自動倉庫メーカー9社の特徴|シェアの実態と各社の得意分野
自動倉庫の主要メーカー9社がどんな会社なのかを1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアは公的・業界団体とも公表しておらず、日本産業車両協会は統計FAQで明確に否定している。日本ロジスティクスシステム協会の市場統計(2024年度1,470億98百万円)、各社の事業規模と得意な荷姿、豊田自動織機の上場廃止やIHI物流産業システムの株式譲渡といった資本関係の変化までまとめる。

自動倉庫のメーカーを調べると、売上6,600億円規模の総合物流メーカーから、年商290億円の専業メーカーまで並びます。どの会社がどこまでを手がけているかは、一覧を眺めただけでは見えません。
この記事では、主要9社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるメーカー別シェアの実態、各社の得意分野、資本関係の変化までを会社単位で整理します。
記載内容は、各社の公式サイト・決算資料と業界団体の統計を、編集部が2026年9月20日に確認したものです。金額や体制は変わるため、検討時には各社の最新情報を確認してください。
- 自動倉庫のメーカー別シェアを示す公的・業界団体のデータは存在しない(2026年9月20日時点)
- 2024年度の自動倉庫の売上金額は1,470億98百万円で前年度比11.4%増(日本ロジスティクスシステム協会)
- 株式会社豊田自動織機は2026年6月1日付で上場廃止となり、現在は非上場である
この記事でわかること
自動倉庫の主要メーカー9社【早見表】
自動倉庫を手がけているのは、搬送設備を一括で設計する総合メーカーから、保管機器に絞った専業まで幅があります。まずは全体像を一覧で押さえます。各社の公式サイトと決算資料で2026年9月20日に確認した内容です。
- 自動倉庫の主要9社のうち、日本に本社があるのは8社で、海外はAutoStoreの1社
- 自動倉庫の主要9社のうち、単独で上場しているのは西部電機・ダイフク・トーヨーカネツ・AutoStoreの4社
- ダイフクは2025年12月期の連結売上高が660,724百万円で、主要9社のなかで最大規模である
メーカー | 本社 | 上場 | 会社の性格 | 得意な荷姿 |
|---|---|---|---|---|
株式会社ダイフク | 大阪市西淀川区 | 東証プライム(6383) | 総合物流システム | パレット/ケース |
村田機械株式会社 | 京都市伏見区 | 非上場 | 総合機械メーカー | パレット/コンテナ/長尺物 |
株式会社豊田自動織機 | 愛知県刈谷市 | 2026年6月1日上場廃止 | 産業車両・物流 | パレット |
トーヨーカネツ株式会社 | 東京都江東区 | 東証プライム(6369) | 物流ソリューション | ケース/バケット |
株式会社IHI物流産業システム | 東京都江東区 | IHIの子会社 | 重工系の物流専門 | パレット |
西部電機株式会社 | 福岡県古賀市 | 東証・福証(6144) | 搬送機械の専業 | パレット/バケット |
住友重機械搬送システム株式会社 | 東京都品川区 | 住友重機械工業100%出資 | 重工系の搬送専門 | パレット(高密度保管) |
三進金属工業株式会社 | 大阪府泉北郡忠岡町 | 記載なし | 保管機器の専業 | 小物・工具・金型 |
AutoStore Holdings Ltd. | ノルウェー | オスロ証券取引所(AUTO) | 保管システム専業 | Bin(専用容器) |
会社の規模には大きな開きがある
ダイフクの2025年12月期の連結売上高は660,724百万円で、主要9社のなかで最大です。一方、三進金属工業は年商290億円、在籍655名と会社概要に記載されています。
村田機械は非上場ですが、2026年3月期の売上高は連結5,208億円です。会社の規模は、対応できる案件の大きさと保守の体制に直結します。
上場している会社と非上場の会社
単独で上場しているのは西部電機、ダイフク、トーヨーカネツ、AutoStoreの4社です。決算資料で事業の規模や受注の動きを追えます。
村田機械と三進金属工業は非上場で、公開されているのは会社概要の売上高だけです。住友重機械搬送システムは住友重機械工業の100%子会社、IHI物流産業システムはIHIの子会社という位置づけです。
海外に本社があるメーカー
AutoStoreの上場法人はAutoStore Holdings Ltd.で、登記上の本店はバミューダ、コーポレート本社はノルウェーです。2025年12月期の売上は5億3,860万ドルでした。
日本では複数のパートナー企業が取り扱い、公式のパートナーページにはオカムラ、ソフトバンクロボティクス、トーヨーカネツなどが掲載されています。窓口はこれらのパートナーになります。
自動倉庫のメーカー別シェアと市場規模
一覧に並べてみると、次に気になるのは「どこが最大手なのか」だと思います。ただし自動倉庫には、メーカー別のシェアを示すデータが存在しません。
- 日本産業車両協会は統計のFAQで「メーカー別統計はありません。全体の合計値のみです」と明記している
- 日本ロジスティクスシステム協会の統計も、全体合計と機種別の集計のみでメーカー別の内訳はない
- 2024年度の自動倉庫は基数3,046台・売上件数1,311件(日本ロジスティクスシステム協会の統計)
シェアの数値が存在しない
自動倉庫の統計を公表しているのは、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会です。ただし掲載は全体合計と機種別の集計のみで、メーカー別の数値はありません。
一般社団法人日本産業車両協会には自動倉庫の統計自体がなく、統計のFAQでメーカー別統計がないことを明記しています。ダイフク、トーヨーカネツ、IHI、住友重機械工業、AutoStoreの決算資料にも、自動倉庫のシェアへの言及はありません。
市場全体の規模は分かる
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会の「物流システム機器生産出荷統計」によると、2024年度の自動倉庫の売上金額は1,470億98百万円です。前年度の1,320億円から11.4%増えました。基数は3,046台・1,498,872パレット、売上件数は1,311件です。
同統計での内訳は、バケット用自動倉庫が791億4百万円で8.4%減、クリーンルーム向けが384億93百万円で0.8%増です。物流システム機器の総売上金額は6,570億2百万円でした。対象は2024年4月から2025年3月の実績で、公表は2025年9月です。
各社の事業規模で代替する
シェアが使えない以上、各社が決算で開示している事業規模で比べることになります。トーヨーカネツの物流ソリューション事業は、2026年3月期の決算短信で外部顧客への売上高34,957百万円です。西部電機の搬送機械事業は、2027年3月期第1四半期で3,294百万円でした。
ただしダイフクの報告セグメントは事業別ではなく会社別のため、自動倉庫単位の売上は開示されていません。連結売上高をそのまま自動倉庫の規模として読まないでください。
自動倉庫メーカーは得意な荷姿で分かれる
順位で選べない以上、各社が何を得意としているかで見ていくことになります。自動倉庫でそれが最も表れるのは、扱う荷姿です。
- 自動倉庫でパレットを主力とするのは、ダイフク・豊田自動織機・IHI物流産業システム・西部電機・住友重機械搬送システムの5社
- 自動倉庫でケースやバケットを主力とするのは、ダイフク・トーヨーカネツ・西部電機・AutoStoreの4社
- 三進金属工業は工具や金型など、小物の保管に絞った製品構成である
パレットを主力とするメーカー
豊田自動織機のRack Sorter P、IHI物流産業システムのラックパック、住友重機械搬送システムのマジックラックは、いずれもパレット専用です。建屋規模の設備を前提とした会社です。
この3社はいずれも大手の製造業グループに属します。工場全体の物流を設計する案件で候補になる会社です。
複数の荷姿を持つメーカー
ダイフクはパレット用のコンパクトシステムとケース用のファインストッカーを持ちます。西部電機もパレット用のユニットラックシステムとバケット用のバケットフィードシステムの両方を持ちます。
村田機械はパレット、コンテナ、ロール、フリーサイズのケース、クレート、長尺物、重量物まで対応します。扱う物が複数ある場合、こうした会社から当たると効率的です。
特定の用途に絞ったメーカー
三進金属工業は、垂直回転ラックのパタノスターと縦型リフト式ラックのシャトルXPを持ちます。工具や金型の保管に用途を絞った製品構成です。
AutoStoreはBinという専用容器を使う方式に特化しています。トーヨーカネツはケース自動保管システムのマルチシャトルが主力で、AutoStoreも併せて取り扱います。
総合物流システム系の自動倉庫メーカー5社
ここからは9社を2つのグループに分けて、1社ずつ見ていきます。まずは搬送から保管まで一括して設計できる5社で、コンベヤや仕分け設備と組み合わせた大規模な案件を手がけます。
- ダイフクは、パレット用のコンパクトシステムとケース用のファインストッカーの2本立てである
- 豊田自動織機のRack Sorter Pは、ラック全高が最大21,000mm、最大荷重が2,000kgfまで対応する
- トーヨーカネツのマルチシャトルは、冷凍・冷蔵倉庫でも使用できる
株式会社ダイフク
自動倉庫はパレット用の「コンパクトシステム」とケース用の「ファインストッカー」の2本立てです。扱える荷姿の幅が広く、JISパレットとユーロパレット、ボックスパレット、ロール物、6mクラスの長尺物、自動車ボディまで対応します。
ファインストッカーは樹脂コンテナや段ボールケース、トレイのほか、ロール物や円筒物も扱えます。構成例ではラック高さ7m・15m・20mクラス、最大積載1,000kg/パレットが示されています。
1社でパレットとケースの両方を設計できるため、扱う物が混在する現場でまとめて相談できます。コンベヤや仕分け設備と組み合わせた全体設計も同社の領域です。
村田機械株式会社
固有名を持つ製品は、シャトル方式の「Uni-SHUTTLE HP」と3Dロボット倉庫システムの「ALPHABOT」です。棚の各段にシャトルを走らせる方式で、スタッカークレーン1台で上下する方式より入出庫の回数を増やせます。
クレーン式の自動倉庫には固有のシリーズ名がなく、パレット、コンテナ、ロール、フリーサイズのケース、クレート、長尺物、重量物に対応します。
扱える荷姿の種類が多い一方、全高や積載量といった仕様の数値は公表していません。規模を把握するには問い合わせが必要です。
株式会社豊田自動織機(トヨタL&F)
パレット用自動倉庫の「Rack Sorter P」が主力で、最大荷重は1,000・1,500・2,000kgfの3タイプです。この荷重にはパレット自体の重量も含まれます。
ラック全高は1tと1.5tタイプで最大21,000mm、2tタイプで最大15,000mmです。全長は100mまで対応し、一部の型式はカスタマイズで200mまで伸ばせます。
扱えるパレットは1tタイプでW800からW1,500mm、高さ500から1,500mmの範囲です。物流分野は「トヨタL&F」のブランドで展開しており、フォークリフトと合わせた提案もできます。
トーヨーカネツ株式会社
ケース自動保管システムの「マルチシャトル」が主力です。段ボールケースやバケットを単位に保管し、1サイクルで最大2ケースを扱えます。
同社が公表している効果は、省スペース25%、省エネ35から70%削減です。冷凍・冷蔵倉庫でも使用できるため、食品や医薬品の保管でも候補になります。
同社は海外製のAutoStoreも保管システムの一覧に掲載しており、自社製品と併せて提案できます。方式を決めきれていない段階でも相談しやすい構成です。
株式会社IHI物流産業システム
パレット自動倉庫の「ラックパック」が主力で、シングルリーチとダブルリーチの構成があります。ダブルリーチはクレーンの通路1本で棚2列分に手が届くため、同じ面積で保管量を増やせます。
同社が挙げる特徴は、クレーン約30%・ラック約10%の軽量化と、モータのIE3対応です。マイナス31℃まで対応するため、冷凍倉庫での使用も想定されています。
このほか、オートスタックビルとロボスタックを展開しています。重工系の物流専門会社で、プラントや大型工場の案件を手がけてきた会社です。
専業・省スペース型の自動倉庫メーカー4社
続いて、特定の荷姿や保管方式に絞った4社です。既存建屋への設置など、建屋を建てずに進められる案件を手がけます。
- 三進金属工業のシャトルXPは、設置スペースが幅・奥行とも2mから3mである
- 西部電機のユニットラックシステムは、全高6m以下から30m以下までの9型式で構成される
- 住友重機械搬送システムのマジックラックは、同じ面積で約2倍の保管量という数値を公表している
三進金属工業株式会社
垂直回転ラックの「パタノスター」と、縦型リフト式ラックの「シャトルXP」を持ちます。どちらも建屋規模の設備ではなく、工場の工程脇に置ける大きさです。
パタノスターは棚が縦方向に回転して目的の棚を呼び出す方式で、機高は2,250mmから6,000mmまでの範囲です。棚の積載質量は100・200・350kgの3種類で、全形式が受注生産になります。
シャトルXPは最大積載500kg/段で、設置スペースは幅・奥行とも2mから3mです。収納物の高さを25mmピッチで自動計測して隙間を詰めるため、工具や金型のように高さがまちまちな物の保管に向きます。
西部電機株式会社
パレット用の「ユニットラックシステム」とバケット用の「バケットフィードシステム」を持ちます。どちらも全高と定格荷重の上限を公表しているため、建屋に入るかを事前に判断できます。
ユニットラックシステムは全高6m以下から30m以下まで9型式に分かれ、定格荷重は1,000kgです。扱えるパレットは幅850から1,300mm、奥行1,300mmの範囲になります。
バケットフィードシステムは全高15m以下で、定格荷重はシングルフォークで50kgです。ツインフォークなら50kg×2、または100kg×1を1度に扱えるため、小物部品の入出庫の回数を稼げます。
住友重機械搬送システム株式会社
代表製品は高密度保管システムの「マジックラック」です。ディープストレージ式といって、棚の奥行方向にパレットを何列も差し込んで保管します。
マジックカーとマジックドーリという2台1組の台車が棚の中まで入り、奥のパレットを出し入れします。同社が公表している効果は、同じ面積で約2倍の保管量と、建築コストの約50%削減です。
このほか、パレット、バケット・ケース、シリンダ、危険物、長尺物、冷凍・冷蔵と、用途別の自動倉庫をそろえています。保管密度を上げたい案件に強みを持つ会社です。
AutoStore Holdings Ltd.
Binという専用容器を隙間なく積み上げ、その上をロボットが走って目的のBinを掘り出す方式です。棚と通路を持たないため、同じ床面積での保管量が大きく変わります。
Binの最大積載重量は30kgが標準です。50kgへの対応は、市場の需要次第という位置づけになっています。天井の低い既存倉庫にも入れやすく、建屋を建てずに保管密度を上げたい場合の選択肢になります。
日本では複数のパートナー企業が取り扱い、メーカーの直接販売はありません。公式のパートナーページには、オカムラ、ソフトバンクロボティクス、トーヨーカネツなどが掲載されています。
自動倉庫メーカーの資本関係が動いている
ここまで9社を見てきましたが、このうち3社はこの1年で資本関係が変わっています。自動倉庫は20年以上使い続ける設備なので、保守を受ける相手方が途中で変わる可能性は押さえておく必要があります。
- 株式会社豊田自動織機は2026年6月1日付で上場廃止となり、直接の親会社はトヨタアセット準備株式会社である
- IHIは株式会社IHI物流産業システムの全株式の80%を豊田自動織機へ譲渡する契約を締結し、譲渡時期は2027年4月の予定である
- トーヨーカネツ株式会社は2027年4月1日に持株会社体制へ移行する予定である
豊田自動織機の上場廃止
株式会社豊田自動織機は、2026年5月29日公表の資料で2026年6月1日付の上場廃止を示しています。直接の親会社はトヨタアセット準備株式会社で、その先はトヨタアセット株式会社、トヨタ不動産株式会社と続きます。
同社のリリースには、トヨタ自動車が主要株主である筆頭株主に該当しないこととなる旨が明記されています。トヨタ系の会社という理解は、現在の資本関係とは一致しません。
IHI物流産業システムの株式譲渡
IHIは2026年5月8日に「株式会社IHI物流産業システムの株式の譲渡に関するお知らせ」を公表しました。全株式の80%を豊田自動織機へ譲渡する契約の締結です。譲渡時期は2027年4月の予定で、残り20%も5年を目途に譲渡される予定です。
つまり、現在は別々のメーカーである2社が、同じ資本のもとに入ります。相見積もりを取るときは、この点を踏まえて候補を選んでください。
組織再編が予定されている会社
トーヨーカネツ株式会社は、2027年4月1日に持株会社体制へ移行する予定です。自動倉庫を含む物流ソリューション事業は、トーヨーカネツソリューションズ株式会社へ承継される予定です。
住友重機械搬送システムは、機械式駐車場事業をIHI運搬機械株式会社へ吸収分割で承継します。効力発生日は2026年11月1日の予定です。
自動倉庫メーカーが想定している企業規模
各社の得意分野が見えたところで、次は自社の規模に合うかどうかです。同じ自動倉庫のメーカーでも、想定している顧客の規模は大きく違います。
- 自動倉庫で中堅・中小製造業との相性が5点なのは、三進金属工業の2製品と西部電機のバケットフィードシステムである
- 村田機械の自動倉庫とIHIのラックパックは、中堅・中小製造業との相性が2点で最も低い
- 在庫管理適合性が5点なのは、西部電機のユニットラックシステムなど5製品である
中小規模を想定しているメーカー
中堅・中小製造業との相性は、予算・IT体制・導入難易度への適合度を見る軸です。三進金属工業のパタノスターとシャトルXP、西部電機のバケットフィードシステムが5点です。
三進金属工業は、そもそも建屋規模の設備を持っていません。会社として小規模な案件を主戦場にしているため、相談の段階から前提が合います。
大規模を想定しているメーカー
村田機械とIHI物流産業システムは相性が2点です。ダイフクのコンパクトシステム、豊田自動織機のRack Sorter P、トーヨーカネツのマルチシャトル、AutoStoreは3点です。
これらは在庫管理適合性が4点から5点と高く、大規模な保管を前提としています。会社の規模が大きいほど、小口の案件は主戦場から外れる傾向があります。
規模と機能はトレードオフになる
自動倉庫では、在庫管理適合性が高い製品ほど中堅・中小製造業との相性が下がる傾向があります。西部電機のユニットラックシステムは在庫管理適合性5点に対し相性4点、ラックパックは5点に対し2点です。
これはメーカーの優劣ではなく、想定している設備の規模の差です。自社の規模に合わない会社に声をかけると、提案の前提から噛み合いません。
自動倉庫メーカーを調べるときの注意点
最後に、自動倉庫のメーカーを調べるときに引っかかりやすい点をまとめます。ここまで見てきたとおり、会社の状況も仕様の公開範囲も一律ではありません。
- 自動倉庫メーカーの資本関係は、2026年から2027年にかけて3社で変更が公表されている
- 自動倉庫は、全高や定格荷重の上限値を公表していない会社が4社ある
- ダイフクが公開しているのは「モデルシステムの構成例」で、上限スペックではない
会社の状況が短期間で変わっている
株式会社豊田自動織機は、2026年5月29日公表の「当社株式の上場廃止のお知らせ」で、2026年6月1日付の上場廃止を示しています。上場企業として書かれた情報は、これより前のものです。
IHI物流産業システムの株式80%の譲渡も、IHIが2026年5月8日に公表しています。譲渡は2027年4月の予定です。資本関係は、その情報がいつ時点のものかを合わせて見てください。
仕様の数値が公表されていない会社が多い
自動倉庫は、全高や定格荷重の上限値を公表していない会社が多い分野です。村田機械、トーヨーカネツ、IHI物流産業システム、住友重機械搬送システムは、仕様の数値自体を公表していません。
そのため、この4社は問い合わせないと規模感がつかめません。数値が載っている資料を見つけたら、どこの情報かを確かめてください。
構成例を上限スペックと読み違えない
ダイフクのファインストッカーとコンパクトシステムには、ラック高さ7m・15m・20mクラスといった数値が出ています。ただしこれは「モデルシステムの構成例」で、対応できる上限ではありません。
この数値を上限として比較表に転記すると、実際の対応範囲より狭く見積もることになります。構成例と上限スペックは別のものです。
まとめ|自動倉庫メーカーの全体像
自動倉庫は、売上6,600億円規模のダイフクから年商290億円の三進金属工業まで、会社の規模に大きな開きがあります。規模の差はそのまま、手がける案件の大きさの差になります。
メーカー別のシェアは公表されていません。日本産業車両協会も統計のFAQでメーカー別統計がないことを明記しており、ランキングで選ぶことはできません。
代わりに、各社の得意な荷姿、想定している企業規模、資本関係の状況が公表されています。自社の規模と扱う物に合う会社から声をかけてください。
なお本記事の各社の情報は、編集部が2026年9月20日に各社の公式サイトと決算資料で確認したものです。資本関係の変更が続いているため、問い合わせ前に最新の状況を確認してください。
自動倉庫(AS/RS)のおすすめ製品
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トヨタL&F Rack Sorter P
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マイナス31度の実績とマイナス60度対応、難条件に強いパレット自動倉庫
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自動倉庫(AS/RS)比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 西部電機 ユニットラックシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり | 全高6mから30mまで9型式、標準仕様表を公開したパレット自動倉庫 | 詳細を見る | |
| トヨタL&F Rack Sorter P | 株式会社豊田自動織機 | 要見積もり | 可搬1〜2t・ラック高さ21m、冷凍冷蔵と防爆まで数値公開 | 詳細を見る | |
| 西部電機 バケットフィードシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり | 全高5m以下・5〜8KVA、最も設置ハードルの低いバケット自動倉庫 | 詳細を見る | |
| ダイフク コンパクトシステム | 株式会社ダイフク | 要見積もり | 格納数139パレットから、モデル構成が公表されたパレット自動倉庫 | 詳細を見る | |
| IHI物流産業システム ラックパック | 株式会社IHI物流産業システム | 要見積もり | マイナス31度の実績とマイナス60度対応、難条件に強いパレット自動倉庫 | 詳細を見る | |
| AutoStore | AutoStore System AS | 要見積もり | 通路を持たないキューブ型、国内製造業6社が実名で稼働 | 詳細を見る | |
| トーヨーカネツ マルチシャトル | トーヨーカネツ株式会社 | 要見積もり | 冷凍冷蔵に対応し、多品種少量工場の物流DX事例を持つシャトル式 | 詳細を見る | |
| 三進金属工業 シャトルXP | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり | 設置2〜3m四方、高さの違う金型を25mmピッチで詰める | 詳細を見る | |
| ダイフク ファインストッカー | 株式会社ダイフク | 要見積もり | 自動車部品・電子部品の多品種少量を名指しするケース自動倉庫 | 詳細を見る | |
| 三進金属工業 パタノスター | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり | 機高2,250mmから、天井の低い既存工場に置ける垂直回転式 | 詳細を見る | |
| 住友重機械搬送システム マジックラック | 住友重機械搬送システム株式会社 | 要見積もり | 天井5.5mの既存建屋に入る、無人台車方式の高密度保管 | 詳細を見る | |
| 村田機械 自動倉庫システム | 村田機械株式会社 | 要見積もり | 冷凍1973年から、免震・超高層50mまでの守備範囲 | 詳細を見る |
よくある質問
Q自動倉庫の代表的なメーカーはどこですか?
主要なメーカーは9社です。総合物流システム系が株式会社ダイフク、村田機械株式会社、株式会社豊田自動織機(トヨタL&Fブランド)、トーヨーカネツ株式会社、株式会社IHI物流産業システムの5社。専業・省スペース型が三進金属工業株式会社、西部電機株式会社、住友重機械搬送システム株式会社、AutoStore Holdings Ltd.の4社です。会社の規模には開きがあり、ダイフクの2025年12月期の連結売上高が660,724百万円である一方、三進金属工業は年商290億円です。
Q自動倉庫メーカーのランキングやシェアはありますか?
メーカー別シェアを示す公表データはありません。一般社団法人日本産業車両協会は統計のFAQで「メーカー別統計はありません。全体の合計値のみです」と明記しており、自動倉庫の統計を公表している公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会も、掲載は全体合計と機種別の集計のみです。各社のIR資料にもシェアへの言及はありません。市場全体では、2024年度の自動倉庫の売上金額が1,470億98百万円(前年度比11.4%増)、基数3,046台、売上件数1,311件です。
Qダイフクのライバル企業はどこですか?
総合物流システムを手がける規模の近い会社としては、村田機械株式会社、株式会社豊田自動織機(トヨタL&F)、トーヨーカネツ株式会社、株式会社IHI物流産業システムが挙がります。ただしメーカー別シェアが公表されていないため、順位を付けることはできません。事業規模で比べると、ダイフクの2025年12月期の連結売上高は660,724百万円、村田機械は2026年3月期の連結5,208億円、トーヨーカネツの物流ソリューション事業は2026年3月期に外部顧客への売上高34,957百万円です。
Q自動倉庫メーカーの資本関係で最近変わったことはありますか?
3社で動きがあります。株式会社豊田自動織機は2026年6月1日付で上場廃止となり、直接の親会社はトヨタアセット準備株式会社、その先はトヨタアセット株式会社、トヨタ不動産株式会社です。同社のリリースにはトヨタ自動車が主要株主である筆頭株主に該当しないこととなる旨が明記されています。またIHIは株式会社IHI物流産業システムの全株式の80%を豊田自動織機へ譲渡する契約を締結し、譲渡時期は2027年4月の予定です。トーヨーカネツ株式会社は2027年4月1日に持株会社体制へ移行する予定です。
Q中小規模の工場向けの自動倉庫メーカーはどこですか?
三進金属工業株式会社と西部電機株式会社が該当します。当サイトの評価では、三進金属工業のパタノスターとシャトルXP、西部電機のバケットフィードシステムが中堅・中小製造業との相性5点で最も高くなっています。三進金属工業は垂直回転ラックと縦型リフト式ラックを扱い、シャトルXPは設置スペースが幅・奥行とも2mから3mと、工場の工程脇に置ける規模です。同社はそもそも建屋規模の設備を持たず、小規模な案件を主戦場にしているため、相談の段階から前提が合います。
