AIカメラのメーカー7社の特徴|シェアの実態と監視用・検査用の違い
工場向けAIカメラの主要メーカー7社がどんな会社なのかを1社ずつ整理した記事。メーカー別シェアを無償公開している公的機関・業界団体は存在しない。7社は敷地や作業エリアを見張る監視用4社と、生産ラインで良否を判定する検査用3社に分かれており、置く場所も使う部署も違う点を軸に、MOBOTIXとコニカミノルタの資本関係解消までまとめる。

工場向けのAIカメラを調べると、監視カメラのメーカーと外観検査の装置メーカーが同じ一覧に並びます。どちらもAIカメラと呼ばれますが、担っている仕事はまったく違います。
この記事では、主要7社がどんな会社なのかを1社ずつ見ていきます。よく検索されるシェアの実態、監視用と検査用の分かれ方、資本関係の変化までを会社単位で整理します。
記載内容は、各社の公式サイトと公式のプレスリリース、IR開示を、編集部が2026年9月22日に確認したものです。数値は公式が示している条件と合わせて記載しています。
- AIカメラのメーカー別シェアを無償で公開している公的機関・業界団体は存在しない(2026年9月22日時点)
- 7社は監視を担う4社と、外観検査を担う3社に分かれ、そのまま横並びには比べられない
- MOBOTIXとコニカミノルタの資本関係は2025年4月に解消されており、現在は販売のみの関係である
この記事でわかること
AIカメラの主要メーカー7社【早見表】
AIカメラという言葉には、敷地や作業エリアを見張るカメラと、生産ラインで良否を判定する装置の両方が含まれます。出自の違う会社が同じ分類に並ぶのはこのためです。まずは全体像を一覧で押さえます。
- 主要7社のうち、監視を本業とするのがi-PRO・Axis・Hanwha Vision・MOBOTIXの4社
- 主要7社のうち、外観検査を本業とするのがキーエンス・オムロン・コグネックスの3社
- AI処理をカメラ本体で行うか、別のコントローラで行うかは会社によって違う
メーカー | 本社 | 母体となる事業 | 製品 | AI処理の場所 |
|---|---|---|---|---|
i-PRO株式会社 | 東京都港区 | ネットワークカメラ | Xシリーズ/Uシリーズ | カメラ本体 |
Axis Communications AB | スウェーデン・ルンド | ネットワークカメラ | 産業向けソリューション | カメラ本体 |
Hanwha Vision Co., Ltd. | 韓国・城南市 | 映像監視機器 | Qシリーズほか | カメラ本体 |
MOBOTIX AG | ドイツ | ネットワークカメラ | M73 | カメラ本体 |
株式会社キーエンス | 大阪市東淀川区 | センサ・計測機器 | IV3/IV4シリーズ | センサ本体 |
オムロン株式会社 | 京都市下京区 | FA機器・制御機器 | FHシリーズ 画像処理システム | コントローラ |
Cognex Corporation | 米国マサチューセッツ州 | マシンビジョン専業 | In-Sight 2800 | 本体内蔵 |
日本での窓口になる会社
Hanwha Visionの日本での窓口はハンファジャパン株式会社です。ただし同社はメーカーではなく商社で、石油化学原料や鉄鋼の輸出入を主業とし、4つの事業のうちセキュリティ事業でHanwha Vision製品を扱っています。
MOBOTIXの日本での窓口はコニカミノルタジャパン株式会社です。Axisにはアクシスコミュニケーションズ株式会社、Cognexにはコグネックス株式会社があります。
AI処理をどこでやるかが違う
i-PRO、Axis、Hanwha Vision、MOBOTIX、キーエンス、コグネックスは、カメラやセンサの本体でAI処理を行います。サーバやクラウドを別に用意する必要がありません。
オムロンだけは構成が違います。AI処理はコントローラ側で、AI欠陥学習検査用のライセンスをコントローラに追加して使います。カメラは別体で、用途に合わせて選びます。
防爆に対応している会社
Axisは公式サイトに危険区域向けの専用ページを持ち、防爆対応機器を明示しています。7社のなかで防爆を前面に打ち出しているのはAxisとHanwha Visionです。
化学プラントや粉じんを扱う工程では、この対応の有無が候補を絞る条件になります。一般的な工場向けの機種とは別のラインアップになるため、早い段階で確認してください。
AIカメラのメーカー別シェアと市場規模
7社が並んだところで、どこが最も使われているのかが気になります。ただしAIカメラにも、無償で確認できるメーカー別のシェアがありません。
- 富士経済の調査にはメーカー別シェアが存在するが、数値は有料で企業名リストのみが無償公開されている
- 電子情報技術産業協会の監視カメラ出荷統計は2020年12月で更新が止まっており、メーカー別の内訳もない
- 矢野経済研究所が公表する市場規模には、外観検査のマシンビジョンが含まれていない
企業名までは公開されている
富士経済のセキュリティ関連システム・ソリューション市場の調査には、メーカー別シェアの項目があります。ただし数値は有料版のみで、無償公開されているのは企業名のリストだけです。
そこに並ぶのはi-PRO、アクシスコミュニケーションズ、ジャパン・セキュリティシステム、三菱電機、VIVOTEK、キヤノン、HIKVISIONなどです。分母は業務用の監視カメラで、家庭用の見守りカメラは対象外とされています。
業界団体の統計は止まっている
一般社団法人電子情報技術産業協会には次世代カメラソリューション専門委員会があり、国内11社の監視カメラ出荷統計を公表していました。ただし対象は2007年4月から2020年12月までで、以降は更新されていません。
この統計にもメーカー別の内訳はありません。公益社団法人日本防犯設備協会も報告書を無償公開していますが、技術解説が中心でシェアの数値はありません。
市場規模の分母に注意する
矢野経済研究所の2025年度の調査では、監視カメラと画像解析システムの国内市場が2024年度実績で2,254億円です。2025年度予測は2,529億円、2030年度予測は4,362億円となっています。
ただしこの分母は監視カメラ、DVR、NVR、VMS、画像解析、クラウドカメラサービスで構成されます。キーエンス、オムロン、コグネックスが手がける外観検査のマシンビジョンは含まれません。検査用の製品を検討する文脈でこの数値を使うと、実態とずれます。
AIカメラは監視用と検査用で分かれる
順位で選べない以上、各社が何を担っているかで整理するのが現実的です。この分野では、監視用と検査用の違いが会社の性格より先に効きます。
- 監視用は敷地や作業エリアを見張り、人や車両、混雑を検知する
- 検査用は生産ラインで製品の良否を判定し、傷や欠けを見つける
- 編集部の品質管理適合性スコアでも、検査用3社が4〜5点、監視用は2〜4点と差が出ている
できることが違う
監視用の4社が公式に挙げるAI機能は、人物や物体の分類、人数カウント、混雑検知、転倒検知といった内容です。i-PROの製造業向けページでも、用途は作業ミスの記録や敷地の管理、事故リスクの低減になっています。
検査用の3社は、傷や欠け、汚れといった欠陥の検出と分類、文字の読み取りが中心です。同じAIカメラという言葉でも、置く場所も使う部署も変わります。
監視用のカメラで外観検査はできない
監視用のメーカーの公式サイトに、製品の外観検査をカメラで行うという記述は見当たりませんでした。監視カメラは広い範囲を継続して見るための設計で、決まった位置の製品を細かく判定する用途とは前提が違います。
比較記事のなかには両者を同じ表に並べているものもあります。用途を先に決めてから、その側のメーカーを比べてください。
この先はグループごとに見る
ここからは7社を2つのグループに分けて、1社ずつ見ていきます。まず監視を担う4社、次に外観検査を担う3社という順です。
各社の情報は、いずれも編集部が2026年9月22日に公式サイトで確認したものです。
監視を担うAIカメラのメーカー4社
まずは敷地や作業エリアを見張る4社です。AI処理をカメラ本体で行う点は共通していますが、耐環境性と得意な現場に差があります。
- MOBOTIX M73は動作温度が-40〜65℃、IP66、IK10で、4社のなかで最も高い
- i-PROのXシリーズは現場に合わせてAIを追加学習でき、AIアプリを最大9つ搭載できる
- Axisは危険区域向けの防爆対応機器を公式に打ち出している
i-PRO株式会社(Xシリーズ/Uシリーズ)
Xシリーズは公式に「ハイエンドAIカメラ」と位置づけられ、現場に合わせてAIを追加学習できます。AI処理はカメラ本体で行うため、サーバ側の処理が不要です。
AIアプリは最大9つ搭載でき、同時に使えるのは2メガピクセルと5メガピクセルで最大5つ、8メガピクセルで最大4つです。公式のAI機能名はAI動体検知、AI現場学習、ナンバー認識、AI状態変化検知、AI混雑検知です。一部モデルはIP66、IP67、IK10に対応します。
製造業向けの業種ページを持つ数少ない会社です。挙げられている課題は生産性と品質の向上、業務効率化、安全性の向上です。用途は作業ミスや不良品の原因の記録、広い敷地の管理、設備や車両に起因する事故リスクの低減になります。エントリーモデルのUシリーズは2026年5月から新機種を順次発売しています。
Axis Communications AB(産業向けソリューション)
工場向けという製品シリーズがあるわけではなく、業種別のソリューションとして産業分野を扱っています。公式に挙がるのは製薬・化学、鉱業、パルプ・製紙、食品・農業、その他の製造業です。
用途は3つに整理されています。侵入防止、設備の稼働最適化と停止回避を含む運用効率、そして労働安全衛生と環境です。カメラだけでなくレーダー、サーマル、入退室管理、音声機器を組み合わせる構成になっています。
この会社の特徴は危険区域への対応です。公式に防爆認証機器の専用ページを持ち、危険区域の安全性向上を掲げています。1984年設立のスウェーデンの会社で、2015年からキヤノングループに入っています。
Hanwha Vision Co., Ltd.(Qシリーズほか)
Qシリーズは2メガピクセルから12メガピクセルまでの機種があり、AI処理はカメラ本体で行います。公式のAI機能は物体分類、人数カウント、混雑カウント、ヒートマップ、類似検索、転倒検知です。
注意したいのは位置づけです。公式のラインアップはプレミアムのP、上位のX、エントリーのQ、サーマルと防爆のTに分かれており、Qはエントリー帯にあたります。海外の公式説明でも、小規模から中規模の小売や銀行、オフィスの監視に向くとされています。
日本での窓口はハンファジャパン株式会社です。1984年2月設立、資本金8,698百万円、従業員210名で、株式会社ハンファの100%子会社です。なお韓国のHanwha Techwinは2023年3月1日にHanwha Visionへ社名を変更していますが、日本法人の社名は変わっていません。
MOBOTIX AG(M73)
公式名はM73オールラウンドエッジAIカメラで、1台に3つのモジュールを搭載できます。カメラ本体が画像解析を行うため、サーバやクラウド側の処理が不要です。
耐環境性が今回の7社のなかで最も高い製品です。動作温度は-40〜65℃、保護等級はIP66、耐衝撃はIK10に対応します。解像度は最大4K UHDで、H.265なら4Kで30fpsです。レンズはB016からB280まで7種類から選べます。
ただし製品ページに工場や製造業向けという明示的な記載はありません。また日本での窓口であるコニカミノルタジャパンとの関係は、後半のセクションで扱うとおり資本関係ではなく販売のみです。
外観検査を担うAIカメラのメーカー3社
続いて、生産ラインで良否を判定する3社です。監視用とは求められる精度も設置場所も違います。
- キーエンスのIV4は計65個のツールを配置でき、AIトリガとAIターゲティングを持つ
- オムロンのコントローラは保護構造がIP20で、盤内への設置が前提である
- コグネックスのIn-Sight 2800はレンズと照明が内蔵で、レンズ交換ができない
株式会社キーエンス(IV3/IV4シリーズ)
公式名はAI搭載画像センサで、AI処理はセンサ本体で行います。外部のPCやサーバは不要です。IV4の画素数は1280×960で、カラーと白黒を選べます。
搭載ツールは計65個まで配置でき、学習、AI位置補正、学習サーチ、学習カウント、学習OCRが並びます。IV4だけが持つのがAIトリガとAIターゲティングです。視野は設置距離50ミリで22×16ミリ、3000ミリで2730×2044ミリまで対応します。
耐環境性はセンサ部がIP67、コントロールパネルがIP40です。使用周囲温度は0〜50℃で、耐振動はIV4が10〜500Hzです。IV4のアンプ内蔵モデルは静電気対策のIEC61340-5-1に対応します。無料のテスト機貸し出しサービスがあります。
オムロン株式会社(FHシリーズ 画像処理システム)
AI処理はカメラではなくコントローラ側で行います。FHシリーズのコントローラにAI欠陥学習検査用のライセンスを追加して使う構成です。公式のAI機能名は新AI欠陥検出アルゴリズム、新自動学習AI、AI欠陥抽出技術、AI差分検出技術です。
コントローラの保護構造はIP20で、盤内への設置が前提になります。周囲温度は機種により0〜45℃、0〜50℃、0〜55℃です。カメラは別体で、640×480で308fpsのものから、2040万画素で23.5fpsのものまで選べます。レンズはCマウントで別途選定します。
可視光から1,700ナノメートルまで見えるSWIRカメラや、13ブロックをフルカラーで制御できるMDMC照明も用意されています。ロボット接続用の通信プログラムとフローメニューは無償で提供されます。
Cognex Corporation(In-Sight 2800)
AIを活用した多目的のビジョンシステムで、AI処理は本体内蔵です。外部PCが不要な点はキーエンスと同じです。公式のAI機能は欠陥検出、分類、ソート、高度なOCRです。
分類では複数の欠陥タイプの特定や、1枚の画像内での複数領域の検査ができます。OCRについては、わずか5〜10個のサンプル画像で複雑な文字を確実にデコードできるとしています。In-Sight 2801が1.6メガピクセル、2802が2メガピクセルで、取り込み速度は45fpsです。
構成上の制約が1つあります。レンズマウントが内蔵で、レンズを交換できません。照明もマルチカラーRGBWが内蔵です。
通信はPROFINET、EtherNet/IP、SLMP、OPC UAなどに対応します。1981年設立でナスダックに上場している会社です。
AIカメラのメーカーで起きている資本関係の変化
各社の顔ぶれが見えたところで、資本関係の動きを押さえます。監視カメラは長く使う機器ですが、この1〜2年で提供体制が変わった会社があります。
- コニカミノルタは2025年4月29日にMOBOTIXの保有全株式を譲渡し、議決権は0%になった
- i-PROは2026年4月から、販売店約500社と直接取引する体制に移る
- Hanwha Techwinは2023年3月1日にHanwha Visionへ社名を変更している
資本関係が解消された会社
コニカミノルタは2016年3月29日にMOBOTIXの株式を約65%取得しました。しかし2025年3月26日に連結子会社の異動を発表し、保有全株式と貸付金をCertina Software Investments AGへ譲渡しています。
譲渡は2025年4月29日に完了し、所有株式数は0株、議決権も0%になりました。譲渡理由として画像IoTソリューション事業を方向転換事業と定めたことが挙げられています。コニカミノルタジャパンは現在も販売を続けていますが、傘下と書くと誤りになります。
販売体制が変わる会社
i-PROは2019年10月にパナソニックのセキュリティシステム事業を母体として発足し、2022年4月1日に現在の社名になりました。2025年10月23日には、パナソニック コネクトの販売店向け機能を承継する契約を締結しています。
この承継は2026年3月31日に実行され、2026年4月1日以降は販売店約500社がi-PROと直接取引する形になります。窓口が変わるため、既存の取引がある場合は確認しておく価値があります。
社名が変わった会社
韓国のHanwha Techwinは2023年3月1日にHanwha Visionへ社名を変更しました。もとはサムスンテックウィンで、2015年にハンファが買収した経緯があります。
ただし日本での窓口であるハンファジャパン株式会社の社名は変わっていません。ハンファビジョンジャパンという法人は存在しないため、問い合わせ先を書くときは注意してください。
AIカメラのメーカーが想定している企業規模
資本関係の動きが見えたところで、次は各社がどの規模の現場を想定しているかです。編集部では製造業適合性スコアとして、製品ごとに5段階で評価しています。
- 中堅・中小製造業との相性が5点なのはHanwha VisionのQシリーズである
- 品質管理適合性はキーエンスとオムロンが5点で、監視用の製品とは差がある
- 多拠点運用適合性はAxisが5点で最も高い
小さく始めやすい会社
中堅・中小製造業との相性は、予算や体制に対する導入の敷居を見る軸です。Hanwha VisionのQシリーズが5点で最も高く、公式にもエントリー帯と位置づけられています。
キーエンスのIV3とIV4、コグネックスのIn-Sight 2800が4点で続きます。この2製品は対象企業規模も中小から大手までをカバーしています。
品質管理では検査用に差が出る
品質管理適合性は、検査や記録の作り込みやすさを見る軸です。キーエンスとオムロンが5点で、i-PROとコグネックスが4点です。
一方、Hanwha VisionとMOBOTIXは2点、Axisは3点にとどまります。この差は製品の優劣ではなく、監視用と検査用という目的の違いがそのまま出たものです。
多拠点への展開を考える場合
多拠点運用適合性は、拠点をまたいで同じ体制で使えるかを見る軸です。Axisが5点で最も高く、Hanwha VisionとMOBOTIXが4点で続きます。
いずれも監視用の製品です。複数の工場を1つの仕組みで見る用途では、監視用のメーカーの方が想定に合います。なおこのスコアは編集部の評価で、2026年9月時点の採点です。
AIカメラを調べるときの注意点
最後に、AIカメラのメーカーを調べるときに引っかかりやすい点をまとめます。この分野は言葉の指す範囲が広く、公式サイトの記載にも読み違えやすい部分があります。
- 比較記事に載る製品名が、公式の正式名称と違っていることがある
- 公式サイトの仕様表に単位の誤りが残っている例がある
- AI処理をカメラ本体で行うか、コントローラで行うかは製品ごとに確認が要る
公式の正式名称で確認する
オムロンの製品は公式ではFHシリーズ画像処理システムで、FHビジョンシステムという呼称は使われていません。キーエンスもAI搭載画像センサが公式名です。
Axisに工場向けという製品シリーズはなく、あるのは業種別のソリューションページです。Hanwha VisionのQシリーズにも、AI工場カメラという公式の呼称はありません。見積もりの段階で名前が揺れると話が噛み合わないため、公式名で確認してください。
仕様表の数値をそのまま使わない
コグネックスのIn-Sight 2800の仕様表には、最高動作温度が104℃と表示されています。ただし104はおそらく華氏の数値で、摂氏なら40℃にあたります。
英語版でも同じ表示になっているため、単位の変換ミスが残っていると考えられます。この数値をそのまま比較表に載せると誤りになります。仕様を詰める段階では、データシートで確認してください。
AI処理の場所を確認する
同じAIカメラでも、カメラ本体で処理する製品とコントローラで処理する製品があります。オムロンはコントローラ側で、AI欠陥学習検査用のライセンスを追加する構成です。
処理の場所が違えば、必要な機器も配線も変わります。カメラ単体の価格だけを比べても、実際に必要な構成の費用にはなりません。見積もりを取る前に、何が含まれて何が別途必要かを揃えてください。
まとめ|AIカメラメーカーの全体像
工場向けのAIカメラは、監視を担う4社と外観検査を担う3社という構成の分野です。同じ言葉で呼ばれていても、置く場所も使う部署も判定する対象も違います。
メーカー別のシェアは無償では公開されていないため、ランキングで選ぶことはできません。市場規模の数値も、監視カメラの分母には外観検査のマシンビジョンが含まれていない点に注意が要ります。
敷地や作業エリアの安全と記録が目的なら監視用、生産ラインの良否判定が目的なら検査用が起点です。危険区域があるなら防爆対応の有無、屋外の厳しい環境なら動作温度と保護等級が、候補を絞る条件になります。
なお本記事の各社の情報は、編集部が2026年9月22日に各社の公式サイトとプレスリリース、IR開示で確認したものです。市場規模の数値は矢野経済研究所の公表資料によります。
AIカメラ(工場・製造業向け)のおすすめ製品
キーエンス AI外観検査システム(IV3/IV4シリーズ)
株式会社キーエンス(画像処理システム)
独自AIで誰でも簡単に高精度外観検査を実現するキーエンスのビジョンシステム
オムロン FHビジョンシステム
オムロン株式会社(ビジョンシステム)
FAオートメーション最大手オムロンのAI搭載ビジョンシステム
Cognex In-Sight 2800
コグネックス株式会社
AIエッジ学習対応のスマートカメラ
AXIS ネットワークカメラ(工場向け)
アクシスコミュニケーションズ株式会社
ネットワークカメラのグローバルリーダー。AXISのAI対応工場向けカメラ
i-PRO ネットワークカメラ(X/Uシリーズ)
i-PRO株式会社
パナソニック系の信頼性とエッジAIで工場の異常を即座に検知
ハンファビジョン Qシリーズ(AI工場カメラ)
ハンファジャパン株式会社(セキュリティ事業部門)
コストパフォーマンスに優れた韓国発のAIネットワークカメラ
AIカメラ(工場・製造業向け)比較表
| ロゴ | 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| キーエンス AI外観検査システム(IV3/IV4シリーズ) | 株式会社キーエンス(画像処理システム) | 要見積もり | 独自AIで誰でも簡単に高精度外観検査を実現するキーエンスのビジョンシステム | 詳細を見る | |
| オムロン FHビジョンシステム | オムロン株式会社(ビジョンシステム) | 要見積もり | FAオートメーション最大手オムロンのAI搭載ビジョンシステム | 詳細を見る | |
| Cognex In-Sight 2800 | コグネックス株式会社 | 要見積もり | AIエッジ学習対応のスマートカメラ | 詳細を見る | |
| AXIS ネットワークカメラ(工場向け) | アクシスコミュニケーションズ株式会社 | 要見積もり | ネットワークカメラのグローバルリーダー。AXISのAI対応工場向けカメラ | 詳細を見る | |
| i-PRO ネットワークカメラ(X/Uシリーズ) | i-PRO株式会社 | 要見積もり | パナソニック系の信頼性とエッジAIで工場の異常を即座に検知 | 詳細を見る | |
| ハンファビジョン Qシリーズ(AI工場カメラ) | ハンファジャパン株式会社(セキュリティ事業部門) | 要見積もり | コストパフォーマンスに優れた韓国発のAIネットワークカメラ | 詳細を見る | |
| MOBOTIX M73(エッジAIカメラ) | コニカミノルタジャパン株式会社 | 要見積もり | -40〜65℃・IP66対応でカメラ本体だけで解析するAIカメラ | 詳細を見る |
よくある質問
Q工場向けAIカメラの主要メーカーはどこですか?
監視を担うのがi-PRO株式会社(Xシリーズ/Uシリーズ)、Axis Communications AB、Hanwha Vision Co., Ltd.(Qシリーズほか)、MOBOTIX AG(M73)の4社です。外観検査を担うのが株式会社キーエンス(IV3/IV4シリーズ)、オムロン株式会社(FHシリーズ画像処理システム)、Cognex Corporation(In-Sight 2800)の3社になります。同じAIカメラという言葉でも、置く場所も使う部署も違います。
QAIカメラのメーカー別シェアはどこで分かりますか?
無償で公開しているものはありません。富士経済の調査にはメーカー別シェアの項目がありますが、数値は有料版のみで、無償公開されているのは企業名のリストだけです。一般社団法人電子情報技術産業協会の監視カメラ出荷統計は2020年12月で更新が止まっており、メーカー別の内訳もありません。矢野経済研究所は市場規模を公表していますが、シェアの記載はありません。
Q監視用のAIカメラで外観検査はできますか?
監視用メーカーの公式サイトに、製品の外観検査をカメラで行うという記述は見当たりません。監視カメラは広い範囲を継続して見るための設計で、決まった位置の製品を細かく判定する用途とは前提が違います。編集部の品質管理適合性スコアでも、検査用のキーエンスとオムロンが5点であるのに対し、Hanwha VisionとMOBOTIXは2点、Axisは3点と差が出ています。用途を先に決めてから、その側のメーカーを比べてください。
QMOBOTIXはコニカミノルタの傘下ですか?
現在は資本関係がありません。コニカミノルタは2016年3月29日にMOBOTIXの株式を約65%取得しましたが、2025年3月26日に連結子会社の異動を発表し、保有全株式と貸付金をCertina Software Investments AGへ譲渡しました。譲渡は2025年4月29日に完了し、所有株式数は0株、議決権も0%になっています。コニカミノルタジャパンは現在も販売を続けていますが、傘下と書くと誤りになります。
QHanwha Visionの日本での問い合わせ先はどこですか?
ハンファジャパン株式会社です。東京都港区芝4-10-1 ハンファビル9階にあり、1984年2月設立、資本金8,698百万円、従業員210名で、株式会社ハンファの100%子会社です。同社はメーカーではなく商社で、4つの事業のうちセキュリティ事業でHanwha Vision製品を扱っています。なお韓国のHanwha Techwinは2023年3月1日にHanwha Visionへ社名を変更していますが、日本法人の社名は変わっていません。
