自動倉庫の選び方|荷姿の確定から見積依頼までの5ステップ
自動倉庫(AS/RS)の選定手順を、荷姿と単位の確定、天井高と床面積の実測、環境条件の洗い出し、条件を揃えた同時見積もり、提供元と保守体制の確認という5ステップで整理。消防法・労働安全衛生法の分岐点、使える補助金と税制、失敗しやすいポイントまでまとめた記事。

自動倉庫の選定が途中で止まる原因は、製品の優劣ではなく情報を集める順番にあります。メーカーのサイトを見比べても、価格はもちろん時間あたりの入出庫能力すら公開している例がほとんどなく、カタログを並べただけでは差がつきません。収録している12製品を調べたかぎり、2026年7月時点で価格を公式に公開しているメーカーは1社もありませんでした。
先に固めるべきは、保管したい荷姿と単位、設置できる天井高と床面積、温度帯などの環境条件という3つの前提です。これが決まれば候補は数製品まで絞れ、同じ条件で見積もりを依頼できるため、価格非公開の製品同士でも土俵が揃います。前提が曖昧なまま複数社に問い合わせると、各社が異なる規模の構成を提案してくるため、金額を並べても判断材料になりません。
もうひとつ、自動倉庫が一般的なシステム導入と違うのは、消防設備と労働安全衛生の手続きが設計と並行して発生する点です。ラックの高さとスタッカクレーンのつり上げ荷重という2つの設計値が、必要な設備と届出を左右します。以下では、必要性の見極めから5つのステップ、法規制、補助金と税制、タイプ別の絞り込みまでを順に整理します。
結論:自動倉庫の選定は「①保管したい荷姿と単位の確定→②設置できる天井高・床面積・受電設備の実測→③温度帯・防爆・クリーンなど環境条件の洗い出し→④条件を揃えた同時見積もり→⑤提供元と保守体制の確認」の順に進めると手戻りがありません。①でパレット系・ケース系・小物系のどの系列かが決まり、②で候補が大きく絞れます。④が要になるのは、収録12製品すべてが価格非公開で入出庫能力もほとんど公開されていないためで、必要な能力を自分から提示し5年または10年の総保有コストで出してもらうと比較が成立します。あわせて、天井高10m超かつ延べ面積700㎡以上のラック式倉庫にはスプリンクラー設備が必要(消防法施行令第12条第1項第5号)、つり上げ荷重1トン以上のスタッカー式クレーンは特定機械等として設置届と定期自主検査の対象(労働安全衛生法施行令第12条第1項第3号)という2つの分岐点を、設計の前に押さえておく必要があります。
この記事でわかること
まず自動倉庫が本当に必要かを見極める
自動倉庫の検討として持ち込まれる案件の一部は、別の設備で解決します。投資額が一桁変わるため、判断の起点を「困っているのは保管なのか、搬送なのか、探索なのか」に置いて最初に切り分けます。
自動倉庫が担うのは保管で、ラックの間口が在庫の置き場になります。これに対して無人搬送車(AGV・AMR)は水平搬送、垂直搬送機は階間の垂直搬送、ハンディターミナルやRFIDシステムは識別とデータ入力を担う設備で、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の「物流システム機器生産出荷統計」でもそれぞれ別の機種として集計されています。機能のレイヤーが違うため、組み合わせで考える対象になります。役割の違いは自動倉庫とはで整理しています。
工程間で人が台車を押している時間が課題なら搬送側の設備が先で、棚を替えても解決しません。置き場が通路にあふれている、フォークリフトで高所のパレットを出し入れしている、棚卸のたびに帳簿と実数が合わない、という状態なら保管側の課題です。
保管の課題でも、規模によっては回転棚や移動棚で足ります。ただしこの2機種は上記の統計でも自動倉庫とは別区分で、2024年度の売上金額は垂直式回転棚が940百万円に対し自動倉庫が147,098百万円と桁が違い、製品選択肢の数と保守網の厚みもその差を反映します。
選定を進める5つのステップ
ステップ1:保管したい荷姿と単位を確定する
最初の作業は、何をどの単位で入れるかの書き出しです。ここでパレット単位・ケース(通箱)単位・小物や金型のどの系列かが決まり、以降の候補が分かれます。系列をまたいだ比較は仕様が噛み合わず成立しません。
パレット単位なら西部電機のユニットラックシステム(定格1,000kg)やトヨタL&FのRack Sorter P(可搬1〜2t)、ケース単位なら西部電機のバケットフィードシステム(定格50kg、ツイン構成で100kg)やダイフクのファインストッカー(1コンテナ30kg)、小物や金型なら三進金属工業のパタノスター(棚積載100/200/350kg)やシャトルXP(500kg/段)が入口になります。
この段階で見落としやすいのが荷姿の寸法上限です。西部電機のバケットフィードシステムは荷姿が350〜700(W)×300〜500(L)に標準化され、規格外のコンテナは入りません。三進金属工業のシャトルXPは最大収納物高さ730mm、パタノスターは棚奥行390〜620mmという制約があります。AutoStoreはビン1つ最大30kg・内寸603×403mmが上限で、パレットや長尺物は構造上扱えません。重量と寸法がばらついている場合は、最も重いものと最も大きいものを基準に系列を選び、収まらなければ上限側の荷を対象外にするかを先に判断します。
ステップ2:設置できる天井高と床面積を測る
荷姿が決まったら、次は建屋側の実測です。この工程で候補が最も大きく絞れます。自動倉庫は高さ方向に伸ばして保管効率を上げる設備で、天井高が上限を決め、そこから床面積と間口数が定まります。
下限側では、三進金属工業のパタノスターが機高2,250mmから選べて天井高2.5m程度の作業場にも入り、同社のシャトルXPは設置面積2〜3m四方です。西部電機のバケットフィードシステムはBS-5Bが全高5m以下、住友重機械搬送システムのマジックラックは天井高5.5mクラスで成立します。上限側では西部電機のユニットラックシステムが全高6m以下から30m以下までの9型式を持ち、トヨタL&FのRack Sorter Pはラック高さ21mクラスが中心です。
あわせて確認するのが、梁の位置、床の耐荷重、そして受電設備です。電力容量を公開している製品は限られますが、三進金属工業のパタノスターは2.0〜4.0kVA、西部電機のバケットフィードシステムは一次側電力5〜8KVA、同社ユニットラックシステムの低層機(SS-6C)は11〜25KVAと公開されています。キュービクルの空き容量を見れば当たりを付けられ、電気工事の追加費用を見積もりに織り込めます。
もうひとつの分岐が、ユニット式かビル式かです。ユニット式は棚を建物から切り離して既存建屋の中に置く構造、ビル式は高層ラックに屋根と壁を取り付ける構造で、ダイフクは公式サイトでビル式を「建築物として扱う」ものと説明しています。ビル式は建屋の計画と一体になるため関係者と期間が増え、後述する補助金の対象経費の考え方にも影響します。どちらで進めるかは、見積もり依頼の前に社内で決めておく必要があります。
ステップ3:環境条件と保管品の性質を洗い出す
荷姿と建屋が決まっても、温度帯や保管品の性質で候補は入れ替わります。冷凍冷蔵・防爆・クリーンの3つは後から追加できない仕様のため、この段階で要否を確定させます。
低温を伴う場合、IHI物流産業システムはマイナス31℃対応の実績が多数あり、公式にマイナス60℃の超低温まで対応可能と明記しています。トヨタL&FのRack Sorter Pは冷凍冷蔵と防爆の両方に対応、トーヨーカネツのマルチシャトルはシャトル式で冷凍冷蔵対応を明記しています。AutoStoreはMulti-Temperature Solutionで常温・冷蔵・冷凍を1システムに併存させられ、村田機械は1973年からの冷凍対応とクラス10のクリーン環境対応を挙げています。危険物や防爆は対応実績のあるメーカーが限られ、この条件だけで候補が数社まで絞れることもあります。
もう一つこの段階で決めるのが、先入れ先出しが必須かどうかです。住友重機械搬送システムのマジックラックは同一床面積で保管量約2倍、容積約50%削減という効果が公表されている一方、無人台車が荷を奥へ押し込むディープストレージ方式のため、厳密な先入れ先出しや多品種少量のランダムアクセスには構造的に不利で、少品種大ロットが本来の適用範囲です。AutoStoreも深い位置のビンを取り出す際に上のビンを退かす動作が発生し、低頻度品を下層に置くABC管理が前提になります。ロットや期限の管理が要件なら、保管密度の数値だけで方式を選ぶと運用が回りません。
ステップ4:条件を揃えて同時に見積もりを取る
ここまでで前提が固まったら、複数社へ同時に見積もりを依頼します。自動倉庫は調べたかぎり全メーカーが価格を公開していないため、条件を揃えて同じ質問を投げることが事実上唯一の比較手段で、条件が揃っていない見積書は何枚集めても比較できません。
依頼時に明示するのは次の8項目です。保管したい荷姿と最大重量/必要な間口数(現状と将来の2本立て)/設置場所の天井高・床面積・梁位置・床の耐荷重/必要な時間あたり入出庫能力/温度帯・防爆・クリーンの環境条件/ユニット式かビル式かのラック構造/WMS・WCSを含む構成か、既存の生産管理システムと繋ぐか/年間保守費と法定点検の扱い。そのうえで5年または10年の総保有コストで出してもらうと保守費と点検費の差が並び、初期費用の順位と総額の順位が一致しないことも見えてきます。
4番目の入出庫能力は書き方に注意が要ります。時間あたりの処理能力を公開しているメーカーはほとんどなく、収録12製品でも大半が非公開です。カタログから読み取ろうとすると手が止まるため、「1時間あたり何パレット、何コンテナの入出庫が必要」という数値を自分から提示し、その能力を満たせる構成と台数を示してもらう形にします。ピーク時と平常時を分けて示すと、過剰な台数を提案されるのを避けられます。
ステップ5:提供元と保守体制、そして10年後を確認する
最後に確認するのが契約先と保守体制です。自動倉庫は10〜20年使う設備で、部品供給と制御ソフトのサポートがその期間に及びます。ところが2025年から2026年にかけて、国内マテハン業界では提供主体の再編が集中して発表されています。
2026年7月時点の主な再編は次のとおりです。住友重機械搬送システムは、2026年6月29日の発表により2027年1月1日付で住友重機械工業へ吸収合併され、消滅会社となる予定です(機械式駐車場事業は2026年11月1日にIHIパーキングスクエアへ承継予定)。IHI物流産業システムは、2026年5月8日の発表により2027年4月1日を目途に豊田自動織機が株式80%を取得する予定で、残る20%も5年程度後に譲渡して完全子会社化する計画です。取得額は非公表ですが、目的は製品ラインアップ拡充とサービス能力強化と明示されており事業縮小ではありません。トーヨーカネツは2027年4月1日に持株会社体制へ移行し、物流ソリューション事業はトーヨーカネツソリューションズ株式会社へ承継される予定です。豊田自動織機自体も2026年6月1日に上場廃止・非公開化しましたが、社名は変わらず国内の物流機器はトヨタL&Fブランドで継続しています。
保守体制は拠点数・24時間対応の有無・部品供給年数・法定点検の代行可否の4点で聞き分けられます。ダイフクは24時間365日の受付、全国約55拠点、保守部品約90,000点を、IHI物流産業システムはメンテナンス15拠点と24時間電話受付を公表しています。西部電機は法定の定期自主検査を自社に代わって実施するメニューを明文化しており、後述する点検義務を社内で回せない企業にはこれが選定材料になります。一方、村田機械は24時間対応の有無・拠点数・部品供給年数のいずれも公表情報が確認できませんでした。AutoStoreのように販売チャネルが複線化している製品では、契約する販売店で体制が変わります。
設置前に確認する法規制と安全
自動倉庫は消防法と労働安全衛生法の両方に接点を持ち、その境界が「ラックの高さ」と「つり上げ荷重」という設計値そのものです。製品を決めてから調べるのでは順番が逆になります。以下は2026年7月時点の現行条文にもとづきます。
消防法:ラック高さ10mが設計上の分岐点になる
消防法施行令第12条第1項第5号は「ラック式倉庫」を「棚又はこれに類するものを設け、昇降機により収納物の搬送を行う装置を備えた倉庫」と定義し、倉庫のうち天井の高さが10mを超え、かつ延べ面積が700㎡以上のものにスプリンクラー設備の設置を求めています。天井がない場合は屋根の下面を天井とみなす旨も同号に明記されています。
注意が必要なのは条番号です。解説記事や資料の一部が「第12条第1項第4号」と記載していますが、現行条文は第1項第5号です。稟議や設計依頼の文書で古い番号を引くと確認作業がそこで止まります。
自動倉庫は高さを取るほど保管効率が上がる設備ですが、ラック高さを10mより上に設計した時点で(延べ面積700㎡以上なら)スプリンクラー設備が投資に加わります。ステップ2の10mは建屋の制約ではなく費用の分岐点です。
設置方法にもラック式倉庫専用の基準があります。消防法施行規則第13条の5は、ラック式倉庫に設けるものを閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち標準型ヘッドとし、有効散水半径が2.3であって、閉鎖型スプリンクラーヘッドの技術上の規格を定める省令第3条第2項のヘッドの呼びが20のものに限っています。同規則第13条の6には「ラック式倉庫のうち、等級がⅢ又はⅣのもの」という表現があり、等級区分で水源水量の扱いが変わります。同規則第14条では制御弁をラック式倉庫にあっては配管の系統ごとに設けると定めています(他の防火対象物は階ごと)。消防設備の見積もりは自動倉庫本体と切り離せません。
労働安全衛生法:1トンと5トンの意味を混同しない
自動倉庫のスタッカクレーンは、労働安全衛生法では「スタッカー式クレーン」として扱われます。労働安全衛生法施行令第12条第1項第3号は、つり上げ荷重が3トン以上(スタツカー式クレーンにあつては1トン以上)のクレーンを特定機械等と定めています。一般のクレーンより低い閾値のため、パレット単位の自動倉庫はほぼ確実にここに入ります。同令第13条第3項第14号では0.5トン以上3トン未満(スタッカー式クレーンは0.5トン以上1トン未満)の区分が定められ、クレーン等安全規則第2条により、つり上げ荷重0.5トン未満のクレーンには同規則は適用されません。
ここで選定資料でよく混同されている点を整理します。この1トンという特例は、特定機械等に該当するか、検査証の対象になるかという側の話に限られ、運転資格の区分にスタッカー式クレーンの特例はありません。クレーン等安全規則第21条は5トン未満のクレーンの運転業務に特別教育を求め、同規則第22条は5トン以上についてクレーン・デリック運転士免許を求めていますが、いずれの条文にもスタッカー式クレーンの語は出てきません。「1トン以上だから免許が必要」という理解は誤りで、教育計画でここを取り違えると余計な費用が発生します。
条文を自分で引くときは表記のゆれにも注意が要ります。労働安全衛生法施行令第12条は促音を大書きした「スタツカー」、同令第13条は小書きの「スタッカー」です。検索で見つからない場合は両方の表記で引きます。
設置届と定期点検は法令上の義務になる
特定機械等に該当すると、設置から廃止までの手続きが一連で発生します。クレーン等安全規則の流れは、製造許可(第3条)、クレーン設置届(第5条・様式第2号)、落成検査(第6条。荷重試験は定格荷重の1.25倍)、クレーン検査証の交付(第9条)という順です。つり上げ荷重が0.5トン以上1トン未満のスタッカー式クレーンでは、設置届ではなくクレーン設置報告書(第11条・様式第9号)があらかじめ必要です。使用開始後は性能検査(第40条・第41条)があり、廃止時やつり上げ荷重を1トン未満に変更したときは検査証の返還(第52条)が生じます。
運用面でコストに直結するのは定期点検です。クレーン等安全規則は第34条で1年以内ごとに1回の年次自主検査、第35条で1月以内ごとに1回の月例自主検査、第36条で作業開始前の点検を定めており、年次検査には荷重試験が含まれます。つまり保守契約は任意のオプションではなく、法令上の義務を誰がどう履行するかという契約です。年間保守費を外して総額を低く見せた提案は、この義務が抜けていないかを確認します。
自社に点検を回せる人員がいない場合は、ステップ5で触れたとおり代行の可否が実質的な選定条件になります。公式にメニュー化しているメーカーもあれば個別相談になるメーカーもあり、この差が交渉の手間に効きます。
使える補助金と税制
自動倉庫は取得価額が大きく、補助金と税制優遇の適用可否が投資判断を左右します。ただし2026年に入って制度の入れ替えが起きており、古い情報のまま計画すると日程を外します。以下は2026年7月時点の公表内容です。
補助金:ものづくり補助金は後継制度に移っている
まず、「ものづくり補助金が公募中」という前提は2026年7月時点では成り立ちません。ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は第23次が2026年5月8日17時で締切となり、第24次以降の公募案内は公式ポータルに掲載されていません。
現在案内されているのは後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」(実施機関は独立行政法人中小企業基盤整備機構)です。第1回は2026年6月29日に公募が開始され、申請受付開始が2026年9月30日、申請締切が2026年10月30日18時、採択発表は2027年1月頃とされています。ただし2026年7月17日にスケジュールが変更されており、旧日程(受付開始8月31日・締切9月30日)を記載した情報が各所に残っています。日程は必ず公式の公募要領で確認します。
革新的新製品・サービス枠の補助上限額は、補助下限100万円のうえで従業員数に応じて1〜5人が750万円、6〜20人が1,000万円、21〜50人が1,500万円、51人以上が2,500万円です。補助率は中小企業者が2分の1、小規模企業・小規模事業者・再生事業者が3分の2です。
自動倉庫やマテハン設備は、「汎用性のある設備」として除外される対象ではありません。公募要領が除外例として示すのは、事務用パソコン・プリンタ・タブレット・複合機・カメラ・家具家電といった品目に限られます。実務で論点になるのは、既存事業と共用される経費は対象外、既存設備の単なる置き換えは対象外、機械装置は単価10万円(税抜)以上、据付けは軽微なものに限られ設置場所の整備工事や基礎工事は含められないの4点です。老朽化した自動倉庫の更新は2番目に抵触しやすく、基礎工事が必要な構成では4番目の切り分けが要ります。
建物費は革新的新製品・サービス枠では対象外で、新事業進出枠とグローバル枠のみが対象です。ステップ2でビル式(建屋一体型)を選ぶなら、建屋部分をどの枠で扱うかが資金計画を分けます。
もうひとつの選択肢が中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)です。中小機構のカタログに登録された製品から選ぶ方式で、製品ごとの価格が公開される仕組みになっている点が、価格非公開が常態のこの分野では例外的です。補助上限は2026年3月19日の制度改定で従業員20人以下の枠が引き上げられており、改定後は5人以下が500万円(大幅な賃上げを行う場合750万円)、6〜20人以下が750万円(同1,000万円)、21人以上が1,000万円(同1,500万円)、補助率はいずれも2分の1以下です。申請受付期間も2027年3月末頃までに延長されています。公式サイトには改定前後の表が併記されているため、古い側の数字を拾わないよう注意が要ります。ただし自動倉庫そのものがカタログに登録されているかは確認できていません。確認できたのはパレタイズロボットや垂直搬送機といったマテハン機器(不二輸送機工業の例)までで、自動倉庫が対象という前提での計画は避ける必要があります。
税制:即時償却か税額控除かを選べる制度がある
補助金と別に、取得価額の全額を初年度に費用化できる制度があります。中小企業経営強化税制の指定期間は平成29年4月1日から令和9年(2027年)3月31日までで、中小企業庁の手引きと国税庁タックスアンサーNo.5434の双方で一致しています。措置は即時償却と取得価額の10%(資本金3,000万円超の法人は7%)の税額控除の選択適用で、税額控除の上限は法人税額(所得税額)の20%、超過分は翌事業年度に繰り越せます。
類型はA・B・D・Eの4類型で、C類型は現行の手引きに記載がなく廃止されています。A類型(生産性向上設備)の機械装置は最低取得価額160万円以上・販売開始10年以内が要件で、自動倉庫は金額要件を満たしやすい設備です。工具・器具備品の最低取得価額は従来の30万円から40万円へ引き上げられています。指定事業には製造業・道路貨物運送業・倉庫業が含まれます。
なお、一部の民間サイトにある「令和10年3月末まで2年延長された」「従業員400人超の法人は対象外になった」という記述は、一次情報では確認できませんでした。期限と対象要件は中小企業庁の手引きと国税庁の公表内容で確認します。
もう一方の中小企業投資促進税制は、適用期間が令和9年(2027年)3月31日までで、措置は特別償却30%または税額控除7%です。税額控除を使えるのは資本金3,000万円以下の法人等に限られます。機械装置の要件は1台1基160万円以上です。いずれも終期が令和9年3月31日で共通しており、設計から稼働までに1年以上かかる案件では着手時期そのものが適用可否に関わります。
主要12製品の比較表
比較軸のうち製品データとして数値化できる在庫管理・工程管理・生産管理・現場操作性・中小適合の5項目を、製造業適合性スコア(5段階評価)として横並びにしたものが次の表です。中小適合の高い順に並べており、上から下へ向かって想定する企業規模と導入の重さが上がります。評価が設定されていない項目は「-」としています。
製品 | 提供元 | 在庫管理 | 工程管理 | 生産管理 | 現場操作性 | 中小適合 | 価格の目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
三進金属工業 パタノスター | 三進金属工業株式会社 | 3 | 3 | 2 | 5 | 5 | 非公開。機高2,250〜6,000mm・棚積載100/200/350kgの仕様表は公開 |
三進金属工業 シャトルXP | 三進金属工業株式会社 | 3 | 3 | 3 | 5 | 5 | 非公開。500kg/段・設置2〜3m四方の仕様は公開 |
西部電機 バケットフィードシステム | 西部電機株式会社 | 4 | 4 | 3 | 4 | 5 | 非公開。全高5m以下・定格50kg・5〜8KVAの仕様表は公開 |
西部電機 ユニットラックシステム | 西部電機株式会社 | 5 | 4 | 4 | 4 | 4 | 非公開。全高6〜30m・定格1,000kgの9型式の仕様表は公開 |
ダイフク ファインストッカー | 株式会社ダイフク | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 非公開。576コンテナ・30kg/コンテナの構成例は公開 |
ダイフク コンパクトシステム | 株式会社ダイフク | 5 | 4 | 4 | 4 | 3 | 非公開。139〜3,600パレットのモデル構成は公開 |
トヨタL&F Rack Sorter P | 株式会社豊田自動織機 | 5 | 4 | 4 | 4 | 3 | 非公開。可搬1〜2t・ラック高さ21mは公開 |
トーヨーカネツ マルチシャトル | トーヨーカネツ株式会社 | 4 | 4 | 3 | 4 | 3 | 非公開。処理能力の数値も一次情報では未確認 |
住友重機械搬送システム マジックラック | 住友重機械搬送システム株式会社 | 4 | 3 | 3 | 4 | 3 | 非公開。公表値は相対比較のみで絶対値なし |
AutoStore | AutoStore System AS | 5 | 4 | 3 | 5 | 3 | 非公開。AutoStore・オカムラ公式とも金額記載なし |
村田機械 自動倉庫システム | 村田機械株式会社 | 4 | 4 | 3 | 3 | 2 | 非公開。仕様数値もサイト移転で非公開になった |
IHI物流産業システム ラックパック | 株式会社IHI物流産業システム | 5 | 4 | 4 | 4 | 2 | 非公開。仕様もカタログ請求が前提 |
タイプ別に候補を絞る
ステップ1〜3の条件が固まったら、荷を動かす機構でタイプを分けて候補を並べます。機構が違えば同時作業できる人数と拡張の仕方が変わるため、この軸で先に絞ります。
スタッカクレーン式
ラックの間をクレーンが走行し、荷を出し入れする方式です。選択肢が最も多く、低層から高層までを同じ製品系列でカバーできるため、増床時に系列を変えずに済みます。1台のクレーンが1つの通路を担当するため、同時処理できる荷の数は台数で決まります。
シャトル台車式
各段に電動の台車を置き、垂直搬送装置と組み合わせる方式です。段ごとに台車が動くため同時処理数を上げやすく、入出庫が集中する現場に向きます。ただし可動部が増え、保守対象はスタッカクレーン式より多くなります。
キューブ型・ロボット式
通路を持たない構造で床面積を使い切るタイプです。AutoStoreは格子状のグリッドにビンを段積みし、その上をロボットが走行して作業者の待つポートへ運ぶ構造で、同一床面積あたり最大4倍の保管容量を挙げています。増築できない拠点では有力ですが、ビン1つ最大30kgという上限があり、扱えるのは小物に限られます。
垂直循環式・垂直昇降式
1台単位で工程脇に置ける小型のタイプです。三進金属工業のパタノスターは棚が垂直に循環する方式、シャトルXPは垂直昇降式で、取り出し高さが一定になるため高所作業がなくなります。ただし1台1ステーションで入出庫能力は低く、多人数の同時作業や高頻度の出荷には向きません。
候補となる主要12製品
12製品を、選定の入口になる条件ごとに整理します。仕様・導入事例の詳細は自動倉庫比較12選で扱っています。
天井が低い既存建屋に入るもの
建屋を新築せずに収めたい場合の候補です。三進金属工業 パタノスター(機高2,250mmから)とシャトルXP(設置2〜3m四方、500kg/段)は、寸法・積載荷重・電力容量の標準仕様表が公開されています。西部電機 バケットフィードシステム(BS-5B、全高5m以下)と住友重機械搬送システム マジックラック(天井高5.5mクラス)も既存建屋のまま成立します。
パレット単位で規模を伸ばせるもの
パレット単位で持ち、将来の増床も見込む場合の候補です。西部電機 ユニットラックシステム(定格1,000kg・全高6〜30mの9型式)、ダイフク コンパクトシステム(139/1,650/3,600パレットのモデル構成)、トヨタL&F Rack Sorter P(可搬1〜2t・ラック高さ21m)は、いずれも規模の当たりを付けられる情報を公開しています。
ケース単位で密度と処理能力を上げるもの
多品種少量の部品やピッキングを伴う保管の候補です。ダイフク ファインストッカーは自動車部品・電子部品を公式に用途として挙げ、トーヨーカネツ マルチシャトルはケース保管に冷凍冷蔵を組み合わせられ、AutoStoreは国内製造業6社の実名事例を持ちます。いずれも30kg級までが前提で、パレットや長尺物は対象外です。
冷凍・危険物・クリーンなど条件が厳しいもの
環境条件が要件の中心にある候補です。IHI物流産業システム ラックパックはマイナス31℃対応の実績が多数あり、公式にマイナス60℃まで対応可能としており、危険物・鋼板・金型・長尺物・完成車の実績も挙げています。村田機械 自動倉庫システムは1973年からの冷凍対応と免震・超高層50m・クラス10クリーンが守備範囲ですが、2025年6月30日のサイト移転以降は数値仕様を確認できません。
選定で失敗しやすいポイント
建屋を測る前に製品を選び始める。天井高・梁位置・床の耐荷重を測らないまま比較を始めると、有力候補が設置できないことが設計段階で判明します。床の耐荷重は既存図面の値と実態が違うことがあり、改修の要否で工期も変わります。
現状ちょうどの間口数で見積もる。間口数が保管容量そのものなので、現状ぴったりで設計すると品目が増えた時点で行き詰まります。ラックを増設できる構造か、増設時にクレーンや制御系まで手を入れるかは製品ごとに違うため、将来の間口数を併記して見積もりを取ると作り直しを避けられます。
WMSと自動倉庫の制御系のどちらが在庫の「正」を持つかを決めていない。自動倉庫を入れると機器メーカー側の制御系(WCS)と社内の既存システムの両方が在庫数を持つため、どちらを正とするかを設計しないと二重管理が生まれます。ダイフクが自動倉庫専用のWMS「AWC」と現場全体向けのWMS「WareNavi」を別製品として販売しているのは、この論点が実在する裏付けです。見積もり依頼の段階で線引きしておきます。
入庫時の識別精度を上げずに導入する。自動倉庫はラックの番地で在庫を管理するため、入庫時に「何を入れたか」が間違っていれば在庫は必ず狂います。原理的にはID技術がなくても成立しますが、実務ではハンディターミナルやRFIDシステムとの併用がほぼ前提で、識別側を後回しにすると稼働後に棚卸差異が残ります。
海外大手だから日本でも買えると思い込む。SSIシェーファー、Dematic、Swisslog、KNAPP、TGW Logisticsはいずれも公式の拠点一覧や言語選択に日本がなく、国内の提供体制を一次確認できませんでした。まとめサイトの「SSIシェーファーに日本法人がある」という記述も、公式のアジア・中東アフリカ拠点17法人と世界約39か国の一覧に日本は含まれず、検索上位の「SSI Japan 合同会社」は破砕機メーカーの別会社です。Hai Roboticsは日本法人を持つ例外ですが、工場向けの機種HaiPick A3は英語公式サイトに「not available in Japan」と明記されています。国内で買えるA42/A42T/Climbは0〜45℃で冷凍冷蔵に非対応、床面精度を2.25㎡あたり±3〜4mm要求するため、既存工場では床改修が要ることもあります。
提供元の再編を確認せずに旧社名で探す。典型例がIHIグループで、IHI運搬機械は2026年4月1日付で株式会社IHIパーキングスクエアへ商号変更し機械式駐車場の専業になりました。自動倉庫はIHI物流産業システムが担い、「IHI運搬機械の自動倉庫」を探しても見つかりません。村田機械も旧URLがすべてトップページへ転送されるため、検索で見つかる過去の仕様ページを設置可否の根拠にできません。
補助金の日程を古い情報で把握する。ものづくり補助金が後継制度へ統合されている点と、スケジュールが2026年7月17日に変更されている点を見落とすと、稟議のタイミングを外します。採択を前提に投資計画を組むなら、公募要領の版と更新日を確認してから社内の日程を引きます。
まとめ
自動倉庫の選定は、製品比較からではなく、荷姿と単位、天井高と床面積、環境条件という3つの前提を固めることから始めると進みます。前提が揃えば、価格非公開の製品同士でも見積もりを比べられます。
設計値そのものが法令上の分岐になる点を早い段階で押さえておくと、後からの予算追加を避けられます。ラック高さ10m超・延べ面積700㎡以上でスプリンクラー設備が必要になり、つり上げ荷重1トン以上のスタッカー式クレーンは設置届と年次・月例の定期自主検査の対象です。補助金と税制は2026年に制度が入れ替わっています。
各製品の仕様・導入事例は自動倉庫比較12選で、用語と構成要素の整理は自動倉庫とはで、収録製品の一覧は自動倉庫のカテゴリページでご覧いただけます。
自動倉庫(AS/RS)のおすすめ製品
西部電機 ユニットラックシステム
西部電機株式会社
全高6mから30mまで9型式、標準仕様表を公開したパレット自動倉庫
- 全高6m以下から30m以下まで9型式を標準ラインナップ化しており低層から高層まで同一系列で選べる
- 荷姿・定格・全高・速度・電力容量の標準仕様表を公開している
- パッケージWMSのPASFICSがホスト連携機能を明記しており生産管理システムと繋ぎやすい
トヨタL&F Rack Sorter P
株式会社豊田自動織機
可搬1〜2t・ラック高さ21m、冷凍冷蔵と防爆まで数値公開
- 可搬重量1〜2t・ラック高さ21m・冷凍冷蔵/防爆対応と、公開されている仕様の範囲が広い
- DMG森精機・TOPPAN・有楽製菓など社名を公表した製造業の導入事例が多い
- パレット(Rack Sorter P)・ケース(Rack Sorter B)・シャトル(ADAPTO)を同一ブランドで選べる
西部電機 バケットフィードシステム
西部電機株式会社
全高5m以下・5〜8KVA、最も設置ハードルの低いバケット自動倉庫
- BS-5Bは全高5m以下・一次側電力5〜8KVAで既存工場に入りやすい
- 荷姿・定格・全高・速度・電力容量を含む標準仕様表が公開されている
- 走行300m/min・昇降125m/minで低層機でもスループットが高い
ダイフク コンパクトシステム
株式会社ダイフク
格納数139パレットから、モデル構成が公表されたパレット自動倉庫
- 格納数139/1,650/3,600パレットのモデル構成と設備寸法が公表されており規模の当たりを付けやすい
- 佐久間特殊鋼やMahindra & Mahindraなど実名の導入事例で効果が公表されている
- 24時間365日受付・全国約55拠点という保守網の広さ

IHI物流産業システム ラックパック
株式会社IHI物流産業システム
マイナス31度の実績とマイナス60度対応、難条件に強いパレット自動倉庫
- マイナス31度対応の冷凍自動倉庫に多数の実績があり、公式にマイナス60度の超低温まで対応可能と明記
- 危険物・鋼板・金型・長尺物・完成車といった難しい荷姿の実績が豊富
- メンテナンス15拠点と24時間電話受付、IULINKによる故障予測
AutoStore
AutoStore System AS
通路を持たないキューブ型、国内製造業6社が実名で稼働
- 通路を持たないキューブ構造で同一床面積あたり最大4倍の保管容量
- ファナックパートロニクス・ハヤブサ・グローリー・東亜ディーケーケー・オオサキメディカル・レオン自動機と、国内製造業6社の実名事例がある
- モジュール構造でビン・ロボット・グリッドを段階的に増設できる
自動倉庫(AS/RS)比較表
| 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|
| 西部電機 ユニットラックシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| トヨタL&F Rack Sorter P | 株式会社豊田自動織機 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 西部電機 バケットフィードシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| ダイフク コンパクトシステム | 株式会社ダイフク | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| IHI物流産業システム ラックパック | 株式会社IHI物流産業システム | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| AutoStore | AutoStore System AS | 要見積もり |
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| トーヨーカネツ マルチシャトル | トーヨーカネツ株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 三進金属工業 シャトルXP | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり |
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| ダイフク ファインストッカー | 株式会社ダイフク | 要見積もり |
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| 三進金属工業 パタノスター | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり |
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| 住友重機械搬送システム マジックラック | 住友重機械搬送システム株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 村田機械 自動倉庫システム | 村田機械株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
よくある質問
Q自動倉庫の選定は何から始めればよいですか?
保管したい荷姿と単位を紙に落とすことから始めます。パレット単位か、ケース(通箱)単位か、小物や金型かで製品の系列が分かれ、系列をまたいだ比較は仕様が噛み合わないため成立しません。単位が決まったら、次に設置場所の天井高・床面積・梁位置・床の耐荷重・受電設備を実測します。この2つで候補が数製品まで絞れます。カタログを先に集めても、価格も入出庫能力も公開されていないため差がつかず、判断が進みません。
Q見積もりを依頼するとき何を伝えればよいですか?
8つの条件を明示します。保管したい荷姿と最大重量、必要な間口数を現状と将来の2本立てで、設置場所の天井高・床面積・梁位置・床の耐荷重、必要な時間あたり入出庫能力、温度帯や防爆といった環境条件、ユニット式かビル式かのラック構造、WMS・WCSを含む構成か既存の生産管理システムと繋ぐか、年間保守費と法定点検の扱いです。入出庫能力はメーカー側がほとんど公開していないため、必要な数値を自分から提示して満たせる構成と台数を示してもらう形にします。そのうえで5年または10年の総保有コストで出してもらうと、初期費用では見えない差が並びます。
Q自動倉庫の設置に法令上の届出は必要ですか?
設計値によって必要になります。つり上げ荷重が1トン以上のスタッカー式クレーンは労働安全衛生法施行令第12条第1項第3号の特定機械等にあたり、クレーン等安全規則第5条により所轄労働基準監督署長へのクレーン設置届が必要です。設置後も1年以内ごとに1回の年次自主検査(同規則第34条)と1月以内ごとに1回の月例自主検査(同規則第35条)が義務になります。あわせて、天井の高さが10mを超え延べ面積700㎡以上のラック式倉庫には消防法施行令第12条第1項第5号によりスプリンクラー設備が必要です。ラック高さと荷重は費用と手続きの両方の分岐点になります。
Q自動倉庫に使える補助金はありますか?
2026年7月時点では「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」が該当します。従来の「ものづくり補助金」は第23次が2026年5月8日で締切となり、24次以降の公募案内が公式ポータルに掲載されていないため、公募中として検討すると日程を誤ります。後継制度の第1回は申請受付開始が2026年9月30日、締切が2026年10月30日18時です。自動倉庫やマテハン設備は公募要領の「汎用性のある設備」の除外例示に含まれていませんが、既存事業と共用される経費や単なる設備の置き換えは対象外で、設置場所の整備工事や基礎工事も対象経費に含められません。税制では中小企業経営強化税制と中小企業投資促進税制がいずれも令和9年3月31日まで適用でき、機械装置は取得価額160万円以上が要件です。
