モーションコントローラのメーカー16社の特徴|シェアの実態と母体事業・製品形態の違い
モーションコントローラの主要メーカー16社を1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアの公的データは確認できず、日本電機工業会の統計にも区分がありません。母体の事業、製品の形態、資本関係の違いを見ていきます。

モーションコントローラのメーカーを調べると、PLCや制御機器の会社から、サーボを母体とする会社、PC上で動くソフトウェアを提供する会社、PC用のボードを作る会社までが並びます。母体の事業も、製品の形態も、日本での窓口も会社ごとに大きく違います。
この記事では、製品ページのある主要16社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態、母体と形態の違い、資本関係までを会社単位で整理します。製品の仕様はモーションコントローラのカテゴリページで、用語の整理はモーションコントローラとはの記事で確認できます。
記載内容は、各社の公式サイトと日本電機工業会の統計を、編集部が2026年11月5日に確認したものです。新製品の発売や提携で情報が動く分野のため、検討時には最新の情報を確認してください。比較表は比較記事、選定の軸は選び方の記事、費用の見方は費用の記事にまとめています。
- モーションコントローラのメーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年11月5日時点)
- 日本電機工業会の出荷統計にはサーボとPLCの区分はあるが、モーションコントローラの区分はない
- 主要16社のうち、製品ページに価格を載せている会社は、三菱電機、キーエンス、コンテック、プライムモーションの4社だった(2026年時点)
この記事でわかること
モーションコントローラの主要メーカー16社【早見表】
会社の種類は、PLC、サーボ、ソフトウェア、ボードに大きく分かれます。まずは16社の全体像を一覧で押さえましょう。
- 主要16社のうち、日本に本社を置くのは三菱電機、キーエンス、オムロン、パナソニック インダストリー、安川電機、山洋電気、コスモテックス、コンテック、ハイバーテック、プライムモーションの10社
- 海外発の会社は6社で、ボッシュ・レックスロス、ベッコフ、ADLINKジャパン、モベンシスは日本法人、Elmo Motion ControlとAerotechは日本の窓口が別の会社
- 製品の形態は、PLCユニット型、単体コントローラ型、PC上のソフトウェア型、PCIeボード型に分かれる
メーカー | 本社/国内の窓口 | 母体となる事業 | 主な製品 | 製品の形態 |
|---|---|---|---|---|
東京都千代田区(本社) | 重電システム、産業メカトロニクス、情報通信 | PLCユニット型、ソフトウェア型 | ||
大阪市東淀川区(本社) | センサ、測定器、画像処理機器など | PLCユニット型 | ||
京都市下京区(本社) | 制御機器、ヘルスケアなど | 単体コントローラ型 | ||
東京都港区(本社機能) | 電子部品、FA・産業デバイスなど | 単体コントローラ型 | ||
北九州市八幡西区(本社) | サーボモータ、インバータ、産業用ロボット | 単体コントローラ型 | ||
東京都豊島区(本社) | 電源システム、サーボシステム | 単体コントローラ型 | ||
横浜市都筑区(本社) | 油圧機器、サーボモータ、FA関連機器 | ctrlX COREで動くソフトウェア型 | ||
イスラエル・ペタク・ティクヴァ(日本の窓口:ボッシュ・レックスロス株式会社) | サーボドライブ、多軸モーションコントローラ | 単体コントローラ型 | ||
横浜市中区(日本法人) | PCベース制御(産業用PC、EtherCAT、TwinCAT) | PC上のソフトウェア型 | ||
東京都新宿区(日本法人) | ソフトウェアモーションコントローラ | PC上のソフトウェア型 | ||
米国ピッツバーグ(日本の窓口:アルテック株式会社) | 精密モーション制御と自動化 | PC上のソフトウェア型 | ||
長野県駒ヶ根市(本社) | 電子応用制御機器 | 単体型、ソフトウェア型 | ||
神奈川県厚木市(本社) | モータ制御LSI、ボード、ユニットコントローラ | PCIeボード型 | ||
大阪市西淀川区(本社) | 産業用コンピュータ、ICT機器 | PCIeボード型 | ||
東京都江東区(本社) | モーション制御ボード、計測制御システム | PCIeボード型 | ||
東京都千代田区(日本法人。親会社は台湾のADLINK Technology Inc.) | 産業用コンピューティング、組み込み機器 | PCIeボード型 |
表から読み取れる会社の違い
最初の違いは、日本の法人を持つかどうかです。ElmoとAerotechは、日本の窓口が別の会社になっています。モベンシスとADLINKは、海外グループの日本法人です。
次の違いは製品の形態で、ユニット、単体コントローラ、PC上のソフトウェア、PC用ボードに分かれます。同じ軸数でも、必要な機器や開発の進め方が変わります。
価格を公式サイトに載せている会社は少ない
製品ページに価格を載せているのは、16社のうち4社です(2026年時点)。三菱電機、キーエンス、コンテック、プライムモーションです。この記事では金額を書いていません。
安川電機のMPX1000は、公式のニュースリリースで販売価格がオープンと案内されています。ほかの会社は、問い合わせや見積りが前提になっています。
モーションコントローラのメーカー別シェアと市場規模
モーションコントローラのメーカー別シェアは、確認できませんでした(2026年11月5日時点)。公的機関や業界団体の統計を編集部が調べた範囲では、メーカー別の内訳がありません。そのため、この記事は順位を付けず、一次情報で確認できる会社の情報だけで整理しています。
日本電機工業会の統計にある近い区分
日本電機工業会(JEMA)は、産業用汎用電気機器の出荷実績を毎月公表しています。対象は、会員会社のうち参加を希望した会社の自主統計です。品目にはサーボ(モータ・アンプ)とPLCがありますが、モーションコントローラの区分はありません。
2026年4月度の出荷金額は、サーボ(アンプを含む)が163億円、PLCが103億円でした。どちらも単月で、国内出荷と輸出の合計です。モーションコントローラの市場規模ではありません。
メーカー別の内訳を公表した統計は見つからなかった
経済産業省の機械統計と、日本ロボット工業会、日本工作機械工業会の公開情報を調べました。モーションコントローラの区分やメーカー別の内訳は、見つかりませんでした。
民間調査会社のレポートは、販売ページの概要が世界市場を対象にしたものが中心です。本記事では、出典、調査年、調査範囲、数えたものの4点がそろわない数字を使っていません。有料部分の数字も扱っていません。
シェア表記の根拠を確かめる
資料に「シェアNo.1」「世界ランキング◯位」といった表記があれば、出典を確認する必要があります。見るべき点は、調査機関の名前、調査年、対象範囲、何を数えた数字かの4つです。1つでも欠ける表記は、順位として扱わないほうがよいでしょう。
編集部が読んだ各社の公式ページには、調査会社名つきのシェア表記は確認できませんでした。軸数の上限や周期の数字は、製品の仕様を示すもので、市場の割合ではありません。
モーションコントローラメーカーは母体の事業と製品の形態で分かれる
母体の事業によって、対応するサーボやネットワーク、開発の進め方が変わります。この記事では、母体と形態をもとに、16社を4つのグループに分けて見ていきます。
PLC・制御機器の国内4社
この4社は、PLCや制御機器を事業の柱の一つに置く国内の会社です。モーションコントローラを、自社のPLCやサーボと組み合わせて提供しています。
PLCに増設するユニット型と、単体のコントローラ型の両方があります。
サーボ・ドライブを母体とする4社
この4社は、サーボモータやドライブを手がける会社です。自社のサーボとの組み合わせを前提にした説明が、公式ページに多くみられます。
日本の会社2社と、海外発の2社が含まれます。
PC上で動くソフトウェア型を主力とする4社
この4社は、PC上で動く制御ソフトウェアを提供しています。専用のコントローラを使わず、PCのCPUでモーションを演算する点が共通です。
開発はC/C++や.NETなどのAPI、または独自のスクリプトが前提になります。
PC用のボードを作る4社
この4社は、PCのスロットに挿すモーションボードを提供しています。パルス列の機種と、EtherCATなどのネットワーク型の機種があります。
制御アプリケーションは、自社で開発するのが基本です。
この先はグループごとに見る
次章からは、この4グループの順に見ていきます。会社の数は、順に4社、4社、4社、4社です。
グループ内の並びは、国内の会社を先に、海外の会社を後にしました。順位や評価の高さでは並べていません。なお、このグループ分けは編集部が公式の事業内容から付けたもので、公式の分類ではありません。
PLC・制御機器の国内メーカー4社
この章では、PLCや制御機器を扱う国内の4社を見ていきます。会社の素性と、製品の形態や限定条件を確認します。
- 4社とも、自社のPLCやサーボの組み合わせを前提にした説明が公式ページにある
- 最大軸数は、三菱電機のRD78GHWが256軸、パナソニックのGM5が128軸、キーエンスのKV-XHが16軸(仮想軸を含む)
- パナソニックのGM5は、2026年10月に販売が始まった新しいシリーズである
三菱電機株式会社
三菱電機は1921年1月15日の設立で、本社は東京都千代田区丸の内にあります。資本金は1,758億2,000万円、連結従業員数は150,386人です(2026年3月末現在)。事業には、シーケンサやサーボなどがあります。
製品は3つあります。MELSEC iQ-R RD78Gは最大256軸、FX5-SSC-Gは8軸までで、どちらもPLCの増設用です。この2製品は、標準価格が三菱電機FAの仕様ページに載っています。PC用のSWM-Gは、最大128軸です。
株式会社キーエンス
キーエンスは1974年5月27日の設立で、本社は大阪市東淀川区東中島にあります。資本金は306億3,754万円、連結従業員数は12,784名です(2026年3月現在)。プライム市場に上場し、センサや測定器などを製造・販売しています。
KV-XHシリーズは、同社のPLCに増設するモーションユニットです。MECHATROLINK-Ⅲで最大16軸を制御します。EtherCATのサーボには、直接つなげません。
オムロン株式会社
オムロンは1933年5月10日の創業、1948年5月19日の設立です。本社は京都市下京区にあり、制御機器やヘルスケアなどを手がけています。公式の会社概要ページを取得できなかったため、資本金などは書いていません。
CK3M/CK5Mシリーズは、モータ制御のみの場合、サーボ周期25μs/5軸の多軸コントローラです。プログラムはG-codeやANSI Cが前提です。ラダー中心の開発とは、操作体系が異なります。
パナソニック インダストリー株式会社
パナソニック インダストリーは、パナソニックグループで電子部品やFA・産業デバイスなどを担います。2022年4月1日に創業しました。本社機能は2024年2月に東京・虎ノ門へ移り、登記上の本店は大阪府門真市です。
GM5は、EtherCAT 2系統で最大128軸を同期制御します。2026年10月に販売が始まり、公開事例はまだ少なめです。RTEXのサーボには、GM1のRTEXタイプを使います。
サーボ・ドライブを母体とするメーカー4社
この章では、サーボモータやドライブを手がける4社を見ていきます。会社の素性と、組み合わせるサーボやネットワークの前提を確認します。
- 安川電機のMPX1000はMECHATROLINK-4/Ⅲに対応し、ElmoのTitanium MaestroはEtherCAT 16軸を100μsで制御する
- 山洋電気のS300とS500は、資料のダウンロードにフォーム送信が必要
- Elmoは2022年11月30日にボッシュ・レックスロスによる買収が完了し、日本の窓口はボッシュ・レックスロス株式会社である
株式会社安川電機
安川電機は1915年7月16日の創立で、本社は福岡県北九州市八幡西区黒崎城石にあります。資本金は306億円、連結従業員数は12,483名です(2026年2月28日現在)。サーボモータ、インバータ、産業用ロボットなどを製造・販売しています。
MPX1000シリーズは、MP3000の後継です。MECHATROLINK-4/Ⅲの2回線を持ち、最大128軸を制御します。EtherCATの他社サーボを中心にした装置には、向きません。販売価格はオープンです。
山洋電気株式会社
山洋電気は1927年の創業、1936年の設立で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。本社は東京都豊島区南大塚です。事業の柱は、電源システムとサーボシステムです。サーボはSANMOTIONブランドで、冷却ファンや無停電電源装置も手がけます。
S300は1ms周期で最大32軸、S500は最大64軸を制御し、7軸多関節ロボットまで扱います。どちらも、マニュアルの入手にフォーム送信が必要です。
ボッシュ・レックスロス株式会社
ボッシュ・レックスロス株式会社は1934年の設立で、本社は横浜市都筑区です。資本金は32億3,700万円、従業員数は432人です(2024年4月1日現在)。株主はボッシュグループの会社で、油圧機器やサーボモータなどを扱います。
ctrlX MOTIONは、ctrlX COREで動かすアプリです。軸、カム、ロボット、CNCを1つのモーションカーネルで扱います。国内メーカーのPLCとサーボで統一した装置には、組み込みにくい構成です。
Elmo Motion Control Ltd.
Elmoはイスラエルのペタク・ティクヴァに本社を置き、1988年からモーション制御を手がけています。2022年11月30日に、ボッシュ・レックスロスによる買収が完了しました。従業員数は330人超です(2022年9月の発表時点)。
MaestroシリーズのTitanium Maestroは、EtherCAT 16軸を100μsで制御します。開発はC++やPythonが中心です。日本の窓口は、ボッシュ・レックスロス株式会社です。
PC上で動くソフトウェア型を主力とするメーカー4社
この章では、PC上で動く制御ソフトウェアを提供する4社を見ていきます。会社の素性と、開発環境やPCに関する前提を確認します。
- プライムモーションは価格を公式サイトに載せているが、ほかの3社は載せていない
- モベンシスのWMXとベッコフのTwinCAT 3 Motionは、PC上で複数メーカーのサーボを扱う
- Aerotechの軸指令はHyperWire経由で、日本の窓口は代理店のアルテック株式会社である
株式会社プライムモーション
プライムモーションは1999年3月3日の設立で、本社は長野県駒ヶ根市にあります。資本金は900万円で、電子応用制御機器の開発と販売を事業としています。モーションコントローラとそのソフトウェアが中心です。
InterMotionシリーズは、パルス列・RTEX・EtherCATの機種をそろえます。パルス列出力の機種は最大8軸、RTEX対応の機種は最大64軸です。パルス列出力の機種は、価格が公式サイトに載っています。
モベンシス株式会社
モベンシス株式会社は、公式の会社概要で設立を2006年4月26日、資本金を5,000万円としています。所在地は東京都新宿区北新宿です。2023年5月22日に、三菱電機と協業契約を結びました。
WMXは、専用ハードなしでWindows PCから複数のネットワークのサーボを制御します。EtherCAT、CC-Link IE TSN、MECHATROLINK-4に対応し、1ライセンスで最大128軸です。PCの選定と動作確認は、自社で行います。
ベッコフオートメーション株式会社
ベッコフオートメーションは、Beckhoffグループの日本法人で、横浜市中区桜木町に拠点があります。グループの本社はドイツのフェアルにあり、1980年に創業しました。従業員は約5,450人(2026年2月現在)で、2025年の売上高は12億4,000万ユーロでした。
TwinCAT 3 Motionは、PC上で動くソフトモーションです。TF5000 NC PTPは標準10軸、最大255軸まで拡張できます。ライセンスはCPU性能に応じたレベル別で、使うPCで必要なライセンスが変わります。
Aerotech, Inc.
Aerotechは米国ピッツバーグに本社を置き、1970年に創業した非公開企業です。公式の会社紹介では、事業は精密モーション制御と自動化です。日本の販売窓口は、アルテック株式会社と案内されています。
Automation1-iSMCは、PC上で最大32軸の精密モーションを制御するコントローラです。軸の指令はHyperWire経由で、Automation1のドライブに行います。製品ページは英語です。
PC用モーションボードを提供するメーカー4社
この章では、PCに挿すモーションボードを提供する4社を見ていきます。会社の素性と、対応するサーボの方式や機能の限定条件を確認します。
- 4社のボードのうち、EtherCATに対応するのはADLINKのPCIe-833xシリーズ
- コスモテックスはRTEX、コンテックとハイバーテックはパルス列の機種である
- コンテックは、製品ページに価格を載せている
株式会社コスモテックス
コスモテックスは1989年10月1日の設立で、本社は神奈川県厚木市松枝です。資本金は3,000万円です。モータ制御LSIやボードを手がけます。2012年1月からは、パナソニック製サーボの1次代理店でもあります。
PXRP-3216CNは、RTEX 32軸とパルス列4軸の計36軸を、1枚で制御するボードです。サーボのネットワークはRTEXで、EtherCATやMECHATROLINKのサーボは接続できません。
株式会社コンテック
コンテックは1975年4月1日の設立で、本社は大阪市西淀川区姫里にあります。資本金は4億5,000万円で、グループを含む従業員数は521名です。公式の会社概要は、ダイフクを関連会社として載せています。
SMC-8DL-PEは、パルス列で最大8軸を制御するPCI Expressボードです。直線補間と同期スタートに対応しますが、円弧補間の記載はありません。製品ページには価格が載っています。
株式会社ハイバーテック
ハイバーテックは1983年8月の設立で、本社は東京都江東区新大橋にあります。資本金は2,000万円です。モーション制御と計測制御のハードウェアなどを、開発、製造、販売しています。
HPCIe-CPDシリーズは、2・4・8軸のパルス列ボードで、直線・円弧補間に対応します。ネットワーク型のサーボには対応しません。2軸の機種にはガントリ制御の記載がなく、ガントリは4軸・8軸から選びます。
ADLINKジャパン株式会社
ADLINKジャパンは2007年4月2日の設立で、資本金は9,800万円です。所在地は東京都千代田区神田鍛冶町で、従業員数は19名です(2026年1月現在)。株式は、台湾のADLINK Technology Inc.が100%を保有しています。
PCIe-833xシリーズは、16・32・64軸の3機種があるEtherCATマスターボードです。最小250μsのサイクルで動作します。電子カムやロボットの機能は、主な特長に挙がっていません。
モーションコントローラメーカーの資本関係と日本の窓口
モーションコントローラの分野では、この数年で資本関係や窓口が動いた例があります。公式の発表で確認できたものを、時系列で整理します。
ボッシュ・レックスロスによるElmoの買収
ボッシュ・レックスロスは、2022年9月4日にElmoの買収契約を結びました。買収は2022年11月30日に完了しています。購入価格は、公表されていません。
ボッシュ・レックスロスの発表は、Elmoの製品がctrlX AUTOMATIONを補う位置づけだと説明しています。Elmoの日本の窓口は、ボッシュ・レックスロス株式会社と案内されています。この位置づけは、買収時の発表によるものです。
三菱電機とモベンシスの業務資本提携
三菱電機とモベンシスは、2023年5月22日に協業契約を結びました。この契約にともない、三菱電機がモベンシスに出資します。出資比率は、発表資料に記載がありません。
同じ発表資料では、モベンシスの本社は韓国の城南市、日本法人は東京都立川市とされていました(2023年5月時点)。現在の公式の会社概要では、日本の所在地は新宿区です。
関連会社・代理店の関係として公式に載るもの
コンテックの公式の会社概要は、ダイフクを関連会社として載せています。コスモテックスは、2012年1月からパナソニック製サーボの1次代理店です。これは資本関係ではなく、販売上の関係です。
ADLINKジャパンの株式は、台湾のADLINK Technology Inc.が100%を持つと公式ページにあります。Aerotechの日本の窓口は、代理店のアルテック株式会社です。
モーションコントローラメーカーが想定している企業規模
各社が想定する企業規模は、製品マスタの設定から読み取れます。想定する規模と点数は、編集部が公開情報から、2026年10月時点で製品ごとに付けたものです。
小さく始めやすい会社
中小企業との相性(5段階)が最も高い5は、コンテックのSMC-8DL-PEです。4は次の5製品です。三菱電機のFX5-SSC-G、山洋電気のS300、モベンシスのWMX、コスモテックスのPXRP-3216CN、ハイバーテックのHPCIe-CPDが該当します。
ボードと小型のユニットが多く、数軸から数十軸の装置を想定した製品が中心です。大規模な同期装置を1台で組む用途では、軸数に限りがあります。
大規模向けの会社
中小企業との相性が2なのは5製品です。三菱電機のRD78G、オムロンのCK3M/CK5M、ボッシュ・レックスロスのctrlX MOTION、ElmoのMaestro、AerotechのAutomation1-iSMCが該当します。
5製品とも、想定する規模は中規模と大規模です。256軸の構成や独自のプログラミング環境など、専門の開発体制を前提にする製品が含まれます。
差が小さい点
工程管理の評価は、20製品のうち18製品が4か5です。3は、コンテックとハイバーテックのボードの2製品だけでした。この項目は、会社の規模を分ける材料になっていません。
評価は編集部が公開情報から付けたもので、実際の使いやすさを保証するものではありません。会社をまたいだ順位づけにも使えないため、自社の装置の規模と見比べる目安にとどめてください。
モーションコントローラメーカーを調べるときの注意点
モーションコントローラのメーカーは、ブランド名と窓口の会社が一致しないことがあります。価格の扱いや、公式ページで確かめられる範囲にも差があります。
製品名・窓口・提供元は一致しないことがある
ElmoのMaestroは、日本の窓口がボッシュ・レックスロス株式会社です。Aerotechの場合は、アルテック株式会社が日本の窓口になります。ctrlX MOTIONは、ctrlX COREで動かすアプリとして提供されています。
問い合わせや見積りでは、製品名と型式、窓口の法人名をそろえて伝えましょう。
価格は問い合わせが前提になる
16社のうち、製品ページに価格を載せているのは三菱電機、キーエンス、コンテック、プライムモーションの4社です(2026年時点)。パナソニックのGM5は2026年10月6日に受注・販売が始まりましたが、価格は問い合わせです。
三菱電機のSWM-Gには、最大64軸の無料体験版があります。モベンシスのWMXにも評価版があります。購入前に試せる点は、判断材料の一つです。
公式ページで確かめられなかった項目がある
オムロン、パナソニック インダストリー、山洋電気は、公式の会社概要ページを取得できませんでした。この3社は、資本金や従業員数を書いていません。
Aerotechの製品ページは英語で、山洋電気は資料の入手にフォーム送信が必要です。最新の仕様や条件は、各社に確認してください。
まとめ|モーションコントローラメーカーの全体像
主要16社は、PLC・制御機器、サーボ・ドライブ、PC上のソフトウェア型、PC用ボードの4グループです。国内は10社、海外発は6社です。メーカー別のシェアは、確認できた範囲では公表されていません。日本電機工業会の統計にも、モーションコントローラの区分はありません。
価格を製品ページに載せる会社は、三菱電機、キーエンス、コンテック、プライムモーションの4社です。Elmoの買収やモベンシスへの出資など、資本関係が動いた例もあります。公式の発表で、提供元と窓口を確かめましょう。形態が違うと開発環境も変わるため、軸数だけで比べないことも大切です。
モーションコントローラのおすすめ製品
パナソニック GM5シリーズ
パナソニック インダストリー株式会社
最大128軸を同期制御するコントローラ
モベンシス WMX
モベンシス株式会社
Windows PCで最大128軸を制御
山洋電気 SANMOTION C S300
山洋電気株式会社
最大32軸の小型コントローラ
山洋電気 SANMOTION C S500
山洋電気株式会社
最大64軸の上位コントローラ
ボッシュ・レックスロス ctrlX MOTION
ボッシュ・レックスロス株式会社
軸・ロボット・CNCを扱うアプリ
三菱電機 MELSEC iQ-R RD78Gシリーズ
三菱電機株式会社
最大256軸のモーションユニット
モーションコントローラ比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| パナソニック GM5シリーズ | パナソニック インダストリー株式会社 | 要見積もり | 最大128軸を同期制御するコントローラ | 詳細を見る | |
| モベンシス WMX | モベンシス株式会社 | 要見積もり | Windows PCで最大128軸を制御 | 詳細を見る | |
| 山洋電気 SANMOTION C S300 | 山洋電気株式会社 | 要見積もり | 最大32軸の小型コントローラ | 詳細を見る | |
| 山洋電気 SANMOTION C S500 | 山洋電気株式会社 | 要見積もり | 最大64軸の上位コントローラ | 詳細を見る | |
| ボッシュ・レックスロス ctrlX MOTION | ボッシュ・レックスロス株式会社 | 要見積もり | 軸・ロボット・CNCを扱うアプリ | 詳細を見る | |
| 三菱電機 MELSEC iQ-R RD78Gシリーズ | 三菱電機株式会社 | 要見積もり | 最大256軸のモーションユニット | 詳細を見る | |
| パナソニック GM1シリーズ | パナソニック インダストリー株式会社 | 要見積もり | PLCとモーションを一体化したコントローラ | 詳細を見る | |
| Beckhoff TwinCAT 3 Motion | ベッコフオートメーション株式会社 | 要見積もり | PTPからCNCまでのソフトモーション | 詳細を見る | |
| 三菱電機 SWM-G | 三菱電機株式会社 | 要見積もり | PCで最大128軸を動かすモーションソフト | 詳細を見る | |
| 三菱電機 MELSEC iQ-F FX5-SSC-Gシリーズ | 三菱電機株式会社 | 要見積もり | モーションユニット | 詳細を見る | |
| 安川電機 MPX1000シリーズ | 株式会社安川電機 | 要見積もり | 最大128軸のマシンコントローラ | 詳細を見る | |
| キーエンス KV-XHシリーズ | 株式会社キーエンス | 要見積もり | 最大16軸のモーションユニット | 詳細を見る | |
| オムロン CK3M/CK5Mシリーズ | オムロン株式会社 | 要見積もり | プログラマブル多軸コントローラ | 詳細を見る | |
| コスモテックス PXRP-3216CN | 株式会社コスモテックス | 要見積もり | 36軸のPCI Expressモーションボード | 詳細を見る | |
| Aerotech Automation1-iSMC | Aerotech, Inc.(エアロテック) | 要見積もり | ソフトウェアベースのコントローラ | 詳細を見る | |
| Elmo Maestroシリーズ | Elmo Motion Control Ltd.(エルモ・モーション・コントロール) | 要見積もり | EtherCAT 16軸の多軸コントローラ | 詳細を見る | |
| ADLINK PCIe-833xシリーズ | ADLINKジャパン株式会社(ADLINK Technology) | 要見積もり | EtherCATモーションボード | 詳細を見る | |
| コンテック SMC-8DL-PE | 株式会社コンテック | オンプレミス | 最大8軸のモーションボード | 詳細を見る | |
| プライムモーション InterMotionシリーズ | 株式会社プライムモーション | 要見積もり | PCでも単体でも動くコントローラ | 詳細を見る | |
| ハイバーテック HPCIe-CPDシリーズ | 株式会社ハイバーテック | 要見積もり | パルス列モーションボード | 詳細を見る |
よくある質問
Qモーションコントローラの主要メーカーはどこですか?
本記事では16社を取り上げています。PLC・制御機器の国内4社は、三菱電機、キーエンス、オムロン、パナソニック インダストリーです。サーボ・ドライブを母体とするのは、安川電機、山洋電気、ボッシュ・レックスロス、Elmo Motion Controlです。PC上で動くソフトウェア型はプライムモーション、モベンシス、ベッコフ、Aerotech、PC用ボードはコスモテックス、コンテック、ハイバーテック、ADLINKジャパンです。
Qモーションコントローラのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
メーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした(2026年11月5日時点)。日本電機工業会の産業用汎用電気機器の出荷統計には、サーボ(モータ・アンプ)とPLCの区分がありますが、モーションコントローラの区分はありません。民間調査会社のレポートは、世界市場の概要が中心で、本記事では数字を使っていません。
Qモーションコントローラで最も実用的な違いは何ですか?
製品の形態です。PLCに増設するユニット型、単体のコントローラ型、PC上で動くソフトウェア型、PCに挿すボード型があり、対応するサーボのネットワーク(EtherCAT、MECHATROLINK、CC-Link IE TSN、RTEXなど)や開発環境が変わります。軸数が同じでも、必要な機器と開発の進め方が違うため、形態から確認するとよいでしょう。
Q提供元や資本関係が変わったモーションコントローラはありますか?
イスラエルのElmo Motion Controlは、2022年11月30日にボッシュ・レックスロスによる買収が完了し、日本の窓口はボッシュ・レックスロス株式会社です。モベンシスは、2023年5月22日に三菱電機と業務資本提携の協業契約を結び、三菱電機が出資しました。出資比率は発表資料に記載がありません。
Qモーションコントローラのメーカーを調べるときに取り違えやすい点は何ですか?
製品名・提供元・窓口の法人名が一致しない点です。Maestroの日本の窓口はボッシュ・レックスロス、Automation1の日本の窓口はアルテック株式会社です。ctrlX MOTIONは、ctrlX COREで動かすアプリです。また、パナソニックのGM5は2026年10月に販売が始まった新しいシリーズで、RTEXのサーボにはGM1のRTEXタイプを使います。
