おすすめの産業用タブレットを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!
産業用タブレットの主要20製品を、堅牢性、OSと長期供給、防爆の認証、拡張機能とバッテリー、端末管理の5つの比較項目で整理。価格の公開状況と費用の内訳、企業の特徴ごとの選定ポイントまで解説します。

産業用タブレットは、落下や防塵防水、高温や低温に耐えるよう作られた、工場や倉庫の現場向けのタブレット端末です。手袋での操作や交換できるバッテリー、バーコードの読み取りなどを備える機種があります。この記事では、製品ページのある主要20製品を同じ評価軸で並べました。基礎知識から選び方、費用の考え方までを整理します。
防爆エリアで点検するなら:宮木電機製作所 LANEX-TabletシリーズやPepperl+Fuchs ecom Pad-Ex 01 P12が候補
Windowsの業務アプリを現場で動かすなら:アイメックス RTC-I116-JPやDell Pro Rugged 10タブレットが候補
バーコードやRFIDで入出荷を確認するなら:Zebra ET401シリーズやHoneywell RT10Aが候補
電源を切らずにバッテリーを交換したいなら:Samsung Galaxy Tab Active5 ProやAAEON RTC-1030が候補
産業用タブレットは、OSと使う場所の危険区分を、最初に確認すると比べやすくなります。基礎から知りたい方は産業用タブレットとはの記事、製品全体は産業用タブレットのカテゴリページもご覧ください。
この記事でわかること
産業用タブレットの基礎知識
産業用タブレットは、現場の作業指示や点検記録、在庫確認などを行うための端末です。一般向けのタブレットと違い、落下や水、粉じん、温度差を前提に作られています。まず、役割と堅牢性の見方、OSの違いを押さえましょう。
現場で使われる役割と主な用途
産業用タブレットは、現場で業務アプリを動かすための端末です。作業指示や手順書の表示、点検記録の入力、在庫の確認などに使われます。遠隔支援のビデオ通話も用途の一つです。
業務専用のハンディターミナルとは、別の端末として扱います。タブレットは画面が大きく、図面や手順書を見ながら操作しやすい点が特徴です。化学工場などの巡回点検には、防爆の機種も使われます。
堅牢性を示す指標の見方
堅牢性は、防塵防水の等級、落下試験、動作温度で比べます。防塵防水はIP等級で示され、数字が大きいほど水や粉じんに強くなります。落下試験は高さと条件を確認しましょう。
落下の高さは、カバーの有無で条件が変わる場合があります。動作温度は、冷凍倉庫や高温の設備周りで重要です。MIL-STD-810のような規格名も、版を確かめると比較しやすくなります。
OSの違いと長期の使い方
OSは大きくWindowsとAndroidに分かれます。Windowsは、既存のPC向けアプリを使いやすいOSです。Androidは、Google Playのアプリや軽い端末を選びやすい傾向です。
Windowsでは、長期供給向けのIoT LTSCを選べる製品があります。Androidでは、メーカーが更新の計画を示す製品もあります。運用の手間は、更新の仕方で変わる点にも注意が必要です。
編集部メモ:価格や画面の大きさだけで選ぶと、現場の環境に合わない場合があります。使う場所の危険区分とOSを、先に整理しておくと比較しやすくなります。
産業用タブレットの基本的な選び方
産業用タブレットを選ぶ際には、使う場所の環境と動かす業務アプリを先に整理することが重要です。この2点が合わない製品は、他の性能が高くても使えません。次の4つの観点で確認しましょう。
設置環境に合う堅牢性を確認する
最初に、端末を使う場所の条件を書き出します。水がかかるか、粉じんが多いか、温度は何度から何度までか、落下の高さはどの程度かを整理しましょう。
これらを製品の防塵防水等級、落下試験、動作温度と照らし合わせます。冷凍倉庫や炎天下の屋外では、動作温度の範囲が絞り込みの条件になります。
OSと長期供給、サポート期間を確認する
動かす業務アプリがWindows用かAndroid用かで、選べる端末が分かれます。アプリを作り替えられない場合は、アプリに合わせてOSを決めましょう。
あわせて、OSの更新方針とサポート期間も確認します。長期供給向けのエディションがあるか、更新計画が公式に示されているかが判断材料です。
防爆の認証の有無と区分を確認する
可燃性のガスや粉じんがある場所では、防爆の認証を持つ端末が必要です。認証は国や規格ごとに異なり、日本の防爆エリアでは国内の検定に対応しているかが論点になります。
危険箇所の区分(Zone)によって、使える端末は変わります。Zone 2までの製品は、Zone 1では使えません。防爆の要否は、安全担当者と一緒に確認しましょう。
拡張機能とバッテリー、端末管理を確認する
バーコードやRFIDの読み取りと、5G・LTEなどの通信が確認点です。内蔵かオプションかは、機種によって異なります。後から機能を足せる構造かどうかも、運用の幅を左右します。
バッテリーは、電源を切らずに交換できるホットスワップか確認しましょう。台数が増える場合は、端末管理(MDM)と業務アプリとの連携も確かめます。選定の進め方は産業用タブレットの選び方の記事も参考にしてください。
産業用タブレットの比較項目
製品を並べるときは、同じ物差しを当てる必要があります。産業用タブレットで見る項目は次の5つです。互いに関連するので、まず表で全体像をつかみましょう。
比較項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
堅牢性(耐落下・IP等級・動作温度) | 落下試験の高さと条件。防塵防水の等級。動作温度の範囲が現場に合うか |
OSと長期供給・サポート期間 | WindowsかAndroidか。長期供給向けのエディションや、更新計画が公式に示されているか |
防爆の認証の有無と区分 | 国内の検定に対応しているか。使えるZoneの範囲。ガスや粉じんの区分 |
拡張機能(バーコード・RFID・通信)とバッテリー | 読み取り機能が内蔵かオプションか。5G・LTEの有無。電源を切らずに交換できるか |
端末管理(MDM)と業務アプリとの連携 | 端末の一括管理に対応するか。Google Playなど、アプリの導入方法に制約がないか |
堅牢性(耐落下・IP等級・動作温度)
現場の環境に耐えられるかを見る項目です。落下試験は高さだけでなく、カバーを付けた状態の結果かどうかも確かめます。防塵防水は、IP等級の数字の組み合わせで示されます。
動作温度は、冷凍倉庫や高温の設備周りで重要な項目です。同じシリーズでも、機種によって範囲が異なる場合があります。
OSと長期供給・サポート期間
動かせる業務アプリと、運用の手間を決める項目です。Windowsは、長期供給向けのエディションの有無が論点です。Androidは、メーカーの更新計画を見ます。
Windowsには、x86とArmのように、プロセッサの違いで動かせるアプリが変わる製品もあります。アプリの対応は事前に確かめましょう。
防爆の認証の有無と区分
危険な場所で使えるかを見る項目です。国内で使うには、国内の防爆検定や認証に対応するかが重要になります。使えるZoneの範囲も、製品ごとに異なります。
海外の規格の認定だけでは、国内の防爆エリアで使えるとは限りません。認証の番号や区分は、公式の資料で確認しましょう。
拡張機能(バーコード・RFID・通信)とバッテリー
読み取りや通信の機能を比べる項目です。バーコードスキャナやRFIDが内蔵か、オプションか、まったく備えないかは機種で異なります。
バッテリーは、交換方式と連続使用時間が論点です。ホットスワップなら、電源を切らずに交換でき、シフトをまたぐ現場に向きます。
端末管理(MDM)と業務アプリとの連携
台数が増えたときの運用を左右する項目です。端末の設定やアプリの配信を一括で管理できるか、端末の仕組みと管理ツールが合うかを確認します。
Androidでは、Google Playのアプリを導入できる認証の有無が目安です。業務アプリの提供元にも、動作確認済みの機種を聞きましょう。
自社に合った産業用タブレットの選定ポイント
比較項目のどこに重点を置くかは、自社の状況で変わります。企業の特徴ごとに、確認する順番を整理しました。自社に近いものから読んでください。
化学・石油系など防爆エリアを持つ企業
可燃性のガスや粉じんがある工場や、プラントを持つ企業です。最初に、端末を使う場所の危険区分を確認します。国内の防爆検定や認証に対応し、使えるZoneが合う端末だけが候補です。
防爆の機種は、一般の堅牢タブレットより保護等級や使用温度に制約がある場合があります。OSと使いたい業務アプリも、早めに決めましょう。
既存のWindowsアプリを現場で使いたい企業
現場の保守や検査で、PC向けのアプリを使っている企業です。Windowsの機種が候補になります。まず確認したいのは、アプリがx86とArmのどちらで動くかです。
画面の大きさと重さも検討しましょう。大きな画面は図面を見やすい一方、片手で持ち歩く用途には重くなります。
倉庫や物流で入出荷を確認する企業
バーコードやRFIDを読み取る作業が多い企業です。読み取り機能が内蔵かオプションか、読み取れる距離はどの程度かを確認します。
フォークリフトに載せるなら、車載ドックの有無も判断材料です。冷凍倉庫なら、動作温度やヒーター付きの画面の有無を確かめましょう。
専任のIT担当が少ない中小規模の企業
端末の設定や管理を、少人数で担う企業です。導入前に現場で試せるか、国内の窓口に相談できるかが判断材料になります。デモ機を貸し出す提供元もあります。
台数が少ないうちは、端末管理の仕組みを後から整えても遅くありません。OSの更新方針と、業務アプリの動作確認の有無は先に聞いておきましょう。
産業用タブレットの費用相場
産業用タブレットは、OSや堅牢性、読み取り機能、防爆の有無で費用が変わります。製品ページのある20製品のうち、公式オンラインストアが販売価格を掲載しているのは2製品です。残りの18製品は、問い合わせや見積もりでの確認が必要です。
費用の内訳 | 費用を左右する要因 | 公開されている目安(2026年時点) |
|---|---|---|
端末本体 | 画面の大きさ、堅牢性、プロセッサ、メモリとストレージの構成 | オンラインストアで価格を掲載する製品がある(構成やキャンペーンで変わる)。他の製品は公開なし |
OS・ライセンス | WindowsのエディションやAndroidの認証、通信モデルの有無 | 公開なし |
読み取り・通信の拡張 | バーコードスキャナ、RFID、5G・LTEなどの内蔵やオプション | 公開なし(構成時の追加オプションとする製品がある) |
ドック・予備バッテリー・アクセサリ | 車載ドック、デスクドック、ハンドストラップ、予備バッテリーの数 | 公開なし |
端末管理・業務アプリ・保守 | 台数、MDMの利用、業務アプリの開発や設定、保守の体制 | 公開なし |
構成を選ぶたびに価格が変わります。端末本体のほかに、読み取り機能やドック、予備バッテリーを足すと、総額は大きくなります。台数と構成を決めて見積もりを取る際は、産業用タブレットの費用相場の記事も参考にしてください。
【比較表】産業用タブレットのランキング
製品データとして数値化できる4項目を、製造業適合性スコアで横並びにしました。現場での使いやすさ・設備保全・在庫管理・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点は残りの評価軸の順に比べました。
順位 | 製品 | 提供元 | 現場での使いやすさ | 設備保全 | 在庫管理 | 中小適合 | 価格の目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アイメックス株式会社 | 4 | 4 | 4 | 4 | 公式サイトに価格の掲載なし(要見積もり)。デモ機の無料貸出あり | |
2 | アイメックス株式会社 | 4 | 4 | 4 | 4 | 公式サイトに価格の掲載なし(要見積もり)。デモ機の無料貸出あり | |
3 | アイメックス株式会社 | 4 | 3 | 4 | 4 | 公式サイトに価格の掲載なし(要見積もり)。デモ機の無料貸出あり | |
4 | デル・テクノロジーズ株式会社 | 5 | 4 | 4 | 3 | Dell公式オンラインストアに販売価格が掲載されている(金額は構成やキャンペーンで変わる)。バーコードスキャナーは構成時の追加オプション | |
5 | ユニテック・ジャパン株式会社 | 5 | 4 | 4 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
6 | ユニテック・ジャパン株式会社 | 5 | 3 | 5 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
7 | デル・テクノロジーズ株式会社 | 4 | 5 | 4 | 3 | Dell公式オンラインストアに販売価格が掲載されている(金額は構成やキャンペーンで変わる) | |
8 | ユニテック・ジャパン株式会社 | 4 | 4 | 4 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
9 | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 4 | 3 | 5 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
10 | アドバンテック株式会社 | 4 | 3 | 4 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
11 | AAEON Technology株式会社 | 4 | 3 | 3 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
12 | アドバンテック株式会社 | 4 | 3 | 3 | 3 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
13 | サムスン電子ジャパン株式会社 | 4 | 3 | 3 | 3 | 公式の製品ページに定価の記載なし。サムスン公式オンラインショップ・販売店・法人向け窓口で要確認 | |
14 | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 5 | 4 | 5 | 2 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
15 | パナソニック コネクト株式会社 | 5 | 4 | 4 | 2 | オープン価格(メーカー希望小売価格の設定なし)。公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ)。一部の型番は在庫限定品 | |
16 | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 4 | 5 | 3 | 2 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
17 | AAEON Technology株式会社 | 4 | 4 | 3 | 2 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
18 | 日本ハネウェル合同会社 | 4 | 3 | 5 | 2 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
19 | 株式会社宮木電機製作所 | 3 | 4 | 2 | 2 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) | |
20 | Pepperl+Fuchs K.K. | 3 | 5 | 2 | 1 | 公式サイトに価格の掲載なし(要問い合わせ) |
産業用タブレットの主要製品の詳細
ここからは表に挙げた20製品を、順位の並びのまま見ていきます。強みだけでなく、向かないケースもあわせて示しました。使う場所の環境とOSに照らして読み進めてください。
アイメックス RTC-I116-JP
画面は11.6インチで、1,000nitsの明るさです。Core i5またはi7と16GBメモリを積んだWindows機です。IP66で約1.2mの落下に対応し、OSは3種類から選べます。デュアルホットスワップで、電源を落とさずにバッテリーを交換できます。
重さは1.55kgあり、片手で持ち続ける作業には向きません。RS-232などのCOMポートはオプションです。現場で図面や重めのWindowsアプリを動かしたい場合に適しています。価格は公式に載っておらず、見積もりで確認します。
アイメックス RTC-I81/I101-JP
8インチと10.1インチから選べるWindowsタブレットです。RS-232とRJ45を本体に備え、古い計測器や設備にも有線でつなげます。OSは3種類から選べる点も特徴です。IP67とMIL-STD-810H準拠の堅牢性を備えた機種です。
プロセッサはIntel Celeron N5100で、重いアプリには力不足の場合があります。バッテリーは5000mAhで、Android版より交換の頻度が増えます。既存のWindows 10 IoTアプリを使い続けたい現場に向いた機種です。
アイメックス RTC-M82/M102-JP
8インチと10.1インチがある、Android 16搭載のタブレットです。交換式の10000mAhバッテリーを備えます。国内のハンディターミナルメーカーが扱い、デモ機の無料貸出で導入前に現場で試せます。
解像度は1280×800、輝度は700nitsで、高精細な画面ではありません。二次元コードスキャナはオプションです。Windowsアプリも使えません。国内メーカーの窓口に相談しながらAndroid端末を選びたい場合に適しています。
Dell Pro Rugged 10タブレット
最小1.04kgの10.1インチ・フル堅牢Windowsタブレットです。ホットスワップ対応のバッテリーを2つ備え、巡回しながら電源を切らずに交換できます。Dell公式オンラインストアで価格を掲載しています。
危険場所の認定は北米のANSI/ISA規格で、公式資料に国内防爆検定の記載はありません。バーコードスキャナーは構成時に選ぶオプションです。軽いWindows機で巡回点検をしたい場合に適しています。国内の防爆エリアでの使用には向きません。
ユニテック RT112 Windows
10.1インチで690g・厚さ12mmの、Windows On Arm搭載のタブレットです。IP67と1.5mの耐落下テストに対応します。OSはWindows 11 IoT Enterprise LTSCです。4G-LTEモデルも選べます。
Arm版のため、x86向けの既存アプリやドライバーが動くかの確認が必要です。軽いWindowsタブレットを持ち歩きたい現場に適しています。価格は公式に載っていません。
ユニテック RT112
10.1インチで690gと軽いAndroidタブレットです。IP67と1.5mの耐落下テストに対応します。バーコードスキャナ内蔵モデルと4G-LTEモデルがあり、GMSとAERの認証は取得済みです。
輝度の数値は製品ページで確認できず、直射日光の下での見やすさは事前に確かめる必要があります。Windowsアプリが必要な場合は、Windows版が候補です。軽い端末でバーコードを読み取りたい場合に適しています。
Dell Pro Rugged 12タブレット
1200ニットの12インチ画面を備え、直射日光の下でも見やすい堅牢Windowsタブレットです。水に濡れた手や手袋でも、タッチ操作できる点が特徴です。I/OベイにRJ45やバーコードスキャナーを、構成時に選べます。
最小重量は1.31kgで、長く持ち歩く用途では10インチ機より負担が増えます。危険場所の認定は北米の規格で、国内防爆検定の記載はありません。大きな画面で図面や手順書を見たい現場に適しています。
ユニテック TB170 Plus
10.1インチのWindowsタブレットで、LANやHDMIなどの端子を本体に備えます。バッテリーを外しても動くため、据え置きでの利用も想定できます。グローブモードと800nitsの画面で、手袋のまま屋外でも操作可能な点が特徴です。
堅牢性の規格はMIL-STD-810Gで、同社のRT112より古い版にあたります。バッテリーは約7.5時間(バーコードなし・Wi-Fiモデル)のため、長いシフトでは交換が必要です。
Zebra ET401シリーズ
ET40とET45の後継にあたる、IP68のAndroidビジネスタブレットです。1.2mからのコンクリート落下に耐えます。オプションの内蔵RFIDは、最大1.2m先のタグを毎秒90個読み取れます。
Android専用でWindowsモデルはなく、動作温度は-20〜50℃です。高温になる設備周りでは上限に近づきます。RFIDで棚卸や入出荷の確認を効率化したい場合や、旧機種から置き換える場合に適しています。
Advantech AIM-68S
10.1インチの産業用タブレットで、Windows 11 IoT Enterpriseを搭載します。プロセッサはIntel Processor N200です。LTSCを選べるため、OSを頻繁に更新せずに業務アプリを使えます。NFCはFeliCaにも対応し、社員証での認証に使いやすい点が特徴です。
動作温度は-10〜50℃で、冷凍倉庫や氷点下の屋外では使えません。重い画像処理には性能が足りない場合があります。バーコードスキャナーや車載ドックなど、拡張の選択肢は豊富です。
AAEON RTC-1030
32.7Wのホットスワップバッテリーを2つ備えた、10.1インチの堅牢タブレットです。DCジャックとUSB Type-Cの両方で充電できます。IP65に加え、MIL-STD-810Hに基づく落下、衝撃、振動の試験を経ています。
日本語サイトの製品ページは英語の説明が中心で、詳細な仕様は資料の取り寄せが必要です。バーコードの読み取り機能は製品ページで確認できません。バッテリー交換で止めずに長時間使いたい場合に適しています。
Advantech AIM-76S
5GとWi-Fi 6Eに対応する、10.1インチのAndroidタブレットです。Android 14で出荷され、Android 16への更新に対応する予定です。Google Mobile Servicesの認証を受けています。Google Playの業務アプリを導入できます。
バーコードスキャナの内蔵やオプションは、製品ページで確認できませんでした。読み取りが主な用途なら、別の機器が要る場合があります。5G対応のAndroidタブレットを使いたい現場に適しています。
Samsung Galaxy Tab Active5 Pro
IP68の防水防塵に対応し、重量680gの10.1インチAndroidタブレットです。約5,050mAhのバッテリーを2つ搭載し、電源を切らずに交換できます。電源から直接動かすNo Battery Modeもあります。
1.5mの落下耐性は、同梱カバーを付けた状態でのサムスン社内試験の結果です。Android専用で、専用のバーコードスキャナは内蔵していません。公式の製品ページに定価はありません。軽いAndroid端末を手持ちで使う現場に適しています。
Zebra ET6xシリーズ
AndroidとWindowsから選べる10.1インチの堅牢タブレットです。冷凍庫対応モデルや、特許申請中の車載ドックもそろいます。SE55スキャンエンジンを選ぶと、近接から12m先までのバーコードを読めます。
冷凍庫対応のヒーター付きディスプレイとキーボードは、Android版でしか選べません。構成とアクセサリの組み合わせが多く、価格は見積もりで比べます。冷凍倉庫やフォークリフトで使う場合に適しています。小型で軽い端末を求める場合は向きません。
パナソニック TOUGHBOOK FZ-G2シリーズ
10.1型の堅牢Windowsタブレットです。背面の拡張エリアにバーコードリーダーやスマートカードリーダーを、購入後でも取り付けられます。IP65準拠で、工具なしでバッテリーパックを交換できます。
オープン価格で、公式サイトに価格の掲載はありません。費用の比較には、販売店への見積もり依頼が必要です。Windows機のみで、Androidモデルはありません。導入後に機能を追加したい現場に適しています。
Zebra ET8xシリーズ
12インチの高堅牢なWindowsタブレットで、取り外せるキーボードでノートPCとしても使えます。3:2のQHD画面で、保守マニュアルや図面を大きく表示できます。指紋リーダーも選択肢です。
タブレット単体でも約1.3kgあり、片手で長く持つ用途には向きません。プロセッサはIntel第11世代で、新しい機種より世代が古くなっています。現場で図面を見ながら報告書まで入力したい場合に適しています。
AAEON RTC-1020
第11世代Intel Coreを選べる、10.1インチの堅牢タブレットです。保守用の重いアプリも現場で動かせる性能です。6つのプログラム可能な物理キーがあり、手袋をしたままでもよく使う操作を呼び出せます。
2023年発表の機種で、同じメーカーにはより新しいRTC-1030があります。詳細な仕様も英語の説明が中心です。新しい世代を重視する場合は、RTC-1030との比較が必要です。保守用のWindowsアプリを動かしたい場合に適しています。
Honeywell RT10A
FlexRangeデュアルレンズイメージャーを備えた、10.1インチのAndroidタブレットです。0.1m未満から10.7m先までのバーコードを読めます。車両ドックやデスクドックなどのアクセサリーもそろいます。
落下の規格はMIL-Std 810Gで、新しい機種より古い版です。日本の製品ページでは、OSのバージョンやサポート期間を確認できません。離れた棚のバーコードを読み取りたい場合や、フォークリフトでの入出荷に適しています。
宮木電機製作所 LANEX-Tabletシリーズ
iPad miniを防爆ケースに収めた、国内の検定に合格したZone 2向けの防爆タブレットです。ガスグループⅡCで、水素防爆にも対応します。iPadの業務アプリを、そのまま防爆エリアに持ち込めます。
使えるのはZone 2だけで、Zone 1では使えません。保護等級はIP54で、動作時の環境温度は0〜35℃です。化学や石油系プラントのZone 2で、点検をペーパーレス化したい場合に適しています。氷点下や高温の屋外には向きません。
Pepperl+Fuchs ecom Pad-Ex 01 P12
日本の防爆認証を持つ、Zone 2/22向けの11.6インチ防爆Windowsタブレットです。Windows 11 Proと第12世代Core i5を搭載します。防爆エリアでも、PCと同じアプリを使えます。ガスと粉じんの両方に対応する点も特徴です。
Zone 1/21では使えず、保護等級はIP64、周囲温度は-10〜55℃です。一般の堅牢タブレットより、防水性能と低温での使用に制約があります。防爆が不要な工場には不向きです。化学系プラントのZone 2でWindowsを使う場合に適しています。
産業用タブレットの無料・有料でできることの違い
産業用タブレットは端末本体が必須のため、無料だけでは使い始められません。無料で足りるのは、導入前の試用や、OSに含まれる機能にとどまります。
できること | 無料で足りる範囲 | 有料が必要になる範囲 |
|---|---|---|
現場での利用 | なし。端末の購入が必要 | 端末本体の購入 |
導入前の試用 | デモ機の無料貸出を行う提供元がある | 貸出の対象外の機種や、長期の検証 |
アプリの導入 | Google Playの認証を受けたAndroid機なら、公開されたアプリを入れられる | 業務アプリのライセンスや、現場に合わせた開発・設定 |
読み取り・通信の追加 | 本体に内蔵された読み取り機能 | スキャナやRFID、5G・LTEのオプション、ドック類 |
端末の管理 | OSに備わる基本的な設定 | 台数が増えたときの端末管理(MDM)の利用 |
無料の範囲は、機種や提供元で異なります。デモ機の貸出も、対象の機種と期間を確認しておきましょう。必要な機能が本体に含まれるかを、仕様書で確かめましょう。
まとめ
産業用タブレットの比較は、5つの項目で整理すると進めやすくなります。堅牢性、OSと長期供給、防爆の認証が主な軸です。加えて、バーコードやRFIDなどの拡張機能とバッテリー、端末管理も確かめます。
まず、使う場所の環境と危険区分、動かす業務アプリのOSを書き出しましょう。次に、読み取り機能やドックを含めた構成で見積もりを比べます。販売価格を公式オンラインストアで掲載しているのは20製品のうち2製品で、残りは問い合わせが必要です。製品は産業用タブレットのカテゴリページで比較できます。メーカー別の傾向は産業用タブレットのメーカーの記事もご覧ください。
産業用タブレットのおすすめ製品
ユニテック RT112
ユニテック・ジャパン株式会社
690gでIP67の産業用Androidタブレット
Dell Pro Rugged 12タブレット
デル・テクノロジーズ株式会社
12インチのフル堅牢Windowsタブレット
Zebra ET6xシリーズ
ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社
冷凍庫対応もある10.1インチ堅牢タブレット
Dell Pro Rugged 10タブレット
デル・テクノロジーズ株式会社
10.1インチのフル堅牢Windowsタブレット
アイメックス RTC-I81/I101-JP
アイメックス株式会社
RS-232を備えた産業用堅牢タブレット
アイメックス RTC-I116-JP
アイメックス株式会社
IP66の11.6インチ堅牢Windowsタブレット
産業用タブレット比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ユニテック RT112 | ユニテック・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 690gでIP67の産業用Androidタブレット | 詳細を見る | |
| Dell Pro Rugged 12タブレット | デル・テクノロジーズ株式会社 | オンプレミス | 12インチのフル堅牢Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| Zebra ET6xシリーズ | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 冷凍庫対応もある10.1インチ堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| Dell Pro Rugged 10タブレット | デル・テクノロジーズ株式会社 | オンプレミス | 10.1インチのフル堅牢Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| アイメックス RTC-I81/I101-JP | アイメックス株式会社 | 要見積もり | RS-232を備えた産業用堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| アイメックス RTC-I116-JP | アイメックス株式会社 | 要見積もり | IP66の11.6インチ堅牢Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| ユニテック RT112 Windows | ユニテック・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 690gの産業用Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| Zebra ET401シリーズ | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 要見積もり | IP68のAndroidビジネスタブレット | 詳細を見る | |
| アイメックス RTC-M82/M102-JP | アイメックス株式会社 | 要見積もり | 交換式バッテリーの産業用堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| パナソニック TOUGHBOOK FZ-G2シリーズ | パナソニック コネクト株式会社 | 要見積もり | 拡張できる10.1型堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| ユニテック TB170 Plus | ユニテック・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 端子が豊富な業務用Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| Honeywell RT10A | 日本ハネウェル合同会社 | 要見積もり | 遠距離も読めるイメージャー付きタブレット | 詳細を見る | |
| Advantech AIM-68S | アドバンテック株式会社 | 要見積もり | 10.1インチ産業用Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| Zebra ET8xシリーズ | ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 | 要見積もり | 12インチの高堅牢2 in 1 Windowsタブレット | 詳細を見る | |
| Samsung Galaxy Tab Active5 Pro | サムスン電子ジャパン株式会社 | 要見積もり | IP68のタフネスAndroidタブレット | 詳細を見る | |
| AAEON RTC-1030 | AAEON Technology株式会社 | 要見積もり | バッテリー2つを備えた10.1インチ堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| AAEON RTC-1020 | AAEON Technology株式会社 | 要見積もり | 第11世代Core搭載の10.1インチ堅牢タブレット | 詳細を見る | |
| Advantech AIM-76S | アドバンテック株式会社 | 要見積もり | 5G対応の10.1インチ産業用Androidタブレット | 詳細を見る | |
| 宮木電機製作所 LANEX-Tabletシリーズ | 株式会社宮木電機製作所 | 要見積もり | Zone2向けの防爆タブレット | 詳細を見る | |
| Pepperl+Fuchs ecom Pad-Ex 01 P12 | Pepperl+Fuchs K.K. | 要見積もり | Zone 2/22向けの防爆タブレット | 詳細を見る |
よくある質問
Q産業用タブレットを選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?
使う場所の環境と、動かす業務アプリのOSを確認します。防塵防水の等級、落下試験、動作温度が現場に合うかを見てください。可燃性のガスや粉じんがある場所では、国内の防爆検定や認証に対応するかも必要です。
Q産業用タブレットの価格は、どのくらいを見込めばよいですか?
製品ページのある20製品のうち、公式オンラインストアで販売価格を掲載しているのはDell Pro Ruggedの2製品です。構成やキャンペーンで価格は変わります。残りの18製品は問い合わせや見積もりが必要で、読み取り機能やドックを足すと総額は大きくなります。
QWindowsとAndroidのどちらを選べばよいですか?
動かす業務アプリが対応するOSで決めます。既存のPC向けアプリを使うならWindows、Google Playのアプリや軽い端末を使うならAndroidが候補です。同じシリーズでWindows版とAndroid版を選べる製品もあります。
Q防爆エリアでも普通の産業用タブレットを使えますか?
使えません。防爆エリアでは、国内の防爆検定や認証に対応した端末が必要です。製品によって、使えるZoneの範囲が異なります。Zone 2までの製品は、Zone 1では使えません。安全担当者と一緒に確認してください。
