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選び方・ノウハウ#産業用カメラ#マシンビジョンカメラ#選び方

産業用カメラの最適な選び方を徹底解説!おすすめの製品も紹介

産業用カメラの選び方を、目的別・部門別・企業規模別の3つの切り口から解説。エリア・ラインスキャン・3Dなど4つの種類、解像度とフレームレート、インターフェース、SDK、設置環境の見方と、よくある4つの失敗を整理します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
産業用カメラの最適な選び方を徹底解説!おすすめの製品も紹介

産業用カメラは、生産ラインで外観検査や寸法計測、位置決め、文字・コードの読み取りに使う撮像用のカメラです。マシンビジョンカメラとも呼ばれます。ただし、種類やインターフェース、レンズマウント、SDKなど、確認する項目が多い製品です。条件を整理しないまま選ぶと、導入後に「PCに取り込めない」「現場に置けない」と気づくことになりかねません。この記事では、種類の違いと、目的・部門・企業規模という3つの切り口から選び方を整理しました。

  • 撮る対象:キズや異物なのか、形状や位置なのかで、エリア、ラインスキャン、3D、特殊カメラの種類が分かれる
  • 解像度とフレームレート:見つけたい最小の欠陥と、ラインの速度から必要な値を決める
  • インターフェース:GigE Vision、USB3 Vision、CoaXPress、Camera Linkのうち、配線距離と取り込み環境に合うものを選ぶ
  • SDKと設置環境:使う画像処理ソフトとの相性、保護等級、動作温度、国内サポートを確認する

撮る対象と、必要な解像度・速度を先に整理すると、候補となるカメラのタイプを絞り込みやすくなります。残りの条件まで確認すると、導入後の手戻りを抑えられます。


この記事でわかること

01

産業用カメラの基礎知識

選び方に入る前に、産業用カメラが何をする機器なのかを押さえます。役割が曖昧なままだと、判定まで任せられると思い込んで選びかねません。基本的な用語は、産業用カメラとはの記事でも整理しています。

産業用カメラが担う役割

産業用カメラは、生産ラインのワークを撮像し、画像を画像処理装置やPCへ送る機器です。主な用途は、キズ・異物・欠けなどの外観検査と、部品や製品の寸法計測です。

ロボットのピッキングや位置決めにも使います。文字やコードの読み取りと、高速ラインでの動きの解析も、主な使い方です。カメラが担うのは撮像までで、判定は接続する側のソフトウェアが行います。

判定はカメラの外で行う

多くの産業用カメラは、画像を取り込む役割に徹するのが基本です。例えばTeledyne DALSA Lineaでは、判定と結果の管理は画像処理側が担います。

カメラ内にAIを載せ、単体で判定する製品は、AIカメラとして別の扱いになります。カメラを選ぶ際は、画像処理ソフトとの組み合わせも同時に考えましょう。SDKが対応する言語やOSは、製品ごとに異なります。

選定でつまずきやすい理由

産業用カメラは、比較する軸が多い製品です。種類、解像度、センサーの方式が重なります。インターフェース、レンズマウント、SDKも確認事項です。

同じシリーズでも型式が多く、組み合わせの確認に手間がかかります。例えばTeledyne FLIR Blackfly Sは、GigE版だけで52型式あります。価格を公開しない製品も多く、総額はカタログだけでは見積もりにくい状況です。

編集部コメント:問い合わせ前に、次の4点をまとめましょう。ワークの大きさ、最小の欠陥、ラインの速度、設置場所です。メーカーごとの提案を比べやすくなります。


02

産業用カメラの種類

産業用カメラは、撮像の方式と取得する情報の違いで、大きく4つに分けられます。どの種類を選ぶかで、必要な照明も取り込みの機器も変わります。まず全体像をつかみましょう。

  • エリアカメラ
  • ラインスキャンカメラ
  • 3Dカメラ
  • 赤外線・偏光・高速度などの特殊カメラ

エリアカメラ

静止したワークや、一定の位置で止まるワークを、1枚ずつ撮る方式のカメラです。外観検査、位置決め、読み取りなど、幅広い用途に使います。モノクロとカラーがあり、センサーや解像度の異なる型式から選べます。

例えばLUCID Triton2は、1.6MPで166.3fpsです。24.5MPの型式は、11.3fpsです。オムロンセンテックのGigEカメラは、0.4〜20MPを29mm角でそろえます。

ラインスキャンカメラ

1列の画素で、流れるワークを連続して撮る方式のカメラです。紙、フィルム、シートなど、長く連続した表面の検査に向いています。静止したワークを1枚ずつ撮る用途には、向きません。

Teledyne DALSA Lineaは2k〜16kをそろえます。GigE Visionでは、TurboDriveにより最大80kHzに達します。JAI Sweep+は、プリズムでRGBとNIRまたはSWIRを同じ光軸で撮る構成です。

3Dカメラ

高さや距離の情報を含む点群を取得するカメラです。主な用途は、ロボットのピッキングやデパレタイズ、形状の計測です。方式は、ToF方式、構造化光方式、レーザー方式などに分かれます。

LUCID Helios2はToF方式で、0.3〜8.3mの距離が対象です。Zivid 2+ Rは、5MPの2Dカラー画像と3D点群を画素単位で対応させます。Mech-Mind Mech-Eyeは、作業距離や精度の異なる機種をそろえます。

赤外線・偏光・高速度などの特殊カメラ

可視光のカメラでは見えない情報を撮る種類です。温度分布を撮るサーモカメラ、短波長赤外線のSWIRカメラ、偏光カメラ、高速度カメラが含まれます。

Teledyne FLIR A50・A70は、GigE Visionで温度データを扱えます。アートレイ ARTCAM-99xSWIRの撮像範囲は、400〜1700nmです。ソニー XCG-CPは、4方向の偏光をワンショットで撮れます。フォトロン INFINICAMは、1,000fpsの映像をPCへ送ります。


03

【目的別】産業用カメラの選び方

目的別では、カメラで何を実現したいのかを起点に考えます。キズを見つけたい場合と、ロボットの位置を決めたい場合では、必要な種類が異なります。ここでは3つの目的に分けて整理しましょう。

キズや異物を見つける外観検査

外観検査では、見つけたい最小の欠陥が写る解像度が基準になります。流れるワークの表面を連続して見るならラインスキャンが候補です。止まるワークならエリアカメラが候補です。

光沢面の映り込みや透明素材のひずみには、偏光カメラが使えます。ソニー XCG-CPは、4方向の偏光画像を1回の撮像で得られます。可視光で見えない異物には、SWIRカメラも選択肢です。

寸法計測やロボットの位置決め

寸法計測や位置決めでは、平面の画像で足りるか、高さの情報が要るかを最初に分けます。ばら積み部品のピッキングやデパレタイズのように奥行きが必要な作業では、3Dカメラが候補になります。

ロボットハンドに載せる場合は、重量と寸法の確認が欠かせません。Zivid 2+ Rは169×124×56mmで1kg未満です。Mech-Mind Mech-EyeのLSR Lは2.9kgあります。

高速ラインの動きの解析

高速ラインの動きを解析する用途では、フレームレートと、映像の送り先が条件です。通常のカメラで足りるか、高速度カメラが要るかは、動きの速さから判断します。

フォトロン INFINICAMは、約120万画素・1,000fpsの映像をPCへ送ります。接続はUSBケーブル1本です。ただしモノクロのみです。カラーでの外観検査や、高解像度の検査には向きません。


04

【部門別】産業用カメラの選び方

部門別では、カメラを誰が使い、誰が維持するのかを軸にします。装置に組み込む人、検査結果に責任を持つ人、現場で保守する人では、見る観点が変わります。ここでは3つの部門に分けて整理しましょう。

生産技術・設備設計部門

装置に組み込む立場では、筐体の寸法、取り付け、配線、トリガーの入出力が確認事項です。既存の装置から置き換えやすいかどうかも、大きな観点になります。

例えばソニー XCG-CGは、従来のXCG-Cシリーズと同じ29×29×42mmの筐体です。オムロンセンテックのGigEカメラも、0.4〜20MPを29mm角でそろえます。

品質保証・検査部門

検査結果に責任を持つ立場では、欠陥を安定して撮れるかが最優先の観点です。センサーの方式、シャッターの種類、照明との同期、画像の再現性を確認します。

複数台の撮像タイミングをそろえるには、同期の仕組みが必要です。Teledyne FLIR Blackfly SはIEEE1588のクロック同期を備えます。オムロンセンテックのGigEカメラは、PTPに対応します。

製造現場・保全部門

現場で維持する立場では、故障時に何を交換し、どこへ問い合わせるかが重要です。設置場所の温度、粉塵、水の条件に合う保護等級も、保全の手間を左右します。

JAI Go-Xは、6年保証が付き、耐衝撃80G・耐振動10Gの設計です。熱を使う工程の温度ムラを見るTeledyne FLIR A50・A70は、IP66の筐体を持ちます。


05

【企業規模別】産業用カメラの選び方

企業規模別では、規模そのものではなく、規模から来る制約を軸にします。専任担当の有無、カメラの台数、保守の窓口、稟議の通し方が、選定に影響します。ここでは3つに分けて整理しましょう。

中小企業

専任の画像処理担当を置きにくい場合は、PC1台と少ない部材で始められる構成が候補です。フレームグラバーなしでつなげるUSBやGigEのカメラが、これにあたります。

The Imaging Source 37Uは、WindowsとLinuxのSDKを無償で使えます。国内メーカーのアートレイやシーアイエスは、日本語で相談しやすい点が利点です。

中堅企業

複数のラインや拠点へ広げる段階では、型番の統一と、保守部品の確保が課題です。同じシリーズで解像度やインターフェースを選べると、設計を使い回しやすいでしょう。

Basler ace 2は、6つのインターフェースを同じシリーズでそろえます。Allied Vision Alviumは、GigE、5GigE、USB3を同じシリーズで選べます。

大企業

大企業では、拠点をまたぐ標準化と、調達先の管理が論点になります。ロボットや搬送の設備と組み合わせる場合は、3Dカメラや高解像度のカメラも比較の対象です。

円建ての公開価格がない製品も多いため、代理店経由の見積もりとサポート窓口を、事前に確認します。IMPERX Cheetahは、購入やサポートが公式の代理店経由になります。


06

自社に合った産業用カメラの選定ポイント

ここまでの3つの切り口を踏まえ、自社の条件に当てはめる手順を示します。上から順に確認すると、手戻りを減らせるでしょう。費用は、本体のほかに、レンズ、照明、ケーブル、取り込みボード、SDKも含めて見積もります。

  • 撮る対象と必要な種類
  • 解像度とフレームレート
  • インターフェースと配線
  • レンズマウントとSDK
  • 設置環境と国内サポート

撮る対象と必要な種類

最初に、撮りたいワークの動き方と、見つけたい情報を書き出します。止まるか流れるか、平面の画像で足りるか、高さが要るか。可視光で見えるかどうかも、確認する点です。

この整理で、エリア、ラインスキャン、3D、特殊カメラのどれを見るべきかがわかります。モノクロかカラーかも、この段階で決めておきましょう。色の違いで欠陥を見分けるなら、カラーが必要です。

解像度とフレームレート

解像度は、見つけたい最小の欠陥が何画素で写るかを基準に決めます。高解像度にすると、同じインターフェースでは撮像速度が下がる点に注意が必要です。

例えばLUCID Triton2の24.5MPモデルは、11.3fpsです。高解像度と高速撮像を両立したい場合は、より広い帯域のシリーズも比較対象に入れましょう。ラインの速度との照合も欠かせません。

インターフェースと配線

インターフェースは、カメラとPCをつなぐ規格です。EMVAのGenICamのページには、GigE VisionとUSB3 Visionが載っています。CoaXPress、Camera Link HS、Camera Linkも同様です。

確認したいのは、配線距離と取り込み環境です。Triton2はPoEで、最大100mまで映像と電力を送れます。ARTCAM-99xSWIRのCamera Linkモデルは、取り込みボードとケーブルが別売です。

レンズマウントとSDK

レンズマウントは、使うレンズと視野を決める条件です。ソニー XCG-CPとARTCAM-99xSWIRは、Cマウントです。マウントの記載がない製品は、型式ごとの仕様書で確認しましょう。

SDKは、自社の画像処理ソフトとの相性を左右します。AlviumのVimba Xは、Linux ARMやmacOSにも対応します。INFINICAMのSDKは、C++とPythonです。

設置環境と国内サポート

設置場所の温度、粉塵、水の条件を、保護等級と動作温度に照らして確認します。同じ製品でも、型式やオプションによって条件が変わります。仕様書の型式まで確認しましょう。

国内の窓口も、導入後の運用に影響します。The Imaging Source 37Uの日本の販売会社は、株式会社アルゴです。Zividの国内の正規代理店は、マイクロテクニカ株式会社です。


07

【比較表】産業用カメラの主要製品

製品データとして数値化できる4項目を、評価スコアで横並びにしました。品質管理・工程管理・現場での使いやすさ・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点の場合は残りの項目と製品名で並べました。価格は2026年時点の公式ページの記載です。公開されていない場合は、その旨を記しました。製品ごとの詳しい比較は、産業用カメラの比較記事で扱います。

順位

製品

提供元

品質管理

工程管理

現場での使いやすさ

中小適合

価格の目安

1

アートレイ ARTCAM-99xSWIRシリーズ

株式会社アートレイ

5

3

3

4

公式製品ページに「製品仕様・価格の詳細は当社までお問い合わせください」と記載

2

Allied Vision Alviumシリーズ

Allied Vision Technologies GmbH(アライドビジョン)

4

3

4

4

公式製品ページに価格表示なし(営業部へのお問い合わせ)

3

JAI Go-Xシリーズ

株式会社ジェイエイアイコーポレーション

4

3

4

4

公式製品ページに価格表示なし。価格問い合わせ・見積依頼のフォームあり(JAIまたは代理店が回答)

4

Basler ace 2シリーズ

バスラー・ジャパン株式会社

4

3

3

4

円建ての製品単体価格の掲載なし(バスラー・ジャパンまたは販売店への問い合わせ)

5

Teledyne FLIR Blackfly Sシリーズ

テレダインフリアージャパン株式会社

4

3

3

4

公式製品ページは型式ごとに「Request Info」で価格表示なし

6

オムロンセンテック GigE Visionエリアスキャンカメラ

オムロンセンテック株式会社

4

3

3

4

公式製品ページに価格表示なし(お問合せ窓口あり)

7

The Imaging Source 37Uシリーズ

The Imaging Source Europe GmbH(ザ・イメージング・ソース)

4

2

3

4

公式製品ページに価格表示なし。日本の販売会社は株式会社アルゴ

8

シーアイエス VCC USB3.2シリーズ

株式会社シーアイエス

4

2

3

4

公式製品ページに価格表示なし。仕様書のダウンロードも問い合わせ制

9

Teledyne DALSA Lineaシリーズ

テレダイン・ジャパン株式会社

5

3

3

3

公式製品ページに価格表示なし(型式ごとに問い合わせ)

10

オムロンセンテック ラインスキャンカメラ

オムロンセンテック株式会社

5

3

3

3

公式製品ページに価格表示なし(お問合せ窓口あり)

11

ソニー XCG-CPシリーズ

ソニーマーケティング株式会社

5

3

3

3

公式サイトはオープン価格。Windows版の偏光カメラSDK(XPL-SDKW)は別売。Jetson対応のXCG-CP510CLにはJetson版SDK(XPL-SDKLJ)のライセンスが含まれる

12

Mech-Mind Mech-Eyeシリーズ

Mech-Mind株式会社

4

5

4

3

公式製品ページに価格表示なし(電話・フォームで問い合わせ)

13

Teledyne FLIR A40・A50・A70シリーズ

テレダインフリアージャパン株式会社

4

4

4

3

日本語公式製品ページに価格表示なし。上位版(RTSP・ONVIF S対応)やWi-Fi・可視カメラはオプション構成

14

Zivid 2+ Rシリーズ

Zivid AS(ジビッド)

4

4

4

3

日本語公式ページに価格表示なし。国内の正規代理店はマイクロテクニカ株式会社

15

フォトロン INFINICAM

株式会社フォトロン

4

4

3

3

Webページに価格の掲載なし。価格入り資料は公式の資料ダウンロードページから入手する案内。本体のみの販売でケーブル・PC・レンズは別売、スターターキットあり

16

LUCID Triton2シリーズ

LUCID Vision Labs, Inc.(ルーシッド・ビジョン・ラボ)

4

3

5

3

公式オンラインストアの価格は米ドル建て。円建ての製品単体価格の掲載なし(国内は日本拠点への問い合わせ)

17

ソニー XCG-CGシリーズ

ソニーマーケティング株式会社

4

3

3

3

公式サイトはオープン価格(ソニーマーケティングの購入相談・特約店窓口あり)

18

LUCID Helios2シリーズ

LUCID Vision Labs, Inc.(ルーシッド・ビジョン・ラボ)

3

4

4

3

公式オンラインストアの価格は米ドル建て。円建ての製品単体価格の掲載なし(国内は日本拠点への問い合わせ)

19

IMPERX Cheetahシリーズ

Imperx, Inc.

5

3

5

2

公式サイトに価格表示なし。日本の代理店は株式会社アルゴとDHT Corporation(公式代理店一覧)

20

JAI Sweep+シリーズ

株式会社ジェイエイアイコーポレーション

5

3

3

2

公式製品ページに価格表示なし。価格問い合わせ・見積依頼のフォームあり(JAIまたは代理店が回答)


08

産業用カメラの選び方で失敗しないための注意点

導入でつまずく例には、共通した型があります。事前に知っておけば、仕様確認の段階で対策を取れるでしょう。よくある4つを、回避策とあわせて挙げます。

解像度だけでカメラを選んでしまう

解像度を上げるほど、フレームレートは下がります。Triton2は、1.6MPで166.3fpsですが、24.5MPは11.3fpsです。ラインの速度に追いつかないと、撮り逃しが出ます。

回避策:見つけたい最小の欠陥とラインの速度から、必要な解像度とフレームレートを両方書き出します。両立が難しければ、広い帯域のインターフェースを検討しましょう。

インターフェースと取り込み環境を後から確認する

カメラが決まってから、取り込みの機器が足りないと気づく例があります。オムロンセンテックのラインスキャンは、GigEが最大8Kです。16Kは、Camera LinkかCoaXPressの取り込みボードが要ります。

Lineaの16kのCamera Link HSモデルは、生産終了です。回避策:PCの仕様と配線距離を一覧にしてから、インターフェースを決めます。取り込みボードやケーブルも、見積もりに含めましょう。

設置環境の条件を見落とす

置けると思った場所で、保護や温度の条件が合わない例があります。Basler ace 2の標準モデルは、IP30です。Triton2がIP67になるのは、オプションのレンズチューブとケーブルを使う場合です。

Teledyne FLIR A50・A70は、周囲温度が40℃を超えると冷却プレートが要ります。回避策:設置場所の温度、粉塵、水を測り、型式の仕様書とオプションまで照らして確認します。

SDKとサポートの確認が抜ける

カメラ本体が合っていても、ソフトウェアやサポートの面で詰まる例があります。Blackfly SのSpinnaker SDKは、ダウンロードにログインが必要です。ソニー XCG-CPのWindows版SDKは、別売です。

回避策:使う画像処理ソフトと対応OSを先に決め、SDKの入手方法と費用を確認します。海外メーカーの製品は、国内の窓口も調べておきましょう。


09

まとめ

産業用カメラの選定は、撮りたい対象と、見つけたい最小の欠陥の書き出しから始まります。種類は、エリアカメラ、ラインスキャンカメラ、3Dカメラ、特殊カメラの4つです。

方向が定まったら、5つの条件を順に確認します。対象、解像度とフレームレート、インターフェース、レンズマウントとSDK、設置環境と国内サポートです。失敗の型は4つあります。解像度だけの比較、取り込み環境の後確認、設置環境の見落とし、SDKの未確認です。

製品の一覧は産業用カメラのカテゴリページで確認できます。費用の見方は産業用カメラの費用の記事で、提供元の違いは産業用カメラのメーカーの記事で整理します。

産業用カメラ比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
Mech-Mind Mech-Eyeシリーズ ロゴ
Mech-Mind Mech-EyeシリーズMech-Mind株式会社要見積もり外乱光に強い産業用3Dカメラ詳細を見る
Teledyne FLIR A40・A50・A70シリーズ ロゴ
Teledyne FLIR A40・A50・A70シリーズテレダインフリアージャパン株式会社要見積もり小型サーモカメラ詳細を見る
Zivid 2+ Rシリーズ ロゴ
Zivid 2+ RシリーズZivid AS(ジビッド)要見積もりロボット搭載向け3Dカメラ詳細を見る
Allied Vision Alviumシリーズ ロゴ
Allied Vision AlviumシリーズAllied Vision Technologies GmbH(アライドビジョン)要見積もり200種類以上の型式をそろえる小型カメラ詳細を見る
JAI Go-Xシリーズ ロゴ
JAI Go-Xシリーズ株式会社ジェイエイアイコーポレーション要見積もり6年保証の付く小型エリアカメラ詳細を見る
アートレイ ARTCAM-99xSWIRシリーズ ロゴ
アートレイ ARTCAM-99xSWIRシリーズ株式会社アートレイ要見積もり国産の短波長赤外線カメラ詳細を見る
IMPERX Cheetahシリーズ ロゴ
IMPERX CheetahシリーズImperx, Inc.要見積もり最大65MPとIP67モデルのCMOSカメラ詳細を見る
LUCID Triton2シリーズ ロゴ
LUCID Triton2シリーズLUCID Vision Labs, Inc.(ルーシッド・ビジョン・ラボ)要見積もり2.5GigEとIP67に対応した44×29mmの小型エリアカメラ詳細を見る
LUCID Helios2シリーズ ロゴ
LUCID Helios2シリーズLUCID Vision Labs, Inc.(ルーシッド・ビジョン・ラボ)要見積もりToFセンサーで距離を測るIP67の3Dカメラ詳細を見る
オムロンセンテック GigE Visionエリアスキャンカメラ ロゴ
オムロンセンテック GigE Visionエリアスキャンカメラオムロンセンテック株式会社要見積もりPoE対応の国産カメラ詳細を見る
フォトロン INFINICAM ロゴ
フォトロン INFINICAM株式会社フォトロン要見積もり1,000fpsをUSB1本で送る高速度カメラ詳細を見る
Teledyne DALSA Lineaシリーズ ロゴ
Teledyne DALSA Lineaシリーズテレダイン・ジャパン株式会社要見積もり2k〜16kをそろえるラインスキャンカメラ詳細を見る
Teledyne FLIR Blackfly Sシリーズ ロゴ
Teledyne FLIR Blackfly Sシリーズテレダインフリアージャパン株式会社要見積もり共通の小型筐体のGigE・USB3カメラ詳細を見る
ソニー XCG-CPシリーズ ロゴ
ソニー XCG-CPシリーズソニーマーケティング株式会社要見積もり4方向の偏光画像をワンショットで撮るカメラ詳細を見る
オムロンセンテック ラインスキャンカメラ ロゴ
オムロンセンテック ラインスキャンカメラオムロンセンテック株式会社要見積もり2K〜16Kの国産ラインスキャン詳細を見る
Basler ace 2シリーズ ロゴ
Basler ace 2シリーズバスラー・ジャパン株式会社要見積もり6つのインターフェースの29mm角カメラ詳細を見る
JAI Sweep+シリーズ ロゴ
JAI Sweep+シリーズ株式会社ジェイエイアイコーポレーション要見積もりRGB・NIR・SWIRを同軸で撮るラインスキャン詳細を見る
The Imaging Source 37Uシリーズ ロゴ
The Imaging Source 37UシリーズThe Imaging Source Europe GmbH(ザ・イメージング・ソース)要見積もり56型式をそろえるUSB 3.1の小型カメラ詳細を見る
ソニー XCG-CGシリーズ ロゴ
ソニー XCG-CGシリーズソニーマーケティング株式会社要見積もりPoE対応GigE Visionカメラ詳細を見る
シーアイエス VCC USB3.2シリーズ ロゴ
シーアイエス VCC USB3.2シリーズ株式会社シーアイエス要見積もりフレームグラバー不要の国産カメラ詳細を見る

よくある質問

Q産業用カメラは何から決めればよいですか?
A

最初に、撮りたいワークの大きさと動き方、見つけたい最小の欠陥を書き出します。あわせて、ラインの速度と設置場所の条件も整理します。この整理があれば、候補となるカメラの種類を絞り込みやすくなり、メーカーへの問い合わせも具体的になります。

Q解像度が高いほどよいカメラですか?
A

一概にはいえません。解像度を上げると、同じインターフェースではフレームレートが下がります。例えばLUCID Triton2は、1.6MPで166.3fps、24.5MPで11.3fpsです。見つけたい欠陥の大きさとラインの速度の両方から、必要な値を決めましょう。

Qインターフェースはどう選べばよいですか?
A

配線距離と、取り込みに使う機器から選びます。GigE VisionやUSB3 Visionは、フレームグラバーなしでPCにつなげる製品があります。Camera LinkやCoaXPressのカメラは、取り込みボードが必要な場合があります。型式ごとの仕様書で確認してください。

Q価格はどう確認すればよいですか?
A

本体に加えて、レンズ、照明、ケーブル、取り込みボード、SDKを含めた総額で比べます。この記事の比較表の製品は、2026年時点の公式ページに円建ての価格がないか、オープン価格や問い合わせ制のものです。メーカーや代理店への問い合わせで、見積もりを取ってください。

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