リモートI/Oのメーカー16社の特徴|シェアの実態と母体となる事業の違い
リモートI/Oの主要メーカー16社を1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを示す公的データは見つからず、母体の事業、対応ネットワーク、価格の公開状況、商号や資本関係の注意点を公式情報で整理します。

リモートI/Oのメーカーを調べると、PLCを持つ電機・FA機器の会社、センサや空気圧機器の会社、海外のオートメーション会社、接続機器やネットワーク機器の会社が並びます。会社の母体が違うため、つなげるPLCのネットワークや、設定に使うソフトが変わります。
この記事では、主要16社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態、母体となる事業、商号や資本関係の注意点までを会社単位で整理します。製品の仕様はリモートI/Oのカテゴリページで確認できます。基礎知識は解説記事、製品どうしの違いは比較記事、選び方は選び方の記事、費用は費用の記事が扱っています。
記載内容は、各社の公式サイトと日本電機工業会の公開資料を、編集部が2026年11月5日に確認したものです。商号や提供元は変わることがあるため、検討時には最新の情報を確認してください。
- リモートI/Oのメーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年11月5日時点)
- 日本電機工業会(JEMA)の産業用汎用電気機器の出荷実績は、品目一覧にリモートI/Oの区分がない
- 主要16社のうち、日本に本社を置くのは9社で、残る7社は海外発の会社の日本法人または日本の窓口である
この記事でわかること
リモートI/Oの主要メーカー16社【早見表】
電機やFAの会社に加え、センサ、空気圧機器、接続機器、ネットワーク機器の会社も提供しています。まず16社の全体像を一覧で押さえます。
- 主要16社のうち、日本に本社を置くのは三菱電機・オムロン・IDEC・パナソニック インダストリー・キーエンス・SMC・オプテックス・エフエー・エムジー・コンテックの9社
- 残る7社はシーメンス・ロックウェル・ベッコフ・WAGO・ターク・ifm・Moxaで、日本法人や日本の窓口が提供元になっている
- PROFINET、EtherCAT、CC-Link IEのどれにも対応するメーカーは見当たらず、会社ごとに対応するネットワークが違う
メーカー | 本社・国内の窓口 | 母体となる事業(公式で確認できた範囲) | 主な製品 | 対応する主なネットワーク |
|---|---|---|---|---|
三菱電機株式会社 | 東京都千代田区(本社) | 電機・FA機器 | CC-Link IE TSN/CC-Link IEフィールド | |
オムロン株式会社 | 京都市(本社) | 制御機器・FAシステム | EtherCAT | |
IDEC株式会社 | 大阪市淀川区(本社) | 制御機器 | EtherNet/IP・Modbus TCP・CC-Link IE Field Basic | |
パナソニック インダストリー株式会社 | (公式ページを取得できず) | 電子部品・制御機器など | CC-Link IE Field | |
株式会社キーエンス | 大阪市東淀川区(本社) | センサ・測定器・画像処理機器など | CC-Link・EtherNet/IP・EtherCAT・マルチプロトコル | |
SMC株式会社 | 東京都中央区(本社) | (公式ページに記載なし) | PROFIBUS DP・DeviceNet・CC-Link・EtherNet/IP・EtherCAT・PROFINET | |
オプテックス・エフエー株式会社 | 京都市下京区(本社) | FA用光電センサ関連機器 | CC-Link IE Field/TSN・EtherNet/IP・Modbus/TCP・EtherCAT | |
株式会社エムジー | 大阪市中央区(本社) | 産業用電子機器 | EtherCAT・EtherNet/IP・CC-Link IE・Modbus/TCP・OPC UAなど | |
株式会社コンテック | 大阪市西淀川区(本社) | 産業用コンピューター・ICTデバイスなど | EtherCAT・EtherNet/IP・Modbus | |
シーメンス株式会社 | 東京都品川区(日本法人) | (公式ページに記載なし) | PROFINET・EtherNet/IP・Modbus TCP | |
ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社 | (公式ページを取得できず) | (公式ページを取得できず) | EtherNet/IP | |
ベッコフオートメーション株式会社 | 横浜市中区(日本法人) | (公式ページに記載なし) | EtherCAT | |
ワゴジャパン株式会社 | 東京都江東区(日本法人) | 端子台・コネクタ、オートメーション製品など | EtherCAT・PROFINET IO・EtherNet/IP・CC-Link | |
ターク・ジャパン株式会社 | (公式ページに記載なし) | (公式ページに記載なし) | PROFINET・EtherNet/IP・Modbus TCP | |
ifm efector株式会社 | 東京都港区(日本法人) | センサなどの電子製品の販売 | PROFINET・EtherNet/IP・EtherCAT・Modbus TCP | |
Moxa Japan合同会社 | 東京都港区(日本法人) | 産業用コンピューティング・ネットワーク機器など | Modbus TCP・EtherNet/IP |
表から読み取れる対応ネットワークの違い
対応するネットワークは、会社ごとに大きく違います。三菱電機は、CC-Link IE系に絞っています。オムロンとベッコフはEtherCATが、ロックウェルはEtherNet/IPが前提です。キーエンス、オプテックス・エフエー、SMC、ターク、ifmは、複数のネットワークに対応する版を用意しています。
対応ネットワークは、製品マスタの記述をもとにしています。同じ会社でもシリーズによって対応が違うため、型式ごとに公式のカタログで確認してください。
価格を確認できたのは3社
製品マスタが公式の価格表示を記録しているのは、ifm efector、IDEC、コンテック、パナソニック インダストリーの4社です。金額を確認できたのは、20製品のうち4製品でした(2026年11月5日)。コンテックのnano、パナソニックのSC-LG、エムジーのR30とR7です。
コンテックは本体価格を併記し、パナソニックは税別と表示します。エムジーは税の表記がありません。基準が違う金額は、合算も比較もできません。残りの会社は、公式ページに価格がなく、販売店や問い合わせで確認する形です。
リモートI/Oのメーカー別シェアと市場規模
編集部が確認した範囲では、リモートI/Oのメーカー別シェアを示す公的データは見つかりませんでした。業界団体のデータも、同様に見つかっていません(2026年11月5日時点)。市場全体の出荷金額も、リモートI/Oの区分を持つ統計は確認できていません。
JEMAの統計にリモートI/Oの区分は見当たらない
日本電機工業会(JEMA)は、産業用汎用電気機器の出荷実績を毎月公表しています。対象は、会員のうち参加を希望する会社が出荷する製品で、金額は消費税を含む出荷金額です。
品目は、三相誘導電動機、汎用インバータ、サーボ、標準変圧器、プログラマブルコントローラなどです。リモートI/Oや入出力装置の区分はありません(調査概要を2026年11月5日に確認)。そのため、出荷金額やメーカー別の割合は、この統計から読み取れません。
経済産業省の統計と民間レポートの扱い
経済産業省の生産動態統計は、調査票の品目一覧のページを取得できませんでした。区分の有無は不明のままです。
民間調査会社のレポートは、販売ページの概要の範囲でしか確認できません。出典、調査年、調査範囲、数えたものの4点がそろわない数字は、使っていません。有料部分の数字は扱わない方針です。
シェア表記の根拠を確かめる
資料に「シェアNo.1」「世界初」といった表記があれば、出典を確認する必要があります。見るべき点は、調査機関の名前、調査年、対象範囲、何を数えた数字かの4つです。
1つでも欠ける表記は、順位として扱わないほうがよいでしょう。本記事では、16社のどの公式ページにも、この4点がそろったシェア表記を確認できませんでした。順位表も作っていません。
リモートI/Oのメーカーは母体の事業とPLCとの組み合わせで分かれる
リモートI/Oは、PLCとネットワークでつなぐ機器です。そのため、どのPLCと組み合わせる前提の会社なのかが、会社を分ける大きな軸になります。この記事では、母体の事業とPLCの有無をもとに、16社を4つのグループに分けて見ていきます。
PLCを持つ国内の会社
三菱電機、オムロン、IDEC、パナソニック インダストリーは、制御機器を手がける国内の会社です。自社のコントローラとあわせて使う前提のリモートI/Oが中心で、対応するネットワークは絞られています。
センサ・空気圧・計装などが母体の国内の会社
この5社は、センサ、空気圧機器、計装用機器、産業用コンピューターなどを母体に持つ国内の会社です。複数のネットワークに対応する製品が目立ちます。
海外発の会社は2つに分かれる
1つ目は、シーメンス、ロックウェル、ベッコフです。自社のコントローラとあわせて使う前提の製品を出しています。2つ目は、WAGO、ターク、ifm、Moxaです。接続機器やセンサ、ネットワーク機器が母体です。
この先はグループごとに見る
次章からは、国内の2グループ、海外の2グループの順に見ていきます。会社の数は、順に4社、5社、3社、4社です。グループ内の並びは、順位ではありません。
PLCや制御機器を持つ国内メーカー4社
PLCや制御機器を持つ4社は、自社のコントローラとあわせて使えるリモートI/Oを出しています。ここでは、会社の素性と、公式に確認できた製品の限定条件を見ていきます。
- 4社のうち、価格を公式ページで確認できたのは、パナソニック インダストリーのSC-LGだけ(税別と表示)
- 三菱電機のリモートI/Oは、CC-Link IE TSNとCC-Link IEフィールド専用
- オムロンは、公式の会社概要ページを編集部の確認時に取得できず、会社概要の数字を扱っていない
三菱電機株式会社
三菱電機は1921年1月15日の設立で、本社は東京都千代田区丸の内にあります。資本金は175,820百万円、連結従業員数は150,386人です(2026年3月末現在)。
CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/Oは、2つのCC-Link IE系を切り替えて使えます。EtherCATやPROFINETのPLCには直接つながりません。安全機能付き機種は、MELSEC iQ-R安全CPUとの組み合わせが前提です。
オムロン株式会社
オムロンは制御機器とFAシステムを手がける会社で、本社は京都市にあります。公式の会社概要ページを編集部の確認時に取得できなかったため、設立年や資本金は書いていません。
NXシリーズ EtherCATカプラユニットは、最大63台のNXユニットを1つのEtherCATスレーブにまとめます。設定はSysmac Studioです。カプラ自体はSIL評価がなく、安全制御には別の構成が要ります。盤内取り付け(IP20)です。
IDEC株式会社
IDECは1945年に和泉商会として創業し、1947年3月に設立されました。本社は大阪市淀川区西宮原で、資本金は10,056,605,173円です。連結従業員数は3,006名です(2026年3月末現在)。
SX8R形は、FC6A形のI/Oモジュールを最大15台つなぐバスカプラです。EtherNet/IPとModbus TCP、CC-Link IE Field Basicに対応します。EtherCATとPROFINETには非対応で、盤内用です。価格は、本記事では金額を扱いません。
パナソニック インダストリー株式会社
パナソニック インダストリーは、電子部品や制御機器などを手がける会社です。採用サイトによると、社員数は約3.5万人です(2026年4月現在)。売上高は1.2兆円です(2025年度)。設立や資本金は書いていません。
SC-LGは、CC-Link IE Fieldに対応するIO-Linkマスタユニットです。SC-LG2-CEF-Pの標準価格は、119,600円(税別と表示)です(2026年時点)。e-CONコネクタは別売で、CC-Link IE TSNやEtherCATのPLCには使えません。
センサ・空気圧・計装などが母体の国内メーカー5社
センサや空気圧機器、計装用機器などを母体に持つ5社が、リモートI/Oを出しています。ここでは、会社の素性と、製品の限定条件を見ていきます。
- 5社のうち、価格を公式ページで確認できたのは、コンテックのCONPROSYS nanoとエムジーのR30・R7(エムジーは税の表記なし)
- エムジーは、2024年1月1日に株式会社エム・システム技研から商号を変更している
- コンテックは、2022年にダイフクの完全子会社になったと公式の沿革に記載している
株式会社キーエンス
キーエンスは1974年5月27日の設立で、本社は大阪市東淀川区東中島にあります。資本金は306億3,754万円で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。連結従業員数は12,784名です(2026年3月現在)。
NQシリーズは、M12ケーブルを挿すだけで配線できるIO-Linkマスタです。CC-Link、EtherNet/IP、EtherCAT、マルチプロトコルの版があります。モニタリングソフトはIO-Link対応機器だけが対象です。NQ-CL8Lの使用周囲温度は0〜+70℃です。
SMC株式会社
SMCは1959年4月27日の設立で、本社は東京都中央区京橋にあります。資本金は610億円で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。連結従業員数は24,773人です(2025年3月末時点)。
EX600シリーズは、電磁弁マニホールドと入出力を1つのノードにまとめます。ユニットは、PROFIBUS DPやDeviceNet、CC-Link、EtherNet/IP、EtherCAT、PROFINET向けにあります。Modbus TCPなどはオーダーメイド扱いです。
オプテックス・エフエー株式会社
オプテックス・エフエーは、2002年1月7日にオプテックス株式会社の事業を分社して設立されました。親会社はオプテックスグループ株式会社です。資本金は3億8,500万円、連結従業員数は303名です(2025年12月31日現在)。
URシリーズは、16チャネルを幅110mmに収めた盤内型のIO-Linkマスタです。ネットワークは本体メニューで切り替え、設定は有機ELで行えます。保護等級はIP20で、設備への直接取り付けには向きません。PROFINETには対応しません。
株式会社エムジー
エムジーは1972年4月の設立で、本社は大阪市中央区今橋にあります。2024年1月1日に、株式会社エム・システム技研から商号を変更しました。資本金は9,600万円で未上場です。従業員数は303名です(2026年9月末現在)。
R30シリーズは高さ110mmの組合せ自由形で、EtherCATやOPC UAなどに対応します。R7シリーズは通信部・電源部・入出力部が一体で、増設は1台までです。仕様書に基本価格が載っています(税の表記なし)。
株式会社コンテック
コンテックは1975年4月1日の設立で、本社は大阪市西淀川区姫里にあります。資本金は4億5,000万円で、2022年にダイフクの完全子会社になりました。従業員数は521名です(グループ会社を含む)。
CONPROSYS nanoのEtherCATカプラ(4スロット)は、26,510円(本体価格24,100円)です(2026年時点)。I/Oモジュールは別売です。PROFINETとCC-Link IEのカプラはなく、防水の場所には向きません。
PLCを持つ海外グループのメーカー3社
自社のコントローラやエンジニアリング環境を持つ海外の3社も、リモートI/Oを出しています。ここでは、日本での提供元の素性と、組み合わせの前提を見ていきます。
- 3社とも、価格を公式ページで確認できなかった
- シーメンスは、設定がTIA Portalに統合されている
- ロックウェルの2製品は、どちらもEtherNet/IPが前提である
シーメンス株式会社
シーメンス株式会社は、東京都品川区大崎のゲートシティ大崎ウエストタワーにあります。公式の会社情報ページは本社をドイツのSiemens AGとしています。設立年や資本金の記載は、そのページにありませんでした。
ET 200SPは、盤内型(IP20)で、PROFINETとEtherNet/IP、Modbus TCPに対応します。ET 200ALは、IP65/67で幅30/45mmです。どちらも設定はTIA Portalに統合されており、慣れていない現場では習得に時間がかかります。
ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社
ロックウェル オートメーション ジャパンは、Allen-Bradleyの製品を提供する日本法人です。公式の会社ページを編集部の確認時に取得できなかったため、所在地や設立年、資本金は書いていません。
PointMax I/Oは、NFCとアプリでIP設定や立ち上げができます。ArmorBlock 5000は最高IP69Kで、設備に直接取り付けます。どちらもEtherNet/IPが前提です。EtherCATやPROFINET、CC-Link IEのPLCには、直接つながりません。
ベッコフオートメーション株式会社
ベッコフは、ドイツで1980年に設立された会社です。従業員数は5,450名(2026年2月時点)で、2025年の総売上高は12億4000万ユーロです。日本法人の本社は、横浜市中区桜木町にあります。
EtherCAT端子は盤内型で、EtherCAT BoxはIP67で設備に直付けします。どちらもEtherCATが前提です。EtherCATマスタを持たないPLCと組み合わせるには、ゲートウェイなどが別に要ります。
接続機器・センサ・ネットワーク機器が母体の海外メーカー4社
接続機器やセンサ、ネットワーク機器を母体に持つ4社が、リモートI/Oを出しています。ここでは、日本での窓口の素性と、公式ページで確認できた範囲を見ていきます。
- 4社のうち、価格を公式ページで確認できた会社はない(ifm efectorは製品マスタに記録があるが、金額は本記事で扱わない)
- ターク・ジャパンは、取得した公式ページに所在地や設立年の記載がない
- Moxa Japanは、2020年1月に設立された日本法人である
ワゴジャパン株式会社
WAGOは、1951年4月27日にドイツのミンデン市で設立されました。ワゴジャパン株式会社は1990年の設立で、所在地は東京都江東区亀戸です。資本金は、公式ページで確認できませんでした。
WAGO I/O System 750/753は、500種類以上のモジュールを1〜16チャネル単位でそろえた盤内用です。カプラは、EtherCATやPROFINET IO、EtherNet/IP、CC-Link向けにあります。防水が必要な設備には、別の製品が要ります。
ターク・ジャパン株式会社
公式サイトによると、Turckグループの従業員は世界で4,650人以上です。日本法人の所在地や設立年、資本金は、編集部が取得したページに記載がなく、書いていません。
TBEN-Sシリーズは、幅32mmのIP67ブロックI/Oです。起動時に、PROFINETかEtherNet/IP、Modbus TCPかを自動で判別します。デジタル機種は1台8点までで、EtherCATには直接つながりません。
ifm efector株式会社
ifm efectorは、ドイツのifm electronic gmbhの日本支社で、1976年12月に設立されました。資本金は2億7千万円で、株主はifm electronic gmbhです。本社は東京都港区東新橋にあります。
DataLine IO-Linkマスタは、4ポートと8ポートの機種をそろえます。通信はPROFINET、EtherNet/IP、EtherCAT、Modbus TCPです。ポートはClass Aで、CC-Link系の機種はありません。
Moxa Japan合同会社
Moxa Japan合同会社は、2020年1月に設立された日本法人で、東京都港区新橋にあります。事業は、産業用コンピューティング機器やネットワーク機器などの製造と販売です。
ioLogik E1200シリーズは、2ポートのスイッチを内蔵したイーサネットのリモートI/Oです。Modbus TCPとEtherNet/IPに加え、RESTful APIやSNMPにも対応します。EtherCAT、PROFINET、CC-Link IEには対応しません。
リモートI/Oメーカーの商号・資本関係・提供元の変遷
リモートI/Oでは、商号の変更や親会社の変更が、公式の沿革やお知らせで確認できる会社があります。ここでは、公式の記載で確認できた変遷を整理します。
エムジーは2024年に商号を変更した
エムジーの公式のお知らせによると、2024年1月1日付で商号が変わりました。旧社名は株式会社エム・システム技研です。変更は商号のみで、既存の契約は引き続き有効です。
旧社名の資料やカタログが残っている場合があります。型式が同じでも、提供元の表記が旧社名になっていないかを確認してください。
コンテックはダイフクの完全子会社
コンテックの公式沿革には、2022年にダイフク株式会社の完全子会社となったと記載があります。同じ年に東京証券取引所スタンダード市場から上場廃止となり、資本金は4億5,000万円になりました。
製品の提供元は、引き続き株式会社コンテックです。資本関係は、会社概要の「関連会社」欄にもダイフクが挙がっています。
ブランド名と法人名は一致しない
ブランド名やシリーズ名と、日本での提供元の法人名は、一致しないことがあります。例えば、Allen-Bradleyはロックウェル オートメーション ジャパン株式会社が窓口です。SIMATICはシーメンス株式会社、ifmはifm efector株式会社が窓口です。
問い合わせでは、シリーズ名と型式、提供元の法人名をそろえて伝えましょう。製品ページに書かれた提供元の表記は、旧社名のままになっていないかも確認してください。
リモートI/Oメーカーが想定している企業規模
製品マスタには、編集部が5段階で付けた「中堅・中小との相性」の評価があります。ここでは、2026年11月5日時点の評価と、製品ごとの想定企業規模から読み取れる傾向を整理します。
- これは編集部の評価であり、メーカー自身の公表ではない
- 評価は製品単位で、会社をまたぐ順位表は作っていない
- 評価が高い製品の理由には、価格の公開、無償の設定ソフト、少点数から始められる構成などが挙がっている
小さく始めやすい会社
中堅・中小との相性が5段階中5の製品は、3つあります。IDECのSX8R形、コンテックのCONPROSYS nano、ifmのDataLine IO-Linkマスタです。いずれも、評価の理由は価格の公開です。
4の製品は、5つあります。キーエンスのNQ、MoxaのE1200、エムジーのR7、オプテックス・エフエーのUR、パナソニックのSC-LGです。無償の設定ソフトや、1台で始められる構成が理由に挙がっています。
大手向けの会社
相性が2の製品は、ベッコフの2製品とシーメンスのET 200ALです。ロックウェルのPointMax I/OとArmorBlock 5000も、2です。想定企業規模は、中堅と大手が中心になっています。
製品マスタの評価理由には、価格の非公開が挙がっています。前提のコントローラやネットワークが限られる点も、理由です。
差が小さい点
相性が3の製品は、WAGOとシーメンスのET 200SP、オムロン、三菱電機が該当します。エムジーのR30、ターク、SMCも3です。想定企業規模に「小規模」を含む製品が多く、規模だけで会社を絞るのは難しい分野です。
企業規模よりも、既存のPLCとのネットワークの組み合わせを先に確認すると、比較しやすくなります。価格を公式に公開している会社が少ないことも、規模による違いを見えにくくしています。
リモートI/Oメーカーを調べるときの注意点
リモートI/Oは、会社名よりも、対応するネットワークと型式で選ぶ機器です。メーカーを調べるときにも、いくつか取り違えやすい点があります。
旧社名や旧表記の資料が残っている
エムジーのように、商号が変わった会社は、旧社名の資料が検索結果に残っています。コンテックのようにグループ内の資本関係が変わった会社も、古い資料の記載が現状と違う場合があります。
資料を見つけたときは、日付と提供元の表記を確認してください。製品ページと会社概要は、公式サイトの最新のものを基準にします。
食い違う数字と通貨表記
コンテックの英語版の製品ページは、カプラの価格を「$26,510.00(本体価格 $24,100.00)」と表示しています。日本語版では、同じ数字が26,510円(本体価格24,100円)です。
通貨が違う表示は、そのまま使えません。本記事は、日本語の公式ページの表記だけを使い、外貨の価格は扱っていません。
「対応」の範囲を型式で確認する
会社がEtherCATに対応していても、シリーズや型式によって対応は違います。例えばエムジーのR30は、PROFINETの通信カードが「開発中」と表記されています。
SMCのEX600は、Modbus TCPなどへの対応がオーダーメイド扱いです。会社名だけで判断せず、使うPLCと型式を、公式のカタログで照らし合わせてください。
まとめ|リモートI/Oメーカーの全体像
リモートI/Oの主要16社は、4つのグループに分けられます。PLCを持つ国内の4社、センサなどが母体の国内5社、PLCを持つ海外の3社、接続機器などが母体の海外4社です。メーカー別シェアのデータは、見つかりませんでした。JEMAの統計にも、区分はありません。
会社を選ぶ前に、使っているPLCのネットワークと、取り付ける場所の条件を整理してください。価格を公式に確認できたのは20製品のうち4製品にとどまるため、見積もりが前提になります。商号や資本関係は変わることがあるので、検討時に公式の最新情報を確認しましょう。
リモートI/Oのおすすめ製品
ifm DataLine IO-Linkマスタ
ifm efector株式会社
価格を公開するIP67マスタ
オプテックス・エフエー URシリーズ
オプテックス・エフエー株式会社
16チャネルの盤内型IO-Linkマスタ
ターク TBEN-Sシリーズ
ターク・ジャパン株式会社
幅32mmのIP67ブロックI/O
キーエンス NQシリーズ
株式会社キーエンス
IP67のIO-Linkマスタ
IDEC SX8R形
IDEC株式会社
FC6A形のI/Oをつなぐバスカプラ
コンテック CONPROSYS nanoシリーズ
株式会社コンテック
スロット式I/O。標準価格を公開
リモートI/O比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ifm DataLine IO-Linkマスタ | ifm efector株式会社 | オンプレミス | 価格を公開するIP67マスタ | 詳細を見る | |
| オプテックス・エフエー URシリーズ | オプテックス・エフエー株式会社 | 要見積もり | 16チャネルの盤内型IO-Linkマスタ | 詳細を見る | |
| ターク TBEN-Sシリーズ | ターク・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 幅32mmのIP67ブロックI/O | 詳細を見る | |
| キーエンス NQシリーズ | 株式会社キーエンス | 要見積もり | IP67のIO-Linkマスタ | 詳細を見る | |
| IDEC SX8R形 | IDEC株式会社 | オンプレミス | FC6A形のI/Oをつなぐバスカプラ | 詳細を見る | |
| コンテック CONPROSYS nanoシリーズ | 株式会社コンテック | オンプレミス | スロット式I/O。標準価格を公開 | 詳細を見る | |
| 三菱電機 CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/O | 三菱電機株式会社 | 要見積もり | ブロック型 | 詳細を見る | |
| Siemens SIMATIC ET 200SP | シーメンス株式会社 | 要見積もり | コンパクトな盤内型分散I/O | 詳細を見る | |
| SMC EX600シリーズ | SMC株式会社 | 要見積もり | バルブとI/Oをまとめるシリアル伝送 | 詳細を見る | |
| オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニット | オムロン株式会社 | 要見積もり | リモートI/O | 詳細を見る | |
| パナソニック SC-LG | パナソニック インダストリー株式会社 | オンプレミス | 8ポートのIO-Linkマスタユニット | 詳細を見る | |
| WAGO I/O System 750/753 | ワゴジャパン株式会社 | 要見積もり | 500種類以上のモジュールの盤内型I/O | 詳細を見る | |
| Allen-Bradley PointMax I/O | ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社 | 要見積もり | EtherNet/IP用の新世代I/O | 詳細を見る | |
| Moxa ioLogik E1200シリーズ | Moxa Japan合同会社 | 要見積もり | イーサネットリモートI/O | 詳細を見る | |
| Siemens SIMATIC ET 200AL | シーメンス株式会社 | 要見積もり | IP65/67の分散I/O | 詳細を見る | |
| エムジー R7シリーズ | 株式会社エムジー | 要見積もり | 手のひらサイズの一体型リモートI/O | 詳細を見る | |
| Allen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロック | ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社 | 要見積もり | IP69KのI/O | 詳細を見る | |
| ベッコフ EtherCAT Box | ベッコフオートメーション株式会社 | 要見積もり | 設備に直付けするIP67のI/O | 詳細を見る | |
| ベッコフ EtherCAT端子 | ベッコフオートメーション株式会社 | 要見積もり | EtherCATを組み込んだ盤内型I/O | 詳細を見る | |
| エムジー R30シリーズ | 株式会社エムジー | 要見積もり | 小形多点数リモートI/O | 詳細を見る |
よくある質問
QリモートI/Oの主要メーカーはどこですか?
本記事では16社を取り上げています。PLCを持つ国内の4社は、三菱電機、オムロン、IDEC、パナソニック インダストリーです。センサや空気圧機器などが母体の国内5社は、キーエンス、SMC、オプテックス・エフエー、エムジー、コンテックです。PLCを持つ海外の3社は、シーメンス、ロックウェル、ベッコフです。接続機器やセンサ、ネットワーク機器が母体の海外4社は、WAGO、ターク、ifm、Moxaです。
QリモートI/Oのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
メーカー別シェアを示す公的データや業界団体のデータは、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした(2026年11月5日時点)。日本電機工業会の産業用汎用電気機器の出荷実績は、品目一覧にリモートI/Oの区分がありません。民間調査会社のレポートは、出典、調査年、範囲、数えたものの4点が分からない数字を、順位として使わないほうがよいでしょう。
QリモートI/Oで最も実用的な違いは何ですか?
対応するフィールドネットワークです。三菱電機はCC-Link IE系、オムロンとベッコフはEtherCAT、ロックウェルはEtherNet/IPが前提です。シーメンスやターク、ifmなどは、PROFINETやEtherNet/IPを含む複数のネットワークに対応します。使うPLCのネットワークを先に確認し、型式ごとの対応を公式のカタログで照らし合わせてください。
Q商号や資本関係が変わったリモートI/Oのメーカーはありますか?
エムジーは、2024年1月1日付で株式会社エム・システム技研から商号を変更しました。コンテックは、公式の沿革によると、2022年にダイフク株式会社の完全子会社となっています。資料に旧社名や古い資本関係が出てきたときは、現行品の提供元と会社概要を、公式サイトで確認してください。
QリモートI/Oのメーカーを調べるときに取り違えやすい点は何ですか?
ブランド名やシリーズ名と、日本での提供元の法人名が一致しない点です。例えば、Allen-Bradleyはロックウェル オートメーション ジャパン株式会社、SIMATICはシーメンス株式会社、ifmはifm efector株式会社が窓口です。また、英語版の製品ページと日本語版では、価格の通貨や税区分が違います。問い合わせでは、シリーズ名と型式、提供元の法人名をそろえて伝えましょう。
