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比較#HMI#製品比較#プログラマブル表示器

おすすめのHMIを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

HMI(プログラマブル表示器)の主要20製品を、画面サイズとタッチ方式、接続できるPLC、作画ソフト、遠隔監視、設置環境の5つの比較項目で整理。価格の公開状況と費用の内訳、企業の特徴ごとの選定ポイントまで解説します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
おすすめのHMIを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

HMI(プログラマブル表示器)は、工場の機械や設備の状態を画面に表示し、作業者がタッチ操作で設定や指示を行う機器です。画面サイズや接続できるPLC、作画ソフト、設置環境への強さによって、向く現場は変わります。この記事では、製品ページのある主要20製品を同じ評価軸で並べました。基礎知識から選び方、費用の考え方までを整理します。

小型の装置に表示器を付けるなら:パナソニック WHシリーズやAdvantech WOP-300Kシリーズが候補

自社のPLCと同じメーカーでそろえるなら:三菱電機 GOT2000シリーズ GT25モデルやオムロン NAシリーズが候補

洗浄や低温、屋外のある現場なら:IDEC HG1J/HG2J形やRed Lion Graphiteシリーズが候補

稼働データを上位システムへ渡すなら:三菱電機 GOT3000シリーズやPro-face GP6000シリーズが候補

HMIは、つなぐPLCのメーカーと、設置する盤の寸法や環境を、最初に確認すると比べやすくなります。基礎から知りたい方はHMIとはの記事、製品全体はHMI(プログラマブル表示器)のカテゴリページもご覧ください。


この記事でわかること

01

HMIの基礎知識

HMIは、PLCと通信して、設備の運転状態やアラーム、生産数を画面に映す機器です。作業者は、同じ画面から設定値の変更や運転の指示もできます。まず、役割と画面を作る仕組み、設置環境の違いを押さえましょう。

表示器の役割とPLCとの関係

HMIは、PLCが持つデータを読み書きして、画面に表示する役割を担う機器です。運転状態やアラームの表示、レシピや段取り条件の設定、生産数の現場表示が代表的な使い方です。

制御そのものはPLCが行い、HMIは人との窓口になります。ただし、製品によってはWebサーバやデータ記録、上位システムへの出力も備えています。古い操作盤の置き換えにも使われる点も特徴です。

作画ソフトと画面データ

HMIの画面は、メーカーごとの作画ソフトで作成するのが基本です。無償で配布されるソフトもあれば、PLCの開発環境と一体で使う製品もあります。製品により、ソフトの前提が異なる点に注意が必要です。

画面データは、同じメーカーの旧機種から引き継げる場合があります。例えば、旧シリーズの画面データを活用できる製品も公式に案内されています。更新の場合は、移行できる範囲を先に確認しましょう。

タッチ方式と設置環境

タッチ方式には、押した位置を検出する抵抗膜式と、ガラス面の静電容量式があります。静電容量式は、2点押しや手袋での操作に対応する製品があります。抵抗膜式は、シングルタッチの製品が中心です。

設置環境では、前面の保護等級と使用周囲温度を見ます。同じシリーズでも、取り付け方向や条件によって値が変わる製品があります。仕様書の注記までの確認が必要です。

編集部メモ:HMIは画面サイズだけで選ぶと、PLCとの通信で行き詰まる場合があります。接続するPLCのメーカーと通信方式を、画面サイズと同時に確認してください。


02

HMIの基本的な選び方

HMIを選ぶ際には、接続するPLCと設置する盤の条件を先に整理することが重要です。この2点が合わない製品は、他の性能が高くても使えません。次の4つの観点で整理しましょう。

画面サイズと解像度、タッチ方式を決める

最初に、盤の開口寸法と、画面に載せたい情報の量を整理します。画面サイズは4.3インチ前後の小型から、15インチを超える大型まであります。製品ごとのラインアップの範囲は、確認が必要です。

解像度とタッチ方式も確認しましょう。ワイド画面は多くの情報を並べられます。マルチタッチや手袋操作が必要なら、静電容量式の機種が候補です。

接続できるPLCと通信方式を確認する

HMIは、PLCと通信できなければ役に立ちません。自社のPLCのメーカーと、通信方式に対応しているかを確かめます。他社製PLCのドライバを持つ製品もあれば、自社のコントローラとの組み合わせが前提の製品もあります。

複数メーカーの機器が混在する設備では、対応する機器の範囲が重要です。同時に使える通信プロトコルの数に、上限がある製品もあります。

作画ソフトと既存画面の移行を確認する

作画ソフトの費用と、使える環境を見ます。無償で提供するソフトがある一方、制御機器の会員登録が必要な例もあります。画面を作る担当者が、操作に習熟できるかも判断材料です。

旧機種からの更新では、画面データを引き継げるかが焦点です。引き継ぎに対応する製品なら、作り直しの手間を減らせます。移行手順は、メーカーの案内で確認しましょう。

設置環境と遠隔保守の機能を確認する

前面の保護等級と、使用周囲温度を確認します。洗浄のある現場や低温の環境では、条件を満たさない機種があります。背面が盤内の前提かも見ておきましょう。

遠隔から画面を確認する機能も、保守の負担を左右する要素です。Webサーバ、VNC、VPNなどの機能が、本体にあるか、別売かを確かめましょう。選定の進め方はHMIの選び方の記事も参考にしてください。


03

HMIの比較項目

製品を並べるときは、同じ物差しを当てる必要があります。HMIで見る項目は次の5つです。互いに関連するので、まず表で全体像をつかみましょう。

比較項目

見るべきポイント

画面サイズ・解像度とタッチ方式

盤に収まるサイズか。ワイド画面か。抵抗膜式か静電容量式か、マルチタッチが要るか

接続できるPLCのメーカーと通信方式

自社のPLCのドライバがあるか。同時に使える通信プロトコルの数に足りるか

作画ソフトの使いやすさと既存画面の移行

作画ソフトは無償か有償か。旧機種の画面データを引き継げるか

遠隔監視・データ記録・Web画面公開

Webサーバ、VNC、VPN、OPC UA、SDカード記録などが本体にあるか、別売か

防塵防水・動作温度などの設置環境

前面の保護等級と使用周囲温度。取り付け方向や条件による値の違いがないか

画面サイズ・解像度とタッチ方式

盤の寸法と、表示できる情報量を決める項目です。画面サイズの範囲は、製品ごとに異なります。小型機から大型機までそろえるシリーズもあれば、一定のサイズ以上に限るシリーズもあります。

タッチ方式は、抵抗膜式と静電容量式で操作感が異なる点が特徴です。マルチタッチや手袋での操作は、静電容量式の機種に限られる製品が目立ちます。解像度もあわせて確かめましょう。

接続できるPLCのメーカーと通信方式

HMIとPLCをつなぐための項目です。多くのメーカーのドライバを持つ製品もあれば、特定のコントローラとの統合を前提にした製品もあります。対応する機器の一覧は、公式の資料の確認が欠かせない点です。

通信方式では、EthernetやシリアルのほかにCC-Link IE TSNなどの方式が使われます。ポートの数や、同時に使えるプロトコルの上限も、構成を左右する点です。

作画ソフトの使いやすさと既存画面の移行

画面を作る環境を比べる項目です。ソフトが無償か、会員登録が必要か、PLCの開発環境と一体かで、導入時の手間が変わります。画面の作りやすさは、担当者の習熟にも左右されます。

更新の場合は、旧機種の画面データの扱いも確認点です。同じメーカーの後継機なら、画面データや取り付け寸法を引き継げる場合があります。

遠隔監視・データ記録・Web画面公開

離れた場所から画面を確認したり、稼働データを残したりする機能を比べる項目です。Webサーバ、VNC、VPN、OPC UA、MQTTなど、製品によって備える機能が異なります。

SDカードへの記録の可否は、機種ごとに違いがある項目です。VPNや映像の録画のように、別売のライセンスが必要な機能もあります。標準かオプションかを、仕様書で確かめましょう。

防塵防水・動作温度などの設置環境

現場の環境に耐えられるかを見る項目です。前面の保護等級は、防水パッキンの使用や、取り付けの条件つきで示される場合があります。背面は盤内への設置が前提の製品が多い点にも注意が必要です。

使用周囲温度も、取り付け方向によって上限が変わる製品があります。船級や防爆などの認証が要る現場では、認証の有無も確認しましょう。


04

自社に合ったHMIの選定ポイント

比較項目のどこに重点を置くかは、自社の状況で変わります。企業の特徴ごとに、確認する順番を整理しました。自社に近いものから読んでください。

小型の装置を製造する装置メーカー

設備1台ごとに表示器を載せる企業です。盤が小さいため、4.3〜7インチ前後の小型機が候補になります。まず確認したいのは、盤の開口寸法と、画面に載せる項目の数です。

作画ソフトを無償で使える製品もあり、導入費を抑えやすい分野です。一方で、小型機は解像度やポート数に限りがあります。装置を大型化する予定があれば、同じシリーズで大きな画面を選べるかも見ておきます。

複数メーカーのPLCが混在する工場

設備ごとにPLCのメーカーが異なる工場です。対応するメーカーの範囲が広い製品が、候補になります。最初に確認したいのは、現場にあるPLCのドライバがそろっているかです。

1台のHMIで複数の機器を扱う場合は、同時に使える通信プロトコルの数も確認します。国内のPLC向けドライバが公式資料に載らない製品もあるため、仕様書で一台ずつ確かめましょう。

特定メーカーのPLCで設備をそろえている企業

三菱電機、オムロン、シーメンス、ロックウェルなどのコントローラで設備を組んでいる企業です。同じメーカーの表示器なら、コントローラとの統合や、画面作成の手間の軽減が期待できます。

他社のPLCにつなぎにくい製品もあります。将来、別のメーカーの設備が加わる可能性があれば、対応範囲を確認しましょう。旧機種を更新する場合は、画面データの引き継ぎも判断材料です。

洗浄や低温、屋外のある現場を持つ企業

食品や医薬の洗浄区域、冷える工場、屋外の設備を持つ企業です。前面の保護等級と使用周囲温度を、最初に確認します。水滴での誤動作や手袋での操作に対応する機種も、選択肢になります。

認証の取得状況もあわせて見ましょう。船級や防爆などの認証を持つ型式は限られます。価格が公開されていない製品も多いため、条件を整理して見積もりを依頼します。

稼働データを上位システムやクラウドへ集めたい企業

表示器から、稼働データを上位システムやクラウドへ渡したい企業です。OPC UAやMQTT、データベース接続への対応が判断材料です。画面を遠隔から確認する機能も、保守の負担を軽くします。

VPNや映像の録画のように、別売のライセンスが要る機能もあります。IT部門が関わる場合は、通信の認証や暗号化の範囲も確認しましょう。必要な機能が本体に含まれるかを、先に確かめます。


05

HMIの費用相場

HMIは、画面サイズや環境性能、通信機能の違いで費用が変わります。製品ページのある20製品のうち、標準価格を公式サイトで公開しているのは4製品です。残りの16製品は、問い合わせや見積依頼で確認する必要があります。

費用の内訳

費用を左右する要因

公開されている目安(2026年時点)

表示器本体

画面サイズ、タッチ方式、保護等級や温度などの環境性能、電源の方式

標準価格を公式サイトで公開する製品がある。4.3インチで税別109,800円から、21.5インチで税別854,000円まで(税別表示の例)。5.7インチで税抜159,000円から(2023年2月現在の掲載)。8.4インチで税込326,700円から

作画ソフト

無償か有償か。会員登録の要否

無償で配布する製品が複数ある(制御機器会員登録が必要な例あり)。有償ソフトは見積もりとする例がある

通信・遠隔保守・映像のライセンス

VPN、カメラ映像の表示・録画など、機能ごとの別売の有無

別売ライセンスとする製品がある。金額は公開なし

拡張ユニット・通信オプション

通信方式の追加、シリアルやEthernetの増設

公開なし

保守・設置

取り付け条件、パッキンなどの付属品、保守の体制

公開なし

公開価格は税区分が製品ごとに異なり、そのまま比べられません。本体のほかにライセンスや通信オプションを足すと、総額は表の数字より大きくなります。構成を決めて見積もりを取る際は、HMIの費用相場の記事も参考にしてください。


06

【比較表】HMIのランキング

製品データとして数値化できる4項目を、製造業適合性スコアで横並びにしました。現場での使いやすさ・工程管理・設備保全・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点は残りの評価軸の順に比べました。

順位

製品

提供元

現場での使いやすさ

工程管理

設備保全

中小適合

価格の目安

1

パナソニック WHシリーズ

パナソニック インダストリー株式会社

4

4

4

4

標準価格(税別。公式ページに税込表示なし)。スタンダードAWHS1R043(4.3インチ)109,800円〜アドバンストAWHA1C215(21.5インチ)854,000円。作画ソフトxAscender Suiteは無償(制御機器会員登録が必要)

2

Advantech WOP-300Kシリーズ

アドバンテック株式会社

3

4

4

4

公式ページに価格の記載なし(見積依頼)。作画ソフトHMINavi Designerは無償

3

Pro-face ST6000シリーズ

シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社

3

3

3

4

公式ページに価格の記載なし(問い合わせ)。型式により画面作成ソフトBLUE対応またはGP-Pro EX対応

4

デルタ電子 DOP-100シリーズ

デルタ電子株式会社

3

3

3

4

日本語の公式ページに価格の記載なし(問い合わせ)。作画用のDOPソフトは無償

5

三菱電機 GOT2000シリーズ GT25モデル

三菱電機株式会社

3

3

3

4

三菱電機の公式本体一覧に載っている参考標準価格(税抜・2023年2月現在の掲載)。GT2505-VTBD(5.7型・DC24V)159,000円〜GT2512-STBD(12.1型・DC24V)407,000円

6

オムロン NBシリーズ

オムロン株式会社

3

2

3

4

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。作画ソフトNB-Designerは無償

7

Pro-face GP6000シリーズ

シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社

5

4

4

3

公式ページに価格の記載なし(問い合わせ)。画面作成ソフトはGP-Pro EX

8

IDEC HG1J/HG2J形

IDEC株式会社

5

3

4

3

公式製品ページに価格の記載なし(問い合わせ)。作画ソフトの型式はSW1A-W1C

9

三菱電機 GOT3000シリーズ

三菱電機株式会社

4

4

4

3

三菱電機の公式FA Web Shopの税込価格。GT3708-XRBA(8.4型・AC電源)326,700円〜GT3715-FHCBD(15.6型ワイド・Full-HD)726,000円。VPN接続機能・マルチメディア機能は別売ライセンス

10

キーエンス VT5シリーズ

株式会社キーエンス

4

3

5

3

公式ページの本体価格(税別。税込表示なし)。VT5-W07M(7型ワイド・モノクロ)169,000円〜VT5-WX15(15型・Windows搭載)790,000円。作画ソフトVT STUDIOは60,500円

11

IDEC HG5G/4G/3G/2G-V形

IDEC株式会社

4

3

4

3

公式製品ページに価格の記載なし(問い合わせ)。作画ソフトの型式はSW1A-W1C

12

富士電機 MONITOUCH V10シリーズ

富士電機株式会社

4

3

4

3

公式ページに価格の記載なし(販売店・問い合わせ)。作画ソフトはV-SFT Ver.6(V10はVer.6.2.0.0以降で対応)

13

Siemens SIMATIC HMI Unified Basic Panels

シーメンス株式会社

4

3

3

3

公式ページに日本円の価格表示なし。画面作成はTIA PortalのSIMATIC WinCC Unified Basic

14

WAGO タッチパネル TP600

ワゴジャパン株式会社

4

3

3

3

公式ページに価格の記載なし(問い合わせ)

15

富士電機 MONITOUCH TS4000シリーズ

富士電機株式会社

3

3

4

3

公式ページに価格の記載なし(販売店・問い合わせ)

16

Red Lion Graphiteシリーズ

HMSインダストリアルネットワークス株式会社

5

4

4

2

公式ページに価格の記載なし(販売店・HMSへの見積依頼)。設定ソフトはCrimson(IEC 61131の利用にはCrimson Controlモジュールが必要)

17

Siemens SIMATIC HMI Unified Comfort Panels

シーメンス株式会社

5

4

4

2

公式ページに日本円の価格表示なし。画面作成にはTIA PortalのSIMATIC WinCC Unifiedが必要

18

Allen-Bradley OptixPanel

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

4

4

2

公式ページに価格表示なし。FactoryTalk Optixのランタイムライセンス(CompactはSmall、StandardはMedium)が本体に付属

19

Allen-Bradley PanelView 5000

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社

4

3

4

2

公式ページに価格表示なし。作画ソフトはStudio 5000 View Designer

20

オムロン NAシリーズ

オムロン株式会社

4

3

4

2

公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。画面作成はSysmac Studio


07

HMIの主要製品の詳細

ここからは表に挙げた20製品を、順位の並びのまま見ていきます。強みだけでなく、向かないケースもあわせて示しました。自社のPLCと設置環境に照らして読み進めてください。

パナソニック WHシリーズ

4.3インチから21.5インチまでを、スタンダードとアドバンストの2系統でそろえています。標準価格は型番ごとに公式サイトで公開され、4.3インチは税別109,800円からです。作画ソフトは無償で、会員登録が必要です。

Webサーバ、OPC UA、MQTT、SQLに対応し、上位システムへのデータの出口にもなります。ただし、スタンダードはSDカードに非対応です。背面の保護等級はIP20のため、盤内への設置が前提です。事務所のPCやスマートフォンから画面を見たい場合に適しています。

Advantech WOP-300Kシリーズ

500以上のメーカーの産業機器に対応するドライバを持つオペレーターパネルです。作画ソフトのHMINavi Designerは無償で、内部I/Oやマクロの数に制限がありません。Ethernet 2ポートを備え、Wi-FiやLTEも追加できます。

タッチパネルは抵抗膜式で、マルチタッチには対応しません。8・10.1・15.6インチの3機種で、7インチ以下は従来機のWOP-200Kシリーズです。価格は公式に載っていないため、見積依頼が必要です。複数メーカーの機器が混在する設備に適しています。

Pro-face ST6000シリーズ

4.3型ワイドから15.6型ワイドまで、5.7型・10.4型も含めて選べる表示器です。画面作成ソフトは、BLUE対応とGP-Pro EX対応の型式があります。GP-Pro EXで作った既存の画面資産を、生かして選べる点が特徴です。

タッチパネルは抵抗膜方式で、2点押しには対応しません。使用周囲温度は0〜50℃で、価格は公式ページに掲載されていません。小型装置のワイド化や、既存画面の引き継ぎに適しています。

デルタ電子 DOP-100シリーズ

デルタ電子のHMI専用ソフトを無償で使える、小〜中型の表示器です。VNCで離れた場所から画面を確認でき、FTPやE-Mailにも対応します。非常停止スイッチ付きの7インチワイドのハンドヘルド機DOP-107Hもあります。

日本語の製品ページに載る機種は4つで、選択肢は多くありません。タッチ方式や前面の保護等級、他社PLCの対応も記載がなく、選定時に問い合わせが必要です。大型画面での監視には向きません。装置を手元で操作する端末が要る場合に適しています。

三菱電機 GOT2000シリーズ GT25モデル

GOT2000のミドルレンジにあたる表示器です。参考標準価格(税抜)は、5.7型の159,000円から公開されています。ただし、この価格は2023年2月現在の掲載です。標準やオープンフレーム、ワイド、ハンディなど、派生モデルが多くあります。

マルチタッチやジェスチャの機能は、上位のGT27の特長として案内されています。標準モデルの解像度はSVGAとVGAです。三菱電機のシーケンサで組んだ装置に、費用を抑えて表示器を付けたい場合に適しています。高解像度を優先する場合は、別の機種を検討してください。

オムロン NBシリーズ

3.5インチから10.1インチワイドまでの4機種をそろえた小型の表示器です。作画ソフトのNB-Designerは、公式サイトから無償でダウンロードできます。NB7WとNB10Wは、RS-232Cを2ポート備え、通信ポートが多い点も特徴です。

表示は65,536色で、3.5インチと5.6インチは320×240ドットです。10.1インチを超える機種はなく、上位システムへのデータ送信にも向きません。旧型NBからの置き換えには、ガイドでの確認が必要です。小さな装置に低コストで付けたい場合に適しています。

Pro-face GP6000シリーズ

GP4000とSP5000の後継として2025年12月に発表された表示器です。OPC UAのサーバーとクライアント、Ethernet 2ポートを標準で備えます。アドバンストモデルは、静電容量式のマルチタッチを採用しています。

スタンダードモデルは5型・7型の抵抗膜式で、マルチタッチは使えません。価格は公式ページに載っておらず、販売店への確認が必要です。GP4000の更新や、OPC UAでの上位システムへのデータ連携に適しています。

IDEC HG1J/HG2J形

ガラストップのPCAP方式を採用した、4.3インチと7インチのワイド小型機です。水滴による誤動作の防止や、2点押し、薄手の手袋での操作に対応します。保護構造はIP66FとIP67Fで、使用周囲温度は−20〜+60℃です(HG1J形は55℃まで)。

画面サイズは2種類だけで、10インチ以上の大画面が要る設備には別のシリーズが必要です。価格も公式に載っていません。洗浄や消毒のある現場の小型装置に適しています。手袋のまま操作する用途にも向きます。

三菱電機 GOT3000シリーズ

GOT2000の次世代にあたる、8.4型〜15.6型ワイドの表示器です。Ethernetを2ポート備え、OPC UAのゲートウェイとして上位システムへデータを渡せます。公式FA Web Shopで、税込326,700円からの価格を公開している点も特徴です。

小型機はなく、静電容量式の2点操作はワイドモデルの2形名に限られます。VPNによる遠隔保守とカメラ映像の録画には、別売のライセンスが必要です。三菱電機のシーケンサの表示器を新しくする場合に適しています。

キーエンス VT5シリーズ

7型ワイドから15型までを、公式ページで税別の本体価格とあわせて公開しています。ドライブレコーダ再生で、設備が止まった原因をあとから確かめられます。対象はVT5-WXとVT5-Xシリーズで、モノクロのVT5-W07Mは対象外です。

タッチパネルは抵抗膜式で、使用周囲温度は0〜50℃です。VNCサーバとWindowsアプリの実行は、VT5-WXに限られます。複数メーカーのPLCが入った設備で、トラブルの原因を調べたい場合に適しています。マルチタッチで操作したい用途には向きません。

IDEC HG5G/4G/3G/2G-V形

5.7インチから15インチまでの5機種をそろえた表示器です。HG2G-V形とHG3G形は、700〜800cd/m²の高輝度バックライトを備えます。HG5G-V形とHG4G-V形は、ビデオ入力に対応します。

同時に使える通信プロトコルは最大4種類です。多くのメーカーの機器を1台にまとめる用途では、構成の検討が必要です。価格は公式に載っていません。15インチ程度の大画面で設備をまとめて監視したい場合や、カメラ映像を映したい場合に適しています。

富士電機 MONITOUCH V10シリーズ

V-SFT Ver.6で機種設定を変えると、V9シリーズの画面データを使えます。パネルカットの寸法も互換のため、更新の手間が少ない表示器です。前面IP66相当(防水パッキン使用時)で、CE・UL/cULのほか、船級認証も持ちます。

タッチパネルは抵抗膜式で、画面は8.4〜15型のみです。使用周囲温度は0〜50℃で、価格は公式に載っていません。モニタッチV9の画面資産を生かして更新したい場合や、船級認証が必要な装置に適しています。7型以下の小型機を探す場合は向きません。

Siemens SIMATIC HMI Unified Basic Panels

4〜12インチの全機種に、マルチタッチのガラスを備えたパネルです。S7のほか、Allen-Bradleyや三菱電機、オムロンのドライバに対応します。OPC UAクライアントも使えます。MTP1200は旧KTP1200 Basicと取り付け寸法が同じです。

Ethernetは1ポートで、S7への接続は最大8までです。使用周囲温度は、縦向きの取り付けで0〜40℃に下がります。シーメンスのS7で組んだ小型装置や、旧KTP Basicの置き換えに適しています。

WAGO タッチパネル TP600

Web・Visu・コントロールの3機能から選べる、Linux搭載のタッチパネルです。小さな装置なら、表示器1台で制御までまとめられます。アドバンストラインは静電容量式のマルチタッチで、手袋をしたままジェスチャ操作もできます。

三菱電機やオムロンの国内PLC向け専用ドライバは、公式ページに記載がありません。スタンダードラインは抵抗膜式で、Webパネルとマリンラインは4.3〜10.1インチに限られます。WAGOのコントローラで組んだ設備に適しています。

富士電機 MONITOUCH TS4000シリーズ

タブレットやスマートフォンなど、最大10台の外部端末から同時にアクセスできる表示器です。VPN接続にも対応し、暗号化した環境で遠隔操作ができます。7型から15.6型まで、ワイド液晶の4機種をそろえます。

タッチパネルは抵抗膜式で、使用周囲温度は0〜50℃です。TS4120iはEthernetが1ポートで、SDカードも搭載しません。大量のデータ記録には向かず、価格も公式に載っていません。スマートフォンから稼働状況を確認したい場合に適しています。

Red Lion Graphiteシリーズ

プラグインモジュールで、PID制御やI/O、RTDなどの計測や制御を足せる堅牢な表示器です。使用温度は−20〜60℃で、前面はIP66です。屋外用の機種は2500cd/m²のバックライトにより、日光の下でも読めます。

タッチは抵抗膜式です。IEC 61131の言語を使うには、別のCrimson Controlモジュールが要ります。日本語の公式ページは個別機種の情報が少なく、英語の製品ページでの確認が中心です。温度変化の大きい場所や屋外での利用に適しています。

Siemens SIMATIC HMI Unified Comfort Panels

全6サイズでインターフェースと機能が同じで、静電容量式のマルチタッチで操作できるパネルです。S7のほか、Allen-Bradley、三菱電機、オムロンのドライバと、OPC UAに対応します。Hygienicなどの派生モデルもあります。

画面作成はWinCC Unifiedが前提のため、慣れていないと立ち上げに時間がかかる点が課題です。最小は7インチで、縦向きの取り付けでは使用周囲温度が40℃に下がる点に注意が必要です。S7で組んだ装置や、衛生区域で使う表示器を選ぶ場合に適しています。

Allen-Bradley OptixPanel

FactoryTalk Optixを載せ、内蔵ドライバで各種コントローラにつなぐ表示器です。OPC UAとMQTTで、クラウドとのデータ連携にも対応します。4.3インチから21.5インチまでをそろえ、タッチ方式やベゼルも選べます。

使用周囲温度は0〜50℃です。CompactはUSBとEthernetが各1ポートで、拡張性に限りがある点が弱みです。日本語の製品ページはAIによる翻訳とされ、詳細は英語の技術資料で確認します。ロックウェル以外のコントローラも含む設備に適しています。

Allen-Bradley PanelView 5000

Logixコントローラと統合して画面を作れる表示器です。Studio 5000 View Designerで作画し、実機なしでテストもできます。PanelView 5510は最大4台のコントローラに対応します。IP69Kのステンレス鋼モデルも選べる点が特長です。

Logixとの統合を前提にした端末で、他社PLCへの接続は製品ページに記載がありません。PanelView 5310は、接続できるコントローラが1台、画面は100枚までです。ロックウェルのLogixで設備を組んでいる場合に適しています。

オムロン NAシリーズ

Sysmac Studioで、コントローラと画面を同じプロジェクトで作れる表示器です。変数を共有したまま、同時にシミュレーションもできます。トラブルシュータにより、NJ/NX/NYコントローラの異常を画面から直接監視・解除できます。

-V2は7〜15インチの全機種がワイド画面で、小型装置向けの機種はありません。他社PLCとの接続は、公式ページに記載がありません。価格も要問い合わせです。オムロンのNJ/NX/NYコントローラで装置を組み、一つの環境で作り込みたい場合に適しています。


08

HMIの無料・有料でできることの違い

HMIは表示器本体が必須のため、無料だけでは使い始められません。無料になるのは、一部の作画ソフトや、本体に内蔵された機能にとどまります。

できること

無料で足りる範囲

有料が必要になる範囲

表示と操作

なし。表示器本体の購入が必要

表示器本体の購入

画面の作成

無償の作画ソフトを提供する製品がある(会員登録が必要な例あり)

PLCの開発環境と一体のソフトや、見積もり制のソフト

遠隔監視・Web画面公開

Webサーバを本体に内蔵する製品や、VNCに対応する製品がある

VPNによる遠隔保守など、別売のライセンスを要する機能

カメラ映像の表示・録画

映像入力を標準で備える製品がある

録画・再生に別売のライセンスを要する製品がある

導入前の確認

エミュレータやシミュレーション機能を持つ開発環境がある

実機の購入、継続して使うソフトのライセンス

無償のソフトは、対応する機種や機能の範囲が限られる場合があります。会員登録が必要な例もある点も、確認しておきましょう。製品ごとの提供条件を確認し、必要な機能が含まれているかを確かめましょう。


09

まとめ

HMIの比較は、5つの項目で整理すると進めやすくなります。画面サイズとタッチ方式、接続できるPLCと通信方式、作画ソフトと既存画面の移行です。遠隔監視やデータ記録、設置環境への強さも加えた5つです。

まず、つなぐPLCのメーカーと、盤の寸法や環境を書き出しましょう。次に、本体のほかにライセンスや通信機能を含めた構成で、見積もりを比べます。標準価格を公開しているのは20製品のうち4製品で、残りは問い合わせが必要です。製品はHMI(プログラマブル表示器)のカテゴリページで比較できます。選定の進め方はHMIの選び方の記事もご覧ください。メーカー別の傾向はHMIのメーカーの記事で整理しています。

HMI(プログラマブル表示器)比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
パナソニック WHシリーズ ロゴ
パナソニック WHシリーズパナソニック インダストリー株式会社オンプレミスWebサーバ内蔵の表示器詳細を見る
Pro-face GP6000シリーズ ロゴ
Pro-face GP6000シリーズシュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社要見積もりOPC UA対応のプログラマブル表示器詳細を見る
Advantech WOP-300Kシリーズ ロゴ
Advantech WOP-300Kシリーズアドバンテック株式会社要見積もり500以上のプロトコル対応オペレーターパネル詳細を見る
キーエンス VT5シリーズ ロゴ
キーエンス VT5シリーズ株式会社キーエンスオンプレミスドライブレコーダ付きタッチパネル詳細を見る
Red Lion Graphiteシリーズ ロゴ
Red Lion GraphiteシリーズHMSインダストリアルネットワークス株式会社要見積もり−20〜60℃対応の堅牢なHMI詳細を見る
Siemens SIMATIC HMI Unified Comfort Panels ロゴ
Siemens SIMATIC HMI Unified Comfort Panelsシーメンス株式会社要見積もりWinCC Unified対応パネル詳細を見る
三菱電機 GOT3000シリーズ ロゴ
三菱電機 GOT3000シリーズ三菱電機株式会社オンプレミスOPC UAを標準で備えたGOTの次世代表示器詳細を見る
IDEC HG1J/HG2J形 ロゴ
IDEC HG1J/HG2J形IDEC株式会社要見積もり洗浄と手袋操作に強い小型表示器詳細を見る
Allen-Bradley OptixPanel ロゴ
Allen-Bradley OptixPanelロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もりFactoryTalk Optixを載せた表示器詳細を見る
IDEC HG5G/4G/3G/2G-V形 ロゴ
IDEC HG5G/4G/3G/2G-V形IDEC株式会社要見積もり高輝度や映像入力を持つ表示器詳細を見る
富士電機 MONITOUCH V10シリーズ ロゴ
富士電機 MONITOUCH V10シリーズ富士電機株式会社要見積もりV9の画面データを引き継げる新モデル詳細を見る
Siemens SIMATIC HMI Unified Basic Panels ロゴ
Siemens SIMATIC HMI Unified Basic Panelsシーメンス株式会社要見積もりWinCC Unifiedの基本パネル詳細を見る
デルタ電子 DOP-100シリーズ ロゴ
デルタ電子 DOP-100シリーズデルタ電子株式会社要見積もり無償の作画ソフトで作れるタッチパネルHMI詳細を見る
Pro-face ST6000シリーズ ロゴ
Pro-face ST6000シリーズシュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社要見積もり4.3〜15.6型ワイドをそろえる表示器詳細を見る
WAGO タッチパネル TP600 ロゴ
WAGO タッチパネル TP600ワゴジャパン株式会社要見積もりLinux搭載のタッチパネル詳細を見る
三菱電機 GOT2000シリーズ GT25モデル ロゴ
三菱電機 GOT2000シリーズ GT25モデル三菱電機株式会社オンプレミスGOT2000のミドルレンジ表示器詳細を見る
オムロン NAシリーズ ロゴ
オムロン NAシリーズオムロン株式会社要見積もりSysmac Studioで作り込むワイド画面表示器詳細を見る
Allen-Bradley PanelView 5000 ロゴ
Allen-Bradley PanelView 5000ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社要見積もりLogixとの統合を重視した表示器詳細を見る
富士電機 MONITOUCH TS4000シリーズ ロゴ
富士電機 MONITOUCH TS4000シリーズ富士電機株式会社要見積もりワイド液晶のベーシック機詳細を見る
オムロン NBシリーズ ロゴ
オムロン NBシリーズオムロン株式会社要見積もり無償の作画ソフトで始められる小型表示器詳細を見る

よくある質問

QHMIを選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?
A

接続するPLCのメーカーと通信方式、そして設置する盤の開口寸法を確認します。PLCのドライバがない製品は、画面サイズや機能が合っていても使えません。あわせて、前面の保護等級と使用周囲温度が現場の環境に合うかを見てください。

QHMIの価格は、どのくらいを見込めばよいですか?
A

製品ページのある20製品のうち、標準価格を公式サイトで公開しているのは4製品です。2026年時点で、4.3インチが税別109,800円から、5.7インチが税抜159,000円から(2023年2月現在の掲載)、7型ワイドが税別169,000円からの例があります。税区分は製品ごとに異なり、VPNなどの別売ライセンスもあるため、構成ごとの見積もりで確認が必要です。

Q作画ソフトは無料で使えますか?
A

無償で提供する製品があります。パナソニック、アドバンテック、デルタ電子、オムロンのNBシリーズなどが公式に無償としています。パナソニックのように、制御機器の会員登録が必要な例もあります。一方で、PLCの開発環境と一体で使う製品や、見積もり制のソフトもあるため、製品ごとに確認してください。

QHMIから稼働データを上位システムやクラウドへ送れますか?
A

OPC UAやMQTT、データベース接続に対応する製品があります。Webサーバで画面を遠隔から確認できる製品や、VPNに対応する製品もあります。VPNのように別売のライセンスが必要な機能もあるため、必要な機能が本体に含まれるかを仕様書で確認してください。

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