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比較#リモートI/O#製品比較#分散I/O

おすすめのリモートI/Oを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

リモートI/Oの主要20製品を、対応ネットワーク、入出力の種類と点数、取り付けと防水、診断・設定、拡張性の5つの比較項目で整理。価格の公開状況と費用の内訳、企業の特徴ごとの選定ポイントまで解説します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
おすすめのリモートI/Oを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

リモートI/Oは、制御盤から離れた場所にあるセンサーやスイッチ、バルブの入出力を、ネットワーク経由でPLCなどの制御装置につなぐ機器です。配線をまとめて減らせるため、設備の増設やレイアウト変更にも対応しやすくなります。この記事では、製品ページのある主要20製品を同じ評価軸で並べました。基礎知識から選び方、費用の考え方までを整理します。

制御盤内の入出力を、必要な点数だけ細かく組むなら:WAGO I/O System 750/753やSiemens SIMATIC ET 200SPが候補

EtherCATの設備に組み込むなら:オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニットやベッコフ EtherCAT端子が候補

洗浄や水のかかる設備へ直接取り付けるなら:ベッコフ EtherCAT BoxやAllen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロックが候補

IO-Linkセンサの配線と設定を省力化するなら:キーエンス NQシリーズやifm DataLine IO-Linkマスタが候補

少点数から、金額を確認しながら始めるなら:コンテック CONPROSYS nanoシリーズやエムジー R7シリーズが候補

リモートI/Oは、使うフィールドネットワークと、取り付け場所の環境を最初に確認すると比べやすくなります。基礎から知りたい方はリモートI/Oとはの記事、製品全体はリモートI/Oのカテゴリページもご覧ください。


この記事でわかること

01

リモートI/Oの基礎知識

リモートI/Oは、現場の信号をネットワークでまとめて制御装置へ届ける機器です。設備ごとの配線を減らし、制御盤を小さくする目的で使われます。まず、仕組みと種類、IO-Linkとの関係を押さえましょう。

信号を集めてネットワークで送る仕組み

リモートI/Oは、センサーやスイッチの信号を集め、ネットワーク経由でPLCへ送る機器です。バルブなどの出力は、PLCからの指令を受けて動かします。

従来は、設備の信号線を1本ずつ制御盤まで引き込んでいました。リモートI/Oを設備の近くに置けば、盤までの配線を通信ケーブルにまとめられます。増設やレイアウトの変更にも対応しやすくなります。

盤内に置くタイプと設備へ直接付けるタイプ

リモートI/Oには、制御盤の中に取り付けるタイプがあります。DINレールに並べ、必要な点数だけモジュールを足していく構成が一般的です。

防水や防塵の筐体に収め、設備や機械へ直接取り付けるタイプもあります。盤を介さず現場で配線できるため、洗浄のあるラインや狭い場所に向きます。保護等級の記載は、製品ごとに確認が必要です。

IO-Linkマスタという種類

IO-Linkは、センサーやアクチュエータと機器を1対1でつなぐ通信方式です。IO-Linkマスタは、IO-Link対応の機器をまとめて接続します。上位のネットワークへの橋渡しが、主な役割です。

この種類は、センサの設定値や状態をネットワーク越しに扱えます。センサ交換時に設定を書き戻せる製品もあります。デジタルやアナログを扱う一般的なリモートI/Oとは、用途が少し異なる点に注意が必要です。

編集部メモ:リモートI/Oは、接続するPLCのネットワークに対応しているかが最初の条件です。機能が充実していても、ネットワークが合わなければ直接つなげません。


02

リモートI/Oの基本的な選び方

リモートI/Oを選ぶ際には、PLCのネットワークと設置環境を先に整理することが重要です。この2点が合わない製品は、他の機能が充実していても使えません。次の4つの観点で整理しましょう。

対応するフィールドネットワークを確認する

最初に確認したいのは、PLCが使うネットワークです。例は、EtherCATやPROFINET、EtherNet/IP、CC-Link IEなどです。製品ごとに、対応するネットワークは分かれます。

複数のネットワークに1台で対応する製品もあります。将来PLCを入れ替える可能性があるなら、対応の幅も判断材料です。対応外のネットワークには、直接つなげません。

入出力の種類と点数を見積もる

つなぐ信号の種類を洗い出します。デジタル入出力のほか、アナログ、温度、IO-Linkなどがあります。

1台あたりの点数も、製品で大きく異なる点です。少点数の一体形なら、台数が増える点に注意が必要です。拡張できるモジュール数の上限も、あわせて確かめましょう。

取り付け場所と保護等級を決める

盤内に置くのか、設備へ直接付けるのかを決めます。直接付ける場合は、水や粉じん、洗浄の有無に応じた保護等級が要ります。

温度範囲や接続コネクタの形式も確認項目です。公式ページに温度範囲が書かれていない製品は、仕様書で確かめる必要があります。

診断と設定のしやすさを見る

運用後の保全では、故障箇所を見つけやすいかが影響します。診断の方法は、PLCから見る方式と、本体のWebサーバや表示器で見る方式に分かれます。

設定を専用ソフトで行うか、本体のスイッチで行うかも違いです。無償の設定ソフトを用意する製品もあります。現場の担当者が扱えるかを基準にしましょう。


03

リモートI/Oの比較項目

リモートI/Oの製品は、同じ名前でも仕様の軸が複数あります。ここでは、比較表を作るときに見る5つの項目を整理しました。製品ごとの違いは、後半の比較表と詳細の章で確認できます。

比較項目

見るべきポイント

対応ネットワーク

使用中のPLCのフィールドネットワークに、直接つなげるか

入出力の種類と点数

デジタル・アナログ・IO-Linkのうち必要な信号と、1台あたりの点数

取り付け方法と防水

盤内か設備への直接取り付けか、保護等級と使用温度範囲

診断・設定

故障の見つけやすさと、設定の方法・必要なツール

拡張性と組み合わせ

増設できるモジュール数と、PLCメーカーとの相性

対応ネットワーク

PLCとの通信方式を示す項目です。1つのネットワーク専用の製品と、複数に対応する製品があります。通信周期や冗長構成への対応も、ここで見ておきます。

入出力の種類と点数

扱える信号と、1台あたりの点数を示す項目です。デジタルやアナログ、温度のほか、IO-Link用のポート数も確認します。拡張ユニットの接続可能数もここに含まれます。

取り付け方法と防水

盤内用か設備への直接取り付け用かを示す項目です。IP65やIP67などの保護等級と、使用温度範囲を見ます。接続は端子台式かコネクタ式かでも、配線のしやすさが変わります。

診断・設定

運用中の見えやすさと、立ち上げの手間を示す項目です。診断をPLCで行うか、本体のWebサーバで行うかを確かめます。設定ソフトの要否やスイッチ設定の可否も、確認の対象です。

拡張性と組み合わせ

将来の増設のしやすさと、PLCメーカーとの組み合わせを示す項目です。同じメーカーのPLCと揃えると、設定ツールを共通にできる製品があります。他社PLCに対応するかも見ておきましょう。


04

自社に合ったリモートI/Oの選定ポイント

前の章の比較項目を、自社の状況に当てはめて考えます。どの項目を優先するかは、設備の環境や体制によって変わります。企業の特徴ごとに、見るべき視点を示しました。

複数メーカーのPLCが混在している工場

ラインごとにPLCのメーカーが違う工場では、対応ネットワークの幅を優先して確認します。1台で複数のネットワークに対応する製品なら、I/Oの機種を揃えやすくなります。

予備品の種類を減らせる点も利点です。ただし、ネットワークごとに設定の手順が変わる場合があります。立ち上げ時の確認事項を、事前に洗い出しておきましょう。

洗浄や水のかかる設備を持つ工場

食品や飲料のラインなど、洗浄がある設備では、保護等級を最初に確認します。直接取り付けられる製品なら、制御盤を介さずに配線できる点が利点です。

IP67を超える洗浄環境では、IP69Kへの対応が条件になる場合があります。使用温度範囲もあわせて確認してください。対応外の機種を盤内に置く構成は、避けたほうがよいでしょう。

少点数から小さく始めたい中小企業

専任の制御担当者がいない場合は、設定の簡単さと費用の見通しを優先して確認します。スイッチで設定できる製品や、無償の設定ソフトがある製品が候補です。

金額を公開している製品なら、構成ごとの費用を見積もりやすくなります。一方で、I/Oモジュールは別売の場合があります。総額で比べることが欠かせません。

IO-Linkでセンサの保守を省きたい現場

センサの交換や段取り替えが多い現場では、IO-Linkマスタの診断と設定機能が判断材料です。センサの設定を保存し、交換後に書き戻せる製品があります。

盤内型か現場取り付け型かは、配線の長さで選びます。非IO-Linkのセンサも監視したい場合は、対象範囲を製品ごとに確認しましょう。

PLCメーカーを統一している工場

PLCのメーカーを1社に揃えている工場は、そのメーカー純正のI/Oを第一の候補にできる点が利点です。エンジニアリングツールを共通にでき、設定や診断を同じ画面で扱えます。

他社製品を混ぜる場合は、ネットワークの対応と設定方法を確認します。純正品は、機種の選択肢が限られる面もある点に注意が必要です。必要な信号の種類がそろうかを見ておきましょう。


05

リモートI/Oの費用相場

リモートI/Oの費用は、対応ネットワークや入出力の点数、保護等級によって変わります。製品ページのある20製品のうち、公式ページで金額を確認できたのは4製品です。件数は、公式ページに金額が載っている製品を数えたものです。残る16製品は、問い合わせや価格照会で確認します。

費用の内訳

費用を左右する要因

公開されている目安(2026年時点)

本体(カプラ・ブロック・IO-Linkマスタ)

対応ネットワーク、スロット数やポート数、保護等級

EtherCATカプラ(4スロット)が26,510円(本体価格24,100円)。IO-Linkマスタ(8ポート)が119,600円(標準価格、税別表記)。エムジーR30は通信カード(EtherCAT用)が84,000円、R7は接点16点入力のCC-Link用が28,400円(いずれも基本価格、税の表記なし)。税区分の違う金額は合算していない

I/Oモジュール

信号の種類(デジタル・アナログ・温度)と点数、カプラとの別売の有無

公開なし

コネクタ・ケーブル・電源

端子台式かコネクタ式か、設備への配線の長さ、電源の方式

オプションとして案内されるコネクタがある。金額は掲載なし

設定・立ち上げ

PLC側のエンジニアリングツール、設定の人手、既設設備との接続確認

公開なし

保守・予備品

設置台数、予備品の持ち方、保証の延長

公開なし

総額は、本体の価格よりも、入出力点数の合計とモジュール構成で見積もりが大きく変わります。カプラとI/Oモジュールが別売の製品では、両方を足した金額で比べましょう。費用の見方はリモートI/Oの費用相場の記事も参考にしてください。


06

【比較表】リモートI/Oのランキング

製品データとして数値化できる4項目を、製造業適合性スコアで横並びにしました。設備保全・工程管理・現場での使いやすさ・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点は残りの評価軸の順に比べました。

順位

製品

提供元

設備保全

工程管理

現場での使いやすさ

中小適合

価格の目安

1

ifm DataLine IO-Linkマスタ

ifm efector株式会社

4

4

4

5

公式ページで金額を確認できませんでした

2

コンテック CONPROSYS nanoシリーズ

株式会社コンテック

3

4

3

5

26,510円(本体価格24,100円)

3

IDEC SX8R形

IDEC株式会社

3

3

4

5

公式ページで金額を確認できませんでした

4

オプテックス・エフエー URシリーズ

オプテックス・エフエー株式会社

5

4

4

4

公式ページで金額を確認できませんでした

5

キーエンス NQシリーズ

株式会社キーエンス

4

3

5

4

公式ページで金額を確認できませんでした

6

Moxa ioLogik E1200シリーズ

Moxa Japan合同会社

3

3

4

4

公式ページで金額を確認できませんでした

7

エムジー R7シリーズ

株式会社エムジー

3

3

4

4

基本価格 接点16点入力はCC-Link用28,400円、Modbus/TCP用36,800円、EtherNet/IP用42,000円から(税の表記なし)

8

パナソニック SC-LG

パナソニック インダストリー株式会社

3

3

4

4

標準価格119,600円(税別と表示)

9

ターク TBEN-Sシリーズ

ターク・ジャパン株式会社

4

4

5

3

公式ページで金額を確認できませんでした

10

Siemens SIMATIC ET 200SP

シーメンス株式会社

4

4

4

3

公式ページで金額を確認できませんでした

11

SMC EX600シリーズ

SMC株式会社

4

4

4

3

公式ページで金額を確認できませんでした

12

三菱電機 CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/O

三菱電機株式会社

4

4

4

3

公式ページで金額を確認できませんでした

13

WAGO I/O System 750/753

ワゴジャパン株式会社

3

4

4

3

公式ページで金額を確認できませんでした

14

オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニット

オムロン株式会社

3

4

4

3

公式ページで金額を確認できませんでした

15

エムジー R30シリーズ

株式会社エムジー

3

4

3

3

基本価格 通信カード(EtherCAT用)84,000円、ベース(8スロット)26,800円、電源カード33,200円(税の表記なし)

16

Allen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロック

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

4

4

2

公式ページで金額を確認できませんでした

17

Allen-Bradley PointMax I/O

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

4

4

2

公式ページで金額を確認できませんでした

18

Siemens SIMATIC ET 200AL

シーメンス株式会社

4

4

4

2

公式ページで金額を確認できませんでした

19

ベッコフ EtherCAT端子

ベッコフオートメーション株式会社

3

5

3

2

公式ページで金額を確認できませんでした

20

ベッコフ EtherCAT Box

ベッコフオートメーション株式会社

3

4

4

2

公式ページで金額を確認できませんでした


07

リモートI/Oの主要製品の詳細

ここからは表に挙げた20製品を、順位の並びのまま見ていきます。強みだけでなく、向かないケースもあわせて示しました。自社のPLCのネットワークと、取り付け場所に照らして読み進めてください。

ifm DataLine IO-Linkマスタ

IP67のIO-Linkマスタで、4ポート版と8ポート版があります。PROFINETとEtherNet/IP、EtherCAT、Modbus TCPの各版があります。MQTT JSONの経路を、フィールドバスとは別に持つのが特徴です。制御用とIT用のデータを分けられます。

ポートはClass Aで、Class Bの電源が必要なアクチュエータには別の機種が要ります。CC-Link系の機種はなく、三菱電機のPLCには直接つなげません。

コンテック CONPROSYS nanoシリーズ

盤内型のカプラに、スロット式のI/Oを組み合わせる製品です。カプラはEtherCAT、EtherNet/IP、Modbusに対応します。2LANモデルなら、HUBなしの数珠つなぎが可能です。EtherCATでは、最小125μsの通信周期に対応しています。

公式の価格表では、4スロットのEtherCATカプラが26,510円(本体価格24,100円)です。I/Oモジュールは別売となります。PROFINETとCC-Link IEのカプラはなく、盤外への直接取り付けにも向きません。

IDEC SX8R形

バスカプラで、EtherNet/IPとModbus TCPに対応します。CC-Link IE Field Basicにも対応した製品です。FC6A形のI/Oモジュールを、最大15台つなげられます。無償のSX8R Configuratorで、構成の作成とモニタが可能です。

EtherCATとPROFINETには対応せず、これらのPLCには直接つながりません。FC6A形のI/Oと組み合わせる盤内用の構成です。防水の必要な設備へ直接取り付ける用途には向きません。

オプテックス・エフエー URシリーズ

16チャネルを幅110mmの筐体に収めた、盤内型のIO-Linkマスタです。NPNとPNPの機器を、1台で混在して接続できます。ネットワークは本体のメニューで切り替えます。選べるのは、CC-Link IE FieldやEtherNet/IP、EtherCATなどです。

有機ELディスプレイで、設定と確認ができます。センサ交換時には、設定が自動で書き込まれます。保護等級はIP20で、設備への直接取り付けには向きません。PROFINETにも対応していません。

キーエンス NQシリーズ

M12ケーブルを挿すだけで配線できるIO-Linkマスタです。ネットワーク別に、CC-LinkやEtherNet/IP、EtherCATの版があります。保護等級はIP65、IP67、IP69Kに対応しています。センサの設定をバックアップでき、設定・監視用のソフトは無料です。

監視ソフトの対象はIO-Link対応機器のみで、非IO-Linkのセンサは監視できません。CC-Link対応のNQ-CL4Lは、使用周囲温度が0〜+70℃です。価格は、見積依頼を案内しています。

Moxa ioLogik E1200シリーズ

2ポートのイーサネットスイッチを内蔵したリモートI/Oです。機器を数珠つなぎにして、配線とスイッチを減らせます。対応するのは、Modbus TCPとEtherNet/IPです。RESTful APIやSNMPでも、データを扱えます。-40〜75℃の広温度に対応する機種が、-Tの付く型式です。

EtherCATやPROFINET、CC-Link IEには対応せず、直接はつなげません。一体形で1台あたりの点数は少なく、多点の用途では台数が増えます。価格は、見積依頼や販売代理店で確認する形です。

エムジー R7シリーズ

通信、電源、入出力が一体になった、手のひらサイズの製品です。DINレールに取り付けるだけで使えます。CC-LinkやEtherNet/IP、EtherCATなど、選べるネットワークが多いのが特徴です。

増設は1台までです。多点の入出力をまとめる用途には、組み合わせ自由形のシリーズが向きます。LonWorks用の機種は、2027年3月末で販売終了の予定です。基本価格は、接点16点入力のCC-Link用が28,400円です(税の表記なし)。

パナソニック SC-LG

CC-Link IE Fieldに対応した、8ポートのIO-Linkマスタユニットです。e-CON仕様準拠のコネクタにセンサを差し込んで配線できます。PNP出力の既存センサも、接続が可能です。標準価格は119,600円で、税別と記載されています。

対応するネットワークはCC-Link IE Fieldのみです。CC-Link IE TSNやEtherCAT、PROFINETのPLCには使えません。製品ページに保護等級の記載はなく、設置場所の条件は仕様書での確認が必要です。

ターク TBEN-Sシリーズ

IP67のブロックI/Oで、幅は32mmです。1台でPROFINET、EtherNet/IP、Modbus TCPのいずれにも対応します。起動時に、プロトコルを自動で判別します。対応する温度は-40〜+70℃です。

出力チャネルの常時監視と、Webサーバでの確認を備えます。対応は上記の3つで、EtherCATやCC-Link IEのPLCには直接つながりません。デジタル機種は1台あたり最大8点で、多点の用途では台数が増えます。

Siemens SIMATIC ET 200SP

MultiFieldbusに対応した、小型の盤内型分散I/Oです。PROFINET、EtherNet/IP、Modbus TCPの3つから選べます。配線はプッシュイン端子で、工具が要りません。安全モジュールやIO-Linkマスタも、同じシステムで使える点が特徴です。

保護等級はIP20で、設備への直接取り付けにはET 200ALなど別のシリーズが要ります。設定はTIA Portalに統合されています。シーメンスの環境に不慣れな現場では、習得に時間がかかる場合もあるでしょう。

SMC EX600シリーズ

電磁弁のマニホールドと入出力を、1つのノードにまとめるIP67のシステムです。入出力は、デジタル、アナログ、IO-Linkに対応します。SIユニットには、EtherNet/IPやEtherCATなどがあります。

Modbus TCPやCC-Link IE Fieldへの対応は、オーダーメイド扱いです。空気圧機器を使わず、I/Oだけを分散したい用途には向きません。IO-Linkユニットの連結数も、SIユニットの種類で異なります。

三菱電機 CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/O

CC-Link IE TSNとCC-Link IEフィールドを切り替えて使えます。正面のスイッチでIPアドレスを設定でき、ソフトは要りません。接続方式は、IP67防水コネクタなどから選べます。

安全機能付きの機種は、ISO 13849-1のカテゴリ4に適合しています。IEC 61508のSIL 3にも適合した仕様です。ただし、MELSEC iQ-R安全CPUとの組み合わせが前提です。EtherCATやPROFINETのPLCには直接つながりません。

WAGO I/O System 750/753

500種類以上のI/Oモジュールを、1〜16チャネル単位でそろえた盤内型です。カプラには、EtherCATやPROFINET IO、EtherNet/IPなどがあります。753シリーズなら、配線を残したままモジュールを交換できます。

防水の必要な設備への直接取り付けには、別の製品が必要です。日本語の製品ページには温度範囲や診断の仕様がなく、データシートでの確認が必要です。

オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニット

1台のカプラに、最大63台のNXユニットをつなげます。異なる種類のI/Oを、1つのEtherCATスレーブにまとめられます。NX-ECC203は、125μsの通信周期に対応するカプラです。設定は、オムロンのコントローラと同じSysmac Studioで行えます。

カプラ自体は安全機能の用途に使えず、安全制御には別の構成が要ります。盤内取り付け(IP20)で、防水の必要な設備には向きません。EtherCAT以外のPLCにはつなげません。

エムジー R30シリーズ

組み合わせ自由形のリモートI/Oで、対応するネットワークが多い点が特徴です。EtherCATやCC-Link IE TSN、OPC UAなどの通信カードがあります。16スロット用のベースもあり、多点の入出力をまとめられます。

PROFINETとMECHATROLINKの通信カードは、開発中の扱いです。電源と通信の二重化も開発中で、温度範囲は仕様書での確認が必要です。基本価格は、EtherCAT用の通信カードが84,000円です(税の表記なし)。

Allen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロック

IP66、IP67、IP69Kの定格を持つ、設備直付けのI/Oブロックです。高圧洗浄のある環境でも取り付けられます。IO-LinkマスタはClass A×4とClass B×4の8チャネルです。Class B機器を、最大2Aで駆動できます。

Studio 5000 Logix Designerと統合できます。ネットワークはEtherNet/IPです。EtherCATやPROFINETのPLCとは直接つながりません。動作温度範囲は公式ページに記載がなく、仕様書での確認が必要です。

Allen-Bradley PointMax I/O

EtherNet/IP用の盤内型I/Oで、冗長構成を組めます。PRPやDLR、リニア、スターのトポロジーに対応しています。IP設定や立ち上げは、DeviceToolsアプリとNFCで行えるのが特徴です。

1つのラックに、最大32モジュールを収容できます。通電中のモジュール交換は標準I/Oのみで、安全I/Oは対象外です。EtherCATやPROFINETのPLCとは直接つながりません。防水の必要な場所への直接取り付けにも向きません。

Siemens SIMATIC ET 200AL

IP65/67の筐体で、高さ159mm、幅30mmまたは45mmのスリムな形状です。狭い場所や可動部分にも取り付けられます。対応するネットワークは、PROFINET、EtherNet/IP、Modbus TCPです。SIL3/PL eの安全モジュールとIO-Linkマスタもそろいます。

動作温度範囲は製品ページに記載がなく、マニュアルでの確認が必要です。IP69Kの洗浄環境には向きません。設定は、TIA Portalに統合されています。

ベッコフ EtherCAT端子

デジタルやアナログのほか、エンコーダ評価やエネルギー計測にも対応した盤内型です。ドライブ制御やTwinSAFE、防爆用など、端子の種類が広いのが特徴です。各端子にEtherCATの通信を組み込んでいます。EtherCAT Gなら、1Gbit/sと10Gbit/sの通信にも対応します。

EtherCATが前提で、マスタを持たないPLCにはゲートウェイなどが必要です。IP67が必要な設備には、EtherCAT Boxなど別の製品を選びます。価格は、営業窓口への問い合わせが必要です。

ベッコフ EtherCAT Box

IP65、IP66、IP67に準拠した、設備直付けのI/Oボックスです。ステンレス製のEQシリーズは、IP69Kで洗浄のある環境にも向きます。EPPシリーズは、通信と電源を4芯ケーブル1本にまとめる方式です。公式ページでは、配線工数の50%削減をうたっています。

EtherCATが前提で、PROFINETやEtherNet/IPのPLCとは直接つながりません。動作温度は標準で-25〜+60℃で、これを超える環境には別の対策が必要です。制御盤内にまとめて置く用途には向きません。


08

リモートI/Oの無料・有料でできることの違い

リモートI/Oには、無料で使い始められる本体はなく、カプラやマスタの購入が前提です。無償で使えるのは、一部の設定・監視ソフトなどにとどまります。どこまでが無償で、どこからが個別の見積もりかを整理しました。

できること

費用を抑えられる範囲

個別の見積もりが必要になる範囲

入出力の接続

なし。カプラやマスタの購入が必要

I/Oモジュール、コネクタ、ケーブルを含む構成全体

設定・監視

無償の設定・監視ソフトを提供する製品がある

PLCメーカーのエンジニアリングツールの利用条件は、製品ごとに確認が必要

診断

本体のWebサーバや表示器で状態を見られる製品がある

PLC側での診断画面の作り込みや、上位システムとの連携

保守

なし。保証を延長するメニューを案内する製品がある

予備品の確保、保証延長の範囲、現場での交換作業

無償のソフトで足りるのは、設定と状態の確認が中心です。PLCとの連携や、診断画面の作り込みは別の作業になります。必要な範囲が契約や購入に含まれるかを、見積もりの段階で確かめましょう。


09

まとめ

リモートI/Oの比較は、5つの項目で整理すると進めやすくなります。対応ネットワーク、入出力の種類と点数、取り付け方法と防水、診断・設定、拡張性と組み合わせの5つです。

まず、PLCのネットワークと、取り付け場所の環境を書き出しましょう。次に、I/Oモジュールを含めた総額で見積もりを比べます。公式ページで金額を確認できたのは20製品のうち4製品で、多くは問い合わせが必要です。製品はリモートI/Oのカテゴリページで比較できます。選定の進め方はリモートI/Oの選び方の記事をご覧ください。メーカー別の傾向はリモートI/Oのメーカーの記事で整理しています。

リモートI/O比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
ifm DataLine IO-Linkマスタ ロゴ
ifm DataLine IO-Linkマスタifm efector株式会社オンプレミス価格を公開するIP67マスタ詳細を見る
オプテックス・エフエー URシリーズ ロゴ
オプテックス・エフエー URシリーズオプテックス・エフエー株式会社要見積もり16チャネルの盤内型IO-Linkマスタ詳細を見る
ターク TBEN-Sシリーズ ロゴ
ターク TBEN-Sシリーズターク・ジャパン株式会社要見積もり幅32mmのIP67ブロックI/O詳細を見る
キーエンス NQシリーズ ロゴ
キーエンス NQシリーズ株式会社キーエンス要見積もりIP67のIO-Linkマスタ詳細を見る
IDEC SX8R形 ロゴ
IDEC SX8R形IDEC株式会社オンプレミスFC6A形のI/Oをつなぐバスカプラ詳細を見る
コンテック CONPROSYS nanoシリーズ ロゴ
コンテック CONPROSYS nanoシリーズ株式会社コンテックオンプレミススロット式I/O。標準価格を公開詳細を見る
三菱電機 CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/O ロゴ
三菱電機 CC-Link IE TSN ブロックタイプリモートI/O三菱電機株式会社要見積もりブロック型詳細を見る
Siemens SIMATIC ET 200SP ロゴ
Siemens SIMATIC ET 200SPシーメンス株式会社要見積もりコンパクトな盤内型分散I/O詳細を見る
SMC EX600シリーズ ロゴ
SMC EX600シリーズSMC株式会社要見積もりバルブとI/Oをまとめるシリアル伝送詳細を見る
オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニット ロゴ
オムロン NXシリーズ EtherCATカプラユニットオムロン株式会社要見積もりリモートI/O詳細を見る
パナソニック SC-LG ロゴ
パナソニック SC-LGパナソニック インダストリー株式会社オンプレミス8ポートのIO-Linkマスタユニット詳細を見る
WAGO I/O System 750/753 ロゴ
WAGO I/O System 750/753ワゴジャパン株式会社要見積もり500種類以上のモジュールの盤内型I/O詳細を見る
Allen-Bradley PointMax I/O ロゴ
Allen-Bradley PointMax I/Oロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もりEtherNet/IP用の新世代I/O詳細を見る
Moxa ioLogik E1200シリーズ ロゴ
Moxa ioLogik E1200シリーズMoxa Japan合同会社要見積もりイーサネットリモートI/O詳細を見る
Siemens SIMATIC ET 200AL ロゴ
Siemens SIMATIC ET 200ALシーメンス株式会社要見積もりIP65/67の分散I/O詳細を見る
エムジー R7シリーズ ロゴ
エムジー R7シリーズ株式会社エムジー要見積もり手のひらサイズの一体型リモートI/O詳細を見る
Allen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロック ロゴ
Allen-Bradley ArmorBlock 5000 I/Oブロックロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もりIP69KのI/O詳細を見る
ベッコフ EtherCAT Box ロゴ
ベッコフ EtherCAT Boxベッコフオートメーション株式会社要見積もり設備に直付けするIP67のI/O詳細を見る
ベッコフ EtherCAT端子 ロゴ
ベッコフ EtherCAT端子ベッコフオートメーション株式会社要見積もりEtherCATを組み込んだ盤内型I/O詳細を見る
エムジー R30シリーズ ロゴ
エムジー R30シリーズ株式会社エムジー要見積もり小形多点数リモートI/O詳細を見る

よくある質問

QリモートI/Oを選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?
A

使用するPLCのフィールドネットワークを確認します。EtherCAT、PROFINET、EtherNet/IP、CC-Link IEなど、製品ごとに対応が分かれ、合わないと直接つなげません。次に、盤内か設備への直接取り付けかを決めてください。

QリモートI/Oの価格は、どのくらいを見込めばよいですか?
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製品ページのある20製品のうち、2026年時点で公式ページに金額を確認できたのは4製品です。入出力の点数やモジュールの構成で総額が変わるため、I/Oモジュールを含めた構成で問い合わせて比べる必要があります。

Q水や洗浄のある場所でも、リモートI/Oは使えますか?
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IP65やIP67、IP69Kなどの保護等級を持つ、設備への直接取り付け用の製品があります。盤内用の製品は防水を想定していないため、使用場所の条件に合う保護等級と、使用温度範囲を確認してください。

QIO-Linkマスタは、一般的なリモートI/Oと何が違いますか?
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IO-Linkマスタは、IO-Link対応のセンサなどをまとめて接続し、上位のネットワークへつなぐ機器です。センサの設定値や状態を扱える点が特徴で、デジタルやアナログの入出力を扱う一般的なリモートI/Oとは用途が異なります。

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