自動倉庫とは?仕組み・AGVとの違いと導入前の注意点を解説
自動倉庫(AS/RS)の仕組みと構成要素を、2026年2月に改正されたJIS B 8941の定義をもとに整理。AGV・AMR、デジタルピッキング、垂直搬送機、WMSとの役割の違い、できること、費用の考え方、法令上の分岐点と提供元の再編までをまとめた解説記事。

「部品の置き場が足りず、通路にパレットを仮置きしている」「棚のどこに何が入っているかがベテランしか分からない」「在庫表の数と実物が合わない」。工場や物流センターでこうした状態が続いたとき、解決策として名前が挙がるのが自動倉庫です。
ただ、調べ始めるとAGV・AMR、デジタルピッキング、垂直搬送機、WMS、WCSといった言葉が同時に並んで出てきます。どれも「倉庫の自動化」という括りで紹介されるため、自社の課題に効くのがどれなのかが見えにくくなります。
ここでは、自動倉庫がJISや業界団体でどう定義されているか、構成要素と方式の分類、隣接する機器・システムとの機能上の違い、導入前に押さえておく注意点までを整理します。
結論:自動倉庫は「荷をラックに自動で格納し、自動で取り出す保管設備」です。JIS B 8941:2026は立体自動倉庫システムをスタッカクレーン・入出庫ステーション・ラックの三要素で構成されるものとして扱っており、担当するのは保管のレイヤーに限られます。水平搬送はAGV・AMR、階をまたぐ搬送は垂直搬送機、人への作業指示はデジタルピッキング、在庫情報の管理はWMSが別の機器・システムとして存在します。したがって「どれを選ぶか」ではなく「どこまでを自動倉庫に任せるか」が出発点になります。費用はメーカーが価格を公表しておらず、仕様で大きく変わるため個別見積もりが前提です。
この記事でわかること
自動倉庫とは何か
自動倉庫は、荷をラック(棚)に自動で格納し、必要なときに自動で取り出す保管設備の総称です。英語ではAutomated Storage and Retrieval System、略してAS/RSと呼ばれ、JISの英語表記もこの語です。
公的な規格が定めているのは三要素
用語の基準になるのがJIS B 8941「立体自動倉庫システム-用語」です。1991年8月1日に制定され、直近では2026年2月20日に改正されてJIS B 8941:2026となりました(2026年7月時点の最新版)。用語規格そのものが改正されて日が浅く、数年前の解説とは表現がずれている場合があります。
同規格の適用範囲は「スタッカクレーン,入出庫ステーション及びラックで構成する立体自動倉庫システムに関する用語及び定義について規定する」とされています。公的な規格が、立体自動倉庫システムを①スタッカクレーン ②入出庫ステーション ③ラック の三要素で構成されるものとして扱っているということです。
ラックは荷を保管する棚で、荷を置く一区画を「間口」と呼びます。これが在庫の住所にあたります。スタッカクレーンは走行と昇降を組み合わせて荷を運ぶ機械で、ダイフクの公式用語集では「ユニットロードを格納位置および入出庫ステーション間で、搬送するクレーンの総称」と定義されています。入出庫ステーションは人やほかの搬送機器と荷を受け渡す場所で、ここが自動倉庫と外側との境界です。なおJISは「スタッカクレーン」(長音なし)、メーカーのカタログは「スタッカークレーン」が多数派で、同じものを指します。
シャトル台車式は構成要素が四つになる
スタッカクレーンを使わない方式もあります。JIS B 8945「シャトル台車式自動倉庫システム-設計通則」は2025年2月20日に新規制定された規格で、その適用範囲は、荷を格納するラック、水平走行して荷を移載・搬送するシャトル台車、荷を垂直搬送する垂直搬送装置、両者をつなぐバッファコンベヤの四要素で構成されるシステムです(入出庫コンベヤ自体は規格の対象外)。
同じ「自動倉庫」でも、スタッカクレーン式は三要素、シャトル台車式は四要素と、規格のレベルで構成が違います。シャトル台車式は各段に台車が入るため、1台のクレーンが全段を担当するスタッカクレーン式より同時に動ける台数が増えます。トヨタL&Fは自社のシャトル式製品を「従来型自動倉庫と比べて約3倍の入出庫能力」と説明しています(同社公式の自社製品比較値)。
荷姿・搬送機構・ラック構造の三つの軸で分類する
方式の呼び名は多いものの、分類の軸は三つです。荷姿による区分はパレット用とバケット(ケース)用で、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の統計もトヨタL&Fの公式ラインアップも同じ名称を使っています。パレット用は原材料・コイル材・長尺物といった重量物、バケット用は通箱・段ボールケース・トレイ単位の小物が対象です。
搬送機構による区分はスタッカクレーン式・シャトル台車式・リトリーバ式です。ダイフク公式では、スタッカークレーン式は高さ5〜40mのクレーンが床の下部レールと棚上部のレールを走行する方式、リトリーバ式は小物向けに2列のラック間を昇降する方式と説明されています。
ラック構造による区分はユニット式とビル式です。ユニット式は棚を建物から切り離して設置するもの、ビル式は高層ラックに屋根壁を取り付けて建築物として扱うものというのが、ダイフク公式の説明です。これはメーカー独自の呼び方ではなく、JIS B 8942:2022(システム設計通則)に「ビル式ラックの寸法」「ユニット式ラックの寸法」という条項があります。JILSの統計も両者を分けて計上しています。
業界団体の定義は「保管庫」で終わっている
業界団体の定義も押さえておくと表記のずれに戸惑いません。JILS「物流システム機器生産出荷統計」の機種定義は次のとおりです。
パレット用自動倉庫は「一般的にパレット積みされユニット化された荷を、多段高層の棚及びスタッカークレーン等を使用して自動的に搬入・搬送・搬出できる保管庫」。バケット用自動倉庫は「一般的に、通箱、バケット、カートンを単位としたものを対象とし、スタッカークレーンやシャトル等を使用して自動的に搬入・搬送・搬出できる保管庫」。
どちらも末尾が「保管庫」です。搬送機構は「等」と幅を持たせつつ、機能の中心は保管に置かれています。パレット用にはパレットレスのものも含み、バケット用には仕分け・ピッキング機能を持つ保管庫も含む、という補足も付いています。
市場の規模感も同じ統計から確認できます。2024年度(2024年4月〜2025年3月実績、2025年9月4日公表)の物流システム機器の総売上金額は657,002百万円で前年比3.8%増と過去最高水準になり、このうち自動倉庫は147,098百万円で前年比11.4%増、全体の約2割強を占めています(構成比は公表数値からの算出値)。
AGV・AMR、デジタルピッキング、垂直搬送機、WMSとの違い
自動倉庫と並べて紹介される機器やシステムは多いのですが、JILSの統計の機種区分を見ると線引きがはっきりします。同統計では、パレット用・バケット用の自動倉庫、無軌道台車(=AGV・AMR)、デジタルピッキング表示器、垂直搬送機、回転棚、移動棚、WMSがすべて別々の機種として並列に置かれています。ダイフクの公式サイトの製品カテゴリも同じ線引きで、自動倉庫システム/無人搬送車/ピッキングシステム/ラックシステム/WMSを別カテゴリとして扱っています。
つまり担当する機能のレイヤーが違うもので、どれかを選べば他が不要になる関係ではありません。自動倉庫が保管、AGV・AMRが水平搬送、垂直搬送機が階間搬送、デジタルピッキングが作業指示、WMSが情報管理という分担です。
無人搬送車(AGV・AMR)との違い:置き場を持つかどうか
無人搬送車(AGV・AMR)は移動体で、置き場を持ちません。担当するのはA地点からB地点への搬送です。対して自動倉庫は固定設備で、ラックという置き場を持ち、保管密度と在庫の所在管理を担います。規格の側でも区分は明確で、自動倉庫はB(一般機械)部門のJIS B 8941〜8945、無人搬送車はD(自動車)部門のJIS D 6801・6802・6804と、JISの部門記号そのものが分かれています。
併用が前提になるのは、入出庫ステーションから先を無人化したい場合です。JIS B 8941:2026の適用範囲が前述の三要素で切れていること自体が、自動倉庫の責任範囲は入出庫ステーションまでであることの裏付けになります。その先、生産ラインや出荷バースへの水平搬送はAGV・AMRの担当です。
切り分けの目安は、保管スペース不足・高所保管・在庫差異が課題なら自動倉庫、工程間で人が台車を押している運搬工数が課題ならAGV・AMRです。2024年度の無軌道台車は18,061百万円(前年比35.2%増)で、自動倉庫より1桁小さいものの伸び率は大きい状況です。
垂直搬送機との違い:定義に「保管」の語がない
垂直搬送機(階間リフト)について、JILSの機種定義は「複数の搬入出装置を備え、連続で搬送物を垂直搬送する装置」とし、「ただし、エレベータ、小荷物専用昇降機は含まない」という但し書きを付けています。この定義に「保管」の語は一度も出てきません。階と階の間で荷を上下に移すだけで、荷を留め置く格納場所を持たない機器です。自動倉庫は逆に、ラックの各間口が在庫の置き場であり、そこに何が入っているかの管理が本質になります。需要の動きも別方向で、2024年度は自動倉庫が前年比11.4%増だった一方、垂直搬送機は13,725百万円で前年比19.8%減と逆に動いています。
混同しやすいのは、シャトル台車式自動倉庫が内部に「垂直搬送装置」を構成要素として持つ点です(JIS B 8945:2025)。「垂直搬送装置=自動倉庫の部品」の場合と「垂直搬送機=単独の階間搬送機器」の場合があり、同じ語が別のレイヤーで使われます。仕様書や見積書に垂直搬送の項目が出てきたら、どちらの意味かを確認しないと範囲を読み違えます。
デジタルピッキングシステムとの違い:人が歩くかどうか
デジタルピッキングシステムは、JILS統計上も「デジタルピッキング表示器」という表示装置の機種で、「コンピュータの指示によりピッキングする品物の位置と数量を表示する装置」と定義されています。人が棚まで歩いて取りに行く従来型のピッキングを前提にした仕組みで、荷を動かすのは人です。
一方、ケース(バケット)式の自動倉庫はGTP(Goods to Person)にあたります。ダイフクの公式用語集はGTPを「必要な商品を自動倉庫やコンベヤ、無人搬送車のマテハンシステムにより、ピッキングステーションに搬送し、作業者は歩行することなく連続してピッキング作業が可能なシステム」と定義しており、この定義に「自動倉庫」が明示的に含まれています(GTPについてJIS等の公的な定義は確認できていません)。
既存の棚と保管方式は変えずにピッキング誤りと教育コストを下げたいならデジタルピッキング、保管スペース自体が足りないなら自動倉庫という分岐になります。両方を使う構成も一般的で、ケース自動倉庫が払い出した荷を作業者が仕分けるステーションで種まき型のデジタルアソートシステム(DAS)を組み合わせる形が実務上よく採られます。
ハンディターミナル・RFIDとの違い:荷を動かすかどうか
ハンディターミナルとRFIDシステムは、識別とデータ入力のレイヤーにあります。JILS統計の調査対象26機種に、ハンディターミナル・RFID・バーコードは一つも含まれていません。自動倉庫・無軌道台車・デジタルピッキング表示器・WMSが入っている一方でこれらが入らないのは、業界統計の枠組みでは別の領域だからです。
機能面でも、どちらも荷を動かしませんし保管もしません。自動倉庫はラックの番地(間口)で荷の位置を管理するため、荷姿にバーコードやRFIDタグが付いていなくても原理的には成立します。ただし実務ではほぼ必ず併用されます。入庫時に「何を入れたか」を確定させるのがこれらの役割で、入庫時のID精度が低ければ、自動倉庫が正しく動いても在庫データは必ず狂います。
WMSとWCSの違い:情報を管理するか設備を制御するか
WMS(倉庫管理システム)についてJILSは「物流センター・倉庫等で入荷から出荷までの一連の作業を支援するコンピュータシステム(ハード・ソフト)」と定義し、対象範囲を「物流設備の有無、物流設備との接続の有無を問わない」としています。WMSは自動倉庫がなくても成立するシステムであり、自動倉庫の付属品ではないということです。
対してWCS(Warehouse Control System)は、ダイフクの公式用語集で「倉庫・物流センター内の自動倉庫やコンベヤ等のマテハン設備のメイン制御を行うコンピュータシステム」と定義されています。同用語集のWMSは「倉庫、物流センター内の在庫管理や、作業指示・検品など行うコンピュータシステム」で、WMSが在庫と作業指示、WCSが設備の制御という役割分担です。
実務上の論点は、機器メーカーが提供するWCSと既存WMSのどちらが在庫の「正」を持つかという設計です。ダイフクは自動倉庫の在庫管理に特化したWMS「AWC」と、現場全体に対応するWMS「WareNavi」を別製品として販売しており、この二つが別物であることが製品構成にも現れています。
WES(Warehouse Execution System)という語も見かけますが、公的な定義、業界団体の定義、メーカーの公式用語集のいずれにも定義を確認できませんでした。メーカーによって呼称と機能範囲が異なるため、提案書に出てきたら「その製品でWESが何を指すのか」を都度確認する扱いが無難です。
回転棚・移動棚との違い:市場規模の桁が違う
自動倉庫の代替として垂直式回転棚や電動移動棚が挙がることがありますが、JILSの統計でもダイフクの公式製品カテゴリでも回転棚と移動棚は自動倉庫とは別の区分です。JILSの定義はどちらも「棚」そのものを指す書き方で、ダイフクは垂直式回転棚を「ラックシステム」カテゴリに置き、同時作業を希望する場合はケース自動倉庫の検討を案内しています。処理能力と同時作業性が実質的な分岐点です。市場規模でも2024年度の回転棚(垂直式)は940百万円で、自動倉庫の約1/156にとどまります。
自動倉庫でできること
高さ方向で保管量を稼ぐ
床面積ではなく高さで保管量を確保できるのが、いちばん分かりやすい効果です。ダイフク公式はスタッカークレーン式のラック高さを5〜40mのレンジで説明しています。人やフォークリフトが届く高さには限界がありますが、機械が上下するなら制約が変わります。
在庫の所在を設備側のデータで持つ
自動倉庫は、どの間口に何を入れたかを制御系が保持したうえで荷を出し入れします。人の記憶や紙の棚札に依存していた「どこに何があるか」が設備側に残るため、棚卸しの作業量や、探しても出てこない在庫の扱いが変わります。
人を歩かせず、人が入りにくい環境にも置く
ケース式の自動倉庫は必要な荷をピッキングステーションまで運ぶため、GTPの定義どおり作業者は歩かずに連続してピッキングできます。冷凍・冷蔵やクリーン環境、防爆、耐油・耐粉塵といった特殊仕様もあり、人が長時間作業しづらい環境ほど機械に任せる合理性が出ます。自動倉庫のうちクリーンルーム向けは2024年度で38,493百万円です。
導入前に知っておきたい注意点
価格は公表されておらず、仕様で決まる
今回の調査では、国内メーカーの公式サイトに自動倉庫の価格や参考価格の掲載を1件も確認できませんでした。公的機関が公表する相場も確認できていません。金額を挙げる解説は多いものの一次情報の裏付けがないため、相場は示しません。費用に効く要素として確認できるのは、方式・ラック高さ(5〜40m)・格納物・ラック構造・設置環境の特殊仕様です(ダイフク公式の分類)。とくにユニット式かビル式かで工事の範囲が変わります。
なお、価格ではなく標準仕様表を公開しているメーカーはあります。三進金属工業は垂直回転式・垂直昇降式の機高2,250〜6,000mm・棚積載質量100/200/350kgを、西部電機はパレット用スタッカクレーンの全高6m以下から30m以下までの9型式・定格荷重1,000kgと、バケット用の全高5m以下・定格荷重50kg・一次側電力5〜8KVAを公開しています(2026年7月時点)。価格ではなく仕様の公開である点は混同しないようにしてください。
高さと荷重が法令上の分岐点になる
高さで効率を上げる設備なので、法令上の閾値に触れやすくなります。消防法施行令第12条第1項第5号は「棚又はこれに類するものを設け、昇降機により収納物の搬送を行う装置を備えた倉庫」をラック式倉庫と定義し、天井の高さが10m超かつ延べ面積700㎡以上ならスプリンクラー設備を求めています。労働安全衛生法施行令第12条では、スタッカー式クレーンがつり上げ荷重1トン以上で特定機械等となり、通常のクレーン(3トン以上)より低い閾値です。詳細は自動倉庫の選び方で扱っています。
提供元が2025年から2026年に大きく変わっている
自動倉庫は10年から20年使う設備で、保守・部品供給・制御ソフトのサポートが長期に及ぶため、提供元の体制は実質的な検討事項です。2026年7月時点の公表内容では、IHI運搬機械が2026年4月1日付で株式会社IHIパーキングスクエアへ商号変更して機械式駐車場専業となり、IHIグループの自動倉庫はIHI物流産業システムが担っています。同社は2027年4月1日を目途に豊田自動織機が株式の80%を取得する予定です。住友重機械搬送システムは2027年1月1日に住友重機械工業へ吸収合併、トーヨーカネツは2027年4月1日に持株会社体制へ移行する予定で、豊田自動織機自体も2026年6月1日に上場廃止・非公開化されています。
同じものを指す言葉が複数ある
「ミニロード」はケース・バケット単位の自動倉庫を指す語として広く使われますが、メーカー公式の製品名称や統計上の名称は「ケース自動倉庫」「バケット用自動倉庫」「バケットスタッカー」です。「ラックマスター」も一般名詞ではなくダイフクのスタッカークレーン製品のブランド名で、構成要素の一般名称はJIS B 8941:2026に沿った「スタッカクレーン」「入出庫ステーション」「ラック」が正確です。格子状のグリッドにコンテナを段積みしロボットが走行する「キューブ型(ビン型)」も、スタッカクレーンやアイル(通路)を持たない別構造です。
導入の進め方
自動倉庫の検討は、方式から入ると行き詰まりやすくなります。方式は荷姿と物量の結果として決まるためです。出発点は、いまの困りごとがどのレイヤーにあるかの切り分けです。保管容積か、工程間の運搬工数か、ピッキングの誤りか、在庫データの精度か。保管以外に原因があるなら、より軽い手段で済むことがあります。
保管が課題だと確認できたら、荷姿・1日あたりの入出庫件数・必要な間口数の三つを固めると方式と規模の見当が付きます。同時に天井高さ・床の耐荷重・受電容量・既存建屋に入れるのか建屋ごと建てるのかを確認すると、ユニット式とビル式のどちらになるかが見えます。既存WMSがあるなら、WCSとどちらが在庫の正を持つかも先に決めておくと稼働後の二重管理を避けられます。
製品ごとの比較は自動倉庫比較12選、選定の具体的な手順は自動倉庫の選び方で扱っています。収録製品の一覧は自動倉庫のカテゴリページでご覧いただけます。
自動倉庫(AS/RS)のおすすめ製品
西部電機 ユニットラックシステム
西部電機株式会社
全高6mから30mまで9型式、標準仕様表を公開したパレット自動倉庫
- 全高6m以下から30m以下まで9型式を標準ラインナップ化しており低層から高層まで同一系列で選べる
- 荷姿・定格・全高・速度・電力容量の標準仕様表を公開している
- パッケージWMSのPASFICSがホスト連携機能を明記しており生産管理システムと繋ぎやすい
トヨタL&F Rack Sorter P
株式会社豊田自動織機
可搬1〜2t・ラック高さ21m、冷凍冷蔵と防爆まで数値公開
- 可搬重量1〜2t・ラック高さ21m・冷凍冷蔵/防爆対応と、公開されている仕様の範囲が広い
- DMG森精機・TOPPAN・有楽製菓など社名を公表した製造業の導入事例が多い
- パレット(Rack Sorter P)・ケース(Rack Sorter B)・シャトル(ADAPTO)を同一ブランドで選べる
西部電機 バケットフィードシステム
西部電機株式会社
全高5m以下・5〜8KVA、最も設置ハードルの低いバケット自動倉庫
- BS-5Bは全高5m以下・一次側電力5〜8KVAで既存工場に入りやすい
- 荷姿・定格・全高・速度・電力容量を含む標準仕様表が公開されている
- 走行300m/min・昇降125m/minで低層機でもスループットが高い
ダイフク コンパクトシステム
株式会社ダイフク
格納数139パレットから、モデル構成が公表されたパレット自動倉庫
- 格納数139/1,650/3,600パレットのモデル構成と設備寸法が公表されており規模の当たりを付けやすい
- 佐久間特殊鋼やMahindra & Mahindraなど実名の導入事例で効果が公表されている
- 24時間365日受付・全国約55拠点という保守網の広さ

IHI物流産業システム ラックパック
株式会社IHI物流産業システム
マイナス31度の実績とマイナス60度対応、難条件に強いパレット自動倉庫
- マイナス31度対応の冷凍自動倉庫に多数の実績があり、公式にマイナス60度の超低温まで対応可能と明記
- 危険物・鋼板・金型・長尺物・完成車といった難しい荷姿の実績が豊富
- メンテナンス15拠点と24時間電話受付、IULINKによる故障予測
AutoStore
AutoStore System AS
通路を持たないキューブ型、国内製造業6社が実名で稼働
- 通路を持たないキューブ構造で同一床面積あたり最大4倍の保管容量
- ファナックパートロニクス・ハヤブサ・グローリー・東亜ディーケーケー・オオサキメディカル・レオン自動機と、国内製造業6社の実名事例がある
- モジュール構造でビン・ロボット・グリッドを段階的に増設できる
自動倉庫(AS/RS)比較表
| 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|
| 西部電機 ユニットラックシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| トヨタL&F Rack Sorter P | 株式会社豊田自動織機 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 西部電機 バケットフィードシステム | 西部電機株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| ダイフク コンパクトシステム | 株式会社ダイフク | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| IHI物流産業システム ラックパック | 株式会社IHI物流産業システム | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| AutoStore | AutoStore System AS | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| トーヨーカネツ マルチシャトル | トーヨーカネツ株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 三進金属工業 シャトルXP | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| ダイフク ファインストッカー | 株式会社ダイフク | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 三進金属工業 パタノスター | 三進金属工業株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 住友重機械搬送システム マジックラック | 住友重機械搬送システム株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
| 村田機械 自動倉庫システム | 村田機械株式会社 | 要見積もり |
| 詳細を見る |
よくある質問
Q自動倉庫とAGV・AMRはどちらを導入すべきですか?
課題が保管か搬送かで決まります。自動倉庫はラックの間口という荷の置き場を持ち、保管密度と在庫の所在管理を担う固定設備です。AGV・AMRは置き場を持たず、地点から地点への水平搬送を担う移動体です。置き場が通路にあふれている、高所のパレットをフォークリフトで出し入れしている、棚卸で帳簿と実数が合わないという状態なら自動倉庫、工程間で人が台車を押している時間が課題ならAGV・AMRが先になります。両者は機能のレイヤーが異なるため併用も一般的で、自動倉庫の入出庫ステーションから先の水平搬送をAGV・AMRが担う構成がとられます。
Q自動倉庫の費用はどのくらいかかりますか?
2026年7月時点で、当メディアが収録している12製品のいずれについても、メーカーが価格を公式に公開していません。公的機関が公表する相場も確認できませんでした。検索すると金額のレンジを示す記事が見つかりますが、いずれもベンダー自身の公表値ではないため、予算の根拠にはできません。費用は荷姿と単位、必要な間口数、ラック高さ、ユニット式かビル式か、冷凍冷蔵や防爆といった環境条件、WMS・WCSを含むかで大きく変わります。条件を揃えて複数社に同時に見積もりを依頼する進め方が現実的です。
Q回転棚や移動棚では足りませんか?
保管量と処理頻度によっては足ります。ただし公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会の物流システム機器生産出荷統計では、回転棚と移動棚は自動倉庫とは別の機種に区分されており、2024年度の売上金額は垂直式回転棚が940百万円、自動倉庫が147,098百万円と桁が違います。この差は製品選択肢の数と保守網の厚みにも表れます。部品や工具を工程脇に集約したいだけなら回転棚や垂直昇降式で足りることが多く、パレット単位の保管量そのものが限界に達しているなら自動倉庫の領域になります。
Q自動倉庫を入れると法令上の手続きが必要になりますか?
設計値によって必要になります。消防法施行令第12条第1項第5号は、棚を設け昇降機により収納物を搬送する装置を備えた倉庫をラック式倉庫と定義し、天井の高さが10mを超え、かつ延べ面積が700㎡以上のものにスプリンクラー設備を求めています。労働安全衛生法施行令第12条第1項第3号では、つり上げ荷重が1トン以上のスタッカー式クレーンが特定機械等にあたり、設置届と定期自主検査の対象になります。通常のクレーンの基準が3トン以上であるのに対し、スタッカー式は1トンと低く設定されている点に注意が必要です。
