |
| IIJ Safous Industrial SRA | 株式会社インターネットイニシアティブ | サブスクリプション | 保守の遠隔接続を管理するOT向け | 詳細を見る | |
| Claroty xDome | Claroty, Inc. | 要見積もり | 450以上のプロトコルでOT資産とリスクを把握 | 詳細を見る | |
| Forescout SRA | フォアスカウト・テクノロジーズ株式会社 | 要見積もり | 保守ベンダーの接続を申請から監視まで管理 | 詳細を見る | |
| FL MGUARD 2000/4000シリーズ | フエニックス・コンタクト株式会社 | 要見積もり | 構成を変えずに足せる産業用ルーター | 詳細を見る | |
| MetaDefender Kiosk | OPSWAT JAPAN株式会社 | 要見積もり | USBメモリを持ち込み前に検査・無害化 | 詳細を見る | |
| FortiGate Rugged | フォーティネットジャパン合同会社 | 要見積もり | IEC 62443-4-2 SL4認証の産業用NGFW | 詳細を見る | |
| Kaspersky Industrial CyberSecurity | 株式会社カスペルスキー | 要見積もり | OT監視と端末保護を1つに | 詳細を見る | |
| Check Point Rugged Firewall | Check Point Software Technologies 株式会社 | 要見積もり | SCADAプロトコルを制御する耐環境FW | 詳細を見る | |
| Moxa EDR-G9010シリーズ | Moxa Japan合同会社 | 要見積もり | MELSEC・FINSをDPIで検査する | 詳細を見る | |
| Palo Alto Networks OT Device Security | パロアルトネットワークス株式会社 | 要見積もり | 既存NGFWにOT可視化を足す | 詳細を見る | |
| MHIパワーエンジニアリング OWCD | MHIパワーエンジニアリング株式会社 | 要見積もり | 通信を物理的に片方向に限る | 詳細を見る |
よくある質問
Q無料ツールだけで制御システムを守れますか?
無料ツールだけで制御システム全体を守るのは難しいといえます。ZeekやSuricataが担うのは、通信の記録と検知です。遮断や端末の保護、リモート接続の管理は、別の仕組みが要ります。まず通信の把握から始め、不足する役割を洗い出しましょう。
Q無料トライアルや評価版を、本番の設備で使ってよいですか?
評価用の位置づけです。Palo Altoの無料トライアルは60日間です。本番での利用可否は、公式ページに記載がありません。止められない設備へ入れる場合は、提供元に条件を確認してください。検証環境での確認も、先に済ませましょう。
QオープンソースのZeekやSuricataは、産業用プロトコルに対応していますか?
対応しています。Zeekは標準でModbusとDNP3を解析できます。SuricataはModbus、ENIP/CIP、DNP3の解析が可能です。ZeekはICSNPPの追加で、S7commやOmron FINSも扱えます。MELSECなど一覧にないものは、個別の確認が必要です。
Qパッシブ監視なら、設備に影響はありませんか?
パッシブ監視は通信を足さないため、機器へ直接問い合わせる方式より影響が小さいとされます。ただし、スイッチのミラーポート設定は変更作業です。変更前にテスト環境で確かめ、計画停止の時期に合わせましょう。通信しない機器や暗号化された通信は、見えない点にも注意が必要です。
