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用語解説#画像処理装置#ビジョンセンサ#マシンビジョン

画像処理装置とは?ビジョンセンサとマシンビジョンの違いや仕組み、できること、選び方までをわかりやすく解説!

画像処理装置(ビジョンセンサ・マシンビジョン)とは、カメラの画像から有無・位置・寸法・キズ・文字を判定し、結果をPLCやロボットへ出力する装置です。仕組みと種類、メリット・デメリット、主な機能、活用場面、費用の目安、両者の違いを整理しました。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
画像処理装置とは?ビジョンセンサとマシンビジョンの違いや仕組み、できること、選び方までをわかりやすく解説!

画像処理装置(ビジョンセンサ・マシンビジョン)とは、カメラで撮影した画像を処理し、製品の有無や位置、寸法、キズ、文字などを判定して、結果をPLCやロボットへ出力する装置です。カメラと処理部が一体のビジョンセンサと、複数のカメラをつなぐコントローラー型があります。この記事では、仕組みからメリット・デメリット、主な機能、活用場面、費用相場、ビジョンセンサとマシンビジョンの違い、向いている企業までを整理しました。

  • 役割:画像から良否や位置を判定し、結果をPLCやロボットへ渡す
  • 形態:カメラと処理部が一体のビジョンセンサと、カメラを別に接続するコントローラー型に分かれる
  • 設定:検査ツールを選んで条件を決める方式が基本で、AIで判定する機種もある
  • 費用の目安:2026年時点で、本記事で扱う20製品のうち価格を公開するのは一部にとどまる

選定では、検査したい内容と、つなぎたいカメラの台数を先に整理します。そのうえで、PLCやロボットとの通信方式を確認しましょう。


この記事でわかること

01

画像処理装置とは

画像処理装置は、カメラの目と判定の頭脳を、製造ラインに持ち込む装置です。ここでは、定義と呼び名、判定結果を出すまでの流れ、形態の分かれ方を順に押さえます。

画像処理装置の定義と、ビジョンセンサという呼び名

画像処理装置は、カメラで撮った画像を解析し、判定の結果を外部の機器へ出力する装置です。製品や部品の有無、位置、寸法、キズ、汚れ、印字などを調べる用途が中心です。

カメラと処理部が一体の製品は、ビジョンセンサやスマートカメラと呼ばれます。カメラを別につなぐ製品は、画像処理システムやビジョンコントローラーなどの名で販売されています。本記事では、これらをまとめて画像処理装置と表記する方針です。

画像から判定結果を出すまでの仕組み

流れは、撮像、処理、判定、出力の順です。まずセンサが対象物を撮影し、照明で見え方をそろえます。次に処理部が検査ツールで画像を解析し、良否や位置を割り出します。

結果はPLCやロボットへ渡る流れです。例えばifm O2Uは、PROFINETやEtherNet/IP、IO-Linkに対応します。ロボットの座標系で位置を送る使い方もできます。

一体型のビジョンセンサとコントローラー型の分かれ方

ビジョンセンサは、カメラ、レンズ、照明、処理部を1台にまとめた形です。オムロン FHV7シリーズやBanner iVuシリーズが該当し、設置のしやすさに利点があります。

コントローラー型は、処理部とカメラを分けて組み合わせる形です。キーエンス XG-Xシリーズは、高画素やラインスキャン、3Dのカメラを複数台つなげます。

編集部メモ:製品名には「ビジョンセンサ」「スマートカメラ」「画像処理システム」が混在しています。呼び名だけでは性能を判断しにくいため、カメラの台数と検査内容で形態を見分けるとよいでしょう。


02

画像処理装置のメリット

画像処理装置の利点は、検査や位置の判定を、機械が同じ基準で続けられる点にあります。製品の形態によって、利用者が感じる利点は異なります。

  • 判定の基準を設備の側にそろえられる
  • 画像の専門家がいなくても設定を始めやすい
  • 1台で複数の検査を兼ねられる
  • 検査画像を残して後から確かめやすい

判定の基準を設備の側にそろえられる

目視の検査は、担当者によって見る基準がぶれることがあります。画像処理装置なら、判定条件を装置に登録でき、誰が運用しても同じ基準で検査できる点が安心です。

検査の結果はPLCへ渡るため、不良品を排出する動作へそのままつなげられます。作業者は、判定の見張り役から解放され、段取りや改善に時間を回しやすくなるでしょう。

画像の専門家がいなくても設定を始めやすい

設定が難しいと、導入しても使いこなせません。近年の製品には、画面の案内に沿って進める設定方式が増えています。現場の担当者だけで立ち上げやすい点が魅力です。

キーエンス CV-Xシリーズは、検査内容から選ぶツールカタログで設定します。オプテックス・エフエー CVSE1-RAシリーズは3段階、30秒ほどでティーチングできます。

1台で複数の検査を兼ねられる

検査の種類ごとに機器を並べると、置き場所も配線も増えます。1台で複数の検査を兼ねられる製品なら、設備がすっきりし、保守する機器の数も減らせるでしょう。

Pepperl+Fuchs VOSシリーズは、検出、計測、コード、OCR、色の判定を1台で行えます。Zebra VS40シリーズは、コード読み取りと外観検査を1台でこなす構成を選べます。

検査画像を残して後から確かめやすい

不良の疑いが出たとき、当時の画像が残っていれば、原因を後から確かめられます。良品の画像まで保存しておくと、取引先への説明にも使いやすい点が利点です。

キーエンス VS-Gシリーズは、専用ストレージを標準搭載しています。良品を含む全数の検査画像を、長期間保存できます。パナソニック SVシリーズも、検査と並行してJPEG圧縮を行い、画像を出力する構成です。


03

画像処理装置のデメリット

画像処理装置には、導入前に確認したい制約があります。ただし、いずれも選定の順序や運用の工夫で対処できます。

  • 構成品の選定に手間がかかる
  • 機種によって検査できる内容が限られる
  • 通信方式や価格の確認が欠かせない

構成品の選定に手間がかかる

コントローラー型は、カメラ、レンズ、照明、モニタなどを別に選びます。XG-XシリーズやZebra 4Sightシリーズは、この組み合わせが前提です。一体型でも、FHV7シリーズのように型式が細かく分かれる製品があります。

対処は、検査したい対象物と環境を先に整理し、メーカーに相談することです。キーエンスの各シリーズは、公式に無料テスト機の貸し出しがあり、実機で試してから構成を決められます。

機種によって検査できる内容が限られる

用途を絞った製品は、扱いやすい反面、ほかの検査には使えません。GVS-OCRシリーズは印字検査専用で、キズや寸法の検査はできません。CVSE1-RAも、色と面積の判別が中心です。

解像度にも差があります。SICK InspectorP61xは1.2MPで、高解像度を要する検査には向きません。対処は、検査内容を書き出し、必要な画素数と機能を先に決めることです。

通信方式や価格の確認が欠かせない

PLCやロボットとの接続は、機種ごとに仕様が異なります。パナソニック SVシリーズは、産業用ネットワークとしてEtherNet/IPのみ記載があります。CVSE1-RAの出力は、NPN/PNPのオープンコレクタです。

価格を公開する製品は一部にとどまります。対処は、使うPLCの通信方式を先に確認し、候補の段階で見積もりを依頼しておくことです。


04

画像処理装置の主な機能

画像処理装置の機能は、大きく5つに分かれます。どの機能を標準で備え、どれをライセンスやオプションで足すかは、機種によって異なります。

  • 撮像と照明:カメラとレンズ、照明で対象物を撮影し、見え方をそろえる
  • 検査・計測ツール:有無、位置、寸法、色、コード、文字などを判定する
  • AIによる判定:学習させた画像をもとに、分類や異常検知を行う
  • PLC・ロボットとの通信:判定結果や位置の情報を、制御機器へ出力する
  • 設定・画像保存・遠隔監視:設定の作成や画像の保存、離れた場所からの確認を行う

撮像と照明

画像処理の最初の工程を担う機能です。対象物に光を当てて撮影し、検査しやすい画像を作ります。照明の色や当て方で、キズや印字の見え方が変わる点が重要です。

InspectorP61xは、明るさ、色、形を調整できる内蔵照明を備えます。Banner iVuは、赤、青、緑、白、赤外、UVのリング照明から選べます。

検査・計測ツール

撮影した画像から、有無、位置、寸法、色、コード、文字を判定する機能です。検査ごとにツールを選び、条件を登録して使います。ツールの種類は、機種によって異なる点に注意が必要です。

VOSシリーズは、検出、計測、1D/2Dコード、OCR、色の判定を備えます。MVS-OCR2シリーズは、コード化された日付や時刻の認識に対応しています。

AIによる判定

ルールでは決めにくい検査に使う機能です。良品や不良の画像を学習させ、分類や異常検知を行います。ルールベースの検査と使い分けられる製品もある点が特徴です。

Inspector83xは、5件程度のサンプル学習でAI検査を始められます。InspectorP61xは、AIのツールセットをオプションで追加します。

PLC・ロボットとの通信

判定の結果を設備に伝える機能です。接続できる規格は、機種ごとに決まっている点に注意が必要です。ロボットへ位置を渡す機能を持つ製品も見られます。

Banner VEシリーズは、EtherNet/IPやPROFINETなど4つの規格に対応します。B&R スマートカメラは、B&Rの制御システムに統合して使う製品です。

設定・画像保存・遠隔監視

検査の設定作成や、画像の保存、離れた場所からの確認にかかわる機能です。設定の方法は、本体の画面、PC用ソフト、専用モニタなどに分かれます。

パナソニック SVシリーズは、SV Web Consoleで複数台の画像を1画面に表示できます。Banner VEの設定ソフトVision Managerは、無償です。


05

画像処理装置の主な活用場面

画像処理装置を使う場面は、設備の規模と、扱う担当者の立場で変わります。ここでは、4つの立場ごとに代表的な場面を挙げます。

専用装置に検査を組み込む装置メーカーの設計者

組立機や搬送装置に、小さな検査機能を足したい場面です。取り付けの空間が限られるため、小型で、制御側とつなぎやすい機種が候補です。

InspectorP61xは、50×40.3×29.6mmの超小型で、ロボット先端にも付けられます。B&R スマートカメラは、制御や照明と同期した撮像ができます。

食品・包装ラインの品質管理担当者

賞味期限やロット番号の印字、ラベルの有無、色違いを確認する場面です。種類が決まった検査が多いため、用途を絞った製品が選択肢です。

GVS-OCRは、光沢のある包装の印字検査向けに、偏光フィルタを内蔵します。CVSE1-RAは、15,000色の分解能で色差を検出します。

ロボットや組立ラインを担当する生産技術者

ロボットの位置補正と、組立後の検査をあわせて行いたい場面です。コード読み取りと検証も兼ねたい場合は、多機能な製品が向いているでしょう。

キーエンス CV-Xシリーズは、ロボットの位置補正と外観検査を同じ装置で行えます。ifm O2Uは、物体の位置をロボット座標系で送れます。

全数検査とトレーサビリティを担う品質保証の担当者

高画素のカメラを複数台使い、全数を検査して画像を残す場面です。処理速度とカメラの接続数が、選ぶときの条件になります。

XG-Xシリーズは、2Dと3Dの検査を1台にまとめられる製品です。Teledyne DALSA GEVAは、GigEカメラを複数台つなげます。大型品の最終検査を行う構成に向きます。


06

画像処理装置の費用相場

画像処理装置の費用は、形態、画素数、カメラの台数、照明やレンズの構成で変わります。2026年時点で、本記事で扱う20製品のうち、価格を公式に載せるのは一部にとどまります。例えばCVSE1-RAのCVSE1-N20-RAは、標準価格が税別116,000円です。

キーエンスやSICKなど、多くの製品は価格の表示がなく、問い合わせが前提です。カメラ、照明、レンズ、モニタが別に必要な場合もあるため、見積もりは構成全体で確認しましょう。製品の一覧は、画像処理装置(ビジョンセンサ・マシンビジョン)のカテゴリページで確認できます。費用の内訳は、費用の解説記事で整理しています。


07

ビジョンセンサとマシンビジョンの違い

どちらも画像を処理して判定する装置ですが、カメラと処理部の構成が異なります。本記事では、一体型をビジョンセンサ、コントローラー型をマシンビジョンと呼び分けます。次の表で相違点を整理しました。

観点

ビジョンセンサ(一体型)

マシンビジョン(コントローラー型)

構成

カメラ、レンズ、照明、処理部を1台にまとめる

処理部にカメラ、照明、レンズ、モニタを組み合わせる

カメラの数

基本は1台で完結する

複数台を1台の処理部でまとめて扱える

設置

機器が少なく、取り付けやすい

構成品の選定と配線が必要

主な製品例

Banner iVu、SICK Inspector、オムロン FHV7

キーエンス CV-X・XG-X、Zebra 4Sight、Teledyne DALSA GEVA

主な検討軸

検査内容と画素数、設置スペース、PLCとの通信、設定の簡単さ

接続するカメラの種類と台数、処理速度、PLC・ロボットとの通信、AI判定

両者の境目は、製品によってあいまいです。CV-Xは、コントローラー型でも対話形式で設定できます。一方、iVuは一体型のため、複数のカメラをまとめて処理する用途には向きません。選び方は、選び方の記事で詳しく解説しています。


08

画像処理装置の導入が向いている企業・向いていない企業

画像処理装置の導入効果は、検査の内容と社内の体制で変わります。ここでは、向いている企業と向いていない企業を、理由とあわせて整理します。

画像処理装置の導入が向いている企業

有無、位置、印字、キズなど、検査したい内容が具体的に決まっている企業です。検査ツールを選んで条件を登録する方式のため、目的が明確なほど設定が進みやすくなります。ロボットの位置補正を行う設備にも向いているでしょう。

PLCで制御するラインを持つ企業も、導入しやすい傾向にあります。判定結果を不良品の排出などへつなげられるためです。画像の専門家が社内にいなくても、設定を案内する製品なら始めやすいでしょう。

画像処理装置の導入が向いていない企業

検査したい内容がまだ固まっていない企業では、製品を選べません。画像で判定できる条件を、先に整理する必要があります。カメラや照明を選ぶ作業にも、一定の知識を要するからです。

公開価格を比べて機器を決めたい企業も、進めにくくなります。多くの製品は価格が非公開で、見積もりが前提です。PCで独自の画像処理プログラムを作りたい場合は、自由度が足りないことがあります。


09

まとめ

画像処理装置は、カメラで撮った画像を処理する装置です。有無、位置、寸法、キズ、文字を判定し、結果をPLCやロボットへ出力します。カメラと処理部が一体のビジョンセンサと、複数のカメラをつなぐコントローラー型があります。主な機能は、次の5つです。

  • 撮像と照明
  • 検査・計測ツール
  • AIによる判定
  • PLC・ロボットとの通信
  • 設定・画像保存・遠隔監視

選定では、検査の内容、カメラの台数、PLCやロボットとの通信方式を確認します。価格を公開する製品は限られるため、早い段階で見積もりを依頼しましょう。比較の観点は、比較記事で確認できます。

画像処理装置(ビジョンセンサ・マシンビジョン)比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
キーエンス CV-Xシリーズ ロゴ
キーエンス CV-Xシリーズ株式会社キーエンス要見積もりツールカタログで設定できる画像処理システム詳細を見る
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SICK InspectorP64x/P65xシリーズジック株式会社要見積もり高速の2Dビジョンセンサ詳細を見る
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B&R スマートカメラB&R Industrial Automation GmbH要見積もり制御システムと同期するスマートカメラ詳細を見る
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Pepperl+Fuchs VOSシリーズPepperl+Fuchs K.K.要見積もり2Dユニバーサルビジョンセンサ詳細を見る
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Zebra 4Sightシリーズゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社要見積もりマルチカメラ向けビジョンコントローラー詳細を見る

よくある質問

Q画像処理装置とは何ですか?
A

カメラで撮影した画像を処理し、製品の有無や位置、寸法、キズ、文字などを判定して、結果をPLCやロボットへ出力する装置です。カメラと処理部が一体のビジョンセンサと、複数のカメラをつなぐコントローラー型があります。検査ツールを選んで条件を登録し、判定させる方式が基本です。

Qビジョンセンサとマシンビジョンは何が違いますか?
A

本記事では、カメラ、レンズ、照明、処理部を1台にまとめた一体型をビジョンセンサ、処理部にカメラを別に接続するコントローラー型をマシンビジョンと呼び分けています。一体型は取り付けやすく、コントローラー型は複数のカメラをまとめて処理できる点が異なります。

Q画像処理装置の設定に専門知識は必要ですか?
A

製品によって異なります。キーエンス CV-Xシリーズは検査内容から選ぶツールカタログで設定でき、オプテックス・エフエーのCVSE1-RAシリーズは3段階、30秒ほどでティーチングできます。一方、Zebra 4Sightシリーズのように、設定にビジョンエンジニアの知識を要する製品もあります。

Q画像処理装置の費用はどのくらいですか?
A

2026年時点で、本記事で扱う20製品のうち価格を公式に公開するのは一部です。例えばオプテックス・エフエーのCVSE1-N20-RAは、標準価格が税別116,000円と公式ページに掲載されています。多くの製品は価格が非公開で、問い合わせが前提です。カメラや照明が別に必要な場合もあります。

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