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比較#DNCシステム#製品比較#NCプログラム転送

おすすめのDNCシステムを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

DNCシステムの主要18製品を、対応するNC装置、接続方式と台数、版管理、稼働監視、動作環境の5つの比較項目で整理しました。価格の公開状況や費用の内訳、企業の特徴ごとの選定ポイントまで、製造業の視点で解説します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
おすすめのDNCシステムを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

DNCシステムは、NC工作機械へ加工プログラムをネットワークやUSBメモリ経由で渡し、保管や稼働状況の収集まで担う仕組みです。紙テープやUSBメモリの持ち運びを減らし、容量の大きいプログラムを送りながら加工するDNC運転にも使います。この記事では、製品ページのある18製品を同じ評価軸で並べました。基礎知識から選び方、費用の考え方までを整理します。

多数の機械へ同時に送り、履歴や稼働もまとめて見るなら:CNC-Managerや協立システムマシン DS-21が候補

LANの機械とRS-232Cの機械が混在する工場なら:タクテックス TNET-Managerやソフトウイング IP-DNCが候補

古い機械へ1台ずつUSBメモリやLANを足すなら:モディアシステムズ LanTan LT330やJBM smartぴ〜太郎が候補

三菱電機やファナックのCNCが中心なら:三菱電機 NC ExplorerやFANUC PC Handy File for CNCが候補

公式に金額が載っている製品から始めるなら:LanTan LT330、LanTan LT100BM、smartぴ〜太郎が候補

DNCシステムは、機械側のNC装置と接続方式を最初に確認すると比べやすくなります。基礎から知りたい方はDNCシステムとはの記事、製品全体はDNCシステムのカテゴリページもご覧ください。


この記事でわかること

01

DNCシステムの基礎知識

DNCシステムは、CAMで作ったNCプログラムを工作機械へ送り、保管や回収まで扱う仕組みです。ソフトウェアで管理する製品と、機械の横に置く入出力装置とがあります。まず、役割と製品の種類を押さえましょう。

プログラムの転送と保管を担う仕組み

DNCシステムは、加工プログラムをネットワーク経由で各機械へ送る仕組みです。紙テープやUSBメモリで受け渡す作業を減らせます。

パソコンやサーバへの一元保管も、機能の一つです。機械側で修正した内容の回収や、転送履歴の記録に対応した製品も見られます。稼働状況の収集につなげられるのも特徴です。

容量の大きいプログラムを送りながら加工するDNC運転

DNC運転は、容量の大きいプログラムを少しずつ送りながら加工する方法です。機械のメモリに収まらないプログラムを扱うときに使います。

DNC運転に対応するかは、製品によって異なります。入出力装置の一部は、製品ページに記載がありません。必要な場合は、導入前に問い合わせて確認しましょう。

集中管理ソフト・送受信ソフト・入出力装置の違い

今回の18製品は、大きく4つに分かれます。多数の機械を集中管理するソフトが7製品、パソコンと機械を結ぶ送受信ソフトが4製品です。

機械の横に置く入出力装置が6製品、パソコン側のRS-232C変換器が1製品です。

編集部メモ:同じDNCシステムでも、ソフトと装置では導入の単位が異なります。ソフトは工場全体、装置は機械1台ごとに考えると整理しやすくなります。


02

DNCシステムの基本的な選び方

DNCシステムを選ぶ際には、機械側のNC装置と接続方式に合うかを確認することが重要です。この2点が合わない製品は、他の機能が充実していても使えません。次の4つの観点で整理しましょう。

対応するNC装置とメーカーを確認する

最初に確認したいのは、機械に載っているNC装置です。ファナック、三菱電機、オークマ、マザックなど、製品ごとに対応が分かれます。

公式に対応表を載せる製品もあれば、掲載のない製品もあります。対応表が古い場合は、新しい制御装置の個別の問い合わせが欠かせません。

接続方式と同時に通信できる台数を見る

接続方式は、RS-232CとEthernetで大きく分かれます。RS-232Cの旧型機が残る工場では、変換や端末ユニットの要否も確認が必要です。

同時に通信できる台数も、製品ごとに上限が異なります。公式に載る上限は、32回線、64台、128台などと幅があります。将来の増設台数まで見込んで選びましょう。

版管理と差分の確認ができるかを見る

機械側で修正したプログラムを回収し、元のデータと比べられるかは、運用に影響する項目です。10世代まで履歴を持つ製品や、修正後のプログラムを戻せる製品があります。

一方で、版管理や承認の機能を公式ページに記載しない製品も多くあります。必要なら、導入前に機能の有無を確かめましょう。

稼働監視との連携と動作環境を確かめる

転送履歴を稼働状況の把握に使えるか、監視機能が標準かオプションかも比べます。標準では含まれず、オプションで追加する製品もあります。

動作環境も確認しましょう。公式にWindows 11が明記されていない製品が複数あります。パソコンの入れ替え時期に注意が必要です。


03

DNCシステムの比較項目

DNCシステムの製品は、同じ名前でも仕様の軸が複数あります。ここでは、比較表を作るときに見る5つの項目を整理しました。製品ごとの違いは、後半の比較表と詳細の章で確認できます。

比較項目

見るべきポイント

対応するNC装置

機械のNC装置とメーカーが、製品の対応表に載っているか

接続方式と台数

RS-232CかEthernetか、同時に通信できる台数は十分か

版管理・差分比較

履歴を残せるか、機械側で修正したプログラムを回収できるか

稼働監視・連携

転送履歴や稼働率を見られるか、監視機能が標準かオプションか

動作環境と導入規模

対応OS、通信ボードや端末ユニットの要否、価格の公開状況

対応するNC装置

機械ごとにNC装置の種類が違うため、対応表との照合が最初の作業です。メーカー自身が提供するツールは、自社CNCだけに対応する場合があります。

接続方式と台数

RS-232C専用の製品と、LANにも対応する製品があります。パソコン1台で通信できる台数にも上限があり、製品ごとに公表値が異なります。

版管理・差分比較

履歴の世代数や、機械側の修正を回収する機能を確認します。承認の流れまで備えるかは、公式ページの記載を見て判断します。

稼働監視・連携

転送の記録を稼働の把握に使えるかが焦点です。監視画面の表示台数に上限がある製品や、監視がオプションの製品があります。

動作環境と導入規模

対応OSと、追加で必要になる機器を確認します。通信ボードやDNCモデムなどは、機械の台数に応じて費用が増えます。


04

自社に合ったDNCシステムの選定ポイント

前の章の比較項目を、自社の状況に当てはめて考えます。どの項目を優先するかは、機械の台数や新旧の混在状況によって変わります。企業の特徴ごとに、見るべき視点を示しました。

多数の機械を持ち、プログラムを一元管理したい工場

機械の台数が多い工場では、同時に通信できる台数と履歴の管理を、優先して確認しましょう。上限が32回線の製品と、64台や128台の製品とでは、拡張の余地が異なります。

ただし、集中管理ソフトは専用パソコンの用意や運用ルールの整備が要ります。導入前に、管理する担当者を決めておきましょう。

LANの機械とRS-232Cの機械が混在する工場

新旧の機械が混在する工場では、両方の接続方式を1つの画面で扱えるかが判断材料です。LAN機とRS-232C機を混在させたまま管理できる製品があります。

RS-232Cの機械には、端末ユニットやDNCモデムなどの追加機器が必要な場合があります。機械の台数分の費用を見積もりに含めてください。

機械1台ずつ、小さく始めたい中小企業

専任の担当者がいない場合は、設定の簡単さと費用の見通しを優先しましょう。機械の横に置く入出力装置なら、パソコンを使わずUSBメモリで受け渡しできます。

標準価格を公開する製品なら、台数分の費用を積算しやすくなります。複数台をまとめて管理する用途には向かないため、将来の台数も考えましょう。

特定メーカーのCNCが中心の工場

三菱電機やファナックなど、特定メーカーのCNCが中心なら、メーカー提供のツールが候補です。エクスプローラーから転送できる製品など、操作に慣れた画面で使える製品があります。

ただし、他社CNCやRS-232C接続の機械には使えない製品があります。将来の機械更新で他社製を入れる可能性も考えて選びましょう。

夜間の無人運転や大容量プログラムを扱う工場

大容量プログラムを流すなら、DNC運転とスケジュール運転への対応を確認しましょう。連続送信で夜間運転を組める製品や、複数本のプログラムを順に流せる製品があります。

入出力装置では、DNC運転に対応するかが製品ごとに異なります。製品ページに記載がない場合は、問い合わせて確かめてください。


05

DNCシステムの費用相場

DNCシステムの費用は、機械の台数や接続用の機器、オプション機能によって変わります。製品ページのある18製品のうち、公式に金額が確認できたのは3製品です。件数は、公式ページに金額が載っている製品を数えたものです。残る15製品は、問い合わせで確認します。

費用の内訳

費用を左右する要因

公開されている目安(2026年時点)

本体(ソフトウェアのライセンス、入出力装置)

同時に通信する台数、ソフトか装置か、機械の台数

入出力装置で標準価格196,000円(税別)、125,000円(税別)の2製品。別の1製品はメーカー直営ショップで税込132,000円。税区分が異なるため合算していない

接続用の機器

RS-232C用の通信ボード、端末ユニット、DNCモデム、変換器など

公開なし

オプション機能

稼働監視、他のパソコンからの操作、ファイル共有の規格対応など

SMB2.0対応が有償オプション(価格は問い合わせ)

パソコン・導入支援

専用パソコンの用意、既設の機械への接続確認

公開なし

保守・ライセンス更新

リモートサポート、ライセンスの取得方法

公開なし

総額は、本体の価格よりも、機械の台数分の接続機器とオプションで見積もりが大きく変わります。機械ごとに追加の機器が要る製品では、台数分を足した金額で比べましょう。費用の見方はDNCシステムの費用相場の記事も参考にしてください。


06

【比較表】DNCシステムのランキング

製品データとして数値化できる4項目を、製造業適合性スコアで横並びにしました。生産管理・工程管理・設備保全・中小適合の4つを、5段階で評価しています。並びは中小適合の高い順で、同点は残りの評価軸の順に比べました。

順位

製品

提供元

生産管理

工程管理

設備保全

中小適合

価格の目安

1

モディアシステムズ LanTan LT330

モディアシステムズ株式会社

4

3

2

4

標準価格196,000円(税別)。SMB2.0対応は有償オプション(価格は問い合わせ)

2

テイクソフト NC Linker

株式会社テイクソフト

3

2

2

4

公式サイトに価格の掲載なし

3

モディアシステムズ LanTan LT100BM

モディアシステムズ株式会社

3

2

2

4

標準価格125,000円(税別)

4

JBM smartぴ〜太郎

ジェービーエムエンジニアリング株式会社

3

2

1

4

メーカー直営オンラインショップの販売価格が税込132,000円(USBメモリ・RS232Cケーブル2m・ACアダプター付属)

5

システムクリエイト NC Friendy-USB

株式会社システムクリエイト

3

1

1

4

公式サイトに価格の掲載なし

6

タクテックス ポータブルUSB P-530

タクテックス株式会社

3

1

1

4

公式サイトに価格の掲載なし

7

テクトレージ USB⇔RS232C for NC

株式会社テクトレージ

2

1

1

4

メーカー公式サイトに価格の掲載なし(販売ページは公式サイトで案内)

8

タクテックス TNET-Manager

タクテックス株式会社

4

4

3

3

公式サイトに価格の掲載なし

9

三菱電機 NC Explorer

三菱電機株式会社

3

2

2

3

日本語の製品ページに価格の掲載なし

10

JBM USBぴ〜太郎

ジェービーエムエンジニアリング株式会社

3

2

1

3

公式サイトに価格の掲載なし

11

日本マイクロシステム NCSend

株式会社日本マイクロシステム

3

1

1

3

公式サイトに価格の掲載なし

12

FANUC PC Handy File for CNC

ファナック株式会社

2

2

4

3

公式資料に価格の掲載なし(ファナックの部品販売課へ問い合わせ)。接続キットは別形名

13

CNC-Manager

株式会社テクノソリューションズ

4

4

4

2

公式サイトに価格の掲載なし

14

リバース・データシステム R-DNC

株式会社リバース・データシステム

4

4

3

2

公式サイトに価格の掲載なし

15

協立システムマシン DS-21

協立システムマシン株式会社

4

4

3

2

公式サイトに価格の掲載なし

16

JBM RunDNC

ジェービーエムエンジニアリング株式会社

4

3

4

2

公式サイトに価格の掲載なし

17

三栄商事 CastStar-SX

三栄商事株式会社

4

3

3

2

公式サイトに価格の掲載なし

18

ソフトウイング IP-DNC

株式会社ソフトウイング

4

3

2

2

公式サイトに価格の掲載なし


07

DNCシステムの主要製品の詳細

ランキング表に載せた18製品を、表と同じ順に紹介します。長所だけでなく、公式ページに記載のない機能や向かない用途も書きました。

モディアシステムズ LanTan LT330

RS232Cを2ポートに加え、USBとLANを1台に備えたDNCデータサーバです。FTPやファイル共有で、ネットワークのパソコンからNCデータを受け取れます。FANUCやOKUMA OSP、三菱電機 MELDASなど、多くの制御装置で通信実績があります。

公式に公開されている標準価格は、196,000円(税別)です。FTPとファイル共有はゲスト接続のみで、ユーザー認証には対応しません。使用温度は5〜35℃です。多数の機械を1つのソフトで集中管理したい場合は、別の製品を検討してください。

テイクソフト NC Linker

RS-232C機器とパソコンをつなぐ、NCデータの送受信ソフトです。動作環境にWindows 11 Proまで明記されています。必要スペックはCPU 1GHz、メモリ256MB以上と軽めです。通信ポート1〜255番に対応し、複数の加工機と同時に通信できます。

接続はRS-232Cに限られます。Ethernet接続やFTP、FOCASでの転送は、公式ページに記載がありません。一元管理、版管理、スケジュール運転の記載もないため、送受信だけを行う用途に向く製品です。価格は問い合わせとなります。

モディアシステムズ LanTan LT100BM

NCの操作パネルから入出力を指示できる、リモートコマンド対応の転送装置です。RS232Cケーブルからの給電にも対応し、電源の取り回しを減らせます。標準価格は125,000円(税別)です。2026年11月9日の受注分から、135,000円(税別)に改定されます。

RS232Cは1ポートで、内蔵フラッシュディスクは256MB(データ領域約220MB)です。LT330より小さな仕様になります。DNC運転への対応は、製品ページに明記されていません。必要なら事前に確認しましょう。

JBM smartぴ〜太郎

約230gの超小型の入出力装置で、本体に工具軌跡を表示できます。送る前にNCデータの誤りを見つけやすい点が利点です。4GBの内蔵ディスクとUSBメモリから、データを扱えます。直営ショップの販売価格は税込132,000円です。

RS232Cは1ポートのため、1台で接続できる機械は1つです。USBポートは2つありますが、同時には使えません。使用温度は5〜35℃で、AC100V〜240Vの電源アダプターも必要です。旋盤系の軌跡確認が中心の場合は、向かない可能性があります。

システムクリエイト NC Friendy-USB

磁石で機械に貼り付けて、USBメモリからDNC運転できるコンパクト機です。データサーバのない機械でも、機械のメモリを超える大容量データを流せます。FANUCのカセットやフロッピィ装置の入出力に対応する点が特徴です。従来の運用手順を保ったまま、置き換えられます。

通信速度は最大38,400bpsで、LAN接続には対応しません。使用温度は5〜35℃です。対応機種の一覧は、製品ページに掲載がありません。ネットワーク経由でプログラムを送りたい場合や、複数台をまとめて管理したい場合には向きません。

タクテックス ポータブルUSB P-530

手袋のまま押せる大型ボタンと板金製の筐体を持つ、USBメモリ対応のポータブル入出力装置です。RS232CとUSBメモリの間で、NCデータを転送、保存できます。マザトロール対話版とOSP-5000版を、オプションで選べます。

USBは1.1フルスピードで、内部RAMは128KBです。DNC運転への対応は、製品ページに記載がありません。使用温度は10〜30℃と範囲が狭く、重量は1.7kgあります。複数の機械をネットワークでまとめて管理したい場合には向きません。

テクトレージ USB⇔RS232C for NC

RS232Cのないパソコンと、古いNC工作機械をつなぐ変換器です。NC装置との接続に特化した独自チップで、データの流れを制御します。Windows 10と11の標準ドライバで動きます。約40gと小さく、動作周辺温度は−5〜60℃です。

通信速度は最大19,200bpsです。変換器単体ではプログラムを送れないため、DNC運転には別に送受信ソフトが必要になります。価格は、メーカー公式サイトに掲載がありません。プログラムの管理まで1製品で行いたい場合には向きません。

タクテックス TNET-Manager

Ethernet LANの機械とRS-232Cの機械を、混在させたまま管理、転送できます。機械側で修正したプログラムを、パソコンに戻してバックアップできる点も特徴です。動作環境にWindows 10 ProとWindows 11 Proが明記されています。

RS-232Cの機械をつなぐには、端末ユニットNC-Way1が必要です。LAN接続は、固定IPでの設定になります。推奨スペックはメモリ8GB以上など高めで、専用のパソコンが必要です。低スペックの既存パソコンで動かす場合は注意しましょう。

三菱電機 NC Explorer

三菱電機のCNCに、エクスプローラーからドラッグ&ドロップで転送するツールです。M800V/M80VシリーズからE70シリーズまで、幅広い世代に対応します。CNCがフォルダとして表示され、ファイル操作と同じ感覚で扱えます。

対応は三菱電機のCNCに限られ、接続はEthernetのみです。他社CNCやRS-232C接続の機械には使えません。対応OSは公式にWindows 8.1と10が記載され、Windows 11は明記されていません。DNC運転やスケジュール運転を行う用途には不向きです。

JBM USBぴ〜太郎

データサーバ機能のない機械に、大容量プログラムを高速でDNC転送する入出力装置です。USBメモリとネットワークのファイル共有の、両方でプログラムを受け取れます。FANUC、OKUMA、MAZAK、Sodickなど、多くの制御装置を対応表に載せています。

製品ページの対応表は、2019年7月時点のものです。それ以降の制御装置は、個別の確認が必要です。価格、インターフェース仕様、寸法は製品ページに掲載がなく、問い合わせが要ります。多数の機械の集中管理には向きません。

日本マイクロシステム NCSend

パソコンで作ったNCデータを、既存のLAN経由で工作機械へ送る送信ソフトです。メディアを機械まで運ぶ手間を省けます。公式には、森精機の工作機械とファナックのROBODRILLでの導入実績が載っています。

公式ページの説明は送信機能が中心で、受信、版管理、DNC運転の記載がありません。NC装置側にRS-232Cポートが必要です。通信条件が導入実績と異なる場合は、問い合わせが要ります。版管理や差分比較まで行いたい場合は、別の製品を検討しましょう。

FANUC PC Handy File for CNC

パソコンをHandy Fileの代わりにして、CNCのプログラムやパラメータを入出力するソフトです。Handy File互換のプロトコルに対応します。プログラムのほか、パラメータや工具オフセットも、一括でバックアップ、復元できます。

公式資料の対応OSはWindows 7と10で、Windows 11の記載はありません。新しい機種のCNCでは、ガイダンスを使った入出力ができません。複数台の一元管理やDNC運転は記載がないため、ファナック以外が中心の工場には不向きです。

CNC-Manager

FTP通信とRS232C通信を1つの画面で混在管理でき、最大32回線まで同時に通信できます。データを10世代まで保持する歴代管理機能があり、プログラムの変更をさかのぼれます。タブレット向けの大きなアイコン表示もあるのが特徴です。

公式に記載の動作OSは、Windows 7、10、Windows Server 2016です。Windows 11は明記されていません。ライセンス取得とリモートサポートには、インターネット接続が必要です。接続できないパソコンで運用する場合は、向きません。

リバース・データシステム R-DNC

転送の直前に、機械メーカーごとのNCフォーマットへデータを変換できます。CAM側で機種ごとにポスト処理を用意する手間を減らせます。ファナック製データサーバ(FTP)とFOCAS1/2への対応も特徴です。CAMの工程リストを取り込み、加工指示書にもできます。

パソコン1台で同時に通信できるのは最大10台です。RS-232C接続には、市販の通信ボードの追加が必要です。転送履歴の表示は100件までで、版管理や承認の機能はカタログに記載がありません。10台を超える同時通信には向きません。

協立システムマシン DS-21

最大128台と同時に通信できます。ネットワーク標準搭載機と旧式機を、メーカーや機種を問わずまとめられます。NCプログラムのほか、図面や治工具情報も一括管理の対象です。DNC運転の監視メールやカメラ録画連携で、離れた場所から運転を見守れます。

動作OSの詳細や、対応NCの一覧は、公式ページに掲載がありません。プログラムの版管理や承認の機能も、記載がありません。価格は問い合わせです。数台規模で手軽に始めたい場合には、向かない可能性があります。

JBM RunDNC

最大64台のNC工作機と同時に通信でき、NC加工機側に特別な装置を足す必要がありません。NC工作機の操作パネルから、スケジュール作成や送受信要求ができます。送受信履歴は自動で記録され、CSV出力や稼働率のグラフ化も可能です。

ソフトウェア側からは、正確な加工終了時刻を計測できないと、公式に注記されています。稼働状況を一元表示できるのは、最大10台までです。価格と動作環境は、公式ページに掲載がありません。加工終了時刻の記録が必要な場合は、注意しましょう。

三栄商事 CastStar-SX

最大32回線で同時にDNC運転でき、末尾コードを自動でカットします。連続送信による夜間運転を組みやすい点が特徴です。FTPクライアントを標準で持ち、FANUCのデータサーバ内のファイルを、パソコンから整理できます。

各種モニタとネットリクエスタは、いずれもオプションです。PCモニタ、Webモニタ、DNC監視マネージャーが該当します。DNCシステムの説明ページに記載のPC動作環境は、Windows 7と10です。標準機能だけで稼働監視まで行いたい場合は、確認が必要です。

ソフトウイング IP-DNC

工場内はLANで配線し、機械の手前でDNCモデムからRS232Cにつなぎます。長いシリアルケーブルの引き回しが不要です。16階層のサブプログラム展開に対応する点も特徴です。最大32本のプログラムを順に流せ、連続運転を組めます。

機械側に、RS232Cポートと、NCメモリまたはRS232C DNC回路が必要です。機械ごとに、DNCモデム用のAC100Vコンセントも要ります。動作環境の記載はWindows 10までです。機器や電源を増やしたくない場合は、注意しましょう。


08

DNCシステムの無料・有料でできることの違い

DNCシステムでは、無償と公式に明記された製品が、今回の18製品に確認できませんでした。どこまでが標準の機能で、どこからがオプションや別の準備になるかを整理しました。

できること

標準の機能として案内されている例

オプションや別の準備が必要な範囲

プログラムの転送

LANやUSBメモリ、RS232Cでの送受信

RS-232C接続の通信ボード、端末ユニット、DNCモデム、変換器

履歴と版管理

10世代の歴代管理、転送履歴の自動記録とCSV出力

承認の流れや差分比較は、公式ページに記載のない製品が多い

稼働監視

転送履歴を使った稼働率のグラフ化

PCモニタ、Webモニタ、他のパソコンからの操作はオプションの製品がある

ファイル共有

FTPやファイル共有でのデータ受け取り

SMB2.0対応は有償オプション。ユーザー認証は非対応の製品がある

標準の機能で足りるのは、転送と履歴の記録が中心です。稼働監視や他のパソコンからの操作は、追加費用がかかる場合があります。必要な範囲が見積もりに含まれるかを、問い合わせの段階で確かめましょう。


09

まとめ

DNCシステムの比較は、5つの項目で整理すると進めやすくなります。対応するNC装置、接続方式と台数、版管理・差分比較、稼働監視・連携、動作環境と導入規模の5つです。

まず、機械のNC装置と接続方式を書き出しましょう。次に、接続用の機器やオプションを含めた総額で見積もりを比べます。公式に金額が確認できたのは18製品のうち3製品で、多くは問い合わせが必要です。製品はDNCシステムのカテゴリページで比較できます。選定の進め方はDNCシステムの選び方の記事をご覧ください。メーカー別の整理はDNCシステムのメーカーの記事にあります。

DNCシステム比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
CNC-Manager ロゴ
CNC-Manager株式会社テクノソリューションズ要見積もり最大32回線の同時通信と10世代の履歴を持つマルチDNCシステム詳細を見る
タクテックス TNET-Manager ロゴ
タクテックス TNET-Managerタクテックス株式会社要見積もりLAN機とRS-232C機を混在のまま一元管理詳細を見る
リバース・データシステム R-DNC ロゴ
リバース・データシステム R-DNC株式会社リバース・データシステム要見積もりNCデータ変換と簡易POSTで機種の違いを吸収詳細を見る
モディアシステムズ LanTan LT330 ロゴ
モディアシステムズ LanTan LT330モディアシステムズ株式会社オンプレミスUSBメモリとLANを使えるDNCデータサーバ詳細を見る
協立システムマシン DS-21 ロゴ
協立システムマシン DS-21協立システムマシン株式会社要見積もり最大128台と通信し段取り情報を一括管理詳細を見る
JBM RunDNC ロゴ
JBM RunDNCジェービーエムエンジニアリング株式会社要見積もりマルチポートで最大64台と同時通信し稼働履歴も残すDNCソフト詳細を見る
三栄商事 CastStar-SX ロゴ
三栄商事 CastStar-SX三栄商事株式会社要見積もり最大32回線の同時DNC運転と夜間の連続送信に対応詳細を見る
テイクソフト NC Linker ロゴ
テイクソフト NC Linker株式会社テイクソフト要見積もりWindows 11対応のNCデータ送受信ソフト詳細を見る
ソフトウイング IP-DNC ロゴ
ソフトウイング IP-DNC株式会社ソフトウイング要見積もりLANとDNCモデムで最大32台へ送受信するDNCソフト詳細を見る
モディアシステムズ LanTan LT100BM ロゴ
モディアシステムズ LanTan LT100BMモディアシステムズ株式会社オンプレミスNCの操作パネルから入出力を指示詳細を見る
FANUC PC Handy File for CNC ロゴ
FANUC PC Handy File for CNCファナック株式会社要見積もりパソコンをHandy File代わりにするソフト詳細を見る
JBM smartぴ〜太郎 ロゴ
JBM smartぴ〜太郎ジェービーエムエンジニアリング株式会社オンプレミス軌跡シミュレーションで送る前に確認できる入出力装置詳細を見る
三菱電機 NC Explorer ロゴ
三菱電機 NC Explorer三菱電機株式会社要見積もりエクスプローラーからCNCへドラッグ&ドロップで転送詳細を見る
システムクリエイト NC Friendy-USB ロゴ
システムクリエイト NC Friendy-USB株式会社システムクリエイト要見積もりUSBメモリからDNC運転するコンパクト機詳細を見る
JBM USBぴ〜太郎 ロゴ
JBM USBぴ〜太郎ジェービーエムエンジニアリング株式会社要見積もりデータサーバのない機械に大容量プログラムをDNC転送詳細を見る
タクテックス ポータブルUSB P-530 ロゴ
タクテックス ポータブルUSB P-530タクテックス株式会社要見積もり手袋のまま操作できる大型ボタン詳細を見る
日本マイクロシステム NCSend ロゴ
日本マイクロシステム NCSend株式会社日本マイクロシステム要見積もりNCデータをLAN経由で工作機械へ送る送信ソフト詳細を見る
テクトレージ USB⇔RS232C for NC ロゴ
テクトレージ USB⇔RS232C for NC株式会社テクトレージ要見積もりパソコンと古いNC工作機械をつなぐ変換器詳細を見る

よくある質問

QDNCシステムを選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?
A

機械に載っているNC装置と、接続方式(RS-232CかEthernetか)を確認します。製品ごとに対応するNC装置が異なり、合わない製品は使えません。次に、同時に通信する機械の台数を整理してください。

QDNCシステムの価格は、どのくらいを見込めばよいですか?
A

製品ページのある18製品のうち、2026年時点で公式に金額を確認できたのは3製品です。いずれも機械1台ごとに置く入出力装置で、標準価格125,000円(税別)、196,000円(税別)、税込132,000円(直営ショップ)です。多くの製品は問い合わせが必要です。

QDNC運転とは何ですか。どの製品でも使えますか?
A

容量の大きいプログラムを少しずつ送りながら加工する方法です。対応は製品ごとに異なり、入出力装置の一部は製品ページに記載がありません。必要な場合は、導入前に問い合わせて確認してください。

Q古いRS-232Cの工作機械でも、ネットワークでプログラムを送れますか?
A

RS-232Cの機械を扱える製品があります。LAN機とRS-232C機を混在させたまま管理できるソフトのほか、機械の横に置く入出力装置もあります。端末ユニットやDNCモデム、通信ボードなどの追加機器が必要な製品もあるため、確認が必要です。

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