電気CADのメーカー8社の特徴|シェアの実態とJIS対応の公式表記
電気CAD(電気設計・電装設計)の主要8社がどんな会社なのかを1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は確認できず、上場しているのは図研だけです。国産と紹介される製品の開発拠点がドイツだった件や、JIS C 0617を規格番号つきで明記している製品が1つしかない実態を見ていきます。

電気CADを調べると、海外発の製品と国内の製品が同じ一覧に並びます。ところが提供元をたどると、国産と紹介されている製品の開発拠点がドイツだったり、同じ名前の会社が別物だったりします。
この記事では、主要8社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態と、この分野で確認しておきたいJIS対応の公式表記を会社単位で整理します。
記載内容は、各社の公式サイトと公式のプレスリリース、国税庁の法人番号公表サイトを、編集部が2026年9月24日に確認したものです。規格への対応は、公式に規格番号が書かれているかどうかで区別しています。
- 電気CADのメーカー別シェアを無償で公開している公的機関・業界団体は、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年9月24日時点)
- JIS C 0617を規格番号つきで公式に明記しているのは、主要8製品のうち1製品だけ
- 公式サイトに価格を掲載しているのも、主要8製品のうち1製品だけ
この記事でわかること
電気CADの主要メーカー8社【早見表】
電気CADは、回路図を描くだけのソフトではありません。回路図から端子表や部品表、ケーブルリストを自動で作るところまでが守備範囲です。まずは全体像を一覧で押さえます。
- 主要8製品のうち5製品は、日本の会社が開発している
- 単独で動く製品と、AutoCADなどの汎用CADが必要な製品に分かれる
- 図研グループは、系列の異なる2つの電気CADを持っている
提供元 | 本社 | 製品 | 土台となるCAD | 規格の公式表記 |
|---|---|---|---|---|
EPLAN株式会社 | 神奈川県横浜市 | EPLAN Electric P8 | 公式記載なし | IEC/NFPA/GOST/GB |
Autodesk, Inc. | 米国 | Electricalツールセット | AutoCAD Plusに同梱 | 公式記載なし |
株式会社図研 | 神奈川県横浜市 | E3.series | 単独で動作 | 公式記載なし |
Dassault Systèmes | フランス | SOLIDWORKS Electrical | 公式記載なし | 公式記載なし |
株式会社ECADソリューションズ | 埼玉県さいたま市 | ECAD DCX | 単独で動作 | 新JIS(JSIA118-1) |
図研アルファテック株式会社 | 神奈川県横浜市 | ACAD-DENKI | AutoCADまたはBricsCAD | JIS C0617/JSIA118 |
インテリジャパン株式会社 | 愛知県名古屋市 | IJCAD Electrical | 単独で動作 | 公式記載なし |
進和電機株式会社 | 愛知県日進市 | UnidrafX | 公式記載なし | 公式記載なし |
提供元を1社に絞って書けない製品
IJCAD Electricalは、2社で役割が分かれています。インテリジャパン株式会社はIJCADブランドを管理する企業と公式に説明されています。
開発と販売、サポートのすべてを担当するのはシステムメトリックス株式会社です。両社は公式に兄弟会社と表現されていますが、資本関係の詳細は公開されていません。
単体製品ではなくなった製品
AutoCAD Electricalは、現在は単体の製品ではありません。公式ページに、ElectricalツールセットはAutoCAD Plus 2027に含まれていますと記載されています。
ただし同じページのリリースノートでは、AutoCAD Electrical 2027という製品名も使われています。公式サイト内で呼び方が揃っていない状態です。
名前が似た別会社に注意する
ACAD-DENKIの提供元は図研アルファテック株式会社です。2017年末をもって図研の100%子会社になったと公式に記載されています。
名前の似たアルファTKGという会社がありますが、こちらは無関係です。ECAD DCXについても、図研の製品と紹介されることがありますが誤りです。
電気CADのメーカー別シェアと市場規模
8社が並んだところで、どこが最も使われているのかが気になります。ただし電気CADにも、無償で確認できるメーカー別のシェアがありません。
- 電気CADのメーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は確認できなかった
- 上場しているのは図研だけで、同社もCAD全体の数値しか開示していない
- 国内各社は会社概要を公開しており、規模の比較はできる
製品単位の売上は公開されていない
株式会社図研は東証プライムに上場しており、証券コードは6947です。2026年3月期の連結売上高は431億100万円ですが、これは電子CADを含むグループ全体の数値になります。
他の7社はいずれも非上場か、海外本社の日本法人です。E3.seriesやEPLAN Electric P8といった製品単位の売上は開示されていません。
会社の規模なら比較できる
図研は資本金101億1,706万5,000円、連結従業員1,656名です。1976年12月17日に株式会社図形処理技術研究所として設立され、1991年10月にEDA企業として初めて東証2部に上場しました。
対照的に規模が小さいのが専業各社です。図研アルファテックは資本金5,700万円で従業員50名、進和電機は払込済資本2,000万円で従業員50名になります。
電気CADは提供元の系譜が分かりにくい
この分野で最も引っかかるのが、誰が作っているのかという点です。国産と紹介される製品の開発拠点が海外だったり、社名から別会社の製品と誤解されたりします。
- E3.seriesの開発は、図研のドイツ子会社であるZuken E3 GmbHが担当している
- ECAD DCXは図研ではなく、日東工業の100%子会社である株式会社ECADソリューションズの製品
- 図研グループが持つ電気CADは、E3.seriesとACAD-DENKIの2つになる
E3.seriesはドイツで開発されている
E3.seriesの出自はドイツのCIM-TEAM社です。図研の公式沿革に、2006年5月に独CIM-TEAM社を買収したと記載されています。
現在の開発元法人はZuken E3 GmbHで、所在地はドイツ・ノイウルムです。2025年8月22日のプレスリリースで、開発チームをノイウルムの新拠点へ移転すると発表されました。
つまり日本の会社が持つ製品ですが、開発はドイツで行われています。国産CADという書き方は実態と合いません。
ECAD DCXの提供元は日東工業グループ
ECAD DCXを提供するのは株式会社ECADソリューションズです。日東工業株式会社の100%子会社で、図研との資本関係はありません。
沿革をたどると1983年設立の株式会社ワコムに行き着きます。同社のCAD事業を2017年12月に会社分割し、同日に日東工業が株式を100%譲り受けました。
初代の電気設計CAD ECADは1984年発売です。ECAD/ban、ECAD/ace、ECAD/dioと続き、2016年のブランド統合で現在のECAD DCXになりました。
図研グループが持つ2つの電気CAD
図研グループが実際に持つ電気CADは、本体のE3.seriesと、図研アルファテックのACAD-DENKIです。前者は単独で動き、後者はAutoCADまたはBricsCADが必要になります。
ただし両製品を並べて使い分けを説明した公式ページは確認できませんでした。それぞれ別のサイトで運営されており、社内の棲み分けは公式に示されていません。
海外発の電気CAD 3社
ここからは会社ごとに見ていきます。まずは海外に本社を置く3社です。いずれも日本法人を持ちます。
- 3社とも公式サイトに価格の記載がなく、日本法人が直接展開している
- EPLANは盤面設計とハーネス設計を別製品として分けている
- 3社ともJIS対応を公式ページで明記していない
EPLAN株式会社(EPLAN Electric P8)
EPLAN Electric P8は、回路図からレポートを自動生成する電気設計CADです。公式に、端子図や配線図、部品表が自動的に作成されると記載されています。ケーブルリストと接続図の自動生成にも触れています。
対応規格の書き方が特徴的です。IEC、NFPA、ロシアのGOST、中国のGBといったグローバル規格をサポートすると書かれていますが、規格番号は示されていません。JIS対応の記載も確認できませんでした。
盤面設計とハーネス設計は本体ではなく別製品です。制御盤内3DレイアウトがEPLAN Pro Panel、3DワイヤハーネスがEPLAN Harness proDになります。
日本法人は2023年4月1日に社名が変わりました。旧商号はEPLAN Software&Services株式会社で、現在はEPLAN株式会社です。ドイツ本社はRittalと同じFriedhelm Loh Groupに属します。
Autodesk, Inc.(Electricalツールセット)
Electricalツールセットは、AutoCAD Plus 2027に含まれる形で提供されます。65,000点を超える電気シンボルのライブラリにアクセスできると公式に記載されています。
自動生成の範囲は配線番号とコンポーネントタグ、各種レポートです。2027では端子台の接続情報と両側のデバイス情報をテーブル形式で生成する機能が加わりました。
2027の新機能にはECLASSデータの読み込みも含まれます。端子台をPhoenix Contact、WAGO、Weidmullerといった製造元のアプリケーションへ書き出すこともできます。
公式ページには生産性が最大95%向上という記述があります。ただし外部コンサルタント会社に依頼した調査に基づくという免責事項が付いているため、引用する際は出所を併記してください。
Dassault Systèmes(SOLIDWORKS Electrical)
SOLIDWORKS Electricalは、3D機械設計との連携を前面に出した電気設計CADです。2Dと3Dの間でリアルタイムの双方向更新を行い、電気と機械の設計を同期させると公式に記載されています。
製品構成は4つです。Electrical SchematicとElectrical 3Dが2つ目までになります。両方の機能を1つのアプリに統合したElectrical Professionalと、CircuitWorks for SOLIDWORKSが続きます。
ハーネス設計にも対応します。物理的な試作を作る前に、3Dの経路と電線長を正確に決めて記録できると説明されています。
日本の窓口には変更がありました。ソリッドワークス・ジャパン株式会社は2024年7月1日にダッソー・システムズ株式会社へ吸収合併され、現存しません。
図研グループの電気CAD 2社
次は図研グループの2社です。同じグループでも、単独で動くものと汎用CADが必要なものに分かれます。
- E3.seriesは単独で動作し、ACAD-DENKIはAutoCADまたはBricsCADが必要になる
- ACAD-DENKIは、8製品で唯一JIS C 0617を規格番号つきで公式に明記している
- 両製品の公式な使い分け説明は確認できなかった
株式会社図研(E3.series)
E3.seriesは単独で動作する電気設計CADです。英語の公式ページでは、単一プラットフォームのソリューションと表現されています。
モジュールは4つに分かれます。回路図のE3.schematic、配線設計のE3.cable、制御盤レイアウトのE3.panel、油圧・空圧のE3.fluidです。
E3.panelは制御盤内のコンポーネント配置を2Dと3Dの両方で行え、オートルーティング機能も備えます。E3.cableはケーブル図とハーネス図の設計と文書化を担当します。
最新はE3.series 2027で、2026年9月8日に発表されました。ただし英語の製品ページは2026年版の記述のままで、更新が追いついていません。
図研アルファテック株式会社(ACAD-DENKI)
ACAD-DENKIは、AutoCADまたはBricsCAD上で動く電気・制御設計CADです。対応バージョンはBricsCADがV25とV26、AutoCADが2025と2026になります。
規格対応の記載がこの8製品で最も具体的です。JIS C0617とJSIA118、新旧のJISシンボルサンプルを提供すると公式に明記されています。
盤図の機能も持ちます。中心線や銘板入力、銘板表の作成、補助線ツール、DXF書き出しに対応し、加工機への出力まで視野に入れた構成です。
会社は1986年2月5日設立、資本金5,700万円、従業員50名です。ACAD-DENKIのほかにOctave BricsCADの販売とサポートも手がけています。
国内の独立系が手がける電気CAD 3社
最後は図研グループ以外の国内3社です。それぞれ成り立ちが違い、公開している情報の量にも差があります。
- ECAD DCXは回路図から盤面、ハーネスまでを1つでカバーする
- IJCAD Electricalは、8製品で唯一すべてのグレードの価格を公開している
- 進和電機は1981年に国内初とする電気設計専用CADを発売したと公表している
株式会社ECADソリューションズ(ECAD DCX)
ECAD DCXは単独で動作する電気設計CADです。AutoCADで作成したDXFとDWGのファイルにも対応します。
帳票の自動作成が充実しています。部品集計表、部品明細表、布線表、コネクタ表、端子台表、目次をワンクリックで作成できると公式に記載されています。
ハーネス設計にも対応します。結線図から製作図と自動帳票作成までをカバーし、ハーネス回路のエラーチェックやコネクタピンリストの自動作成も行えます。
規格の表記には注意が必要です。公式は新JISとしてJSIA118-1をベースにすると書いています。JSIA118-1は日本配電制御システム工業会の規格で、JIS C 0617そのものではありません。
インテリジャパン株式会社(IJCAD Electrical)
IJCAD Electricalは、AutoCAD互換CADであるIJCADの電気設計版です。IJCAD自体がCADなので、別の土台となるCADは必要ありません。
グレードはLTとPROの2つです。LTにはプロジェクト管理、回路と外形のシンボル、単線と複相の配線、線番と渡り線番、ケーブル定義、部品表作成が含まれます。
この8製品で唯一、価格をすべて公開しています。シングルの1年がLTで82,500円、PROで247,500円です。ネットワークの1年はLTで143,000円、PROで440,000円になります。いずれも税込の定価です。
ただし価格表にあるのは1か月と1年の期間ライセンスだけです。永続版の記載はないため、買い切りとは書けません。体験版は14日間の無料です。
進和電機株式会社(UnidrafX)
UnidrafXは、進和電機が2024年に販売を開始した電気設計CADです。製品ラインナップにはUnidraf GE、GL、GB、UD ViewerXもあります。
図面から使用部品を拾い出して集計する機能を備えます。外部端子と中継端子の自動作成にも対応し、部品レイアウトによる盤面の効率化も掲げています。
同社は1981年に国内初とする電気設計専用CADを発売したと公式の沿革で述べています。ただしこれは自社の表記で、第三者による検証はできません。
会社は1980年9月24日設立、創業は1972年です。CAD事業部のほかにIT事業部と制御配電事業部を持ち、受配電盤や制御盤の製作も行っています。
電気CADのJIS対応は公式表記を確認する
電気CADを選ぶとき、JIS対応は当然あるものと思われがちです。ところが公式に規格番号まで書いている製品は、ごくわずかでした。
- JIS C 0617を規格番号つきで公式に明記しているのはACAD-DENKIだけ
- ECAD DCXは新JISとしてJSIA118-1を挙げており、JIS C 0617とは別の規格になる
- 残る6製品は、公式の製品ページに規格番号の記載が確認できなかった
規格番号まで書いている製品
ACAD-DENKIは、JIS C0617とJSIA118の両方を公式に明記しています。新旧のJISシンボルサンプルを提供するという記述もあります。
ECAD DCXは新JISという呼び方でJSIA118-1を挙げ、電気用図記号を500種以上提供すると書いています。ただしJSIA118-1は日本配電制御システム工業会の規格です。
規格の記載がない製品
EPLAN Electric P8はIEC、NFPA、GOST、GBを挙げていますが、番号は書かれておらずJISの記載もありません。E3.seriesは日本語と英語のどちらの製品ページにも規格番号がありませんでした。
AutoCADのElectricalツールセット、SOLIDWORKS Electrical、IJCAD Electrical、UnidrafXも同様です。規格対応を前提に選ぶ場合は、必ず問い合わせで確認してください。
書いていないことと対応していないことは違う
規格番号の記載がないからといって、対応していないと決めつけることはできません。あくまで公式ページで確認できなかったという事実にとどまります。
とはいえ社内の設計基準に規格を明記している場合、公式に書かれていないものは説明の根拠にできません。この差は導入の検討で効いてきます。
電気CADのメーカーが想定している企業規模
同じ電気CADでも、導入の前提は会社ごとに違います。すでに使っている汎用CADがあるかどうかで、候補が変わります。
- AutoCADを使っているならElectricalツールセットとACAD-DENKIが候補になる
- 金額を事前に把握したいならIJCAD Electricalが唯一価格を公開している
- 盤面設計やハーネス設計まで含めるなら、対応範囲を製品ごとに確認する必要がある
すでに汎用CADがある会社
AutoCADが社内にあるなら、ElectricalツールセットはAutoCAD Plusへの切り替えで使えます。ACAD-DENKIもAutoCADまたはBricsCAD上で動くため、操作の土台を変えずに済みます。
逆に汎用CADを持っていないなら、単独で動く製品のほうが導入が単純です。E3.series、ECAD DCX、IJCAD Electricalがこれにあたります。
金額を先に知りたい会社
IJCAD Electricalは全グレードの定価を公開しています。1か月から試せるため、まず使ってみたい場合にも向きます。
残る7製品はすべて問い合わせが前提です。必要なグレードとライセンス形態を決めてから見積もりを取る流れになります。
盤面やハーネスまで扱う会社
盤面設計とハーネス設計の両方を公式に掲げているのはECAD DCXです。E3.seriesもE3.panelとE3.cableで対応します。
EPLANは本体ではなく別製品として分けています。Pro PanelとHarness proDが必要になるため、構成と費用が変わる点に注意してください。
電気CADを調べるときの注意点
最後に、調べる過程で引っかかりやすい点を整理します。この分野は社名とドメインの両方で誤りが混ざりやすくなっています。
- 製品名から連想したドメインが、まったく無関係の会社のサイトである場合がある
- 日本語の製品ページに情報がなく、英語ページを見る必要がある製品がある
- 公式サイト内で製品名の呼び方が揃っていない
ドメインから辿ると別の会社に着く
EPLANを調べるときに注意したいのがドメインです。eplan.co.jpは電気設計CADのEPLANとは無関係で、強アルカリ電解水を手がける株式会社Eプランが現に運営しています。
EPLAN日本法人の正しいドメインはeplanjapan.jpです。ただし企業情報とプレスリリースはblog.eplanjapan.co.jpという別ドメインにあり、会社概要の実データもそちら側にあります。
E3.seriesの旧ドメインも同様です。cim-team.comとe3series.comはzuken.comへ転送されるため、独立した公式サイトとしては存在しません。
日本語ページに情報がない
E3.seriesの日本語製品ページには、バージョン番号も対応規格も価格も体験版の記載もありません。英語ページには評価版とバージョン情報があります。
EPLANの日本語ページには、日本語サイトメンテナンス中につき英語サイトが表示されますという注記が残っています。システム要件のページが日本語化されていない状態です。
公式サイト内で呼び方が揃わない
AutoCADのページは、ElectricalツールセットがAutoCAD Plus 2027に含まれると書いています。ところが同じページのリリースノートでは、AutoCAD Electrical 2027という単体製品名が使われています。
見積もりを依頼する際は、AutoCAD PlusのElectricalツールセットという形で伝えるのが確実です。旧来の製品名だけで指定すると話が噛み合わないことがあります。
まとめ|電気CADメーカーの全体像
電気CADのメーカー別シェアは、無償で確認できる公的な数値がありません。上場しているのは図研だけで、同社もCAD全体の数値しか開示していません。
提供元の系譜には注意が必要です。E3.seriesは図研のドイツ子会社が開発しており、ECAD DCXは図研ではなく日東工業の100%子会社である株式会社ECADソリューションズの製品です。
JIS C 0617を規格番号つきで公式に明記しているのは、8製品のうちACAD-DENKIだけでした。ECAD DCXは新JISとしてJSIA118-1を挙げており、これは別の規格になります。
価格を公開しているのもIJCAD Electricalの1製品だけです。残る7製品は、必要なグレードと構成を決めてから見積もりを取る流れになります。
電気CAD(電気設計・電装設計)のおすすめ製品
IJCAD Electrical
システムメトリックス株式会社
税込価格を公開しているdwgベースの盤設計向け電気CAD
ACAD-DENKI
図研アルファテック株式会社
盤製造まで見据えた.dwgベースの電気・制御設計CAD
E3.series
株式会社図研
国産EDA大手の電気・電装設計CAD
EPLAN Electric P8
EPLAN株式会社
電装設計の標準化・自動化に強い電気CAD
UnidrafX
進和電機株式会社
汎用CADに依存しない制御盤設計専用CADの最上位モデル
AutoCAD Electrical
オートデスク株式会社(Autodesk)
AutoCADベースの電気設計ツールセット
電気CAD(電気設計・電装設計)比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| IJCAD Electrical | システムメトリックス株式会社 | サブスクリプション | 税込価格を公開しているdwgベースの盤設計向け電気CAD | 詳細を見る | |
| ACAD-DENKI | 図研アルファテック株式会社 | 要見積もり | 盤製造まで見据えた.dwgベースの電気・制御設計CAD | 詳細を見る | |
| E3.series | 株式会社図研 | 要見積もり | 国産EDA大手の電気・電装設計CAD | 詳細を見る | |
| EPLAN Electric P8 | EPLAN株式会社 | 要見積もり | 電装設計の標準化・自動化に強い電気CAD | 詳細を見る | |
| UnidrafX | 進和電機株式会社 | 要見積もり | 汎用CADに依存しない制御盤設計専用CADの最上位モデル | 詳細を見る | |
| AutoCAD Electrical | オートデスク株式会社(Autodesk) | サブスクリプション | AutoCADベースの電気設計ツールセット | 詳細を見る | |
| SOLIDWORKS Electrical | ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes) | 要見積もり | 3D CADと連携する電気設計CAD | 詳細を見る | |
| ECAD DCX | 株式会社ECADソリューションズ | 要見積もり | 国内で定着した電気・盤・ハーネス設計CAD | 詳細を見る |
よくある質問
Q電気CADの主要メーカーはどこですか?
海外発がEPLAN株式会社(EPLAN Electric P8)、Autodesk, Inc.(ElectricalツールセットはAutoCAD Plusに同梱)、Dassault Systèmes(SOLIDWORKS Electrical)の3社です。図研グループが株式会社図研(E3.series)と図研アルファテック株式会社(ACAD-DENKI)の2社になります。ほかに株式会社ECADソリューションズ(ECAD DCX)、インテリジャパン株式会社(IJCAD Electrical)、進和電機株式会社(UnidrafX)です。
QE3.seriesは国産の電気CADですか?
提供元は日本の株式会社図研ですが、開発はドイツで行われています。出自はドイツのCIM-TEAM社で、図研の公式沿革に2006年5月に買収したと記載されています。現在の開発元法人はZuken E3 GmbHで、所在地はドイツ・ノイウルムです。2025年8月22日のプレスリリースでも、開発チームをノイウルムの新拠点へ移転すると発表されています。そのため「国産CAD」という書き方は実態と合いません。
QECAD DCXは図研の製品ですか?
違います。提供元は株式会社ECADソリューションズで、日東工業株式会社の100%子会社です。図研との資本関係はなく、図研の国内グループ会社一覧にも掲載されていません。沿革は1983年設立の株式会社ワコムに遡り、そのCAD事業を2017年12月に会社分割して同日に日東工業が株式を100%譲り受けました。なお図研グループが持つ電気CADは、E3.seriesと図研アルファテックのACAD-DENKIの2つです。
Q電気CADはJIS C 0617に対応していますか?
公式に規格番号まで明記しているのはACAD-DENKIだけです。「JIS C0617、JSIA118、新/旧JISシンボルサンプル等を提供」と記載されています。ECAD DCXは「新JIS(JSIA118-1)をベースに」と書いていますが、JSIA118-1は日本配電制御システム工業会の規格でJIS C 0617そのものではありません。EPLAN、AutoCADのElectricalツールセット、E3.series、SOLIDWORKS Electrical、IJCAD Electrical、UnidrafXは規格番号の記載が確認できませんでした。
Q電気CADの価格は公式に分かりますか?
主要8製品のうち公開しているのはIJCAD Electricalだけです。定価・税込でシングルの1年がLT 82,500円、PRO 247,500円、ネットワークの1年がLT 143,000円、PRO 440,000円などと全グレードが掲載されています。ただし価格表にあるのは1か月と1年の期間ライセンスのみで永続版の記載はありません。体験版は14日間の無料です。残る7製品はすべて問い合わせが前提になります。
