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比較#BOM管理#PLM#比較

おすすめのBOM管理システムを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

BOM管理システム主要9製品を、設計BOMから製造BOMへの変換・対応CADツール・ECR/ECOワークフロー・ERP連携・提供形態の5項目で比較。全製品が個別見積もりとなる費用の内訳と、CAD・ERP環境や企業規模別の選定ポイントまで解説します。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
おすすめのBOM管理システムを比較!基礎知識やできること、選び方までをわかりやすく解説!

BOM管理システムは、部品表(BOM)と図面・CADデータ・変更履歴を一元管理し、設計変更を全部門へ正確に伝える仕組みです。同じ「BOM管理」を掲げていても、特定のCADと一体で開発された製品、ERPと統合した製品、電子機器設計に特化した製品など、設計思想は大きく異なります。機能の○×表だけで選ぶと、CAD連携や変更管理の運用が想定と合わないミスマッチが起こりがちです。この記事では主要9製品を同じ軸で並べ、どの企業にどの系統が向くかを整理しました。

  • グローバル多拠点でマルチBOMを統一するなら、エンタープライズPLM型
  • 使用中のCADとの統合を最優先するなら、そのCADベンダーと同じ系統の製品
  • 低TCOと柔軟なカスタマイズを重視するなら、オープンPLM型
  • 基板設計とBOMを一体で管理するなら、電子機器設計特化型
  • ERPと調達・原価を一気通貫でつなぐなら、ERP統合PLM型

最初の分かれ目は、使用中のCADと既存ERPの組み合わせです。最終判断の前に、自社のCADとERPで実際に双方向同期できるかをPoCで確かめてください。


この記事でわかること

01

BOM管理システムの基礎知識

BOM管理システムは、複数のBOMを統合し、CADデータや図面、変更履歴とあわせて管理します。製品ライフサイクル全体を扱うPLMの中核機能として提供される製品が多くあります。比較に入る前に、担う役割と製品の系統を押さえておきましょう。

マルチBOM(eBOM・mBOM・sBOM)

BOMは、使う部門によって中身が変わります。代表的なのは、設計段階の設計BOM(eBOM)と製造段階の製造BOM(mBOM)です。保守段階では、サービスBOM(sBOM)も使われます。

これらを別々の表で持つと、転記ミスや更新漏れが起こりがちです。BOM管理システムは複数のBOMを関連づけ、片方の変更をもう一方へ反映させます。部品表の多重管理をなくし、各部門が同じ最新版を見られる状態を作ることが導入の目的です。

設計変更(ECR/ECO)の管理

設計変更依頼(ECR)から設計変更指示(ECO)までを、ワークフローで回す機能です。関係部門の承認を経て、変更を製造へ展開します。

紙やメールで回していると、変更の伝達漏れが起こりがちです。BOM管理システムでは、誰がいつ何を変えたかが履歴として残ります。変更後のBOMも全部門へ同時に届くため、古い版のまま手配や加工が進む事態を防げる点も利点です。変更履歴の追跡やトレーサビリティを厳格に運用したい企業ほど、この機能の重みが増します。

製品の4つの系統

エンタープライズPLM型は、主要CADベンダーと一体で開発されています。マルチBOMと多拠点対応、厳格な変更管理を標準で備える系統です。オープンPLM型は、ライセンス費用を抑えつつローコードでカスタマイズできます。

電子機器設計特化型は、プリント基板設計ツールとの連携を軸に、部品ライブラリとBOMを統合します。ERP統合PLM型は、ERPと同じ基盤でBOMを管理し、調達・原価データと一体で扱う系統です。系統を先に見分けると、候補を早く絞れます。

Excelや簡易PDMで足りるケース

部品点数が少なく、設計変更の頻度も低い小規模な設計部門もあります。その場合は、Excelの部品表やCADベンダー提供の簡易PDMでも当面は運用できます。担当者が固定されていることも条件の一つです。

判断の分かれ目は、部品構成の複雑さと変更頻度です。複数拠点・複数部門が関わる設計変更が頻発すると、Excelでは版数の突合せが追いつきません。eBOMとmBOMの食い違いが品質問題に直結する規模になったら、専用システムを検討しましょう。

編集部メモ:4つの系統は、いずれも弱点の裏返しが強みになっています。製品を比べる前に、使用中のCAD・ERPと扱うBOMの種類を一覧にしておきましょう。


02

BOM管理システムの基本的な選び方

BOM管理システムを選ぶ際には、使用中のCADと既存ERPとの組み合わせから逆算することが重要です。BOMはCADとERPの間でデータを受け渡すため、どちらかとつながらなければ二重入力が残ります。次の3段階で絞り込みましょう。

系統で候補を絞る

製品が前提とする運用規模とCAD環境は、系統ごとに大きく異なります。系統を先に把握すると、自社に合わない候補を早い段階で外せます。

そのうえで、次の点を確認しておきましょう。扱うBOMの種類、CAD統合の必要性、変更管理ワークフローの複雑さです。グローバル展開やERP連携の要否も洗い出しておくと、比較項目での比較がスムーズになります。この段階で候補を2〜3製品まで絞り込めると、次のPoCに時間をかけられます。

CAD・ERPとの統合をPoCで確かめる

CADデータと部品表を分けて管理すると、変更時の整合性を保てません。結果として、運用が形骸化しがちです。比較表の上では同等に見えても、自社の組み合わせで双方向同期できるとは限りません。

PoC(試験導入)で、自社のCADとERPを実際につないで確かめてください。確認を怠ると、運用開始後に二重入力が発生するリスクが残ります。国産ERPとの連携可否は、どの製品でも選定段階で個別に確認が要ります。

既存BOMデータの移行範囲を決める

導入で最も負担が大きいのは、既存BOMデータの移行です。紙図面やExcelで管理してきた部品表は、ルールが揃っていないことがあります。部品コードの体系や、版数の付け方がその典型です。

その場合、移行にはデータクレンジングを含めて相応の工数がかかるとされています。導入前にBOMデータを棚卸しし、移行する範囲を絞り込んでおきましょう。すべてを一度に移さず、対象の製品群を決めて段階的に進めると、想定外の遅延を避けやすくなります。


03

BOM管理システムの比較項目

製品を並べるときは、同じ物差しを当てる必要があります。BOM管理システムで見るべき項目は次の5つです。まず一覧で全体像をつかみましょう。

比較項目

見るべきポイント

設計BOMから製造BOMへの変換

eBOMとmBOMの双方向同期が標準機能か、変換ルールを個別に設計するか

対応CADツールの幅

使用中のCADとネイティブに統合できるか、CAD非依存でAPI連携か

ECR/ECOワークフローのカスタマイズ性

自社の承認体系にどこまで合わせて変えられるか

ERP・SCMとのBOMデータ連携

同一基盤での統合か、標準コネクタか、APIでの個別連携か

提供形態と価格体系

オンプレミス・クラウドの選択肢と、個別見積もりかサブスクリプションか

設計BOMから製造BOMへの変換

設計BOMと製造BOMを、どこまで自動で同期できるかを見ます。人手で突き合わせる運用では、転記ミスや更新漏れが避けられません。

双方向同期を標準機能として持つ製品があります。一方で、変換ルールを個別に設計する必要がある製品もあります。どちらを選ぶかで、運用開始後の負荷は大きく変わるでしょう。自社の製品構成で変換を試し、手直しがどれだけ残るかを確かめてください。変更履歴を厳格に追いたい企業ほど、この差が運用に大きく影響します。

対応CADツールの幅

使用中のCADと、どの深さで統合できるかを見ます。CADベンダーと同じ系統の製品なら、ネイティブ統合の恩恵を最大限に受けられます。設計変更の自動同期や3Dビューワー連携も、標準で使える点が利点です。

複数のCADが混在する環境では、CAD非依存でAPI連携を軸にする製品も候補に入るでしょう。ただし、CADを縛られたくないという理由だけで選ぶのは危険です。CAD統合そのものの恩恵は得づらくなる点に注意してください。

ECR/ECOワークフローのカスタマイズ性

設計変更の依頼から承認、製造展開までのフローを見ます。自社の承認体系にどこまで合わせられるかが、定着のしやすさを左右します。

フローを厳格にしすぎると、現場の運用が回りません。逆に緩めすぎると、変更履歴の追跡が形だけになります。変更管理の機能が標準で厚い製品と、ローコードで独自のフローを組みやすい製品があります。後者は柔軟な反面、設定に一定の技術知識が必要です。契約前のデモで、具体的な承認パターンを試してください。

ERP・SCMとのBOMデータ連携

品目・原価・調達の情報が、ERPと双方向で同期するかを見ます。同期できなければ、導入後も二重入力が残りかねません。

連携の方式は、大きく3つに分かれます。ERPと同一基盤で統合する形、標準の連携コネクタを使う形、APIで個別に連携する形です。設計領域の統合が主軸の製品では、ERP連携は個別要件による部分が大きくなります。国産ERPとの連携可否は、どの製品でも個別に確認しましょう。

提供形態と価格体系

オンプレミスかクラウドか、個別見積もりかサブスクリプションかを見ます。個別見積もりの製品は、ユーザー数・モジュール構成・導入規模で金額が大きく変わります。

サブスクリプション型は、初期費用を抑えやすい点が利点です。反面、ユーザー数やモジュールが増えるほど年額が積み上がっていきます。クラウド型ならインフラ管理が不要になるため、自社で運用する手間も含めて比べてください。見積もり制の製品は、PoCや評価版の可否も早めに確かめておくと安心です。


04

自社に合ったBOM管理システムの選定ポイント

同じBOM管理システムでも、企業の規模やCAD・ERPの環境によって最適な系統は変わります。自社の条件に当てはめて、比較項目の優先順位を付け直しましょう。よくある5つの型で整理します。

グローバル多拠点で標準化したい大企業

優先して確認したいのは、ERP・SCMとの連携と多拠点・多言語への対応です。複数工場・複数国にまたがる大企業なら、エンタープライズPLM型が軸になります。

この系統は、マルチBOMと変更管理を全社で統一でき、複数工場の統合に向きます。一方で機能が広いぶん、導入規模も大きくなりやすい系統です。中小製造業や小規模なPoCには過剰になりがちです。導入やカスタマイズを支えるSIパートナーの体制も、あわせて確かめましょう。

使用中CADとの統合を最優先する設計部門

対応CADツールの幅のうち、使用中CADとの統合の深さを最優先に見てください。CADベンダーと同じ系統の製品を選ぶと、候補は2〜3製品まで絞られます。

設計変更の自動同期や3Dビューワー連携が標準で得られる点が利点です。特定のCADに縛られたくない場合は、CAD非依存の製品が代替候補になります。ただしその場合、CAD統合の恩恵は薄れがちです。複数のCADが混在しているなら、主に使うCADで統合の深さを実機で確かめてください。

大手PLMからの乗り換えで低TCOを重視する企業

ワークフローのカスタマイズ性と複数年の総額が、主な判断材料になります。ライセンス費を抑えながら、BOM・変更・品質管理を統合したい企業です。

オープンPLM型なら、ローコードで業界固有の要件に合わせられます。ベンダーロックインを避けやすい点も利点です。ただし国内のサポートはパートナー経由になり、日本語ドキュメントも多くありません。日本語サポートが欠かせない企業は、パートナーの体制で足りるかを契約前に確認しておくと安心です。

基板設計と連携したい国内電子機器メーカー

対応CADツールの幅のうち、ECADとMCADの協調設計への対応を見てください。プリント基板設計を中心に、部品ライブラリとBOMを一元管理したいメーカーです。

電子機器設計特化型なら、基板設計と機械設計の干渉チェックまで含めて管理できます。日本語の手厚いサポートも選定理由になるでしょう。機械設計が主体の場合は、機能が過剰になりやすい点に注意が必要です。海外拠点への展開を控えているなら、多拠点対応の範囲も事前に確認しましょう。

ERP導入済みで調達・原価と一気通貫を狙う企業

ERP・SCMとのBOMデータ連携を最優先に見てください。ERPとPLMを別々のベンダーで運用し、二重管理に悩んでいる企業です。

既存ERPと同じベンダーのERP統合PLM型が候補になります。在庫・調達・原価のデータと、リアルタイムに連携できる点が強みです。ただし、別ベンダーのERP環境では強みが薄れます。CAD連携もPLM専業の製品と比べて限定的なため、設計部門の要件と両立できるかを確かめてください。


05

BOM管理システムの費用相場

BOM管理システムは、主要9製品すべてが個別見積もりです。サブスクリプション型の3製品も含め、具体的な金額は公開されていません(2026年時点)。相場の金額は示せないため、何が見積もりを動かすのかを整理しました。

費用の内訳

費用を左右する要因

ソフトウェアライセンス

ユーザー数と役割、導入するモジュールの構成

導入・カスタマイズ

ワークフローや画面の作り込みの範囲、SIパートナーによる支援の厚さ

CAD・ERPとの連携

連携するCAD・ERPの数、標準コネクタで済むか個別の連携開発が要るか

既存BOMデータの移行

移行するBOMの件数、部品コード体系や版数ルールの整備状況

保守・クラウド利用料

利用年数、ユーザー数の増減、オンプレミスかクラウドか

ライセンスが横並びでも、カスタマイズや連携開発を加えると総額の順位が入れ替わることがあります。サブスクリプション型も利用が広がるほど年額が積み上がるため、複数年のTCOで比べてください。


06

【比較表】BOM管理システムのランキング

主要9製品を、製品データの製造業適合性スコア(5段階)で横並びにしました。評価軸は、工程管理・品質管理・多拠点対応・生産管理の4つです。並びは品質管理の高い順で、同点のときは残りの軸を順に比べ、最後は製品名の順としています。評価が設定されていない項目は「-」としました。

順位

製品

提供元

工程管理

品質管理

多拠点対応

生産管理

価格の目安

1

3DEXPERIENCE Platform

ダッソー・システムズ株式会社

5

5

5

要見積(役割別ライセンス)

2

Siemens Teamcenter

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア

4

5

5

要見積(ユーザー数・モジュール構成による)

3

PTC Windchill

PTC Japan株式会社

5

5

要見積(大規模ライセンス形態)

4

Autodesk Fusion Manage

オートデスク株式会社(Autodesk)

4

4

クラウドサブスクリプション。年額・ユーザー数で変動

5

iQUAVIS

株式会社電通総研

4

4

個別見積もり

6

Obbligato

日本電気株式会社

4

4

NEC経由で個別見積もり。社内SI込みで構成

7

Aras Innovator

アラス・コーポレーション

4

4

サブスクリプション型(要見積)

8

Oracle Fusion Cloud PLM

日本オラクル株式会社

4

4

Oracle Cloudサブスクリプション(要見積)

9

CR-8000

株式会社図研

4

3

要見積(モジュール構成による)

品質管理は9製品すべてに評価があるため、並びの基準にしました。順位は、製品の総合的な優劣を示すものではありません。生産管理は、9製品のいずれにも評価が設定されていません。


07

BOM管理システムの主要製品の詳細

ここからは表に挙げた9製品を、順位の並びのまま見ていきます。強みだけでなく、向かないケースもあわせて示しました。自社のCAD・ERPの環境と照らしながら読み進めてください。

3DEXPERIENCE Platform

ダッソー・システムズのPLMプラットフォームです。CATIA・ENOVIA・DELMIAを、クラウド上で統合して運用できます。シングルデータモデルにより、設計BOMと製造BOMを断絶なくつなげる点が強みです。

DELMIAで製造プロセスのシミュレーション検証まで扱えることが、工程管理の評価5の理由です。

注意点:エコシステム全体の習得に時間がかかり、CATIAを使わない場合は恩恵が限られます。価格は役割別ライセンスの個別見積もりで、高額になりがちです。

Siemens Teamcenter

シーメンスの統合PLMスイートで、NX・Solid Edgeとネイティブに統合できます。eBOMとmBOMの双方向同期と、Active Workspaceの直感的なUIが強みです。

2025年のABI Researchの調査では、大手ディスクリート製造業向けPLMで首位でした。SAP・Oracle ERPとの連携コネクタを、標準で提供している点も特徴です。

注意点:ライセンス体系が複雑で、国内のSIパートナーも限られます。フルスイートの導入には相当なコストがかかります。

PTC Windchill

PTCのPLMで、マルチBOM管理の業界標準とされます。eBOM・mBOM・sBOMを一元管理できる点が強みです。Creo・SolidWorks・CATIAなどの主要CADとも、ネイティブに統合できます。

グローバル多拠点・多言語への対応が標準です。ThingWorxは、2026年3月にTPGへ売却されました。ただし既存の連携は、引き続き提供される見通しです(2026年時点)。

注意点:導入・カスタマイズのコストが高く、SIパートナーへの依存度も高めです。中小企業には過剰スペックになりがちです。

Autodesk Fusion Manage

オートデスクのクラウドネイティブなPLM/BOM管理です。FusionやVaultと連携でき、Autodesk環境を中心にする中小・中堅製造業に向きます。

クラウドネイティブで導入が速く、中小製造業から段階的に導入できる点が強みです。設計者や現場担当者が扱いやすい構成です。価格はクラウドのサブスクリプションで、年額とユーザー数で変わります。

注意点:大規模なカスタマイズでは、ハイエンドPLMに劣ります。複雑な業界標準への準拠が必要な大企業には向きません。

iQUAVIS

電通総研が自社開発した国産の開発支援製品で、設計プロセスの管理に重点を置いています。設計プロセスを見える化でき、国内製造業の設計部門改革に向きます。

日本企業の業務文化に合わせやすく、国内でサポートを受けられる点が強みです。業務プロセスに組み込みやすいことが、工程管理の評価4の理由になっています。価格は個別見積もりです。

注意点:グローバルでの認知は限られます。海外拠点も含めた統一PLMが必要な場合には向きません。

Obbligato

NECの純国産PLMで、国内製造業で広く使われています。国内製造業での事例が豊富で、日本語のマニュアルとサポートを受けられます。

BOP(Bill of Process)と連携できる点も強みです。国内の中堅・大手製造業に向き、価格はNEC経由の個別見積もりで、社内SI込みで構成します。専任担当者による運用が前提になります。

注意点:グローバル展開する組織での実績は、海外PLMより少なめです。多国籍企業の英語標準環境には向きません。

Aras Innovator

アラス・コーポレーションの、オープンプラットフォーム型PLMです。ベンダーロックインを避けられ、ローコードで柔軟にカスタマイズできます。

競合比で低いTCOと、FMEA・是正管理モジュールの標準搭載が強みです。大手PLMからの乗り換えを検討する中堅〜大企業に向きます。価格はサブスクリプション型の要見積です。

注意点:国内のサポート体制が限られ、日本語ドキュメントも少なめです。実装には技術的な知識が要ります。

Oracle Fusion Cloud PLM

日本オラクルのクラウドPLMです。Oracle Fusion Cloud ERPと、ネイティブに統合します。ERP側の在庫・調達・原価のデータと、リアルタイムに連携できる点が強みです。

SaaS型でインフラ管理が要りません。部品代替の提案など、AIエージェント機能も順次追加されています。価格はOracle Cloudサブスクリプションの要見積です。

注意点:Oracle ERP以外との連携には追加コストがかかります。CAD連携も、PLM専業ベンダーと比べて限定的です。

CR-8000

図研の電子機器設計特化型PLMです。ECAD/MCAD協調設計と部品ライブラリ管理に強く、プリント基板設計を中心にBOMを統合できます。

日本語のサポートが手厚く、国内電子機器メーカーへの導入実績も豊富です。横河電機やキョウデンの導入事例が公開されています。価格はモジュール構成による個別見積もりです。

注意点:電子機器設計以外では強みが活かしにくくなります。海外拠点への展開は、PTC・シーメンス系と比べて限定的です。


08

BOM管理システムの無料・有料でできることの違い

主要9製品は、いずれも個別見積もりかサブスクリプションの有料製品です。無料で確かめられるのは、PoC(試験導入)や評価版の範囲までと考えてください。提供の有無は製品ごとに違うため、早い段階で確認しておきましょう。

項目

PoC・評価版

有料ライセンス

BOMの登録・閲覧

代表的な製品構成で試せる

全製品のBOMを運用できる

CADとの連携

使用中CADとの接続確認まで

設計変更をBOMへ同期して運用できる

ERPとの連携

範囲に含めるかを事前に取り決める

品目・原価・調達の情報を同期できる

変更管理ワークフロー

代表的な承認パターンを試せる

自社の承認体系に合わせて設定できる

サポート

販売元やSIパートナーの説明が中心

保守契約で問い合わせ対応や改修を受けられる

PoCには、実際に設計変更を起票・承認する担当者を同席させてください。移行対象のBOMデータを一部持ち込むと、移行の負担も見積もりやすくなります。


09

まとめ

BOM管理システムは、系統で候補を絞り、CAD・ERPとの統合を実機で確かめる順に進めます。最初の分かれ目は、使用中のCADと既存ERPの組み合わせです。CAD統合を軸にするならエンタープライズPLM型、コスト重視ならオープンPLM型が出発点です。電子機器メーカーは電子機器設計特化型、ERP重視ならERP統合PLM型を先に検討しましょう。

全製品が個別見積もりのため、カスタマイズ・連携開発・データ移行を含む複数年の総額で比べてください。製品はPLM/BOM管理システムカテゴリで比較できます。選定の手順は「PLM/BOM管理システムの選び方」で確認できます。

PLM/BOM管理システム比較表

ロゴ製品名ベンダー価格モデル特徴
3DEXPERIENCE Platform ロゴ
3DEXPERIENCE Platformダッソー・システムズ株式会社要見積もり設計・製造・販売を一つのデータモデルで繋ぐDassault製PLMプラットフォーム詳細を見る
Siemens Teamcenter ロゴ
Siemens Teamcenterシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア要見積もり世界最大規模の導入実績を持つ統合PLMスイート詳細を見る
Autodesk Fusion Manage ロゴ
Autodesk Fusion Manageオートデスク株式会社(Autodesk)サブスクリプションクラウドネイティブPLM/BOM詳細を見る
PTC Windchill ロゴ
PTC WindchillPTC Japan株式会社要見積もりグローバル製造業が選ぶ、エンタープライズ級PLM/BOMプラットフォーム詳細を見る
Oracle Fusion Cloud PLM ロゴ
Oracle Fusion Cloud PLM日本オラクル株式会社サブスクリプションOracle ERPとシームレス統合する次世代クラウドPLM詳細を見る
Aras Innovator ロゴ
Aras Innovatorアラス・コーポレーションサブスクリプションオープンソースベースで低TCO、柔軟カスタマイズが可能なエンタープライズPLM詳細を見る
CR-8000 ロゴ
CR-8000株式会社図研要見積もり電子機器設計特化型PLM。MCAD/ECAD協調と部品管理を日本製で実現詳細を見る
iQUAVIS ロゴ
iQUAVIS富士通株式会社要見積もり富士通の純国産PLM/設計プロセス管理詳細を見る
Obbligato ロゴ
Obbligato日本電気株式会社要見積もり国内製造業で広く使われる純国産PLM詳細を見る

よくある質問

QWindchillとTeamcenterはどちらが良いですか?
A

使用中のCADによる部分が大きいです。Creo利用ならWindchill、NX・Solid Edge利用ならTeamcenterがシームレスに統合できます。どちらのCADも使っていない場合は、グローバルパートナー体制や日本国内のSIサポートで選ぶのも一つの方法です。

QAras Innovatorはエンタープライズ品質ですか?
A

はい。GE Aviation・Airbus・BMWなどグローバル大企業での採用実績があるエンタープライズ品質のPLMです。オープンプラットフォームのため大手PLMより低TCOで導入できる点が特徴です。

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