おすすめのOPCサーバーを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!
OPCサーバーの主要20製品を、対応ドライバ、OPC UAとセキュリティ、性能と冗長化、転送機能、ライセンス体系の5項目で比較。価格の公開状況と費用の内訳、企業の特徴ごとの選定ポイントまで解説します。

OPCサーバーは、メーカーごとに通信方式が異なるPLCや設備のデータを、OPC UAやOPC Classicという共通の規格で上位システムへ渡すソフトウェアです。この記事では、製品ページのある主要20製品を同じ評価軸で並べました。基礎知識から選び方、費用の考え方までを整理します。
国内メーカーのPLCが混在する工場なら:たけびし デバイスエクスプローラ OPCサーバーやロボティクスウェア FA-Server6が候補
欧米メーカーのPLCも含めて、MQTTやデータベースへ送るなら:Kepware ServerやSofting dataFEED OPC Suite Extendedが候補
PCを置かずに、PLCへOPC UAを足すなら:三菱電機 MELSEC iQ-R OPC UAサーバユニット RD81OPC96や三菱電機 MELSEC iQ-F OPC UAユニット FX5-OPCが候補
特定メーカーの制御システムから外部へ渡すなら:横河電機 ExaopcやFactoryTalk Linx Gatewayが候補
OPC UAの設備データを基幹システムへつなぐなら:OPC Routerやたけびし OPC Spiderが候補
OPCサーバーは、つなぐPLCのメーカーと、上位システムへの渡し方を最初に確認すると比べやすくなります。基礎から知りたい方はOPCサーバーとはの記事、製品全体はOPCサーバーのカテゴリページもご覧ください。
この記事でわかること
OPCサーバーの基礎知識
OPCサーバーは、PLCや設備のデータを共通の規格で上位システムに渡す窓口です。PLCごとの通信方式の違いを、ここで吸収します。まず仕組みと種類、規格の違いを押さえましょう。
PLCごとの通信方式を共通の規格にそろえる仕組み
OPCサーバーは、PLCごとの通信ドライバを持つソフトウェアです。三菱電機やオムロンなど、メーカーの違うPLCから値を読み書きできます。
SCADAやMES、データ分析システムは、OPCの規格だけに対応すれば足りる構成です。PLCを入れ替えても、上位側の設定を大きく変えずに済む場合があります。
通信サーバー型・PLC組込み型・連携ミドルウェア型
多数のPLCをドライバで束ねる、通信サーバー型が基本の形です。PLCのユニットとして組み込む型は、PCを置かずにOPC UAサーバーを用意できます。
設備データを基幹システムやデータベースへ渡す、連携ミドルウェアもあります。この型はPLCと直接通信せず、別のOPC UAサーバーが必要です。
OPC UAとOPC Classicの違い
OPC Classicは、DAやA&E、HDAなどの規格群です。別のPCからOPCで接続する場合に、DCOMの設定が要る製品があります。
OPC UAは、署名や暗号化、証明書による認証を備えた新しい規格です。古い環境から移行するなら、ClassicとUAのどちらに対応した製品かを見分けましょう。
編集部メモ:最初の条件は、OPC UAへの対応だけではありません。つなぎたいPLCのメーカーに対応しているかも確認します。規格に対応していても、PLCのドライバがなければ値を取得できません。
OPCサーバーの基本的な選び方
OPCサーバーを選ぶ際には、PLCのメーカーと上位への渡し方を先に整理することが重要です。この2点が合わない製品は、他の機能が充実していても使えません。次の4つの観点で整理しましょう。
対応するPLCメーカーとドライバを確認する
最初に確認したいのは、つなぎたいPLCのメーカーと機種です。1つの製品で多数のメーカーに対応するものと、特定メーカー専用のものがあります。
専用品は、そのメーカーの機器と組み合わせやすい製品です。ただし、他社のPLCが混在するラインには向きません。国内メーカーへの対応は、製品ごとに差があります。
OPC UAの対応とセキュリティを見る
OPC UAに対応するかを確かめます。OPC Classicだけに対応する製品もあるためです。UA対応の製品では、暗号化や認証の方式を見ましょう。
使えるセキュリティポリシーが、ファームウェアや設定ツールの版で変わる製品もあります。導入時には、対象の版を確認してください。
タグ数・性能と冗長化を確かめる
扱えるタグ数や同時セッション数は、製品ごとに異なります。小型のユニットは、同時セッションが少ない場合があります。データの更新周期もあわせて確認しましょう。
24時間稼働の設備では、二重化に対応するかも判断材料です。上位との窓口が止まると、データ収集全体に影響が及びます。
上位システムへの転送機能を決める
SCADAやMESへ渡すだけなのか、MQTTやREST、データベースへも送るのかを決めます。転送機能は、本体に含まれる製品と、別製品や上位エディションで提供する製品があります。
通信が途切れた間のデータを保持する機能も、製品で異なる部分です。欠測を避けたい工程では、確認が欠かせません。
OPCサーバーの比較項目
OPCサーバーは、同じ名前でも仕様の軸が複数あります。ここでは、比較表を作るときに見る5つの項目を整理しました。製品ごとの違いは、後半の比較表と詳細の章で確認できます。
比較項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
対応ドライバ・PLCメーカー | つなぎたいPLCのメーカーと機種に、ドライバがあるか |
OPC UA対応とセキュリティ | OPC UAの対応範囲と、暗号化・認証の方式 |
タグ数・性能と冗長化 | 扱えるタグ数、同時セッション数、更新周期、二重化の可否 |
転送機能 | MQTT、REST、データベース、クラウドへ送れるか |
ライセンス体系と価格の公開 | ドライバ単位かタグ数単位か、価格が公開されているか |
対応ドライバ・PLCメーカー
つなげるPLCの範囲を示す項目です。多数のメーカーに対応する製品と、特定メーカー専用の製品に分かれます。
対応機種の一覧は、製品ページや資料で確かめましょう。通信方式ごとにドライバを分けて販売する製品もある点も、見ておく必要があります。
OPC UA対応とセキュリティ
OPC UAに対応するかと、その範囲を示す項目です。現在値を扱うData Accessのほか、履歴や警報の規格に対応する製品もあります。
暗号化のポリシーや、ユーザー証明書による認証も確認の対象です。
タグ数・性能と冗長化
扱えるタグ数や同時セッション数、データの更新周期を示す項目です。大規模な収集には、数値の確認が欠かせません。
二重化や、通信断の間のデータ保持に対応するかも、ここで見ます。
転送機能
OPC以外の渡し方を示す項目です。MQTTやREST、データベースへの書き込み、クラウドへの送信が含まれます。
機能を標準で持つ製品と、別製品や上位エディションで提供する製品があります。MQTTのTLS対応など、セキュリティの更新状況も確認の対象です。
ライセンス体系と価格の公開
費用の見通しを示す項目です。ドライバ1本ごとの価格、エディション別の買い切りやサブスクリプション、見積もり制があります。
価格が公開されている製品は、予算を立てやすくなります。公開がない製品は、構成を固めたうえで問い合わせましょう。
自社に合ったOPCサーバーの選定ポイント
前の章の比較項目を、自社の状況に当てはめて考えます。どの項目を優先するかは、PLCの構成や体制によって変わります。企業の特徴ごとに、見るべき視点を示しました。
国内メーカーのPLCが混在している工場
三菱電機やオムロンなどのPLCが混ざる工場では、国内メーカーへの対応を真っ先に確かめましょう。1つの製品で集約できるかが、運用の手間を左右します。
製品ごとに、対応メーカーの範囲は異なります。海外製品は、国内メーカーのPLCへの対応が限られる場合があるため、注意が必要です。
欧米メーカーのPLCや上位連携が中心の工場
SiemensやAllen-BradleyのPLCが多い工場では、それらに対応した製品が候補です。MQTTやデータベースへ転送するなら、転送機能を持つ製品を見ます。
一方で、日本語の資料が少ない製品もあります。技術資料の言語は、事前に確認しておきましょう。
特定メーカーの制御システムで統一している工場
CENTUMやS7、TwinCATなどで統一しているなら、そのメーカーの純正品が候補です。エンジニアリング環境を共通にできます。
その代わり、他社のPLCやDCSは扱えません。将来メーカーが混在する可能性があるなら、汎用の製品とも比べておくとよいでしょう。
専任のIT担当がいない小規模な工場
費用と設定の手間を優先して確認します。金額を公開している製品なら、予算を立ててから比較できます。PLCに増設するユニットなら、PCの用意は不要です。
ただし、同時セッションや更新周期に制限があるユニットもあります。収集する量を見積もってから選びましょう。
複数拠点のデータを集約したい企業
拠点ごとの構成を遠隔で管理できるか、同じ構成を複数の拠点へ配置できるかを見ます。コンテナで動く製品や、エッジの基盤として作られた製品が該当するでしょう。
OPCサーバーの機能だけが必要な場合、基盤型の製品は機能が過剰になる場合があります。
OPCサーバーの費用相場
OPCサーバーの費用は、ライセンスの種類や対応ドライバの数、上位への転送機能によって変わります。製品ページのある20製品のうち、公式ページで金額を確認できたのは6製品です。残る14製品は、問い合わせで確認します。
費用の内訳 | 費用を左右する要因 | 公開されている目安(2026年時点) |
|---|---|---|
PC用ソフトのライセンス | エディション、ドライバの本数、買い切りかサブスクリプションか | エディション別の買い切りが90,000円〜240,000円、1年のサブスクリプションが44,000円〜118,000円(いずれも税別、1製品の標準価格)。通信ドライバ1本が68,000円または78,000円(税別、別の1製品)。税別100,000円の製品が1つ |
PLCに組み込むユニット | 対応するPLCのシリーズ | 標準価格が87,000円と253,000円の製品がある(いずれも税の表記なし) |
連携ミドルウェアとアダプタ | 接続先の種類、アダプタの追加 | 買い切り2,000,000円、サブスクリプション1,000,000円/年(税別、1製品)。追加アダプタは買い切り500,000円から |
転送機能のオプション | MQTTやHTTP、データベースを使うか | 上位エディションに限られる製品がある。単独の金額は公開なし |
保守・サポート | 年額の保守費用の有無、更新の頻度 | 買い切りの1製品は、初年度からライセンス価格の20%のサポート費用が必要。ほかは公開なし |
総額は、ライセンス単価よりも、接続するPLCの種類と転送機能で大きく変わります。ドライバを1本ずつ買う製品では、本数分を足した金額で比べましょう。費用の見方はOPCサーバーの費用相場の記事も参考にしてください。
【比較表】OPCサーバーのランキング
製品データとして数値化できる4項目を、製造業適合性スコアで横並びにしました。生産管理・設備保全・多拠点対応・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点は残りの評価軸の順に比べました。
順位 | 製品 | 提供元 | 生産管理 | 設備保全 | 多拠点対応 | 中小適合 | 価格の目安(2026年時点) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 株式会社たけびし | 4 | 4 | 3 | 5 | 買い切り90,000円〜240,000円、1年のサブスクリプション44,000円〜118,000円(税別、エディション別の標準価格) | |
2 | 株式会社ロボティクスウェア | 4 | 3 | 2 | 5 | 100,000円(税別) | |
3 | Moxa Japan合同会社 | 3 | 3 | 3 | 4 | 公式ページに金額なし(見積依頼または販売代理店から購入) | |
4 | 株式会社たけびし | 3 | 3 | 2 | 4 | 1本あたり68,000円または78,000円(税別、通信方式別) | |
5 | 三菱電機株式会社 | 3 | 3 | 2 | 4 | 標準価格87,000円(税の表記なし) | |
6 | 株式会社デンソーウェーブ | 4 | 4 | 3 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
7 | Softing Industrial Automation GmbH - 日本取扱い 株式会社シェルパ | 4 | 3 | 4 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
8 | 三菱電機株式会社 | 4 | 3 | 3 | 3 | 標準価格253,000円(税の表記なし) | |
9 | AVEVA Group Limited(Schneider Electric傘下) | 3 | 4 | 4 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
10 | ベッコフオートメーション株式会社 | 3 | 4 | 3 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
11 | Softing Industrial Automation GmbH - 日本取扱い 株式会社シェルパ | 3 | 3 | 4 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
12 | 株式会社マイクロネット | 3 | 2 | 2 | 3 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
13 | Velotic | 4 | 4 | 5 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
14 | リトマス・オートメーション・ジャパン株式会社 | 4 | 4 | 5 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
15 | ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社 | 4 | 4 | 3 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
16 | inray Industriesoftware GmbH - 日本取扱い 株式会社関東エルエンジニアリング | 4 | 3 | 4 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
17 | シーメンス株式会社 | 4 | 3 | 3 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
18 | 株式会社たけびし | 4 | 2 | 4 | 2 | 買い切り2,000,000円、サブスクリプション1,000,000円/年(税別) | |
19 | Velotic | 3 | 3 | 5 | 2 | 公式ページに金額なし(要問い合わせ) | |
20 | 横河電機株式会社 | 4 | 4 | 3 | 1 | 公式ページに金額なし(見積の相談) |
OPCサーバーの主要製品の詳細
ここからは表に挙げた20製品を、順位の並びのまま見ていきます。強みだけでなく、向かないケースもあわせて示しました。自社のPLCのメーカーと、上位システムへの渡し方に照らして読み進めてください。
たけびし デバイスエクスプローラ OPCサーバー
100メーカー・400シリーズの制御機器に対応する、国産のOPC UAサーバーです。ホットコンフィグレーションにより、通信設定の変更でも停止を伴いません。
買い切りとサブスクリプションの税別価格を、エディションごとに公開しています。MQTT・HTTP連携などはプロフェッショナル(買い切り税別240,000円)に限られます。接続台数やタグ数の上限は、資料での確認が必要です。
ロボティクスウェア FA-Server6
約100機種のPLCに対応する国産のOPCサーバーで、税別100,000円と公開されています。ロギングや日報などの集計、メール送信も持っています。構成は、単体・クライアントサーバー・二重化から選べる製品です。
OPCの規格はDA1.0/2.0で、OPC UAサーバーとしては使えません。別のPCからOPCで接続するには、DCOMの設定が必要です。
Moxa MX-AOPC UA Suite
MoxaのI/OやModbus機器のデータを、プッシュ型でOPC UAへ集めるソフトウェアです。ネットワーク障害のあとは、SDカードからデータを自動補完できる仕組みです。
Server・Viewer・Loggerがそろう製品群で、データベースへの蓄積まで行えます。収集できるのはModbusとMoxa AOPCに限られます。PLCメーカー独自の通信方式には、対応していません。
たけびし DAサーバー
Wonderware環境で、国内メーカーのPLCに専用ドライバでつなぐ製品です。対象はMELSEC・SYSMAC・FA-M3・HIDICです。GUIを持たないサービスとして動き、SMCでまとめて設定できます。
1本ごとの税別価格が公開され、必要な通信方式だけを選んで買えます。Wonderware専用のため、ほかのSCADAやMESが中心の環境には向きません。メーカーの違うPLCをつなぐには、本数分の購入が要ります。
三菱電機 MELSEC iQ-F OPC UAユニット FX5-OPC
MELSEC iQ-FのFX5Uに増設し、PCなしでOPC UAサーバーを用意するユニットです。標準価格87,000円(税の表記なし)が公開され、小規模な設備から試せます。
対応CPUはFX5UとFX5UCで、FX5UJとFX5Sでは使えません。同時セッションは最大4で、多数の上位システムから同時に読む用途には向きません。
デンソーウェーブ IoT Data Share
PLCに加え、ロボットやNCなど270以上の接続先からデータを集められるソフトです。稼働中の設備のプログラムを変えずに、ポーリングで収集を追加できます。
OPC UA・OPC DAのサーバー機能は、Professional版にだけ含まれます。一部の接続先には、機器メーカーなどの別ライセンスが必要です。
Softing dataFEED OPC Suite Extended
OPC UAとClassicの変換、MQTT・REST、データベース連携を1本で扱う製品です。Store and Forwardにより、通信断の間もデータを失いにくくなっています。
OPC UAのセキュリティポリシーは、AES256_SHA256などを選べる製品です。動作OSはWindowsのみで、国内メーカーのPLCへの対応は限られます。ライセンスは1台ごとで、72時間の試用版が用意されています。
三菱電機 MELSEC iQ-R OPC UAサーバユニット RD81OPC96
MELSEC iQ-Rのベースユニットに装着し、PCなしでOPC UAサーバーを置けるユニットです。情報モデルモードなら、最大50,000ノードを扱えます。
最大15セッションに対応します。暗号化や証明書認証の方式も選べる製品です。使えるポリシーは、ファームウェアなどの版で異なります。他社のPLCでは使えません。
AVEVA Communication Drivers
OPC UA・OPC DA・MQTTに加え、DNP3やModbusも1つの基盤で扱う製品です。Auto-Buildは、LogixやS7の接続設定を自動生成する機能です。
Auto-Buildは、AVEVAのアプリケーションサーバー向けの機能にあたります。他社の上位システムでは効果が限られる点が弱みです。通常のライセンス価格は、公開されていません。
Beckhoff TwinCAT 3 OPC UA
TwinCATのPLC変数をOPC UAで公開する製品です。サーバー・クライアント・ゲートウェイがそろい、ノード単位でアクセス権を設定できます。
動作環境は、Windows、TwinCAT/BSD、Beckhoff RT Linux、Armです。TwinCAT 3のランタイムが必要で、他社のPLCのデータは扱えません。製品ページは英語が中心です。
Softing uaGateシリーズ
PLCの横にDINレールで取り付け、OPC UAサーバーとMQTTを足せる小型ゲートウェイです。OT側とIT側のポートを分け、TLSと証明書認証に対応します。
対応はSiemens S7系とModbus TCP機器などです。国内メーカーのPLC向けの機種はありません。Softingは同機の機能を新しいSDEX Suiteに統合したと案内しています。今後の位置づけは確認が必要です。
マイクロネット mnOPC UA
INtimeやINplcのデータを、設定ツールだけでOPC UAに公開するサーバーです。最大100セッション・10,000タグを扱え、更新周期は50msから選べます。
OPC UAはData Accessのみの対応です。Alarm&EventsとHistorical Accessは、今後の対応予定とされています。外部PLCとの通信も順次提供予定です。
Kepware Server
旧KEPServerEXにあたる、Windows向けの通信サーバーです。多数のPLCドライバをOPC UAとMQTTへ束ねます。OPC ClassicやDDEなど、古いインターフェースも持ちます。
IoT Gatewayは別の機能で、7.1では32bitのJava 21実行環境が必要です。公式ページに価格の掲載はなく、問い合わせが要ります。Linuxのコンテナで動かすなら、別製品のKepware Edgeが対象です。
Litmus Edge
約146種のドライバで設備に接続し、データの収集から配信までを1つで行うエッジのデータ基盤です。上位への渡し方は、OPC UAサーバーやメッセージブローカー、REST APIなど複数です。
OPCサーバー単体の製品ではないため、その機能だけが必要な場合は過剰になります。技術ドキュメントは英語での提供です。
FactoryTalk Linx Gateway
Allen-Bradleyのコントローラのデータを、他社のOPCクライアントへ渡す製品です。FactoryTalk製品とも共存でき、冗長コントローラにも対応しています。OPC UAのエンドポイントは、署名と暗号化に対応した形式です。
つなげるのはLogix 5000・PLC-5・SLC 500・Micro800などに限られます。日本語の製品ページは版が古く、詳細は英語の資料での確認が必要です。
OPC Router
OPC UAから基幹システムやデータベース、プリンターまでをつなぐミドルウェアです。プラグインを使って、1つのフローで組めるのが特徴です。フロー数とデータ転送量に制限がないライセンスがあります。
Windows ServerのほかDockerでも動作します。PLCとの通信はOPC UAなどが想定です。PLC独自の通信方式のプラグインは、ドキュメントの一覧にありません。価格は公開されていません。
Siemens SIMATIC NET PC Software
S7シリーズのデータを、PC上のOPC UAサーバーで上位へ渡す製品です。S7-1500・S7-1200の最適化データブロックを、シンボルのまま扱えます。
つなげるのはSIMATIC S7などシーメンスの機器に限られます。インストール直後はOPCサーバーとプロトコルがすべて無効です。使う機能ごとに、有効化と構成が要ります。
たけびし OPC Spider
OPC UAで集めた設備データを、ノーコードで基幹システムやデータベースへつなぐ連携ソフトです。アイコンを並べて連携を作り、作ったスクリプトを仕様書として出力できます。
PLCと直接通信する製品ではなく、OPC UAサーバーが別に必要です。買い切り税別2,000,000円に加え、初年度から年20%のサポート費用がかかります。SAPなどのアダプタは別売です。
Kepware Edge
Linuxのコンテナで動き、設備の近くでOPC UAサーバーを立てられる通信サーバーです。Kepware+ Managerから、構成や監査ログを遠隔で扱えます。
x86-64のLinuxでしか動かず、Armには載せられません。対応ドライバはEthernet系の主要PLCなどに限られ、Windows版より少なくなります。シリアル接続の古いPLCが多い現場には向きません。
横河電機 Exaopc
CENTUMのデータを、OPCやOPC UAで外部へ渡すDCS用のOPCサーバーです。OPC Classicの各規格に加え、R3.82でOPC UA(DA・A&C)にも対応しました。
二重化構成とPC冗長化プラットフォームに対応します。対象は横河電機のCENTUMに限られ、他社のPLCのデータは扱えません。価格は公開されておらず、見積もりの相談になります。
OPCサーバーの無料・有料でできることの違い
20製品のうち、無償での継続利用を公式に明記する製品は確認できませんでした。試用版やデモモードで動作を確かめられる製品はあります。どこまでを試せて、どこから購入や見積もりが必要かを整理しました。
できること | 試用や追加ライセンスなしで確かめられる範囲 | ライセンスの購入や見積もりが必要な範囲 |
|---|---|---|
動作の確認 | 72時間の試用版を用意する製品、ライセンスなしで2時間のデモモードで動く製品がある | 本番での継続利用には、ランタイムなどのライセンスが必要 |
小規模な利用 | 32タグ以下のエッジアプリケーションは追加ライセンスなしで使える製品がある | それを超える規模や、通常のライセンスの価格は公開なし |
転送・履歴などの上位機能 | 下位のエディションでは使えない機能がある | MQTT・HTTP連携や履歴・警報の機能は、上位のエディションに限られる製品がある |
保守・サポート | 製品ごとに異なる | 買い切りでは年額の保守費用がかかる製品がある。ほかは公開なし |
試用版で確かめられるのは、主に接続と動作です。本番で必要な機能がどのエディションに含まれるかは、購入前に確認しましょう。
まとめ
OPCサーバーの比較は、5つの項目で整理すると進めやすくなります。対応ドライバ、OPC UA、性能と冗長化、転送機能、ライセンス体系の5つです。
まず、つなぐPLCのメーカーと、上位システムへの渡し方を書き出しましょう。次に、エディションやオプションを含めた総額で見積もりを比べます。公式ページで金額を確認できたのは20製品のうち6製品で、多くは問い合わせが必要です。製品はOPCサーバーのカテゴリページで比較できます。選定の進め方はOPCサーバーの選び方の記事をご覧ください。メーカー別の傾向はOPCサーバーのメーカーの記事で整理しています。
OPCサーバーのおすすめ製品
たけびし デバイスエクスプローラ OPCサーバー
株式会社たけびし
100メーカーの制御機器に対応
Litmus Edge
リトマス・オートメーション・ジャパン株式会社
約146種のドライバで設備データを集めるエッジのデータ基盤
Kepware Server
Velotic
多数のPLCドライバをOPC UA・MQTTへ束ねる通信サーバー
ロボティクスウェア FA-Server6
株式会社ロボティクスウェア
約100機種のPLCに対応する国産OPCサーバー
Softing dataFEED OPC Suite Extended
Softing Industrial Automation GmbH - 日本取扱い 株式会社シェルパ
OPC UA・MQTT連携のOPCミドルウェア
デンソーウェーブ IoT Data Share
株式会社デンソーウェーブ
270以上の接続先からデータを集めるソフト
OPCサーバー比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| たけびし デバイスエクスプローラ OPCサーバー | 株式会社たけびし | オンプレミス | 100メーカーの制御機器に対応 | 詳細を見る | |
| Litmus Edge | リトマス・オートメーション・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 約146種のドライバで設備データを集めるエッジのデータ基盤 | 詳細を見る | |
| Kepware Server | Velotic | 要見積もり | 多数のPLCドライバをOPC UA・MQTTへ束ねる通信サーバー | 詳細を見る | |
| ロボティクスウェア FA-Server6 | 株式会社ロボティクスウェア | オンプレミス | 約100機種のPLCに対応する国産OPCサーバー | 詳細を見る | |
| Softing dataFEED OPC Suite Extended | Softing Industrial Automation GmbH - 日本取扱い 株式会社シェルパ | 要見積もり | OPC UA・MQTT連携のOPCミドルウェア | 詳細を見る | |
| デンソーウェーブ IoT Data Share | 株式会社デンソーウェーブ | 要見積もり | 270以上の接続先からデータを集めるソフト | 詳細を見る | |
| AVEVA Communication Drivers | AVEVA Group Limited(Schneider Electric傘下) | 要見積もり | OPC UA・MQTTに対応した通信ドライバ基盤 | 詳細を見る | |
| OPC Router | inray Industriesoftware GmbH - 日本取扱い 株式会社関東エルエンジニアリング | 要見積もり | OPC UA・MQTT・SAPをフロー画面でつなぐデータ連携ミドルウェア | 詳細を見る | |
| FactoryTalk Linx Gateway | ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社 | 要見積もり | Logix 5000のデータを外部のOPCクライアントへ | 詳細を見る | |
| Moxa MX-AOPC UA Suite | Moxa Japan合同会社 | 要見積もり | Modbus機器とMoxaのI/OのデータをOPC UAへ集める | 詳細を見る | |
| 三菱電機 MELSEC iQ-R OPC UAサーバユニット RD81OPC96 | 三菱電機株式会社 | オンプレミス | PCなしでOPC UA | 詳細を見る | |
| Softing uaGateシリーズ | Softing Industrial Automation GmbH - 日本取扱い 株式会社シェルパ | 要見積もり | PLCの横に置きOPC UAとMQTTを足す小型ゲートウェイ | 詳細を見る | |
| Kepware Edge | Velotic | 要見積もり | 設備の近くでOPC UAサーバーを立てられる通信サーバー | 詳細を見る | |
| Beckhoff TwinCAT 3 OPC UA | ベッコフオートメーション株式会社 | 要見積もり | TwinCATのPLC変数をOPC UAで公開する3点セット | 詳細を見る | |
| たけびし OPC Spider | 株式会社たけびし | オンプレミス | 設備データをノーコードで基幹システムへつなぐ | 詳細を見る | |
| たけびし DAサーバー | 株式会社たけびし | オンプレミス | Wonderware環境向けにMELSECなどとつなぐ通信ドライバ | 詳細を見る | |
| 三菱電機 MELSEC iQ-F OPC UAユニット FX5-OPC | 三菱電機株式会社 | オンプレミス | FX5Uに増設しOPC UAで公開 | 詳細を見る | |
| 横河電機 Exaopc | 横河電機株式会社 | 要見積もり | CENTUMのデータを外部へ渡す二重化対応のDCS用OPCサーバー | 詳細を見る | |
| Siemens SIMATIC NET PC Software | シーメンス株式会社 | 要見積もり | S7のデータをOPC UAサーバーで上位へ | 詳細を見る | |
| マイクロネット mnOPC UA | 株式会社マイクロネット | 要見積もり | INtimeやINplcのデータをOPC UAで公開するサーバー | 詳細を見る |
よくある質問
QOPCサーバーを選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?
つなぎたいPLCのメーカーと機種に、ドライバが対応しているかを確認します。次に、上位システムへOPC UAとOPC Classicのどちらで渡すか、MQTTやデータベースへの転送が必要かを決めてください。
QOPCサーバーの価格は、どのくらいを見込めばよいですか?
製品ページのある20製品のうち、2026年時点で公式ページに金額を確認できたのは6製品です。エディションやドライバの本数、転送機能の有無で総額が変わるため、構成を固めて問い合わせる必要があります。
QOPCサーバーにPCは必ず必要ですか?
必須ではありません。MELSEC iQ-RやiQ-FのPLCに装着するOPC UAユニットのように、PCを置かずにOPC UAサーバーを用意できる製品があります。ただし、対応するPLCのシリーズや同時セッション数に制限があります。
QOPC ClassicからOPC UAへ移行するとき、何に注意すればよいですか?
製品がOPC UAに対応しているかを確認します。OPC ClassicのDAのみに対応する製品もあるためです。UA対応の製品では、暗号化や認証の方式、履歴や警報の規格に対応しているかも確かめてください。
