IoTゲートウェイのメーカー15社の特徴|シェアの実態と母体となる事業の違い
IoTゲートウェイの主要メーカー15社を1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは見つからなかった。母体となる事業の違い、ブランドと提供元の関係、価格の公開状況を見ていきます。

IoTゲートウェイのメーカーを調べると、Linuxの組込み機器を手がける国内の会社から、産業用通信を専業とする海外発の会社、制御機器の大手まで並びます。同じゲートウェイでも、母体となる事業によって、得意な接続先や設置環境の想定が変わります。
この記事では、主要15社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態、各社の母体、ブランドと提供元の関係までを会社単位で整理します。製品の仕様はIoTゲートウェイのカテゴリページで確認できます。
記載内容は、各社の公式サイトと日本電機工業会の統計ページを、編集部が2026年11月5日に確認したものです。商号や所在地、販売状況は変わるため、検討時には最新の情報を確認してください。
- IoTゲートウェイのメーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年11月5日時点)
- 日本電機工業会の統計ページの区分に、IoTゲートウェイは見当たらなかった。民間調査会社の市場規模は、レポートごとに定義が違うため本記事では使わない
- 主要15社のうち、価格を公式に公開しているのはアットマークテクノ、コンテック、たけびしの3社で、残る12社はオープン価格や見積もりの案内にとどまる
この記事でわかること
IoTゲートウェイの主要メーカー15社【早見表】
IoTゲートウェイは、組込み機器の専業だけでなく、FA機器の商社も扱う分野です。産業用通信の専業や制御機器の大手も、製品を出しています。まずは15社の全体像を一覧で押さえます。
- 主要15社のうち、日本に本社を置くのはぷらっとホームやコンテックなど8社
- 主要15社のうち、残る7社は海外発の会社で、日本法人や日本の営業拠点が国内の窓口になっている
- 主要15社のうち、価格を公式に公開しているのは3社で、残る12社は見積もりやオープン価格である
メーカー | 本社/国内の窓口 | 母体となる事業 | 主な製品 | 価格の公開 |
|---|---|---|---|---|
ぷらっとホーム株式会社 | 東京都千代田区(本社) | Linuxサーバー・IoTゲートウェイの開発・製造 | 非公開 | |
株式会社アットマークテクノ | 札幌市北区(本社) | 組込みプラットフォームの企画・開発・製造・販売 | 公開 | |
センチュリー・システムズ株式会社 | 東京都武蔵野市(本社) | FutureNetシリーズなど通信機器の開発・販売 | 非公開 | |
サン電子株式会社 | 名古屋市中村区(本社) | IT関連事業(IoT/M2M通信機器を含む)ほか | 非公開 | |
株式会社金沢エンジニアリングシステムズ | 石川県金沢市(本店) | 組込みソフトウェア・制御アプリケーションの開発 | 非公開 | |
株式会社コンテック | 大阪市西淀川区(本社) | 電子機器事業 | 公開 | |
株式会社たけびし | 京都市右京区(本社) | FA機器などの販売、システム設計・ソフト開発 | 公開 | |
サイレックス・テクノロジー株式会社 | 京都府精華町(けいはんな本社) | ワイヤレス接続製品の開発・生産 | 非公開 | |
Moxa Japan合同会社 | 東京都港区(日本法人) | 産業用コンピューティング・ネットワーク・エッジコネクティビティ機器 | 非公開 | |
HMSインダストリアルネットワークス株式会社 | 横浜市港北区新横浜(日本の営業拠点) | 産業機器と上位システムをつなぐ通信製品 | 非公開 | |
ヒルシャー・ジャパン株式会社 | 東京都新宿区(日本法人) | 産業用通信のテクノロジーとソリューション | 非公開 | |
ディジ インターナショナル株式会社 | 東京都渋谷区(日本法人) | 接続性とインフラの製品(セルラールーター、シリアル接続など) | 非公開 | |
アドバンテック株式会社 | 日本法人 | 組込み・産業用オートメーション・ネットワークなど | 非公開 | |
シーメンス株式会社 | 東京都品川区(日本法人) | Siemens AGの日本法人(SIMATICなど産業向け製品を含む) | 非公開 | |
シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社 | 日本法人 | Pro-faceブランドのHMI・産業用コンピューター・IoTゲートウェイ | 非公開 |
国内に本社を置く8社と、海外発の7社の窓口
国内に本社を置くのは、ぷらっとホームからサイレックス・テクノロジーまでの8社です。公式の会社概要に、本社や本店の所在地が載っています。
残る7社は海外発です。Moxa、ヒルシャー、ディジ、シーメンスは日本法人の名で案内しています。HMSは日本の営業拠点が窓口で、アドバンテックとシュナイダーエレクトリックも日本法人が提供元です。
価格の公開は15社のうち3社
価格を公式に公開しているのは、アットマークテクノ、コンテック、たけびしの3社です(2026年時点)。残る12社は、オープン価格、問い合わせ、見積もりの案内にとどまります。
公開されている価格は、機種や型番ごとに税の表記が違います。アットマークテクノとコンテックは税込を併記し、たけびしは税別です。費用の見方はIoTゲートウェイの費用・価格の記事で整理しています。
IoTゲートウェイのメーカー別シェアと市場規模
15社が並ぶと、どこが国内で最も使われているのかが気になります。ただしIoTゲートウェイには、公的・業界団体のデータが見つかりませんでした。メーカー別のシェアを無償で確認できる資料もありません。
- メーカー別のシェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年11月5日時点)
- 日本電機工業会の統計ページの区分に、IoTゲートウェイは見当たらなかった
- 編集部が確認した各社の会社概要ページには、シェアや順位の表記はなかった
公的・業界団体の統計に区分が見当たらない
日本電機工業会(JEMA)の統計ページは、官庁統計、JEMA自主統計、電気機器の見通しの3区分です。編集部が2026年11月5日に確認した範囲では、IoTゲートウェイの区分はありませんでした。
そのため、出荷台数や出荷金額を、公的な数字として書くことはできません。ほかの業界団体の統計も探しましたが、メーカー別の内訳を無償で見られる資料はありませんでした。
民間の市場レポートは本記事で使っていない
民間の調査会社は、IoTゲートウェイの世界市場の規模を推計したレポートを販売しています。ただし、市場の定義がレポートごとに異なり、メーカー別の内訳は有料部分にあります。
定義の違う数字を並べても、国内の状況は読み取れません。そのため本記事では、これらの市場規模やシェアの数字を使っていません。順位表も作らず、各社の会社概要と製品の公式情報で整理しています。
シェア表記の根拠を確かめる
編集部が確認した各社の会社概要ページには、世界ランキングやシェアの表記は見当たりませんでした。カタログや紹介記事でシェアの数字を見かけたときは、確かめる点があります。
出典の団体名、調査年、調査の範囲、数えたものの4点です。数えたものが出荷台数なのか売上金額なのかで、同じ「シェア」でも意味が変わります。4点のどれかが分からない数字は、順位として使わないほうがよいでしょう。
IoTゲートウェイのメーカーは母体となる事業で分かれる
順位で選べない以上、各社の母体となる事業で整理するのが現実的です。母体の違いは、対応するプロトコルの広さや、保守の仕組みに表れます。
- 組込み機器や通信機器の会社は、ゲートウェイ上で処理を作り込める製品が多い
- FA機器やPLCに近い会社は、PLCメーカーごとの通信への対応を前面に出している
- 産業用通信の専業は、プロトコル変換や遠隔保守を軸にしている
組込み・通信機器の会社と、FA機器に近い会社
ぷらっとホームなど4社は、組込み・通信機器が母体です。Armadillo-IoTゲートウェイは、PLCメーカー個別の通信をアプリで開発します。
コンテックやたけびしは、FA機器に近い会社です。コンテックは、M2M Gatewayで複数メーカーのPLCを同時に接続します。デバイスゲートウェイは、PLCや工作機械など320機種の機器と通信できます。
産業用通信の専業と、大手の日本法人
Moxa、HMS、ヒルシャー、ディジは、産業用の通信や接続を軸にした会社です。MGate 5105-MB-EIPは、ModbusとEtherNet/IPを変換します。Ewon Flexyは、リモートアクセスとデータ収集を1台で行います。
アドバンテック、シーメンス、シュナイダーエレクトリックは、大手の日本法人です。母体はコンピュータや制御機器で、ゲートウェイは、より広い製品群の一部に位置づけられます。
この先はグループごとに見る
同じ会社が、PLCから集める製品と、センサーやI/Oを測る製品の両方を持つ場合もあります。例えばコンテックは、M2M GatewayとM2Mコントローラを分けています。
ここからは、15社を4つのグループに分けて順に見ていきましょう。国内の組込み・通信機器5社、国内のFA機器系3社、海外発の産業通信4社、大手の日本法人3社の順です。
組込み機器・通信機器を母体とする国内のIoTゲートウェイメーカー5社
まずは、組込み機器や通信機器を母体とする国内の5社です。ゲートウェイ上でアプリを作り込める製品と、設定だけでクラウドへ送れる製品に分かれます。
- 5社のうち、価格を公式に公開しているのはアットマークテクノの1社だけ
- ぷらっとホームとアットマークテクノは、設定だけでクラウドへ送れる製品を掲載している
- センチュリー・システムズとサン電子の製品は、収集アプリをユーザーが開発する前提である
ぷらっとホーム株式会社
1993年3月23日の設立で、本社は東京都千代田区九段北です。資本金は1億円、従業員数は39名(2026年3月31日現在)になります。東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。
OpenBlocks IoTシリーズは、ブラウザ設定でクラウドへつなげるゲートウェイです。FX1のシリアルはRS-485が1ポートのみで、RS-232Cはありません。価格はオープン価格です。
株式会社アットマークテクノ
公式の会社概要では、設立は2020年9月で、本社は札幌市北区北12条西です。資本金は7,600万円です。2026年6月に、札幌証券取引所の新興市場へ上場しました。
Armadillo-IoTゲートウェイのA9E LAN開発セットは、税込45,100円です(2026年時点)。設定だけで扱えるのは、Modbus RTUと接点入出力に限られます。
センチュリー・システムズ株式会社
1985年1月の設立で、本社は東京都武蔵野市境です。資本金は4,200万円です。事業は、FutureNetシリーズの開発・販売と、OEM提供、受託開発になります。
FutureNet MA-X300シリーズは、AWS IoT Greengrass認定デバイスです。Linux上にアプリを作り込めますが、Modbusなどでの収集は標準として記載がありません。全機種がオープンプライスです。
サン電子株式会社
1971年4月16日の設立で、資本金は20億9,700万円です。連結従業員数は307名です(2026年3月31日現在)。東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。事業はIT関連など3つです。
Rooster NSX7000は3キャリアのLTEに対応します。Rooster LBX8110は、デュアルSIMを備えます。NSX7000のシリアルはRS-485×1ポートで、LBX8110は標準でシリアルがありません。
株式会社金沢エンジニアリングシステムズ
1988年6月の設立で、本店は石川県金沢市朝霧台です。資本金は2,000万円で、従業員数は186名(2026年4月時点)です。組込みソフトウェアと制御アプリケーションの開発に加え、自社製品の開発も手がけています。
KES IoT Logicは、三菱電機などのPLCを、設定だけでクラウドへ送ります。海外メーカーのPLCは記載がなく、ローカルサーバーへの送信はHTTPのみです。
PLC・工作機械とつなぐ製品を持つ国内のIoTゲートウェイメーカー3社
次は、FA機器や工作機械に近い立場から、IoTゲートウェイを手がける国内の3社です。PLCメーカーをまたぐ接続や、CNCの稼働データの収集を前面に出しています。
- 3社のうち、価格を公式に公開しているのはコンテックとたけびしの2社
- たけびしの標準価格は税別で、コンテックの価格は税込を併記している
- サイレックスは、CNC工作機械の稼働データを集める製品に絞っている
株式会社コンテック
1975年4月1日の設立で、本社は大阪市西淀川区です。資本金は4億5,000万円で、従業員数はグループ計521名です。公式の会社概要は、関係会社としてダイフクの名を挙げていますが、出資の内容は書いていません。
CONPROSYS M2M Gatewayは、1型番が103,180円(本体価格93,800円)です(2026年時点)。M2Mコントローラは60,280円からです。PLCからの収集は、M2M Gatewayの機能です。
株式会社たけびし
1926年4月24日の設立で、本社は京都市右京区西京極豆田町です。資本金は34億71百万円(2026年7月31日現在)で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。FA機器などの販売と、システム設計・ソフト開発が事業です。
デバイスゲートウェイのハードウェア版は、DGW-C10が税別210,000円です(2026年時点)。DGW-C10のシリアルはRS-232C×1ポートのみです。RS-485が必要なときは、別の型番を選びます。
サイレックス・テクノロジー株式会社
1973年9月創業で、本社は京都府精華町光台です。資本金は3億5,000万円で、正社員は196名です。グループ全体では290名です(いずれも2026年4月現在)。株主欄には、村田機械が100%と載っています。
FBR-100シリーズは、CNC装置の稼働データをMTConnectへ変換します。1台で集められるのは最大3台までです。ブラザー工業・芝浦機械の接続やOPC UA通信には、別売のライセンスが要ります。
日本法人を窓口とする海外発の産業通信メーカー4社
続いて、産業用の通信や接続を軸にする海外発の4社です。いずれも国内では、日本法人や日本の営業拠点が窓口になります。
- 4社とも、価格は公式ページに載っておらず、問い合わせや見積もりが前提である
- MoxaとHMSは、2製品ずつを製品ページに掲載している
- ヒルシャーとディジの製品は、収集アプリの開発や設定が前提で、PLCメーカーごとの対応は記載が少ない
Moxa Japan合同会社
2020年1月に設立された日本法人で、所在地は東京都港区新橋です。公式の会社概要では、事業は産業用コンピューティングなど3分野の機器の製造・販売です。資本金は、公式ページに記載がありません。
AIG-302シリーズは、Modbus機器のデータをコードなしでAzureやMQTTへ送ります。MGate 5105-MB-EIPは、ModbusとEtherNet/IPを変換します。MQTTのデータタグは300までです。
HMSインダストリアルネットワークス株式会社
HMS Networksは1988年にスウェーデンで設立され、現在もハルムスタッドに本社があります。従業員は約1,100人で、製品ブランドは8つです。日本の営業拠点は、横浜市港北区新横浜にあります。
Ewon Flexyシリーズは、PLCのリモート保守とデータ収集を1台で行う機器です。Wi-Fiや4Gは、別売の拡張カードで加えます。Red Lion FlexEdgeのセルラーも、別売の通信スレッドが必要です。
ヒルシャー・ジャパン株式会社
2005年に設立された日本法人で、所在地は東京都新宿区新宿です。ドイツのHilscher社の子会社です。親会社は、1986年に創業者が設立したファミリー企業と説明されています。
netFIELD Edgeシリーズは、コンテナでIT/OT変換のアプリを載せます。データ収集の機能は載せるアプリに依存し、PLCメーカーごとの対応一覧は製品ページにありません。
ディジ インターナショナル株式会社
米国のDigi Internationalは1985年の設立で、本社は米国ミネソタ州ホプキンスです。NASDAQに上場し、従業員は800名以上と公式サイトに載っています。国内の拠点は、東京都渋谷区桜丘町の日本法人です。
Digi IX15は、XBee無線やRS-232/485の機器をLTEでクラウドへつなぎます。日本を対応地域に含むのは、XBee 3搭載モデルです。PLCのプロトコルでの収集は、記載がありません。
コンピュータ・制御機器の大手の日本法人が手がけるIoTゲートウェイメーカー3社
最後に、産業用コンピュータや制御機器の大手が、ゲートウェイを手がけるケースです。ゲートウェイは、広い製品群の一部という位置づけになります。
- 3社とも、価格は公式ページに載っておらず、見積もりや販売代理店が前提である
- アドバンテックは、PLCドライバーを持つ機種と、持たない機種の両方を掲載している
- シュナイダーエレクトリックのPro-faceは、表示器のブランドで知られる
アドバンテック株式会社
日本語の公式サイトは、Advantech Co., Ltd.の著作権表記を掲げています。事業領域には、組込み、産業用オートメーション、ネットワーク・通信などが並びます。日本法人の設立年と資本金は、確認できませんでした。
ECU-150 V2は、EdgeLinkで主要メーカーのPLCドライバーを使えます。同梱はYocto Linuxモデルのみです。ECU-1270には、PLCメーカーごとのドライバーの記載がありません。
シーメンス株式会社
日本法人の所在地は、東京都品川区大崎のゲートシティ大崎ウエストタワーです。ドイツのSiemens AGは、本社がミュンヘンにあります。世界の従業員は約31万8千人です(2025年9月30日現在、継続事業)。日本法人の資本金は、確認できませんでした。
SIMATIC IOT2050は、制御側を変えずに後付けできるLinux機です。シリアルは1ポートで、無線通信は標準では備えず、mPCIeポートにカードを追加します。
シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社
シュナイダーエレクトリックの日本のサイトには、Pro-faceの製品が載っています。製品マスタでは、提供元をこの法人としています。Pro-faceの公式サイトは、編集部の環境では読み込めませんでした。
Pro-face マルチ・データボックスは、各社のPLC通信ドライバーでデータを集めます。MQTTに直結できた旧モデルは、2026年6月30日に販売を終了しました。
IoTゲートウェイメーカーのブランドと資本関係
IoTゲートウェイの分野では、製品のブランド名と提供元の会社名が一致しない場合があります。各社の公式に書かれた範囲で、関係を整理します。
- EwonとRed Lionは、HMS Networksの製品ブランドとして公式に載っている
- サイレックス・テクノロジーは、村田機械株式会社が100%の株主である
- ヒルシャー・ジャパンは、ドイツのHilscher Gesellschaft für Systemautomation mbHの子会社である
ブランド名と提供元の関係
HMS Networksの公式サイトは、8つの製品ブランドを挙げています。Anybus、Ewon、Intesis、Ixxatなどで、Red Lionも含まれます。本記事で扱うのは、EwonとRed Lionの2つです。
Pro-faceは、シュナイダーエレクトリックの日本のサイトに製品が載るブランドです。公式ページで資本関係の説明を確認できなかったため、本記事では関係の説明を書いていません。
親会社や出資が公式に載っている会社
サイレックス・テクノロジーは、会社概要の株主欄に村田機械が100%と載っています。ヒルシャー・ジャパンは、公式ページが子会社であると明記しています。
コンテックは、会社概要の関係会社としてダイフクを挙げていますが、出資の割合は載っていません。アットマークテクノは、持株会社のATホールディングスと、2023年8月に合併したと説明しています。
上場区分は会社ごとに違う
東証に上場しているのは、ぷらっとホーム、サン電子、たけびしです。前の2社はスタンダード市場、たけびしはプライム市場です。アットマークテクノは、2026年6月に札幌証券取引所へ上場しました。
海外ではDigi InternationalがNASDAQに上場しています。上場の有無は、事業継続の見通しを考える材料の一つですが、製品の優劣を示すものではありません。
IoTゲートウェイメーカーが想定している企業規模
各社がどの規模の現場を想定しているかも、調べる材料になります。編集部では製造業適合性スコアとして、製品ごとに5段階で評価しています。
- 中堅・中小製造業との相性が4点なのは、ぷらっとホーム、アットマークテクノ、コンテック、金沢エンジニアリングシステムズの製品
- 2点は、サン電子の2製品、ヒルシャー、ディジ、アドバンテックのECU-1270
- 製品ページの対象規模が中堅と大手のみなのは、センチュリー・システムズ、サン電子、ヒルシャー、ディジ、アドバンテックなど
小さく始めやすい会社
中堅・中小製造業との相性は、予算や体制に対する導入のしやすさを見る軸です。4点の4社は、いずれも設定だけでデータを集める製品か、価格を公開した製品を持っています。
対象に小規模を含むのは、ぷらっとホーム、アットマークテクノ、コンテック、たけびしです。金沢エンジニアリングシステムズ、サイレックス、シーメンス、Pro-faceも含みます。
中堅・大手を前提にした会社
センチュリー・システムズ、サン電子、ヒルシャー、ディジ、アドバンテックは、対象が中堅と大手です。Moxa AIG-302とRed Lion FlexEdgeも同じです。
サン電子、ヒルシャー、ディジは、相性が2点でした。収集アプリの開発や、拡張ボードの追加が前提になる点が、評価の理由です。導入前に、開発や構成を決める担当者が要ります。
差が小さい点
複数拠点への展開は、多くの製品が4点です。3点は、Moxa MGate、シーメンス、サイレックス、Pro-faceです。遠隔管理やLTEの選択肢が、根拠になっています。
生産管理への適合が5点なのは、コンテックのM2M Gatewayとたけびしです。ECU-150 V2とPro-faceも5点です。このスコアは編集部の評価で、2026年時点の採点になります。会社の優劣を示すものではありません。
IoTゲートウェイのメーカーを調べるときの注意点
価格や仕様、会社の情報は、読む資料によって食い違うことがあります。調べるときに確認したい点をまとめます。
- ブランド名と提供元の会社名が違う製品がある
- 価格の税の表記は、税込・税別とそろっていない
- PLCメーカーごとの対応は、製品によって大きく違う
ブランド名と提供元を公式で確認する
Ewon FlexyとRed Lion FlexEdgeは、どちらもHMSのブランドです。Pro-faceは、シュナイダーエレクトリックの日本のサイトに載っています。ただ、資本関係は確認できませんでした。
商号や取扱会社は、公式の最新ページで確かめましょう。古い資料や代理店のページには、旧社名や旧ブランド名が残っていることがあります。
公開価格は一部の型番で、税の表記もそろわない
アットマークテクノのA9E LANモデルは、税込45,100円です。コンテックは103,180円(本体価格93,800円)です。たけびしのDGW-C10は税別210,000円で、税区分が違います。
税区分の違う価格は合算できません。公開されているのは開発セットや特定の型番で、量産用モデルやオプションはオープン価格の場合があります。費用の見方は費用・価格の記事にあります。
PLCメーカーごとの対応は製品ごとに違う
コンテックは、三菱電機・オムロン・キーエンス・パナソニック・ジェイテクトのPLCに対応します。金沢エンジニアリングシステムズは、三菱電機・オムロン・キーエンスです。
Moxa、ディジ、センチュリー・システムズは、PLCメーカー個別の通信を標準では載せていません。選び方の軸は、IoTゲートウェイの選び方の記事で整理しています。
まとめ|IoTゲートウェイメーカーの全体像
IoTゲートウェイのメーカーは、4つのグループに分けて見られます。国内の組込み・通信機器5社、国内のFA機器系3社、海外発の産業通信4社、大手の日本法人3社です。会社の違いは、母体の事業と、対応するPLCの範囲に出ます。
メーカー別のシェアは、公的・業界団体のデータが見つかりませんでした。日本電機工業会の統計ページにも、IoTゲートウェイの区分はありませんでした。
候補を比べるときは、公式の最新情報で価格の公開状況と対応するPLCを確かめましょう。IoTゲートウェイの比較記事も参考になります。各社の情報は、2026年11月に編集部が確認したものです。
IoTゲートウェイのおすすめ製品
コンテック CONPROSYS M2M Gateway
株式会社コンテック
PLC・CNCの稼働データを集めて中継
HMS Ewon Flexyシリーズ
HMSインダストリアルネットワークス株式会社
リモートアクセスとデータ収集を1台で
Advantech ECU-150 V2
アドバンテック株式会社
PLCドライバーを持つゲートウェイ
たけびし デバイスゲートウェイ
株式会社たけびし
320機種の機器をOPC UA・MQTTで連携
金沢エンジニアリングシステムズ KES IoT Logic
株式会社金沢エンジニアリングシステムズ
PLCから設定でクラウドへ
コンテック CONPROSYS M2Mコントローラ
株式会社コンテック
計測データをクラウドへ上げる
IoTゲートウェイ比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| コンテック CONPROSYS M2M Gateway | 株式会社コンテック | オンプレミス | PLC・CNCの稼働データを集めて中継 | 詳細を見る | |
| HMS Ewon Flexyシリーズ | HMSインダストリアルネットワークス株式会社 | 要見積もり | リモートアクセスとデータ収集を1台で | 詳細を見る | |
| Advantech ECU-150 V2 | アドバンテック株式会社 | 要見積もり | PLCドライバーを持つゲートウェイ | 詳細を見る | |
| たけびし デバイスゲートウェイ | 株式会社たけびし | オンプレミス | 320機種の機器をOPC UA・MQTTで連携 | 詳細を見る | |
| 金沢エンジニアリングシステムズ KES IoT Logic | 株式会社金沢エンジニアリングシステムズ | 要見積もり | PLCから設定でクラウドへ | 詳細を見る | |
| コンテック CONPROSYS M2Mコントローラ | 株式会社コンテック | オンプレミス | 計測データをクラウドへ上げる | 詳細を見る | |
| Pro-face マルチ・データボックス | シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社 | 要見積もり | 新旧設備のデータをプログラムレスで収集 | 詳細を見る | |
| Red Lion FlexEdgeシリーズ | HMSインダストリアルネットワークス株式会社 | 要見積もり | 300超のドライバーで機器をつなぐ | 詳細を見る | |
| ぷらっとホーム OpenBlocks IoTシリーズ | ぷらっとホーム株式会社 | 要見積もり | 国産IoTゲートウェイ | 詳細を見る | |
| アットマークテクノ Armadillo-IoTゲートウェイ | 株式会社アットマークテクノ | オンプレミス | 組込み型ゲートウェイ | 詳細を見る | |
| サイレックス・テクノロジー FBR-100シリーズ | サイレックス・テクノロジー株式会社 | 要見積もり | CNCの稼働データをMTConnect化 | 詳細を見る | |
| Moxa AIG-302シリーズ | Moxa Japan合同会社 | 要見積もり | コードなしでクラウドへ送るゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Hilscher netFIELD Edgeシリーズ | ヒルシャー・ジャパン株式会社 | 要見積もり | コンテナで変換アプリを載せるエッジ | 詳細を見る | |
| Advantech ECU-1270 | アドバンテック株式会社 | 要見積もり | 入出力を増やせる拡張型IoTゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Moxa MGate 5105-MB-EIPシリーズ | Moxa Japan合同会社 | 要見積もり | プロトコルゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Siemens SIMATIC IOT2050 | シーメンス株式会社 | 要見積もり | 既存設備へ後付けするゲートウェイ | 詳細を見る | |
| センチュリー・システムズ FutureNet MA-X300シリーズ | センチュリー・システムズ株式会社 | 要見積もり | LTE搭載ゲートウェイ | 詳細を見る | |
| サン電子 Rooster NSX7000 | サン電子株式会社 | 要見積もり | LTE対応のLinuxゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Digi IX15 | ディジ インターナショナル株式会社 | 要見積もり | LTEでクラウドへつなぐゲートウェイ | 詳細を見る | |
| サン電子 Rooster LBX8110 | サン電子株式会社 | 要見積もり | デュアルSIMのIoTエッジコンピュータ | 詳細を見る |
よくある質問
QIoTゲートウェイの主要メーカーはどこですか?
15社を取り上げています。組込み・通信機器を母体とする国内の5社は、ぷらっとホーム、アットマークテクノ、センチュリー・システムズ、サン電子、金沢エンジニアリングシステムズです。FA機器に近い国内の3社は、コンテック、たけびし、サイレックス・テクノロジーです。海外発の産業通信4社は、Moxa Japan、HMSインダストリアルネットワークス、ヒルシャー・ジャパン、ディジ インターナショナルです。大手の日本法人は、アドバンテック、シーメンス、シュナイダーエレクトリックホールディングスの3社です。
QIoTゲートウェイのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
メーカー別のシェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした(2026年11月5日時点)。日本電機工業会の統計ページの区分にも、IoTゲートウェイは見当たりませんでした。民間の調査会社の市場レポートは定義がレポートごとに異なるため、本記事では使っていません。シェアの数字を見かけたら、出典、調査年、範囲、数えたものの4点を確かめてください。
QIoTゲートウェイのメーカーで、実際の使い方に影響する違いは何ですか?
対応するPLCの範囲と、データを集める方法に違いが出ます。コンテックは5社のPLCメーカーに、金沢エンジニアリングシステムズは三菱電機・オムロン・キーエンスのPLCに対応します。一方、アットマークテクノやセンチュリー・システムズ、ディジの製品は、PLCメーカー個別の通信をユーザーがアプリで開発する前提です。価格の公開や、LTE・無線の追加方法も会社によって違います。
Qブランド名と提供元の会社名が違うIoTゲートウェイはありますか?
HMS Networksの公式サイトは、EwonとRed Lionを同社の製品ブランドとして挙げており、製品マスタでは提供元をHMSインダストリアルネットワークス株式会社としています。Pro-faceの製品は、製品マスタでシュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社が提供元です。サイレックス・テクノロジーは村田機械が100%の株主で、ヒルシャー・ジャパンはドイツのHilscher社の子会社です。
QIoTゲートウェイの価格は公式サイトで分かりますか?
主要15社のうち、価格を公式に公開しているのはアットマークテクノ、コンテック、たけびしの3社です(2026年時点)。例えばアットマークテクノのA9E LAN開発セットは税込45,100円、コンテックのCPS-MG341-ADSC1-111は103,180円(本体価格93,800円)、たけびしのDGW-C10は税別210,000円です。税区分が違う価格は合算できません。残る12社は、オープン価格や見積もりの案内です。
