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メーカー・シェア#予知保全#故障予測#メーカー

予知保全システムのメーカー10社の特徴|シェアの実態と学習データの前提

予知保全・故障予測システムの主要10製品を提供する会社を1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は確認できず、公式の製品ページ自体が見つからない製品も2つありました。「故障データ不要」と公式に書ける製品がない実態を見ていきます。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
予知保全システムのメーカー10社の特徴|シェアの実態と学習データの前提

予知保全の製品を並べて調べると、途中で手が止まります。10製品のうち2製品は、提供元とされる会社の公式サイトに製品ページそのものが残っていないからです。

この記事では、主要10製品を提供する会社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態と、この分野で最も誤解されやすい学習データの前提を会社単位で整理します。

記載内容は、各社の公式サイトと公式のプレスリリース、公式のデータシートや法定開示を、編集部が2026年9月24日に確認したものです。旧URLの挙動は同日に実際にアクセスして確かめています。

  • 予知保全のメーカー別シェアを無償で公開している公的機関・業界団体は、編集部が確認した範囲では見つからなかった(2026年9月24日時点)
  • 「故障データが不要」と公式に明記している製品は、主要10製品の中に1つもなかった
  • 金額を公式に公開しているのは主要10製品のうちNECの1製品だけ

この記事でわかること

01

予知保全システムの主要メーカー10社【早見表】

予知保全は、AI・分析ツールの会社と制御機器メーカー、そしてプラント向けの大手ソフトウェアベンダーが混在する分野です。提供物の性格が会社ごとにかなり違います。まずは全体像を一覧で押さえます。

  • 主要10製品のうち7製品は日本の会社が提供している
  • 現行の製品ページを公式に確認できたのは10製品のうち8製品
  • 価格を公開しているのはNECの1製品のみ

提供元

本社

製品

現行の製品ページ

価格の公開

ブレインズテクノロジー株式会社

東京都港区

Impulse

あり

非公開

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社

東京都港区

Prediction One

あり

非公開

オムロン株式会社

京都市

i-BELT/AI予知保全ライブラリ

あり(別物)

非公開

日本電気株式会社

東京都港区

インバリアント分析

あり

公開

横河電機株式会社

東京都武蔵野市

OpreX Asset Health Insights

あり

非公開

Hitachi Vantara

米国

Lumada Manufacturing Insights

確認できず

非公開

富士通株式会社

東京都港区

COLMINA 現場品質AI

確認できず

非公開

Siemens

ドイツ

Senseye Predictive Maintenance

あり

非公開

AspenTech(Emerson傘下)

米国

Aspen Mtell

あり

非公開

AVEVA Group Limited

英国ケンブリッジ

AVEVA Predictive Analytics

あり

非公開

提供元の表記が実態と合っていない製品

Lumada Manufacturing Insightsは日立製作所の製品として紹介されることがあります。ただしこの製品ラインは、2019年にHitachi Vantaraが発表したものです。

Senseyeについても注意が要ります。英国のSenseye Ltdが提供しているという書き方を見かけますが、同社は2024年3月19日に解散しています。現在の提供主体はSiemensです。

2つの提供物を1つの製品名にまとめている例

「OMRON i-BELT / AI予知保全ライブラリ」という表記は、公式の製品名ではありません。i-BELTはデータソリューション、AI予知保全ライブラリはSysmac製品群のソフトウェア部品です。

公式サイト上でも、両者は別のカテゴリに置かれています。i-BELTの現行ページには、予知保全や故障予測に関する記述が一切ありません。

02

予知保全のメーカー別シェアと市場規模

予知保全でシェアを掲げているのは1社だけです。ただしその表記は、期間と市場の定義を落とすと意味が変わってしまいます。

  • メーカー別シェアを無償で公開している公的機関・業界団体は確認できなかった
  • Impulseの「3年連続シェアNo.1」は3年目が見込値である
  • シェア率のパーセンテージは公式に記載がない

3年連続という表記の中身

Impulseは、デロイト トーマツ ミック経済研究所の『予兆検知ソリューション市場の実態と将来展望 2025年度版』を根拠にシェアNo.1を掲げています。対象は「解析サービス市場」です。

公式リリースには「2023年度から2025年度(見込)まで、3年連続となる見通しです」と書かれています。3年目は確定実績ではなく見込値です。この点を落とすと、3年分が確定しているように読めてしまいます。

同じ「3年連続」が別の年にも使われている

同社は2021年8月25日のリリースでも、同じ解析サービス市場で3年連続トップシェアと発表しています。つまり「3年連続」は年次によって指す期間が変わる表現です。

記事や資料で引用する場合は、必ず対象年度をセットで書く必要があります。年度を書かずに「3年連続No.1」とだけ記すと、どの3年なのかが特定できません。

市場セグメント名が公式リリース間で食い違う

2023年6月6日のリリースは「解析ソフトウェア市場」でのシェアNo.1を報じています。一方2026年のリリースは「解析サービス市場」で2023年度から3年連続と述べています。

同じ会社の公式リリース同士で、市場セグメント名の記述が一致していません。またシェア率のパーセンテージは、製品ページにもリリースにも記載がありません。

導入実績の数字は最新値を確認する

Impulseの稼働AIモデル数は、公式の最新値が「35,000以上」です。3万超という数字はすでに古いものになっています。

Prediction Oneは「お申込み企業数 44,000社突破」と表記し、2025年10月時点と注記しています。公式の言い回しは「導入企業数」ではなく「お申込み企業数」で、無料体験版の申込を含む可能性があります。

03

公式の製品ページが確認できない予知保全2製品

この分野で最も注意が要るのが、製品ページそのものが残っていない2製品です。紹介記事や製品データベースには現行製品として載り続けています。

  • Lumada Manufacturing Insightsは日立系のどのドメインでも現行ページを確認できない
  • COLMINA 現場品質AIは旧URLが富士通のトップページへ転送される
  • COLMINA 現場品質AIの予測対象は設備故障ではなく加工品質である

Lumada Manufacturing Insights

編集部が2026年9月24日に確認したところ、hitachi.co.jp の製品URLは404を返しました。hitachivantara.com の製品URLは応答こそ返るものの、トップページへ転送されます。IoT製品のカテゴリ自体が別カテゴリへ転送される状態です。

一方でhitachi.asiaには、閲覧できるページが残っています。ただし著作権表記は2021年のままで、URLにも2021年末の日付が含まれています。後継製品への統合を告知する公式のアナウンスは見つかりませんでした。

COLMINA 現場品質AI

旧URLはいずれも富士通のトップページへ転送されます。個別ページへの転送ではないため、実質的にページが削除された状態です。

そもそもこの製品は、研削や切削などの加工工程における加工品質をリアルタイムに予測するものでした。設備の故障を予測する製品ではありません。予知保全のカテゴリに置くこと自体が実態と合っていません。

ブランドが終了したわけではない

COLMINAというブランド自体は現在も使われています。CAEや工場最適化ダッシュボード、PLANTIA、MESといった製品は掲出されたままです。

Lumadaも同様です。ソリューション群のブランドとしては存続し、次世代の取り組みへ展開しています。個別製品名としてのManufacturing Insightsが掲出されていない、というのが正確な状況です。

04

国内発の予知保全メーカー5社

製品ページを公式に確認できた国内5社です。AI分析ツールの会社、制御機器メーカー、計測機器メーカーと出自が分かれます。

  • ブレインズテクノロジーは従業員数と上場区分を公式に開示していない
  • Prediction Oneは予知保全の専用ツールではなく汎用の予測分析ツール
  • NECのインバリアント分析は2024年5月以降、製品ページが更新されていない

ブレインズテクノロジー株式会社

2008年8月8日の設立で、本社は東京都港区高輪です。資本金は600百万円、代表者は濱中佐和子氏です。事業はエンタープライズAIソフトウェアと記載されています。

従業員数と上場区分、親会社は会社概要ページに記載がありません。全社の7割がエンジニア職という記述があるだけです。Impulseは2014年のリリースで、2024年8月30日に提供10周年を告知しています。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社

1995年11月1日の設立で、本社は東京都港区港南です。資本金79億69百万円、従業員は連結1,781名・単独802名で、いずれも2026年3月31日現在です。

株主は公式表記で「ソニー株式会社 100%」です。ソニーグループ株式会社の子会社と書くと、公式表記と食い違います。なお同社サイト内で代表者のローマ字表記が2通りに分かれており、表記が統一されていません。

Prediction Oneは予知保全の専用製品ではない

Prediction Oneの公式ページで例示されている用途は、成約予測、入電予測、出荷予測、来店予測です。設備故障予測の記述は確認できませんでした。

公式FAQには、ニューラルネットワークや勾配ブースティング木を利用し、データに合わせて設定を自動選択すると書かれています。ソニーが開発したOSSのNeural Network Librariesの利用も明記されています。クラウド版とデスクトップ版があり、無料体験版は14日間です。

オムロン株式会社

AI予知保全ライブラリは、AI搭載マシンオートメーションコントローラー用のSysmac Libraryの第一弾です。2018年10月1日に発表され、同月16日に発売されました。

制御周期と同期してコントローラー上で動作するエッジ側の仕組みです。公式には「業界初」と記載され、2016年11月時点の当社調べという注記が付いています。学習データやしきい値の設定は、別のソフトウェアで利用者自身が行うか、同社のサービスで支援を受けるかを選ぶ形です。

日本電気株式会社

正式名称は「NEC Advanced Analytics - インバリアント分析」で、サブタイトルは機械学習エンジンです。最新はV2.7で、販売開始は2018年4月23日です。

提供形態はオンプレミスの永久ライセンスです。V2.7でRHEL9および互換OSに対応し、エッジ機器向けの廉価ライセンスも追加されています。ただし公式ページの最終更新は2024年5月31日で、それ以降の更新情報は追加されていません。

横河電機株式会社

1915年9月1日の創立、1920年12月1日の設立で、本社は東京都武蔵野市中町です。資本金434億105万円、代表取締役社長は重野邦正氏、証券コードは6841です。

OpreX Asset Health Insightsは2022年6月6日の発表で、V2.0が2023年3月28日です。基盤はYokogawa Cloudで、AWSとAzureに加え2023年3月28日からAlibaba Cloudにも対応しています。

05

海外発の予知保全メーカー3社

海外発は、プラントや設備管理の大きな製品群の一部として予知保全を持つ形です。資本関係が近年大きく動いた点も共通しています。

  • AspenTechは2025年3月12日にEmersonの完全子会社となりNasdaqの取引を停止した
  • AVEVA Group Limitedは2023年4月18日にplcからLimitedへ商号変更している
  • Senseyeのデータは公式データシートでEUのデータセンターで処理されると明記されている

Siemens(Senseye Predictive Maintenance)

買収の公式発表は2022年6月8日です。2022年6月1日付で英国Siemens Holdings plcの100%子会社になったと記載されています。買収金額は非開示です。

公式データシートはVersion 1.6・2025年11月付です。生成AIのMaintenance Copilot Senseyeや、時系列の基盤モデルを予測に用いることが明記されています。自らを助言的な状態監視と定義している点も特徴です。

Senseyeのデータ所在地とドメインの現況

公式データシートには、データがEUのデータセンターに存在し処理されると明記されています。日本国内でのデータ保管を前提にする場合、この点は確認が要ります。

senseye.io は siemens.com へ転送されますが、完全に廃止されたわけではありません。アプリ本体は今も app.senseye.io にあり、サポート文書は help.senseye.io に置かれています。

AspenTech(Aspen Mtell)

Emersonによる完全子会社化は2025年3月12日に完了しました。1株265.00米ドルの現金による取得で、少数株主持分の取得総額は約72億米ドルです。同時にNasdaqでの取引は停止しています。

ところが公式サイトからダウンロードできるAspen Mtellのブローシャーには、今も「NASDAQ:AZPN」という記載が残っています。著作権表記も2024年のままです。現行の配布資料の記述が、事実と食い違っている状態です。

AVEVA Group Limited

英国Companies Houseで確認できる会社番号は02937296、設立は1994年6月9日、所在地はケンブリッジです。商号はAVEVA GROUP PLCから2023年4月18日にLimitedへ変更されています。

製品は日本語版・英語版とも公式ページがあります。ただし日本法人の法人情報ページには到達できず、日本での提供主体の正式名称は確認できませんでした。

06

予知保全で「故障データ不要」と書ける製品はない

予知保全の導入検討で最も効いてくるのが、学習に何のデータが要るかです。実務上は決定的な論点ですが、公式に明記している製品は見当たりませんでした。

  • 10製品のいずれも「故障データ不要」「教師データ不要」と公式に明記していない
  • Aspen Mtellのブローシャーはむしろ故障履歴を使うと読める
  • 正常時データからモデルを作る旨を書いている製品はある

公式に明記している製品は1つもなかった

Impulse、Prediction One、Senseye、AVEVA、OpreXのいずれも、必要なデータ量や故障データの要否について公式の記載がありません。Senseyeの公式データシートの前提条件欄は、顧客の機械から適切な計測値にアクセスできること、とだけ書かれています。

オムロンについては、学習データとしきい値の設定を利用者自身が行うか同社の支援を受けるかを選べる、という注記があります。つまり学習データの用意が要ることは読み取れます。

むしろ故障履歴を使うと読める製品

Aspen Mtellの公式ブローシャーには、作業指示書の詳細を活用して正常モードと故障モードの両方の特徴パターンを学習する、と書かれています。故障データが不要という説明とは逆の内容です。

なお同製品のエージェント種別は、ルール・状態ベース、第一原理ベース、AI・機械学習ベースの3種類と公式に分類されています。よく見かける別の種別名はこのブローシャーには登場しません。

正常時データからモデルを作ると書いている製品

NECは、リアルタイムに収集されるセンサデータを正常時のモデルと比較・分析することで異常予兆を早期に検知する、と書いています。正常時データからモデルを作る旨は読み取れます。

ただし「故障データ不要」という明示的な文言ではありません。読み替えは可能でも、公式表記として引用することはできません。

07

予知保全の価格を公開しているのは1社だけ

この分野は価格の非公開が大半です。金額まで公開している例外が1社だけあります。

  • NECは希望小売価格を税別で公開し、課金単位の定義まで示している
  • Prediction Oneは金額の記載がなく、費用の構成だけが示されている
  • Senseyeはオンボーディングが有償であることを公式データシートに明記している

NECの価格と課金単位

インバリアント分析V2.7の永久ライセンスは、希望小売価格400万円からで税別です。1年間ライセンスは214万円から、スターターパックは200万円からとなっています。

課金単位の定義も公式に書かれています。カウンタとは分析対象となる数値の時系列情報の単位で、圧力センサ1つが1カウンタです。同じセンサで期間が違っても1カウンタと数えます。

費用の構成だけが示されている製品

Prediction Oneの法人プランは、初期費用に環境構築費用とハンズオントレーニングが含まれます。基本料金はライセンス使用料とカスタマーサクセスサービスです。金額そのものの記載はありません。

Impulseは、ライセンスが利用型と買取型の2種類であることだけ公開しています。オムロンのi-BELTは、課題の規模によって費用が変動するため個別提案になると公式FAQに書かれています。

無償トライアルの提供状況

明確な無償トライアルを持つのはPrediction Oneです。利用開始から14日間で、有料版へ自動移行しないことも公式FAQに明記されています。

Impulseが提供しているのは無料データ分析相談で、トライアルではありません。NECのスターターパックは有償です。Senseyeは概念実証のガイドはあるものの、無償トライアルの提供は明示されておらず、オンボーディングは実費ベースの有償と記載されています。

08

予知保全はエッジかクラウドかで構成が変わる

予知保全は、学習と推論をどこで動かすかで現場側の要件が変わります。公式に明示している製品を確認します。

  • Impulseは学習をクラウド、推論をエッジで行うと明記している
  • NECはオンプレミスの永久ライセンス製品である
  • AVEVAは提供形態を公式に明示していない

学習と推論を分けている製品

Impulseは、学習をクラウド環境で実行し、生成された学習モデルによるリアルタイムの異常判定をエッジデバイス上で行うと書いています。現場側に推論の処理が残る構成です。

オムロンのAI予知保全ライブラリは、完全にエッジ側です。AIコントローラー上で制御周期と同期して動作します。i-BELT Hubについては、クラウドだけでなくエッジにも配置できる柔軟性があると公式FAQに記載されています。

クラウドを前提とする製品

Aspen MtellはAWSとAzureで利用できると書かれています。OpreX Asset Health InsightsはYokogawa Cloudを基盤とし、AWS・Azure・Alibaba Cloudに対応しています。

SenseyeはSaaSです。前述のとおり、データがEUのデータセンターで処理される点が公式に明記されています。

オンプレミスを選べる製品

NECはオンプレミスの永久ライセンス製品です。V2.5でARMとDockerに対応し、V2.7ではエッジ機器向けの廉価ライセンスも追加されています。

Prediction Oneはクラウド版とデスクトップ版の2形態です。デスクトップ版の対象OSはWindows 11の64bit版とWindows Server 2019と記載されています。AVEVAについては提供形態の明示が見当たりませんでした。

09

予知保全を調べるときの注意点

この分野は、公式サイト側に古い情報や消えたページが残りやすい領域です。調べるときに引っかかりやすい点をまとめます。

  • 製品ページが消えているのに製品データベースには残り続けている
  • 公式配布資料の会社情報が最新の資本関係を反映していない場合がある
  • 日本法人を「総代理店」と公式に書ける会社は確認できなかった

旧URLが404や転送になっている製品が多い

NECのインバリアント分析、横河のOpreX、Aspen Mtellは、いずれも旧URLが404または別ページへの転送になっています。検索結果から古いURLに入ると行き止まりになります。

オムロンのi-BELTも、旧URLの複数形パスは404で、現行は単数形のパスです。ドメイン移行を行った会社では、旧パスへのリンクが第三者の媒体に残り続けている点に注意が要ります。

海外3社の日本窓口は公式に特定できない

Siemens、AspenTech、AVEVAのいずれについても、公式サイト上で総代理店と明記された日本企業は確認できませんでした。日本法人の商号を断定できる一次情報にも到達していません。

AspenTechについては、公式にオフィスの所在地表記があります。ただしその拠点が現地法人なのか支店なのか、法人格の明示はありません。

会社情報を第三者のデータベースで埋めない

日立製作所、NEC、富士通、オムロンの会社概要は、今回の調査で一次情報に到達できませんでした。資本金や従業員数、代表者、証券コードはいずれも未確認です。

ブレインズテクノロジーも、従業員数と上場区分が公式に記載されていません。これらを製品データベースから補うと、確認できていない数字を確定情報のように扱うことになります。

10

まとめ|予知保全メーカーの全体像

予知保全は、国内5社、日立系と富士通の2製品、海外3社という構成です。ただし日立系と富士通の2製品は、公式の製品ページを確認できませんでした。

シェアについては、メーカー別の数字を無償で公開している公的機関や業界団体が見つかりませんでした。唯一シェアを掲げるImpulseも、期間と市場の定義、そして3年目が見込値である点まで含めて読む必要があります。

実務で効いてくる「故障データが要るかどうか」は、10製品のどれも公式に明記していません。むしろAspen Mtellのように故障履歴を使うと読める記述もあります。公式サイトで確認できる範囲は限られるため、学習データの前提は各社への確認事項として残しておくのが現実的です。

予知保全・故障予測システム比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
Lumada Manufacturing Insights ロゴ
Lumada Manufacturing Insights株式会社日立製作所要見積もりIT×OT融合の予知保全。日立110年超のノウハウ詳細を見る
OMRON i-BELT / AI予知保全ライブラリ ロゴ
OMRON i-BELT / AI予知保全ライブラリオムロン株式会社要見積もりAI搭載コントローラでエッジリアルタイム異常検知詳細を見る
Aspen Mtell ロゴ
Aspen MtellAspenTech(Emerson傘下)要見積もり故障パターンを最大90日前に検知するAPM詳細を見る
OpreX Asset Health Insights ロゴ
OpreX Asset Health Insights横河電機株式会社要見積もり国内プラント向けの設備診断クラウド詳細を見る
AVEVA Predictive Analytics ロゴ
AVEVA Predictive AnalyticsAVEVA Group Limited(Schneider Electric傘下)要見積もり産業設備の状態監視と予知分析詳細を見る
Senseye Predictive Maintenance ロゴ
Senseye Predictive Maintenanceシーメンス株式会社サブスクリプションSiemens傘下。追加センサー不要の予知保全詳細を見る
Prediction One ロゴ
Prediction Oneソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社サブスクリプション6クリックで予測モデル構築。30,000社以上申込詳細を見る
Impulse ロゴ
Impulseブレインズテクノロジー株式会社サブスクリプション予兆検知シェアNo.1(3年連続)。100社以上導入詳細を見る
COLMINA 現場品質AI ロゴ
COLMINA 現場品質AI富士通株式会社要見積もりPLANTIA連携でAI予知保全へ拡張。60超ソリューション詳細を見る
NEC Advanced Analytics インバリアント分析 ロゴ
NEC Advanced Analytics インバリアント分析日本電気株式会社要見積もり故障データ不要の独自技術。日本製鉄等大規模導入詳細を見る

よくある質問

Q予知保全システムの主要メーカーはどこですか?
A

国内はブレインズテクノロジー株式会社(Impulse)、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(Prediction One)、オムロン株式会社(AI予知保全ライブラリ)、日本電気株式会社(インバリアント分析)、横河電機株式会社(OpreX Asset Health Insights)の5社です。海外はSiemens(Senseye Predictive Maintenance)、AspenTech(Aspen Mtell)、AVEVA Group Limited(AVEVA Predictive Analytics)の3社になります。このほかLumada Manufacturing InsightsとCOLMINA 現場品質AIがありますが、いずれも現行の公式製品ページを確認できませんでした。

Q予知保全で「故障データ不要」の製品はありますか?
A

編集部が確認した範囲では、主要10製品のいずれも「故障データ不要」「教師データ不要」と公式に明記していません。Aspen Mtellの公式ブローシャーはむしろ、作業指示書の詳細を活用して正常モードと故障モードの両方の特徴パターンを学習すると書いています。NECは正常時のモデルと比較して異常予兆を検知すると説明しており正常時データからモデルを作る旨は読み取れますが、故障データが不要という文言ではありません。オムロンも学習データとしきい値の設定が必要である旨を注記しています。

QLumada Manufacturing Insightsは今も提供されていますか?
A

編集部が2026年9月24日に確認した時点で、現行の公式製品ページを見つけられませんでした。hitachi.co.jpの製品URLは404を返し、hitachivantara.comの製品URLはトップページへ転送されます。IoT製品のカテゴリ自体が別カテゴリへ転送される状態です。hitachi.asiaには閲覧できるページが残っていますが、著作権表記は2021年のままです。なおこの製品ラインは日立製作所ではなくHitachi Vantaraが2019年に発表したもので、後継への統合を告知する公式アナウンスも見つかりませんでした。

Q予知保全システムの価格は公式に分かりますか?
A

金額まで公開しているのは日本電気株式会社だけです。インバリアント分析V2.7の永久ライセンスは希望小売価格400万円から(税別)、1年間ライセンスは214万円から、スターターパックは200万円からと掲載されています。課金単位の定義も公式にあり、圧力センサ1つが1カウンタで、同じセンサの異なる期間のデータも1カウンタと数えます。残る9製品は金額の記載がなく、Prediction Oneは費用の構成のみ、Impulseはライセンスが利用型と買取型の2種類であることのみ公開しています。

QSenseyeは英国のSenseye Ltdが提供しているのですか?
A

違います。SENSEYE LIMITED(会社番号09210291)は2024年3月19日に解散しており、現在の提供主体はSiemensです。買収の公式発表は2022年6月8日で、2022年6月1日付で英国Siemens Holdings plcの100%子会社になったと記載されています。買収金額は非開示です。またMindSphereの一機能という説明も公式表記と合いません。MindSphereはInsights Hubへ移行しており、siemens.com上ではSenseyeとInsights Hubは別製品として扱われています。公式データシートには、データがEUのデータセンターに存在し処理されると明記されています。

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