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メーカー・シェア#流体解析#CFD#メーカー

流体解析ソフトのメーカー7社の特徴|シェアの実態と提供元が変わった製品

流体解析ソフトの主要メーカー7社がどんな会社なのかを1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は確認できず、OpenFOAMのような無償配布があるため金額ベースの市場規模と利用実態がずれます。OpenFOAMの提供元が一言で書けない事情と、日本での窓口の違いを見ていきます。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
流体解析ソフトのメーカー7社の特徴|シェアの実態と提供元が変わった製品

流体解析ソフトを調べると、大手の汎用ソフトからオープンソース、用途を絞った専用ソフトまで並びます。ところが提供元を確認しようとすると、一言で書けない製品が混ざっています。

この記事では、主要7社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態と、この2年で変わった提供元、そして日本での窓口の違いを会社単位で整理します。

記載内容は、各社の公式サイトと公式のプレスリリース、公式のドキュメントを、編集部が2026年9月24日に確認したものです。確認できなかった項目は、そのまま確認できなかったと記載しています。

  • 流体解析ソフトのメーカー別シェアを無償で公開している公的機関・業界団体は、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年9月24日時点)
  • OpenFOAMは著作権を持つ組織と商標を持つ会社が別で、提供元を一言で書けない
  • 日本の窓口を公式に「総代理店」と表記できるのは、主要7社のうち2製品にとどまる

この記事でわかること

01

流体解析ソフトの主要メーカー7社【早見表】

流体解析ソフトを手がけているのは、CAEの汎用メーカーだけではありません。鋳造や燃焼といった特定の用途に振り切った専業メーカーも、この分野の主要な選択肢になっています。まずは全体像を一覧で押さえます。

  • 主要7社のうち、日本に本社を置く会社はない
  • Siemensは、自社開発のSimcenter STAR-CCM+と旧Altair系の製品を両方持つ
  • OpenFOAMだけは企業ではなく、非営利団体と企業が役割を分けて配布している

メーカー

本社

製品

軸足

日本での窓口

COMSOL AB

スウェーデン・ストックホルム

COMSOL Multiphysics

マルチフィジックス

計測エンジニアリングシステム(日本総代理店)

Ansys, Inc.

米ペンシルベニア州

Ansys Fluent

汎用CFD

アンシス・ジャパン

Siemens AG

ドイツ

Simcenter STAR-CCM+

汎用マルチフィジックスCFD

シーメンス

The OpenFOAM Foundation/OpenCFD Ltd

英国

OpenFOAM

オープンソース

複数(配布系統による)

Cadence Design Systems, Inc.

米カリフォルニア州

Cradle CFD(scFLOW/scFAST)

熱流体と実機再現

ソフトウェアクレイドル/エムエスシーソフトウェア

Flow Science, Inc.

米ニューメキシコ州サンタフェ

FLOW-3D

自由表面流れ・鋳造

フローサイエンスジャパン(日本総代理店)

Convergent Science

米ウィスコンシン州マディソン

CONVERGE

燃焼・反応流

IDAJ

1社で複数のCFDを持つ会社

Siemensは2025年3月26日にAltairの買収を完了しました。その結果、自社開発のSimcenter STAR-CCM+と旧Altairの製品が同居しています。AcusolveやUltrafluidが同じSimcenterブランドの中に並ぶ形です。

Cadenceも同じ状態です。自社のFidelity CFDと、2026年2月に取得したCradle CFDを両方持っています。どちらを使うかの公式な使い分け説明は確認できませんでした。

企業ではない配布主体がある

OpenFOAMは会社が1社で出しているソフトではありません。著作権を持つ非営利団体と、商標を持つ企業が別々に存在し、それぞれが別のバージョン体系で配布しています。

そのため提供元という言い方が成立しません。どちらの系統を使うかで、リリース周期も機能も変わります。詳しくは後の見出しで整理します。

02

流体解析ソフトのメーカー別シェアと市場規模

7社が並んだところで、どこが最も使われているのかが気になります。ただし流体解析ソフトには、無償で確認できるメーカー別のシェアがありません。

  • 流体解析ソフトのメーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は確認できなかった
  • 各社とも流体解析だけを切り出した売上を開示していない
  • OpenFOAMは無償配布のため、そもそも金額ベースの集計に乗らない

シェアの数値は公開されていない

AnsysとSiemens、Cadenceはいずれも上場企業または上場企業のグループですが、決算で示すのはセグメント単位の数値です。流体解析ソフトだけを切り出した売上は開示されていません。

COMSOL AB、Flow Science、Convergent Scienceはいずれも非上場で、売上そのものが公開されていません。民間調査のレポートはありますが、メーカー別の数値は有料版に限られます。

無償配布があるため金額では測れない

OpenFOAMは無償で配布されています。導入されている数は分かりませんが、金額ベースの市場規模には計上されません。

そのため市場規模の数値だけを見ると、実際に使われている割合とずれます。流体解析の分野では、金額と利用実態が一致しない点を踏まえて読む必要があります。

03

流体解析ソフトの提供元がこの2年で入れ替わった

この分野は2024年から2026年にかけて資本関係が大きく動きました。製品名がほとんど変わっていないため、外からは分かりにくい変化です。

  • Ansysは2025年7月17日にSynopsysの傘下に入り、Nasdaqの上場を廃止している
  • Cradle CFDは2026年2月23日にHexagonからCadenceへ移っている
  • OpenFOAMのopenfoam.com版はESI Group系で、そのESIはKeysightの傘下にある

Ansysは2025年7月にSynopsys傘下へ

SynopsysとAnsysの合意発表は2024年1月16日、買収の完了は2025年7月17日です。企業価値は約350億ドルと公表されています。

製品名は変わっていません。最新版も2026年3月にAnsys 2026 R1として公開されています。ただしansys.comの全ページがansys.synopsys.comへ恒久リダイレクトされました。

Cradle CFDは2026年2月にCadenceへ

CadenceがHexagonの設計・エンジニアリング事業を取得すると発表したのは2025年9月4日、完了は2026年2月23日です。約27億ユーロで、対価は現金70%とCadence株30%でした。

対象にはMSC SoftwareとSoftware Cradleが含まれます。Cadenceは買収完了時点で、製品と契約内容とサポート体制に変更はないと案内しています。

Altairの流体製品はSiemensへ

SiemensによるAltairの買収は2024年10月30日に合意し、2025年3月26日に完了しました。1株113ドルの現金対価で、Nasdaqの上場は廃止されています。

金額は両社の発表で食い違います。Siemensは企業価値約100億ドル、Altairは米国証券取引委員会への提出書類で約106億ドルと記載しています。

04

提供元を一言で書けないOpenFOAMの流体解析

OpenFOAMを候補に入れる場合、どの系統を指しているかを先に決める必要があります。名前は同じでも、配布している主体もバージョン番号も違います。

  • openfoam.orgの配布主体はThe OpenFOAM Foundationで、コードの著作権もこの団体が保有する
  • openfoam.comの主体はOpenCFD Ltdで、OpenFOAMの商標はこの会社が保有する
  • OpenCFD Ltdは2012年にESI Groupの完全子会社となり、そのESIは現在Keysight系にある

The OpenFOAM Foundation(openfoam.org版)

配布主体はイングランドに登記された非営利団体です。開発と保守はCFD Directが担い、創始者のHenry Weller氏らが関わっています。

最新版はOpenFOAM 14で、2026年7月14日に公開されました。リリースは年1回程度です。ライセンスはGPL v3で、配布するコードの著作権はFoundationが保有すると明記されています。

OpenCFD Ltd(openfoam.com版)

もう一方の主体は2004年設立のOpenCFD Ltdです。OpenFOAMの商標を保有していると公式に記載しています。

最新版はOpenFOAM v2606で、年月形式のバージョン番号を使います。リリースは6月と12月の年2回で、オーバーセットメッシュなど機能追加の速さがこちらの特徴です。

資本の系統まで見ると三段構えになる

OpenCFD Ltdは2012年にESI Groupの完全子会社となりました。そのESI Groupは、Keysight Technologiesが2023年11月3日に支配権を取得しています。

つまりopenfoam.com版は、系列としてはKeysight配下にあります。無償のオープンソースであっても、背後の資本関係は把握しておいたほうが安全です。

05

マルチフィジックスから流体解析へ広げた3社

ここからは会社ごとに見ていきます。まずは流体だけでなく構造や熱、電磁界まで同じ環境で扱う3社です。

  • 3社とも流体解析は製品全体の一部で、他の物理現象との連成を前面に出している
  • COMSOLだけが永久ライセンスとタームの両方を公式に示している
  • 3社とも公式サイトに価格の記載がない

COMSOL AB(COMSOL Multiphysics)

COMSOL Multiphysicsは、流体、構造、熱、電磁界、音響を一つの環境で連成させることを主眼にした汎用ソフトです。流体解析の専用ソフトではなく、連成が必要な場面で選ばれます。

現行はVersion 6.4で、2026年5月29日に公開されました。この版ではDEMベースの粒状流れモジュールや、CGNS形式のCFDデータインポート、楕円ブレンディングR-ε乱流モデルが追加されています。

ライセンスは6種類が公式に示されています。CPU固定、ユーザー指定、ネットワーク、COMSOL Server、アカデミック向けのクラスキットとアカデミックサーバーです。

購入形態は永久ライセンスとタームの両方を選べます。永久ライセンスは期限がなく、保守更新が年20%です。金額は公開されていません。

Ansys, Inc.(Ansys Fluent)

Ansys Fluentは、乱流、伝熱、化学反応、多相流、燃焼、電池までを扱う汎用CFDです。流体構造連成にも対応し、Ansysの他のソルバーと組み合わせられます。

特徴の一つがGPUネイティブソルバーです。マルチGPUに対応し、圧力ベースと密度ベースの両方のソルバーを備えます。

メッシュ作成にはWatertight GeometryとFault-tolerant meshingの2つのワークフローが用意されています。PyFluentによるPython操作やUDFによる拡張にも対応します。

ライセンスはConcurrent、Shared Web、Named User、Elasticの4種類です。GPUアクセラレーションはHPCライセンス経由になるため、本体とは別建てで積む形になります。

Siemens AG(Simcenter STAR-CCM+)

Simcenter STAR-CCM+は、実条件下の製品性能を評価することを狙った汎用マルチフィジックスCFDです。流体、伝熱、単相と多相、粒子、反応流、流体構造連成、空力音響までを扱います。

現行は2606で、Siemensは年月形式のバージョン番号を使います。GPUアクセラレーションソルバーやSPHソルバー、AI予測を備え、GPUとCPUとARMに対応します。

同社は他のCFD製品との切り分けを公式に書き分けています。CAD組込み型の設計者向けがSimcenter FLOEFDです。格子ボルツマン法による空力音響がSimcenter Ultrafluid、粉体がSimcenter EDEMになります。

ただし旧AltairのAcusolveだけは、この切り分けの説明に登場しません。位置づけが公式に示されていない点は、後の注意点で改めて取り上げます。

06

用途を絞り込んだ流体解析メーカー3社

次は、扱う現象を限定したうえで精度と速度を追い込んでいる3社です。汎用ソフトと並べて比べるより、対象とする現象が合うかで判断する製品になります。

  • 3社とも解析手法を公式に明示しており、汎用ソフトより素性が分かりやすい
  • Flow ScienceのTruVOFとConvergent Scienceの自動メッシュは、それぞれ固有の名前が付いている
  • 3社とも日本での販売と技術サポートを担当する国内企業がある

Cadence Design Systems, Inc.(Cradle CFD)

Cradle CFDは、scFLOWとscFASTで構成される熱流体解析ソフトです。手法は有限体積法で、ポリヘドラル要素を使います。scFLOWは前身のSCRYU/Tetra比で最大3倍の計算速度が公表されています。

scFASTはGPUネイティブのCFDソルバーです。非圧縮と圧縮性、LESとRANSの乱流、熱、多相流、キャビテーション、粒子追跡、輻射、共役熱伝達までを扱います。

日本では2021年10月1日から、scFLOWとSTREAMとPICLSが統合されたCradle CFDライセンスになりました。並列数が無制限になるソルバーのUnlimitedライセンスも別建てで用意されています。

開発元の株式会社ソフトウェアクレイドルは1984年3月22日設立で、現在は自社サイトでケイデンスの一部門と名乗っています。本社は大阪市北区梅田です。

Flow Science, Inc.(FLOW-3D)

FLOW-3Dは自由表面流れを主戦場にする流体解析ソフトです。創業者のC. W. Hirt博士が開発したVOF法の改良であるTruVOFと、形状表現のFAVORという固有の手法を持ちます。

非構造格子の機能としてネストメッシュと適合メッシュを備え、流体構造連成にも対応します。DEMは別のライセンストークンが必要で、追加費用がかかります。

ファミリ製品として鋳造向けのFLOW-3D CAST、付加製造向けのFLOW-3D AM、溶接向けのFLOW-3D WELDがあります。用途ごとに製品が分かれている構成です。

日本の窓口は株式会社フローサイエンスジャパンです。会社案内にFLOW-3DならびにFLOW-3D CASTの日本総代理店と明記されており、2011年4月26日設立で米Flow Scienceグループの一員です。

Convergent Science(CONVERGE)

CONVERGEは燃焼と反応流に軸足を置くCFDです。最大の特徴は完全自動のメッシュ生成で、直交格子と解適合格子を組み合わせてユーザーがメッシュを切る作業をなくしています。

備えるモデルは乱流、噴霧、燃焼が中心です。燃焼は総括反応型と詳細化学反応の両方に対応し、流体構造連成や混相流、流体と固体の熱連成、輻射計算も扱えます。

現行はCONVERGE 4で、新しい定常解析ソルバーや軸対称ソルバー、電気化学が追加されています。詳細なバージョン番号は確認できませんでした。

会社は1997年設立で、本社は米ウィスコンシン州マディソンです。テキサス、デトロイト、オーストリアのリンツ、インドのプネに拠点を持ちます。

07

流体解析ソフトの日本での窓口

海外メーカーの製品を導入する場合、実際にやり取りするのは国内の会社です。ここで注意したいのが、総代理店と販売代理店の区別が公式に確認できるかどうかです。

  • 公式に「日本総代理店」と表記できるのは、COMSOLとFLOW-3Dの2製品にとどまる
  • CONVERGEを扱うIDAJは、公式に総代理店という表記が確認できなかった
  • Cadenceの日本窓口は、開発を担う会社と販売を担う会社に分かれている

総代理店と書ける製品

COMSOLの日本窓口は計測エンジニアリングシステム株式会社です。COMSOL公式の日本語サイトに日本総代理店と明記されています。同社は2001年2月5日設立で、東京都千代田区内神田にあります。

FLOW-3Dの窓口は株式会社フローサイエンスジャパンです。自社の会社案内に日本総代理店と記載しており、公式に確認できます。

総代理店とは書けない製品

CONVERGEを扱う株式会社IDAJは、総代理店という公式表記が確認できませんでした。2013年のニュースリリースでは、以前の代理店での取り扱いを終了し同社が取り扱うと述べるにとどまります。

同じリリースでIDAJは、STAR-CCM+について独占販売代理店から一般販売代理店へ変更と明記しています。独占と一般を書き分けているため、記載のない製品を独占扱いと読むのは避けたほうが安全です。

役割が2社に分かれている製品

Cradle CFDは、株式会社ソフトウェアクレイドルとエムエスシーソフトウェア株式会社で役割が分かれています。国内のCradle製品を含むMSCグループ製品の販売と技術サポートは、エムエスシーソフトウェアの担当です。

クレイドル側はグローバル向けの研究開発と、全世界のMSC子会社への技術支援を担います。同社の社員74名のうち33名がMSCへ出向しており、実務は2社にまたがります。

08

流体解析ソフトのメーカーが想定している企業規模

同じ流体解析でも、導入に必要な体制は会社ごとに違います。計算環境の用意まで含めて考えないと、ソフトの費用だけでは判断できません。

  • OpenFOAMはソフト費用がかからない代わりに、設定と検証を自社で担う必要がある
  • AnsysとSiemensはGPUや並列計算を前提にしており、計算環境の費用が別に発生する
  • COMSOLは永久ライセンスを選べるため、長く使う前提なら費用の考え方が変わる

小さく始めやすい会社

COMSOLは永久ライセンスとタームの両方を選べます。長く使う前提なら永久ライセンスに保守を年20%で足す形になり、毎年の支出を読みやすくなります。

FLOW-3Dは対象とする現象がはっきりしています。自由表面流れや鋳造に用途が絞られていれば、汎用ソフトを幅広く導入するより検討の範囲が狭くて済みます。

解析の体制が要る会社

OpenFOAMは無償ですが、その分だけ自社で担う範囲が広がります。どの系統を使うかの判断から、設定ファイルの作成、結果の妥当性の検証までが自前になります。

サポートを受けるには、有償で支援する国内企業と契約する形になります。ソフト費用がゼロでも、総額がゼロになるわけではありません。

計算環境まで考える必要がある会社

Ansys FluentとSimcenter STAR-CCM+は、GPUや大規模並列を前提にした機能を持ちます。性能を引き出すには、それに見合う計算機が必要です。

AnsysではGPUアクセラレーションがHPCライセンス経由になります。ソフトの本体価格とは別に、並列規模に応じた費用が積み上がる点を見込んでおいてください。

09

流体解析ソフトを調べるときの注意点

最後に、調べる過程で引っかかりやすい点を整理します。この分野は公式サイトの記述どうしが食い違っていることがあり、そのまま引用すると誤りが混ざります。

  • Simcenter Acusolveは、公式サイトに製品ページが見当たらない
  • FLOW-3Dの最新バージョン番号は、公式サイト内で2025R1と2026R1が併存している
  • 旧提供元のページが残っており、古い資本関係に着地することがある

公式に製品ページがない製品がある

Siemensのリブランドガイドは2026年6月16日に公開されました。旧AltairのAcuSolveはSimcenter Acusolveへ改称されたと記載されています。ところが対応する製品ページが見つかりません。

Simcenterの製品一覧にも流体・熱のページにもCFDのページにも記載がなく、altair.com側のリンクも製品ページに着地しません。一方で公式ドキュメントサイトはAltair AcuSolve 2026のまま残っています。

同じ対応表にあるFluxやHypermesh、OptiStruct、Fekoは正しい製品ページへ着地します。Acusolveだけが例外なので、候補に入れる場合は営業窓口で扱いを確認してください。

バージョン番号が公式内でずれる

FLOW-3Dは公式の新機能紹介が2025R1を最新として説明する一方、公式の文献リストにFLOW-3D 2026R1のユーザーマニュアルが載っています。どちらが最新かは公式上で確定できません。

社内資料にバージョン番号を書く場合は、販売元に確認してからにしてください。公式サイトの記述だけでは特定できない状態です。

旧ブランド名で探してしまう

Cradle CFDを調べると、Hexagonの製品として説明しているページが今も出てきます。mscsoftware.comがHexagonのMSC Software部門ページへリダイレクトしているためです。

cradle.co.jpの会社概要にも、2016年にMSC Softwareのグループ企業となったという旧記述が残っています。トップページには過去のHexagon主催イベントのバナーも残っており、現在の資本関係とは一致しません。

10

まとめ|流体解析ソフトメーカーの全体像

流体解析ソフトのメーカー別シェアは、無償で確認できる公的な数値がありません。OpenFOAMのような無償配布があるため、金額ベースの市場規模と利用実態がずれる点にも注意が必要です。

この2年で提供元が動きました。Ansysは2025年7月にSynopsys傘下へ、Cradle CFDは2026年2月にCadenceへ移っています。Altairの流体製品は2025年3月にSiemensへ移りました。

OpenFOAMは提供元を一言で書けません。著作権はThe OpenFOAM Foundation、商標はOpenCFD Ltdが持ち、そのOpenCFDはESI経由でKeysight系にあります。

日本での窓口を公式に総代理店と表記できるのは、COMSOLとFLOW-3Dの2製品です。導入の相談先を決めるときは、公式サイトでの表記まで確認してください。

流体解析ソフト(CFD)比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
scFLOW ロゴ
scFLOWCadence Design Systems(日本: エムエスシーソフトウェア株式会社/株式会社ソフトウェアクレイドル)要見積もり任意ポリヘドラル自動メッシュと日本語サポート詳細を見る
COMSOL Multiphysics ロゴ
COMSOL MultiphysicsCOMSOL要見積もり電磁・音響・熱・構造を強連成できる汎用マルチフィジクス詳細を見る
OpenFOAM ロゴ
OpenFOAMThe OpenFOAM Foundation / OpenCFDオンプレミスライセンスフリーのオープンソースCFD詳細を見る
FLOW-3D ロゴ
FLOW-3DFlow Science, Inc.(日本総代理店: 株式会社フローサイエンスジャパン)要見積もり自由表面と充填の挙動を高速高精度に解く汎用熱流体解析ソフト詳細を見る
CONVERGE ロゴ
CONVERGEConvergent Science(日本総代理店: 株式会社IDAJ)要見積もり計算中にメッシュを自動生成するオートノマスメッシングCFD詳細を見る
Simcenter STAR-CCM+ ロゴ
Simcenter STAR-CCM+シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア要見積もり単一GUIでマルチフィジクスを完結詳細を見る
Ansys Fluent ロゴ
Ansys FluentAnsys, Inc.(Synopsys傘下)要見積もり物理モデルの網羅性が強みの商用CFD詳細を見る
Simcenter AcuSolve(旧 Altair CFD / AcuSolve) ロゴ
Simcenter AcuSolve(旧 Altair CFD / AcuSolve)シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア要見積もり複数手法を束ねたCFD製品群詳細を見る

よくある質問

Q流体解析ソフトの主要メーカーはどこですか?
A

マルチフィジックスから広げているのがCOMSOL AB(COMSOL Multiphysics)、Ansys, Inc.(Ansys Fluent)、Siemens AG(Simcenter STAR-CCM+)の3社です。用途を絞り込んでいるのがCadence Design Systems, Inc.(Cradle CFD)、Flow Science, Inc.(FLOW-3D)、Convergent Science(CONVERGE)の3社になります。ほかにオープンソースのOpenFOAMがあります。

QOpenFOAMの提供元はどこですか?
A

一言では書けません。openfoam.orgの配布主体はイングランド登記の非営利団体The OpenFOAM Foundationで、コードの著作権もこの団体が保有します。一方openfoam.comの主体はOpenCFD Ltdで、OpenFOAMの商標はこの会社が持ちます。OpenCFD Ltdは2012年にESI Groupの完全子会社となり、そのESIはKeysightが2023年11月3日に支配権を取得しています。

Q流体解析ソフトのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
A

編集部が2026年9月24日に確認した範囲では、無償で公開している公的機関・業界団体は見つかりませんでした。上場各社も決算ではセグメント単位の数値しか示さず、COMSOL AB、Flow Science、Convergent Scienceは非上場で売上そのものが公開されていません。さらにOpenFOAMは無償配布のため金額ベースの集計に乗らず、市場規模と利用実態がずれます。

Q日本総代理店と書ける会社はどこですか?
A

編集部が確認した範囲では2製品です。COMSOLは公式の日本語サイトに計測エンジニアリングシステム株式会社を日本総代理店と明記しています。FLOW-3Dは株式会社フローサイエンスジャパンが自社の会社案内に日本総代理店と記載しています。CONVERGEを扱う株式会社IDAJは総代理店という公式表記が確認できず、同社は別のリリースで独占販売代理店と一般販売代理店を書き分けています。

QSimcenter AcuSolveの製品ページはどこにありますか?
A

編集部が2026年9月24日に確認した範囲では見つかりませんでした。Siemensのリブランドガイド(2026年6月16日公開)には旧AltairのAcuSolveがSimcenter Acusolveへ改称されたと記載がありますが、Simcenterの製品一覧にも流体・熱のページにもCFDのページにも記載がありません。同じ対応表にあるFluxやHypermeshは正しい製品ページへ着地するため、Acusolveだけが例外です。

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