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メーカー・シェア#品質管理システム#QMS#メーカー

品質管理システムのメーカー9社の特徴|シェアの実態と4つの種類の違い

品質管理システムの主要メーカー9社がどんな会社なのかを1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアは調査会社の市場分類に品目自体がなく公表データが存在しない。9製品は検査記録のデジタル化・統計解析・統計的工程管理・規制対応のQMS・ERPの構成要素という目的の違う種類に分かれており、そのまま横並びに比べられない点を軸に、各社の立ち位置と資本関係の動きをまとめる。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
品質管理システムのメーカー9社の特徴|シェアの実態と4つの種類の違い

品質管理システムのメーカーを調べると、統計解析の老舗から、規制対応のクラウドサービス、基幹システムの一部まで並びます。同じ「品質管理システム」という言葉でも、担っている役割がまったく違います。

この記事では、主要9社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態、製品の種類による分かれ方、資本関係の動きまでを会社単位で整理します。

記載内容は、各社の公式サイトと公式のプレスリリース、IR開示を、編集部が2026年9月22日に確認したものです。規格への対応は、公式に記載があるものだけを載せています。

  • 品質管理システムのメーカー別シェアを示す公的・業界団体・調査会社のデータは存在しない(2026年9月22日時点)
  • ETQ Relianceは2026年5月28日の分離独立にともない、現在はOctave Relianceという名称になっている
  • 主要9製品は目的の異なる4つの種類に分かれており、そのまま横並びには比べられない

この記事でわかること

01

品質管理システムの主要メーカー9社【早見表】

品質管理システムを手がけているのは、専業のソフトウェア会社だけではありません。統計教育の団体を母体とする会社や、貴金属リサイクルを本業とする会社も参入しています。まずは全体像を一覧で押さえます。

  • 主要9社のうち、日本に本社を置くのは宇部情報システム・日本科学技術研修所・三菱電機デジタルイノベーション・アサカ理研・ビジネスエンジニアリングの5社
  • 主要9社のうち、製品の価格を公式サイトに掲載しているのは3社
  • 主要9社のうち、この2年で親会社または法人そのものが変わったのは3社

メーカー

本社

母体となる事業

製品

製品の種類

株式会社宇部情報システム

山口県宇部市

情報システム開発

QC-One/QC-One Lite

検査記録のデジタル化

株式会社アサカ理研

福島県郡山市

貴金属リサイクル

Mr.Manmos Sora

検査記録のデジタル化

ビジネスエンジニアリング株式会社

東京都千代田区

製造業向けシステム

mcframe RAKU-PAD

検査記録のデジタル化

三菱電機デジタルイノベーション株式会社

東京都

情報システム

HYPERSOL QMS

検査記録のデジタル化

株式会社日本科学技術研修所

東京都渋谷区

品質管理教育・研修

JUSE-StatWorks/V5

統計解析ツール

Advantive

米国フロリダ州

製造・流通向けソフトウェア

ProFicient/Enact

統計的工程管理

MasterControl Solutions, Inc.

米国ユタ州

ライフサイエンス向けソフトウェア

Quality Excellence

規制対応のQMS

Octave Intelligence plc

アイルランド

産業用ソフトウェア

Reliance(旧ETQ Reliance)

規制対応のQMS

SAP SE

ドイツ・ヴァルドルフ

基幹業務ソフトウェア

Quality Management

ERPの構成要素

母体の幅が広い分野

日本科学技術研修所は1958年6月設立で、品質管理の教育と研修を母体としています。JUSE-StatWorksがQC検定や品質管理研修で使われてきたのは、この出自によるものです。

アサカ理研は貴金属リサイクルを本業とする東証スタンダード上場企業で、システム事業がセグメントの一つです。同じ分類に並んでいても、会社としての性格はかなり違います。

価格を公開している会社と非公開の会社

公式サイトに金額を掲載しているのは3社です。QC-One Liteは月額50,000円で初期費用がありません。JUSE-StatWorksは総合編プレミアムが250,800円など、エディション別の標準価格を公開しています。

HYPERSOL QMSも提供開始時のリリースで160万円からと示しています。MasterControl、Octave Reliance、InfinityQSは公式に金額の記載がありません。SAP、Mr.Manmos Sora、mcframe RAKU-PADも同様です。

提供元が変わった会社がある

ETQ Relianceの提供元は、2026年5月28日の分離独立でOctave Intelligence plcになりました。HYPERSOL QMSの提供元だった三菱電機ITソリューションズは、2025年4月1日に統合されて社名が変わっています。

資本関係の動きが製品の位置づけにも影響しているため、後半のセクションでまとめて扱います。

02

品質管理システムのメーカー別シェアの実態

9社が並んだところで、どこが最も使われているのかが気になります。ただし品質管理システムにも、メーカー別のシェアを示すデータがありません。

  • 矢野経済研究所の日本マーケットシェア事典125品目に、品質管理システムの品目は含まれていない
  • 富士キメラ総研のソフトウェアビジネス市場52品目にも、品質管理システムの品目はない
  • 第三者の評価として存在するのはGartnerのMagic Quadrantだが、これはシェアではなくポジショニングである

市場分類として独立していない

矢野経済研究所の2025年版日本マーケットシェア事典は、38業界125品目を対象にしています。IT分野ではビジネスチャットやERPなどが並びますが、品質管理システムという品目はありません。

富士キメラ総研のソフトウェアビジネス市場2025年版も、企業向けソフト52品目が対象です。ERP、文書管理、BPM、BIは入っていますが、品質管理システムは対象外です。つまり調査会社が独立した市場として数えていません。

Gartnerの評価はシェアではない

第三者による評価として、Gartnerのマジック・クアドラントがあります。Quality Management System Softwareを対象に2026年1月20日に公表されたもので、12社を15の加重評価基準で評価しています。

ただしこれは実行力とビジョンの2軸によるポジショニングで、シェアの数値は含まれません。なおこの評価はOctaveの分離前に公表されたため、Hexagon(ETQ)という表記になっています。引用する場合は時点を添えてください。

国内の市場規模も公表されていない

日本国内の品質管理システム市場の規模を公表している一次情報は見つかりませんでした。世界市場の数値は複数の民間調査会社が出していますが、分母の定義がそれぞれ違い、金額も大きく食い違います。

数値を使う場合は、調査主体と対象年、何を含めた金額かをセットで確認してください。複数の調査会社の数値を並べることはできません。

03

品質管理システムは4つの種類に分かれる

順位で選べない以上、各社が何を担っているかで整理するのが現実的です。この分野では、製品の種類による違いが会社の性格より先に効きます。

  • 検査記録のデジタル化は、測定器からのデータ取り込みと帳票の電子化を担う
  • 統計解析と統計的工程管理は、集めたデータから工程の異常や能力を読み取る
  • 規制対応のQMSは、文書管理や是正処置、監査といった仕組み全体を担う

横並びに比べられない理由

JUSE-StatWorksは約150種類の統計手法を持つ統計解析ソフトで、インストール型です。一方MasterControlは文書管理や是正処置、教育管理を含むクラウドの仕組みで、目的がまったく違います。

機能の数や価格を同じ表に並べると、どちらが優れているかという読み方になってしまいます。まず自社が何をしたいのかを決めてから、その種類のなかで比べる必要があります。

4つの種類の内訳

検査記録のデジタル化にあたるのがQC-One、Mr.Manmos Sora、mcframe RAKU-PAD、HYPERSOL QMSの4製品です。統計解析と統計的工程管理がJUSE-StatWorksとInfinityQSの2製品になります。

規制対応のQMSがMasterControl Quality ExcellenceとOctave Relianceの2製品です。SAP Quality Managementだけは、基幹システムの構成要素という立ち位置になります。

この先はグループごとに見る

ここからは9社を3つのグループに分けて、1社ずつ見ていきます。まず検査記録のデジタル化を担う4社、次に統計解析と統計的工程管理の2社、最後に規制対応のQMSと基幹システムの3社という順です。

各社の情報は、いずれも編集部が2026年9月22日に公式サイトで確認したものです。

04

検査記録のデジタル化を担う品質管理システム4社

まずは現場で測った値を紙から電子へ移す4社です。測定器との接続と帳票の作りやすさが、この種類の中心になります。

  • QC-Oneはクラウド版の金額を公開しており、月額50,000円で初期費用がない
  • Mr.Manmos Soraはノギスや三次元測定機など幅広い測定器からの直接取り込みに特化している
  • mcframe RAKU-PADはExcelやPDFの既存帳票からノーコードで入力画面を作れる

株式会社宇部情報システム(QC-One)

検査機器からのデータを自動で集め、一元管理する仕組みです。管理図、ヒストグラム、パレート図の作成から成績表の出力、承認、出荷指示、変更履歴の記録までを1つで扱います。

オンプレミス版のQC-Oneに加え、クラウド版のQC-One Liteがあります。QC-One Liteは月額50,000円で初期費用がなく、最短5営業日で使い始められます。利用開始後30日間は問い合わせ回数に制限のないサポートが付きます。

注意したいのは規格対応の読み方です。同社が公式に掲げているISO/IEC 27001とプライバシーマークは、会社の情報セキュリティに関する認証です。ISO 9001やIATF 16949といった品質規格への製品の対応は、公式には記載がありません。

株式会社アサカ理研(Mr.Manmos Sora)

計測データ処理システムという位置づけで、測定器からの直接取り込みに特化しています。ノギス、マイクロメータ、顕微鏡、画像測定機、三次元測定機からの取り込みに対応します。

公差による自動の合否判定、ヒストグラムやX̄管理図、パレート図、検査表の自動生成を持ちます。工程能力指数のCpとCpkも算出でき、ユーザー権限の設定とデータ承認による改ざん防止も備えます。

導入先は電子部品、自動車部品、精密機器、工作機械、化学、非鉄金属などで、全国200拠点以上です。無料のデモ版があり、デモ機の2週間貸出も用意されています。価格は問い合わせ制で公開されていません。

ビジネスエンジニアリング株式会社(mcframe RAKU-PAD)

タブレットで入力するRAKU-PAD記録と、分析ダッシュボードの2つで構成されます。ExcelやPDF、画像から電子帳票をノーコードで作れるため、いま使っている帳票をそのまま持ち込めます。

デジタル入力部品は30種類を超えます。管理図、パレート図、ヒストグラム、散布図といったQC七つ道具に加え、統計的工程管理とCp・Cpkの自動計算を持ちます。異常時はメールやチャットで自動通知します。

規格については、日本産業規格の異常判定ルール10種類とIATF 16949のアラートルールに言及があります。同社は東証プライムに上場し、2026年3月末時点の従業員は単体580名、連結748名です。

三菱電機デジタルイノベーション株式会社(HYPERSOL QMS)

QC七つ道具に由来する管理表テンプレートを12種類持ち、傾向管理と計量値・計数値の両方に対応します。アクセス制御と監査証跡による改ざん防止も備えます。2020年12月に出荷を開始し、価格は160万円からとされていました。30日間の無償トライアルも用意されていました。

規格については、日本産業規格のJIS Z9020-2:2016の異常判定ルールとJIS Z9041シリーズへの言及があります。ISO 9001やIATF 16949への対応は公式に記載がありません。

ただし現在の提供状況には注意が必要です。提供元だった三菱電機ITソリューションズは2025年4月1日に統合されて三菱電機デジタルイノベーションになり、旧製品ページは表示されません。移管先の製造業向けラインアップにもHYPERSOL QMSの掲載がないため、検討する場合は提供が続いているかを先に確認してください。

05

統計解析と統計的工程管理を担う品質管理システム2社

続いて、集めたデータから工程の状態を読み取る2社です。データを集める仕組みではなく、分析そのものを担います。

  • JUSE-StatWorksは約150種類の統計手法を持ち、7つのエディションに分かれている
  • InfinityQSは統計的工程管理の専業で、クラウド版とオンプレミス版で製品名が分かれる
  • InfinityQSは同じブランド内でも、製品ごとに規格対応の記載の粒度が違う

株式会社日本科学技術研修所(JUSE-StatWorks/V5)

統計解析ソフトウェアで、現行版はR5.84です。エディションは総合編プレミアム、総合編、QC七つ道具編、品質管理手法編、品質工学編、SEM因果分析編、機械学習編R2の7つに分かれます。

提供形態はスタンドアロンとネットワーク版のインストール型で、クラウド提供の記載はありません。価格は総合編プレミアムが250,800円、総合編が184,800円、QC七つ道具編が85,800円などと公開されています。年間サポートは標準価格の10%です。

規格ではIATF 16949:2016、JIS Z 9021、ICHのQトリオに言及があります。無料の体験版が公開されています。1958年6月設立で、品質管理の教育と研修を母体としてきた会社です。

Advantive(ProFicient/InfinityQS Enact)

統計的工程管理の専業製品で、クラウド版のEnactとオンプレミス版のProFicientに分かれます。Enactは役割別のダッシュボードと自動アラートを持ち、リアルタイムの工程監視に向いた構成です。

規格対応はProFicientの公式ページにISO 9001、IATF 16949、AS9100、FDA 21 CFR Part 11の記載があります。ただしEnactのページには規格の明記がありません。同じブランド内でも記載の粒度が違うため、一括りにすると誤りになります。

注意したいのは会社の位置づけです。InfinityQSは独立した会社ではなく、Advantiveのブランドです。2022年6月28日にTA Associatesが複数のソフトウェア会社を統合してAdvantiveを新設し、InfinityQSもその一つになりました。

06

規制対応のQMSと基幹システムを担う品質管理システム3社

最後に、文書管理や是正処置まで含む仕組みを担う3社です。検査データの扱いだけでなく、品質保証の業務そのものを対象にします。

  • MasterControlの現行の製品名はMasterControl Quality Excellenceである
  • Octave Relianceは40を超える標準アプリを持ち、ISO 9001とFDA 21 CFR Part 11、IATF 16949に対応する
  • SAP Quality Managementは単体の製品ではなく、S/4HANAの構成要素である

MasterControl Solutions, Inc.(Quality Excellence)

文書管理、変更管理、教育管理、監査管理、リスク管理、品質イベント管理を持つクラウドのQMSです。電子device history recordや製造実行、電子バッチ記録まで含みます。

規格ではFDA 21 CFR Part 11、ISO 9001:2015、ISO 13485、21 CFR 820、GxPに公式の言及があります。IATF 16949については公式の記載を確認できませんでした。

主戦場は製薬、医療機器、バイオです。血液や生物製剤、組織、受託製造、食品飲料、サプリメント、細胞・遺伝子治療も対象として挙げています。日本法人はマスターコントロール株式会社で、2008年4月1日設立です。

Octave Intelligence plc(Reliance)

40を超える標準アプリを持つクラウドネイティブのQMSです。文書管理、是正処置、監査管理、教育、サプライヤー品質、不適合管理、変更管理、リスクレジスタ、高度分析などが含まれます。

規格ではISO 9001、FDA 21 CFR Part 11、IATF 16949を公式に明記しています。ライフサイエンス向けに監査証跡、電子署名、バリデーション支援も備えます。対象業種は化学、防衛、電子、食品飲料、ヘルスケア、製薬、金属鉱業、石油ガスと幅広い構成です。

製品名と会社名が変わっている点に注意してください。2022年2月25日にHexagon ABが12億米ドルでETQを買収しました。その後2026年5月28日の分配完了で、Octave Intelligence plcとして分離独立しています。

Hexagonは持分を保有しておらず、etq.comはoctave.comへ転送されます。

SAP SE(Quality Management)

単体の製品ではなく、S/4HANAの構成要素です。品質計画、検査、試験、レポーティングに加え、検査ロット、結果記録、品質証明書、品質通知、試験機器管理、安定性試験、監査管理を持ちます。

基幹システムの中で扱うため、受入検査から工程内検査、最終検査、サプライヤ品質までを購買や生産のデータと同じ土台で管理できます。提供形態はクラウドのパブリックとプライベート、オンプレミスがあります。

規格については独特の立て付けです。同社はGxPに対応可能であるが認証ではないと説明しており、クラウドベンダーにGxPの認証機関は存在しないという整理をしています。ライフサイエンス向けには別枠の提供があります。

07

品質管理システムのメーカーで起きている資本関係の動き

各社の顔ぶれが見えたところで、この分野で起きている変化を押さえます。品質管理システムは長く使う仕組みですが、提供元の変更が続いています。

  • ETQは2022年にHexagonの傘下に入り、2026年5月28日にOctave Intelligenceとして分離独立した
  • InfinityQSは2022年6月28日にAdvantiveへ統合され、独立した会社ではなくなった
  • 三菱電機ITソリューションズは2025年4月1日に統合され、三菱電機デジタルイノベーションになった

2度動いた会社がある

ETQは2022年2月25日にHexagon ABが12億米ドルで買収しました。その後2026年4月24日のHexagon年次総会で分離が承認され、2026年5月28日に分配が完了しています。

現在はOctave Intelligence plcというアイルランド法人で、ナスダックストックホルムとナスダックニューヨークに上場しています。ETQ Relianceという名称の資料は、2026年5月以前の情報になります。

ブランドとして残っている会社

InfinityQSは2022年6月28日にAdvantiveへ統合されました。TA AssociatesとST6が複数のソフトウェア会社をまとめて新設した会社です。2023年9月13日にはInsight PartnersとOA Private Capitalが新規に投資しています。

製品名はProFicient by InfinityQS、Enact by InfinityQSとしてブランドが残っていますが、会社としては独立していません。「InfinityQS社」という書き方は現在では不正確です。

国内でも法人が統合されている

三菱電機ITソリューションズは、三菱電機インフォメーションシステムズと三菱電機インフォメーションネットワークとともに、2025年4月1日に統合されました。新会社は三菱電機デジタルイノベーション株式会社で、従業員は約6,000名です。

統合にともない旧サイトのページは転送または削除されています。HYPERSOL QMSのように、移管先のラインアップに掲載が見当たらない製品もあるため、検討時には現在の提供状況を確認してください。

08

品質管理システムのメーカーが想定している企業規模

資本関係の動きが見えたところで、次は各社がどの規模の現場を想定しているかです。編集部では製造業適合性スコアとして、製品ごとに5段階で評価しています。

  • 中堅・中小製造業との相性が5点なのは、JUSE-StatWorks/V5の1製品
  • SAP Quality Management、MasterControl、Octave Relianceの3製品は2点である
  • 多拠点運用適合性はInfinityQSとOctave Relianceが5点で並ぶ

小さく始めやすい会社

中堅・中小製造業との相性は、予算や体制に対する導入の敷居を見る軸です。JUSE-StatWorks/V5が5点で最も高く、対象企業規模も中小から大手までをカバーしています。

HYPERSOL QMSとMr.Manmos Soraが4点で続きます。どちらも国内の会社で、必要な範囲から始められる構成です。Mr.Manmos Soraの対象企業規模は中小と中堅になります。

大規模を想定している会社

SAP Quality Managementは対象企業規模が大手のみで、相性は2点です。MasterControlとOctave Relianceも2点で、いずれも規制対応の仕組み全体を導入する前提になります。

多拠点運用適合性ではInfinityQSとOctave Relianceが5点で並びます。複数の工場のデータを1か所で見たい場合に向く構成です。

現場での使い勝手は製品の種類で分かれる

現場利用しやすさは、工場現場での端末操作やUIのしやすさを見る軸です。Mr.Manmos Soraとmcframe RAKU-PADが5点で、どちらも現場で値を入力することを前提にした製品です。

一方、規制対応のQMSであるMasterControlとOctave Relianceは3点です。これは操作性の優劣ではなく、使う人が現場か管理部門かという違いになります。なおこのスコアは編集部の評価で、2026年9月時点の採点です。

09

品質管理システムを調べるときの注意点

最後に、品質管理システムを調べるときに引っかかりやすい点をまとめます。この分野は言葉の指す範囲が広く、規格の記載も読み違えやすくなっています。

  • 会社の情報セキュリティ認証を、製品の品質規格対応と読み違えやすい
  • 同じブランドの製品でも、規格対応の記載の粒度が違う場合がある
  • 公式ページが見当たらなくなっている製品がある

認証の種類を取り違えない

宇部情報システムが公式に掲げるISO/IEC 27001とプライバシーマークは、会社の情報セキュリティとプライバシー保護に関する認証です。製品がISO 9001やIATF 16949に対応していることを示すものではありません。

SAPも独特の立て付けで、GxPに対応可能であるが認証ではないと説明しています。規格名が並んでいても、何に対する何の認証かを確認してください。

同じブランドでも記載が揃っていない

InfinityQSのProFicientには、ISO 9001、IATF 16949、AS9100、FDA 21 CFR Part 11の記載があります。一方でEnactのページには規格の明記がありません。同じブランドだからといって、対応が同じとは限りません。

比較表を作るときは、製品ごとに公式ページで確認する必要があります。ブランド単位でまとめると、実態と合わなくなります。

公式ページが残っているかを先に確かめる

HYPERSOL QMSは、旧提供元の製品ページが表示されず、統合先のラインアップにも掲載が見当たりません。販売終了の公式告知は見つかりませんでしたが、現行製品として扱うのは避けるべき状況です。

ETQ Relianceも同様に、名称と提供元が変わっています。第三者の比較記事に載っていても、公式サイトで製品ページが生きているかを先に確認してください。

10

まとめ|品質管理システムメーカーの全体像

品質管理システムは、検査記録のデジタル化を担う4社、統計解析と統計的工程管理の2社、規制対応のQMSと基幹システムの3社という構成の分野です。この種類の違いが、会社の性格より先に選定を左右します。

メーカー別のシェアは公表されていないため、ランキングで選ぶことはできません。そもそも調査会社の市場分類に品質管理システムという品目がなく、独立した市場として数えられていません。

現場で測った値を紙から電子に移したいなら検査記録のデジタル化が起点です。工程の異常を統計で読みたいなら統計解析と統計的工程管理、規制対応の仕組み全体を整えたいならQMSになります。自社が解きたい課題がどれに当たるかを先に決めてから、その種類のなかで比べてください。

なお本記事の各社の情報は、編集部が2026年9月22日に各社の公式サイトとプレスリリース、IR開示で確認したものです。提供元の変更が続いているため、問い合わせ前に最新の状況を確認してください。

品質管理システム(QMS)比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
InfinityQS ProFicient / Enact ロゴ
InfinityQS ProFicient / EnactAdvantive(旧InfinityQS)サブスクリプションSPC世界トップクラス。リアルタイム工程監視詳細を見る
SAP Quality Management ロゴ
SAP Quality ManagementSAPジャパン株式会社要見積もりSAP ERP一体のQMSモジュール詳細を見る
mcframe RAKU-PAD(品質管理) ロゴ
mcframe RAKU-PAD(品質管理)ビジネスエンジニアリング株式会社ハイブリッドIATF16949対応SPC。Excel帳票→タブレット入力詳細を見る
ETQ Reliance QMS ロゴ
ETQ Reliance QMSETQ(Hexagon傘下)サブスクリプション40以上のQMSアプリとAI。世界600社以上の実績詳細を見る
MasterControl QMS ロゴ
MasterControl QMSマスターコントロール株式会社要見積もりFDA規制対応に強い。世界1,000社以上の医薬品QMS詳細を見る
QC-One ロゴ
QC-One株式会社宇部情報システムハイブリッド検査データ一元管理・自動取込み・改ざん防止詳細を見る
HYPERSOL QMS ロゴ
HYPERSOL QMS三菱電機ITソリューションズ株式会社オンプレミスQC7つ道具テンプレート搭載。160万円〜の中堅向けQMS詳細を見る
Mr.Manmos Sora ロゴ
Mr.Manmos Sora株式会社アサカ理研オンプレミス測定器データ直接取込み30年。全国200拠点以上詳細を見る
JUSE-StatWorks/V5 ロゴ
JUSE-StatWorks/V5株式会社日本科学技術研修所オンプレミス10万セット以上販売。日本の品質管理統計解析デファクト詳細を見る

よくある質問

Q品質管理システムの主要メーカーはどこですか?
A

検査記録のデジタル化を担うのが株式会社宇部情報システム(QC-One)、株式会社アサカ理研(Mr.Manmos Sora)、ビジネスエンジニアリング株式会社(mcframe RAKU-PAD)、三菱電機デジタルイノベーション株式会社(HYPERSOL QMS)の4社です。統計解析と統計的工程管理が株式会社日本科学技術研修所(JUSE-StatWorks/V5)とAdvantive(ProFicient/Enact)の2社です。規制対応のQMSがMasterControl Solutions, Inc.とOctave Intelligence plc、基幹システムの構成要素がSAP SEになります。

Q品質管理システムのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
A

メーカー別シェアを示すデータはありません。矢野経済研究所の2025年版日本マーケットシェア事典は38業界125品目を対象としていますが、品質管理システムという品目がありません。富士キメラ総研のソフトウェアビジネス市場2025年版の企業向けソフト52品目にも含まれていません。つまり調査会社が独立した市場として数えていないのが実態です。第三者評価としてGartnerのマジック・クアドラントがありますが、これは実行力とビジョンの2軸によるポジショニングでシェアの数値ではありません。

Q品質管理システムはどう選び分ければよいですか?
A

自社が解きたい課題がどの種類に当たるかを先に決めてください。現場で測った値を紙から電子に移したいなら検査記録のデジタル化(QC-One、Mr.Manmos Sora、mcframe RAKU-PAD、HYPERSOL QMS)です。工程の異常や能力を統計で読みたいなら統計解析ツール(JUSE-StatWorks/V5)か統計的工程管理(ProFicient/Enact)になります。文書管理や是正処置、監査まで含む仕組み全体を整えたいなら規制対応のQMS(MasterControl Quality Excellence、Octave Reliance)です。目的が違うため、機能数や価格を同じ表に並べても比較になりません。

QETQ Relianceは今も使えますか?
A

製品名と提供元が変わっています。2022年2月25日にHexagon ABが12億米ドルでETQを買収しましたが、2026年4月24日のHexagon年次総会で分離が承認され、2026年5月28日に分配が完了しました。現在はアイルランド法人のOctave Intelligence plcが提供し、製品名はOctave Relianceです。Hexagonは持分を保有しておらず、etq.comはoctave.comへ転送されます。ISO 9001、FDA 21 CFR Part 11、IATF 16949への対応は公式に明記されています。

Q品質管理システムを調べるときに間違えやすい点はありますか?
A

規格の読み違えです。宇部情報システムが公式に掲げるISO/IEC 27001とプライバシーマークは、会社の情報セキュリティとプライバシー保護に関する認証で、製品がISO 9001やIATF 16949に対応していることを示すものではありません。またInfinityQSはProFicientにISO 9001やIATF 16949の記載がある一方、Enactのページには規格の明記がなく、同じブランドでも記載の粒度が違います。加えてHYPERSOL QMSは旧提供元の製品ページが表示されず、統合先のラインアップにも掲載が見当たらないため、現行製品として扱う前に提供状況の確認が必要です。

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