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選び方・ノウハウ#PLCプログラミングソフト#PLC#選び方

PLCプログラミングソフトの最適な選び方を徹底解説!おすすめの製品も紹介

PLCプログラミングソフトの選び方を、目的別・部門別・企業規模別の3つの切り口から解説。4つの種類の違い、対応PLC、言語、シミュレーション、統合範囲、ライセンスと総額の見方と、よくある4つの失敗を整理します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
PLCプログラミングソフトの最適な選び方を徹底解説!おすすめの製品も紹介

PLCプログラミングソフトは、PLCの制御プログラムを作り、PLCへ書き込み、動作を確かめるためのソフトウェアです。ただし、対応するPLC、使える言語、シミュレーション機能、価格の公開状況は製品ごとに大きく異なります。条件を確認しないまま選ぶと、手持ちのPLCに使えなかったり、必要な検証機能が別売だったりする場合があります。この記事では、種類の違いと、目的・部門・企業規模という3つの切り口から選び方を整理しました。

  • 対応PLC:使うPLCのメーカーと機種が、ソフトの対象に含まれるかを確認する
  • 言語:ラダー図だけで足りるか、STやFBDなども使うかを決める
  • 検証機能:シミュレーションやデバッグ機能の範囲と、別売かどうかを確認する
  • 統合範囲と費用:モーション・安全・HMIの設定や、ライセンスの種類と価格の公開状況を確認する

対応PLCと言語を先に整理すると、候補となるソフトのタイプを絞り込みやすくなります。残りの条件まで確認すると、導入後の手戻りを抑えられます。


この記事でわかること

01

PLCプログラミングソフトの基礎知識

選び方に入る前に、PLCプログラミングソフトが何をするものなのかを押さえます。役割が曖昧なままだと、使わない機能に費用を払うことになりかねません。基本的な用語は、PLCプログラミングソフトとはの記事でも整理しています。

PLCプログラミングソフトが担う役割

PLCプログラミングソフトは、設備を動かす制御の手順をパソコン上で記述するソフトです。作ったプログラムは、PLCへ書き込んで使う流れです。記述にはラダー図などの言語を用います。

書き込んだ後は、運転中のPLCの状態を画面で確認できます。既存プログラムの改造や保守にも使うため、導入後も長く付き合うソフトです。実機なしに動作を確かめるシミュレーションも、機能の一つです。製品の一覧は、PLCプログラミングソフトのカテゴリページで確認できます。

IEC 61131-3という共通の規格

IEC 61131-3は、PLCのプログラミング言語を定めた国際規格です。IECの公式ページによると、2025年5月に第4版が発行されました。この規格により、言語の書き方が共通化されています。

規格には、ST(ストラクチャードテキスト)とLD(ラダー図)が含まれます。FBD(ファンクションブロック図)とSFC(シーケンシャルファンクションチャート)も同様です。ただし、規格に準拠していても、ソフトが対象とするPLCはメーカーごとに決まっています。

選定でつまずきやすい理由

このソフトは、PLC本体と組み合わせて使う前提の製品です。そのため、PLC本体の選定と切り離しにくい面があります。他社のPLCには使えないソフトが多く、乗り換えの際はプログラム資産の扱いも問題になります。

価格を公開していない製品も多く、総額はカタログだけでは見積もりにくい状況です。さらに、シミュレーションやチーム開発が別売のオプションになっている製品もあります。確認事項が多い分野だといえます。

編集部コメント:使うPLCの型式、現在の言語、開発する人数は、問い合わせ前にまとめましょう。メーカーごとの提案を比べやすくなり、必要な構成も早く伝えられます。


02

PLCプログラミングソフトの種類

PLCプログラミングソフトは、対象とするPLCの範囲と役割によって、大きく4つに分けられます。どの型を選ぶかで、使えるPLCも検証の方法も変わってきます。まず全体像をつかみましょう。

  • メーカー純正の統合開発環境
  • CODESYS系の開発環境
  • PC制御向けの開発環境
  • シミュレーション・検証ソフト

メーカー純正の統合開発環境

PLCメーカーが、自社のPLC向けに提供する開発環境です。三菱電機 GX Works3はMELSEC iQ-RとiQ-F向けです。キーエンス KV STUDIOは、KVシリーズ向けとなっています。

オムロン Sysmac Studioは、Sysmac機器が対象です。Siemens STEP 7はS7-1200などが対象となります。Studio 5000の対象は、Logix 5000です。

CODESYS系の開発環境

CODESYSは、複数メーカーのハードウェアに対応する、IEC 61131-3の開発環境です。WAGO CODESYS V3は、同じIDEで異なるメーカーのハードウェアを扱えるとしています。IDEには、初期費用がかかりません。

日立産機システム HX-CODESYSは、CODESYS V3.5がベースです。そこに、日立のコントローラ向けの定義ファイルと専用ライブラリを加えています。ただし、日立のコントローラが前提のため、他社PLCの開発には向きません。

PC制御向けの開発環境

PCの上でPLCの制御を動かす方式に使う開発環境です。Beckhoff TwinCAT 3は、Visual Studioに組み込む環境です。基本版は無償と、公式ページに記載されています。

IEC 61131-3の言語に加え、C++も同じ環境で扱えます。ただし、C++で開発する場合は、フル版のVisual Studioが別に必要です。PLCの経験だけでは、環境の構築に戸惑う現場もあるでしょう。対応OSは、Windows 10と11です。

シミュレーション・検証ソフト

プログラムの作成ではなく、実機なしの検証を担うソフトです。Siemens S7-PLCSIM Advancedは、S7-1500の動作をPC上で再現します。FactoryTalk Logix Echoは、ControlLogix 5580が対象です。

横河電機 Virtual-M3は、FA-M3のCPU動作をPC上で再現します。いずれも、プログラムを作るソフトとは別に、導入や費用の確認が必要です。


03

【目的別】PLCプログラミングソフトの選び方

同じPLCプログラミングソフトでも、何を実現したいかで優先すべき条件は変わります。製造現場でよくある3つの目的を取り上げました。目的が複数ある場合は、最も条件の厳しいものに合わせます。

装置の立ち上げ前に動作を検証したい

実機が届く前に、プログラムを確かめたい場合です。シミュレーション機能の範囲が条件になります。ラダーの動作確認で足りるのか、装置全体を3Dで確かめたいのかで、必要な製品が変わります。

オムロン Sysmac Studioの3Dシミュレーションは、別売のオプションです。S7-PLCSIM Advancedも、STEP 7とは別にライセンスが必要です。標準機能で足りるかを、先に確かめておきましょう。

既存設備を改造・保守したい

稼働中の設備では、新しい機種だけでなく、旧機種のプログラムも扱える必要があります。ソフトの世代と、対応する機種の範囲を確認しましょう。旧機種が混在する現場ほど、ここが重要です。

GX Works3には、公式のFA Web Shopによると、GX Works2が同梱されています。オムロン CX-Oneは、CX-Programmerなどのツールをまとめたパッケージです。パナソニック FPWIN Pro7は、FPシリーズの全機種が対象です。

プログラムを標準化し、複数人で開発したい

複数人で開発するなら、プログラムを部品に分けて分担できる仕組みが条件です。変更の履歴を残せるかも、確認したい点です。担当者が替わっても読めるプログラムを目指す場合にも、役立ちます。

富士電機 SX-Programmer Expertは、POU単位で分けて分担設計ができます。Sysmac Studioのチーム開発は、Gitと連携するオプションです。TwinCAT 3は、Visual Studioのソースコード管理と接続できます。


04

【部門別】PLCプログラミングソフトの選び方

PLCプログラミングソフトは、使う人によって必要な機能が異なります。ここでは、制御設計、立ち上げ、保全の3つの部門で整理しました。複数部門で共有するときは、条件の厳しい部門に合わせます。

設備設計・制御設計部門

装置の制御を設計する部門では、対応するPLCと言語が重要です。モーションなど、統合範囲も確認したい点です。同じ環境で周辺機器の設定まで済めば、ツールの切り替えが減ります。

キーエンス KV STUDIOは、PLC設定とサーボ設定を1つのソフトで進められる製品です。公式ページでは、サーボ専用の設定ソフトは不要と説明しています。Sysmac Studioは、ロジックやモーション、HMIの設定を同じ環境で扱えます。

生産技術・立ち上げ部門

生産技術の部門では、装置を現場に据える前に、動きを確かめられることが条件です。実機の台数が限られる場合も、PC上で検証できれば立ち上げの手戻りを抑えられます。

S7-PLCSIM Advancedは、3Dモデルと連動させたバーチャルコミッショニングに使えます。FactoryTalk Logix Echoも、ハードウェアなしでの検証が目的のソフトです。ただし、対象のコントローラは限られます。

保全・設備管理部門

異常が起きたとき、原因を素早く追えるかが保全部門の条件です。運転中のPLCの状態を確認する機能は、製品ごとに異なります。状態の記録や再現の仕組みも、比べる点です。

KV STUDIOは、ドライブレコーダ機能で、サーボのトラブル要因を追えるとしています。横河電機 Virtual-M3は、SDカードの実機データを再現して、アラーム時の状態を解析できます。


05

【企業規模別】PLCプログラミングソフトの選び方

企業規模そのものより、規模から来る制約が判断を分けます。制御プログラムを書く担当者の有無、使うPLCのメーカー数、予算の通し方の3点です。自社の体制に近いところから読み進めるとよいでしょう。

中小企業

プログラムの担当者が少なく、費用を抑えたい前提で選びます。ソフトが無償か、価格が公開されていれば、見積もりや稟議の手間を減らせる点が利点です。

TwinCAT 3 Engineeringは、基本版が無償です。WAGO CODESYS V3も、IDEの初期費用がかかりません。FPWIN Pro7の標準価格は、46,600円(税別、2026年時点)です。ただし、対象はそれぞれ特定のコントローラに限られます。

中堅企業

複数の装置やラインで、PLCの台数とプログラムの本数が増える段階です。使うPLCのメーカーを絞ると、ソフトの操作や保守の窓口をそろえやすい点が利点です。

KV STUDIOの日本語版は、182,000円(税抜、2026年時点)で公開されています。GX Works3のサイトライセンスは、150,000円(税別、2026年時点)です。こちらは日本語版のダウンロード版で、税込では165,000円と表示されています。

大企業

拠点や設備ごとに、使うPLCがまちまちになりがちです。全社で標準を決めるなら、対応する機種の幅が重要な条件になります。ライセンスの管理方法も、あわせて確認しましょう。

STEP 7とSysmac Studioは、価格の掲載がありません。Studio 5000も同様です。構成を固めてから、見積もりを比べましょう。メーカーを変えるときは、プログラムの作り直しも見込んでおきます。


06

自社に合ったPLCプログラミングソフトの選定ポイント

目的・部門・規模で方向が見えたら、具体的な仕様に落とし込みます。確認の順番が大切です。上から順に見ていくと、手戻りを減らせるでしょう。

  • 使うPLCの機種と対応を確認する
  • 必要な言語とプログラムの書き方を決める
  • シミュレーション・デバッグ機能を確認する
  • モーション・安全・HMIの統合範囲を確認する
  • ライセンスと総額を確認する

使うPLCの機種と対応を確認する

最初に確認するのは、使うPLCのメーカーと機種が、ソフトの対象に入っているかです。対象外であれば、他の条件が合っても使えません。

純正ソフトは、メーカー自身のPLCが対象です。GX Works3の対象は、MELSEC iQ-R、iQ-F、MX Controllerです。MELSEC-Qなどの従来機種は、同梱のGX Works2で扱う使い分けになります。使う機種が対象かどうかを、型式まで確認しましょう。

必要な言語とプログラムの書き方を決める

ラダー図だけで足りるのか、STやSFCも使うのかを決めます。言語の種類は、製品ごとに異なります。数式の多い処理や工程の流れの記述には、ラダー以外の言語が向く場合もあるでしょう。

SX-Programmer Expertは、IL・LD・FBD・ST・SFCの5言語に対応します。FPWIN Pro7は、日本語ページでラダー、ST、SFCを記載しています。英語版ページでは、IL・LD・FBD・ST・SFCの5言語です。同じ規格でも、公式ページが示す言語の範囲は製品ごとに違います。

シミュレーション・デバッグ機能を確認する

実機なしで動作を確かめたい場合は、機能の範囲と追加費用が確認したい点です。標準で持つ製品もあれば、別売のものもあります。デバッグ機能の内容も、あわせて比べましょう。

SX-Programmer Expertは、シミュレーション機能を内蔵しています。STEP 7でS7-1500を詳しく検証するなら、S7-PLCSIM Advancedが候補です。

モーション・安全・HMIの統合範囲を確認する

サーボやロボット、安全機能、表示器まで、同じ環境で設定したいかを決めます。統合範囲が広いほど、ツールの切り替えは減ります。ただし、他社の機器まで含められるとは限りません。

統合は、自社製品が前提の場合が多くあります。GX Works3のユニットラベルなどの省力化機能は、三菱電機製ユニットが前提です。STEP 7では、安全プログラムに追加ライセンスが必要です。

ライセンスと総額を確認する

費用は、ソフト本体に加え、ユーザー数やオプションを含めた総額で比べます。価格は製品ごとに公開の範囲が異なり、2026年時点では非公開の製品が多い状況です。

価格を公開する製品も、税別・税抜・税込の表記が異なります。税区分の違う価格は、足し合わせないよう注意が必要です。実際の費用は、公式の価格表や見積もりで確かめましょう。費用の見方はPLCプログラミングソフトの費用の記事で整理します。


07

【比較表】PLCプログラミングソフトの主要製品

製品データとして数値化できる4項目を、評価スコアで横並びにしました。工程管理・設備保全・現場での使いやすさ・中小適合の4つを5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点の場合は残りの項目と製品名で並べました。価格は2026年時点の公式ページの記載で、税区分は元の表記のままです。公開されていない場合は、その旨を記しました。製品ごとの詳しい比較は、PLCプログラミングソフトの比較記事で扱います。

順位

製品

提供元

工程管理

設備保全

現場での使いやすさ

中小適合

価格の目安

1

Beckhoff TwinCAT 3 Engineering

ベッコフオートメーション株式会社

4

4

3

5

基本版は無償(公式に「The basic version of TwinCAT 3 Engineering is free of charge」と記載)。必要ライセンスはTC1000。C++の開発にはフル版のVisual Studioが別途必要

2

WAGO CODESYS V3

ワゴジャパン株式会社

4

3

3

5

公式に「IDEソフトウェアやライセンスに初期費用はかからない」と記載(無償)

3

パナソニック FPWIN Pro7

パナソニック インダストリー株式会社

4

3

3

5

公式の製品ページの標準価格。AFPSPR7A(FPシリーズ全機種、FP7は暗号化設定機能のないCPUのみ)46,600円(税別)。AFPSPR7ASは価格の記載なし

4

パナソニック Control FPWIN GR7

パナソニック インダストリー株式会社

3

4

4

5

公式の製品ページの標準価格。日本語版(AFPSGR7JP)46,600円(税別)。FP7のセキュリティ強化CPUにも対応するAFPSGR7JPSと英語版も同じ46,600円(税別)。サイトライセンス

5

キーエンス KV STUDIO

株式会社キーエンス

4

5

5

4

KV-Xシリーズページの価格表(税抜)。KV STUDIO Ver.12 日本語版(KV-H1J-DL)182,000円(税抜)。Global版(KV-H1G-DL)も同額

6

三菱電機 GX Works3

三菱電機株式会社

4

4

4

4

公式のFA Web Shopの標準価格。SW1DND-GXW3-JCE(日本語版・サイトライセンス・ダウンロード版)150,000円(税別)、税込165,000円の表示。体験版あり

7

富士電機 SX-Programmer Expert(D300win)

富士電機株式会社

4

3

3

4

公式のMICREX-SX SPH希望小売価格表。NP4H-SEDBV3(Expert(D300win)バージョン3・和文/英文)121,000円(消費税含まず)

8

富士電機 SX-Programmer Standard

富士電機株式会社

3

4

4

4

公式のMICREX-SX SPH希望小売価格表。NP4H-SWN(Standard・和文/英文)121,000円(消費税含まず)

9

IDEC WindLDR

IDEC株式会社

3

3

5

4

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。Automation Organizer(SW1A-W1C)として提供

10

Siemens SIMATIC STEP 7(TIAポータル)

シーメンス株式会社

5

4

4

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。Basic(S7-1200専用)・Professional・Professional Comboのフローティングライセンス、21日間有効のトライアルライセンスあり

11

オムロン Sysmac Studio

オムロン株式会社

5

4

4

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。Full・Lite等のエディション、1〜50ユーザーとサイトライセンス、3Dシミュレーション・チーム開発のオプションあり

12

ジェイテクト PCwin

株式会社ジェイテクト

4

4

3

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。FBライブラリの編集制限にはオプションのセキュリティツールが必要

13

日立産機システム HX-CODESYS

株式会社日立産機システム

4

4

3

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)

14

横河電機 WideField3

横河電機株式会社

3

4

4

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)

15

オムロン CX-One

オムロン株式会社

3

4

3

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。Full Edition 3ユーザーライセンス(CXONE-AL03-EV4)等あり、ライセンスなしのメディアのみ製品もある

16

横河電機 Virtual-M3

横河電機株式会社

3

4

3

3

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。Webダウンロードで提供

17

Studio 5000 Logix Designer

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

4

3

2

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。エディションは注文ガイドで選択、ソフトウェアのサブスクリプションもある

18

東芝 nV-Tool

株式会社東芝

4

4

3

2

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。購入者はお客様登録で最新版を無償で入手可能

19

FactoryTalk Logix Echo

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

3

3

2

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。注文オプションのページと販売窓口で案内

20

Siemens SIMATIC S7-PLCSIM Advanced

シーメンス株式会社

4

3

3

2

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。STEP 7のオプションライセンス(S7-1500/ET 200SP CPUシリーズ専用)。90日間の評価用ライセンスあり


08

PLCプログラミングソフトの選び方で失敗しないための注意点

導入でつまずく例には、共通した型があります。事前に知っておけば、仕様確認の段階で対策を取れるでしょう。よくある4つを、回避策とあわせて挙げます。

他社PLCにも使えると思い込む

多くの純正ソフトは、自社のPLCしか対象としません。KV STUDIOの対象は、KVシリーズです。Studio 5000の対象は、Logix 5000ファミリーです。PLCを混在させる現場では、ソフトも複数必要になります。

回避策:使うPLCのメーカーと型式を一覧にし、対象機種と照らします。複数メーカーを1つの環境で扱いたい場合は、CODESYS系の環境を候補に加えましょう。

価格だけで比べてしまう

無償や低価格のソフトでも、使い始めに別の費用が生じる場合があります。TwinCAT 3は、C++で開発するならフル版のVisual Studioが別に必要です。Sysmac Studioの3Dシミュレーションは、別売のオプションです。

回避策:必要な機能を先に書き出し、オプションを含めて見積もりを取ります。税区分が違う価格は、合算せずに別々に扱うことが大切です。

ソフトの世代や版の対応を見落とす

同じ名前のソフトでも、版によって対象機種が異なる場合があります。FPWIN Pro7には、FP7の暗号化機能付きCPU用の別品番(AFPSPR7AS)があります。東芝 nV-Toolは、nV-Tool4とnV-Tool5の2世代に分かれる製品です。

回避策:PLCのCPUの型式とファームウェアの版を調べ、公式の対応表と照らし合わせてください。分からないときは、メーカーへの問い合わせで裏づけを取りましょう。

実機の検証を省いて立ち上げてしまう

シミュレーションで確かめられる範囲は、製品ごとに差があります。実機でしか分からない動きもあるため、検証を省くと立ち上げ時に問題が見つかりやすくなる点が課題です。

Virtual-M3は、割込みやシリアル通信など、未サポートの命令や機能があるとされています。Logix Echoの対象は、ControlLogix 5580のみです。

回避策:実機で確かめるべき範囲を、先に決めておくことが大切です。シミュレーションの対象外となる機能は、実機の試運転の項目に加えましょう。


09

まとめ

PLCプログラミングソフトの選定は、使うPLCの機種と、対象に入っているかの確認から始まります。種類は、メーカー純正、CODESYS系、PC制御向け、シミュレーション・検証ソフトの4つです。

方向が定まったら、5つの条件を順に確認します。対応PLC、言語、シミュレーション、統合範囲、ライセンスと総額です。失敗の型は、他社PLCへの思い込み、価格だけの比較、版の対応の見落とし、実機検証の省略です。

製品の一覧はPLCプログラミングソフトのカテゴリページで確認できます。提供元の違いはPLCプログラミングソフトのメーカーの記事で整理します。

PLCプログラミングソフト比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
キーエンス KV STUDIO ロゴ
キーエンス KV STUDIO株式会社キーエンスオンプレミス機器設定・プログラム生成・試運転を1本で完結詳細を見る
パナソニック Control FPWIN GR7 ロゴ
パナソニック Control FPWIN GR7パナソニック インダストリー株式会社オンプレミスFPシリーズのラダー作成の手間を減らす詳細を見る
オムロン Sysmac Studio ロゴ
オムロン Sysmac Studioオムロン株式会社要見積もりロジックからHMIまで1つにまとめた統合開発環境詳細を見る
三菱電機 GX Works3 ロゴ
三菱電機 GX Works3三菱電機株式会社オンプレミスシミュレータまで1本でこなすMELSEC用ツール詳細を見る
Siemens SIMATIC STEP 7(TIAポータル) ロゴ
Siemens SIMATIC STEP 7(TIAポータル)シーメンス株式会社要見積もりHMIと変数を共有するPLCツール詳細を見る
Beckhoff TwinCAT 3 Engineering ロゴ
Beckhoff TwinCAT 3 Engineeringベッコフオートメーション株式会社オンプレミスIEC 61131-3とC++を同じ環境で書ける詳細を見る
IDEC WindLDR ロゴ
IDEC WindLDRIDEC株式会社要見積もりアイコン中心の操作でラダーを組めるIDEC PLC用ソフト詳細を見る
パナソニック FPWIN Pro7 ロゴ
パナソニック FPWIN Pro7パナソニック インダストリー株式会社オンプレミスIEC 61131-3準拠・PLCopen認定のソフト詳細を見る
WAGO CODESYS V3 ロゴ
WAGO CODESYS V3ワゴジャパン株式会社オンプレミス初期費用なしで始められるマルチベンダー対応の開発環境詳細を見る
富士電機 SX-Programmer Standard ロゴ
富士電機 SX-Programmer Standard富士電機株式会社オンプレミスMICREX-F・FLEX-PCの資産も使える詳細を見る
富士電機 SX-Programmer Expert(D300win) ロゴ
富士電機 SX-Programmer Expert(D300win)富士電機株式会社オンプレミス5言語を組み合わせて書ける詳細を見る
ジェイテクト PCwin ロゴ
ジェイテクト PCwin株式会社ジェイテクト要見積もりSFCで工程の進み具合を見える化するTOYOPUC用ツール詳細を見る
日立産機システム HX-CODESYS ロゴ
日立産機システム HX-CODESYS株式会社日立産機システム要見積もりCODESYS V3.5に日立専用ライブラリを加えた詳細を見る
横河電機 WideField3 ロゴ
横河電機 WideField3横河電機株式会社要見積もりスクリプトをラダーに自動展開するFA-M3用ツール詳細を見る
Studio 5000 Logix Designer ロゴ
Studio 5000 Logix Designerロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もり統合・プログラミング・保守を1つの環境で詳細を見る
横河電機 Virtual-M3 ロゴ
横河電機 Virtual-M3横河電機株式会社要見積もりFA-M3のCPU動作をPC上で再現するシミュレータ詳細を見る
東芝 nV-Tool ロゴ
東芝 nV-Tool株式会社東芝要見積もりLD・FBD・SFC・STを書き、nv・Vシリーズで共通に使えるツール詳細を見る
オムロン CX-One ロゴ
オムロン CX-Oneオムロン株式会社要見積もりPLC・HMIなどの設定ツールを1ライセンスでそろえる詳細を見る
Siemens SIMATIC S7-PLCSIM Advanced ロゴ
Siemens SIMATIC S7-PLCSIM Advancedシーメンス株式会社要見積もりS7-1500をPC上で再現して検証詳細を見る
FactoryTalk Logix Echo ロゴ
FactoryTalk Logix Echoロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もりControlLogix 5580をPC上でエミュレーション詳細を見る

よくある質問

QPLCプログラミングソフトは何から決めればよいですか?
A

最初に、使うPLCのメーカーと機種を書き出します。あわせて、現在使っている言語と、開発する人数も整理します。この整理があれば、候補となるソフトを絞り込みやすくなり、メーカーへの問い合わせも具体的になります。

Q1つのソフトで他社のPLCも扱えますか?
A

製品によって異なります。純正ソフトの多くは、自社のPLCが対象です。例えばKV STUDIOの対象はキーエンスのKVシリーズです。一方、WAGO CODESYS V3は、同じIDEで異なるメーカーのハードウェアを扱えるとしています。対象機種は必ず公式資料で確認しましょう。

Q無償で使えるPLCプログラミングソフトはありますか?
A

あります。Beckhoff TwinCAT 3 Engineeringは基本版が無償と、公式ページに記載されています。WAGO CODESYS V3も、IDEの初期費用がかかりません。ただし、C++の開発にはフル版のVisual Studioが必要など、条件があります。

Q価格はどう確認すればよいですか?
A

ソフト本体に加え、シミュレーションやチーム開発などのオプションを含めた総額で比べます。標準価格を公開する製品もありますが、非公開で見積もりが必要な製品も多くあります。価格は2026年時点の公式ページで、税区分とあわせて確認してください。

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