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導入事例#産業用ロボット#協働ロボット#導入事例

産業用ロボットの導入事例|導入前の課題や導入後の効果を解説!

産業用ロボットの導入事例を工程別に整理した記事。マシンテンディング、溶接、検査、パレタイジングの各工程で、公的機関とメーカーが公表している取り組みを取り上げます。労働生産性の倍率は2倍から165倍まで幅があり、その内訳と条件の違いを読み解きます。

製造業のシステム選定担当者ITトレンド編集部
産業用ロボットの導入事例|導入前の課題や導入後の効果を解説!

産業用ロボットの導入事例を探している方に向けて、公開情報で確認できる取り組みを整理しました。対象はマシンテンディング、溶接、研磨・バリ取り、検査・測定、パレタイジングの各工程です。各事例は「導入前の課題」「採用した機種」「導入後の効果」の順にまとめています。後半では、成果が出た現場の共通点と、導入でつまずきやすい点も取り上げます。自社の工程に置き換えながら読み進めてください。

  • 公的機関が業種・工程・労働生産性倍率を統一形式で公開しており、比較の土台になります
  • 労働生産性の倍率は工程によって大きく異なり、1.2倍から165倍まで幅があります
  • 協働ロボットの事例では、安全柵が不要な点が導入の決め手として繰り返し挙げられています

産業用ロボットは、人の作業をそのまま置き換える道具ではありません。工程を組み替えたうえで適用した事例ほど、大きな効果が報告されています。


この記事でわかること

01

産業用ロボットの基礎知識

事例を読む前に、産業用ロボットの区分と公的な情報源を確認します。協働ロボットの扱いを押さえておくと、事例の読み方が変わります。ここでは3つの観点に絞って整理しました。

従来型と協働ロボットの違い

産業用ロボットは、従来型と協働型に大きく分かれます。従来型は安全柵で囲って運用する前提です。協働型はリスクアセスメントを経たうえで、人と同じ空間に置ける点が特徴といえます。

この違いは設置スペースに直結します。事例でも、安全柵を張れないことが従来型を見送った理由として挙げられていました。工場の床面積に余裕がない現場では、選択肢そのものが変わってきます。

公的機関がまとめた事例集

この分野には、公的機関が整理した事例集があります。経済産業省と日本ロボット工業会による「ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2017」です。平成28年度の実証事業87件と、実現可能性調査37件が収録されています。

特徴は形式の統一にあります。業種、工程、企業規模、労働生産性倍率が1ページにまとまる形式です。人数、労働時間、生産量、事業規模、ロボット機種も並びます。メーカー横断で条件をそろえて比べられる資料でしょう。

事例集を読むときの注意

このハンドブックは2017年の発行です。収録されている数値は平成28年度の実証事業によるものにあたります。確認日から約9年が経過している点は押さえておいてください。

もう1つ注意が要ります。収録の後半にある37件は実現可能性調査です。実際の導入ではありません。課題が残ったまま終わった案件も含まれます。導入事例と区別してお読みください。

編集部メモ:産業用ロボットの種類や用語の詳細は、産業用ロボットの選び方が参考になるでしょう。どの工程にどの機種が使われているかに注目すると、自社との違いを把握しやすいと考えています。


02

産業用ロボットの事例を読むときのポイント

産業用ロボットの事例は、工程が違うと効果の出方も変わります。自社に置き換えて読むために、次の3点を確認しておくと比較しやすくなります。

  • 対象工程と作業の性質
  • 労働生産性倍率の内訳
  • 設置環境の制約

対象工程と作業の性質

同じ産業用ロボットでも、工程によって効果の大きさが変わります。単純な繰り返し作業ほど倍率が高く出る傾向が見られました。逆に判断を伴う作業では、倍率が2倍前後にとどまる例が多くなっています。

自社の工程がどちらに近いかで、期待できる水準が変わります。すべての工程で大きな倍率が出るわけではないとお考えください。

労働生産性倍率の内訳

ハンドブックの労働生産性倍率は、投入人数と生産量の両方から計算されています。人を減らした結果なのか、生産量を増やした結果なのかで意味が違うためです。

165倍という数字も、2人を0.2人に減らした結果です。同時に生産量を3.1個から51.1個へ増やしています。倍率だけを見ず、内訳まで確認してください。

設置環境の制約

導入可否を分けるのは性能だけではありません。安全柵を張れるか、天井高が足りるか、温度や湿度に耐えられるかが問われます。事例でも環境の制約から機種を選んだ例が見られました。

高温多湿の現場や、天井が低く寒い冷凍前工程の事例もあります。自社の環境条件を先に整理しておくと、候補の絞り込みが進むでしょう。


03

マシンテンディングのロボット事例

工作機械への着脱は、ロボット化が最も進んでいる工程です。作業が繰り返しで、24時間の連続稼働に結びつけやすいためです。ここでは公開されている事例を取り上げます。

大久保歯車工業:生産性を30%向上

  • 業界:金属加工(建設機械向け歯車)
  • 企業規模:従業員数427名
  • 導入前後の変化:導入前は設備7台に対し二名体制で、交代時間や昼休憩に遊休時間が生じていた。導入後は一名減の省人化を実現し、対象設備の生産性が30%向上した

同社が挙げた背景は人材確保の難しさでした。工業団地内に大手物流倉庫が立ち上がり始めたためとされています。この状況を受けて「ドリームファクトリー構想」を掲げ、社内の自動化を進めました。

歯切り工程では、従来は設備7台に対し二名体制を敷いていました。協働ロボットの導入により一名を減らす省人化に成功しています。二交代制では交代時間や昼休憩に設備の遊休時間が生じていました。その時間を抑えたことが、30%の生産性向上につながっています。

ウラノ:労働生産性を16倍に

  • 業界:航空機部品(エンジン部品加工)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は3人体制で7時間を要していた。導入後は1人2時間となり、24時間ほぼ無人の運転に移行した

長崎県東彼杵町の同社は、航空機エンジン部品のマシンテンディングを対象としました。経済産業省の実証事業として公表されている事例です。ロボットはファナックのM-10iAが使われています。

効果は労働生産性で16倍と報告されました。投入人数が3人から1人へ、作業時間が7時間から2時間へと変わっています。24時間ほぼ無人での運転が実現した点が大きな要素でしょう。事業規模は1億900万円と記載されています。

編集メモ:この工程で効果が大きいのは、無人運転の時間を増やせるためだと考えられます。大久保歯車工業が遊休時間の削減を挙げていた点も同じ構造でしょう。編集部では、この工程なら稼働時間を延ばす効果を先に見積もるべきだとみています。人を減らす効果より大きく出るためです。


04

溶接・肉盛りのロボット事例

溶接は、技能者の確保が難しい工程の代表です。品質のばらつきも課題になります。公的な事例集でも、高い倍率が報告されている領域です。

小橋工業:労働生産性を165倍に

  • 業界:農業機械(鍛造金型)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は2人で3.1個を処理していた。導入後は0.2人で51.1個となり、労働生産性が165倍に達した

岡山県の同社は、鍛造金型のレーザクラッディング肉盛り溶接を対象としました。使用機種は安川電機のMOTOMAN MC2000です。事業規模は9,100万円と記載されています。

報告されている165倍という数字は、収録事例のなかで最も高い水準にあたります。投入人数が2人から0.2人へ減り、同時に処理個数が3.1個から51.1個へ増えました。人減らしと増産の両方が効いた結果といえるでしょう。

アコオ機工:大物部材のスポット溶接

  • 業界:輸送機器(鉄道車両サブフロア)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は4人体制で作業していた。導入後は0.5人となり、3人を次工程へ再配置した

兵庫県赤穂市の同社が扱ったのは、4メートル×1.4メートルで310キログラムの大物部材です。鉄道車両のサブフロアにあたります。使用機種は不二越のSRA210Tでした。

労働生産性は4.5倍と報告されています。注目したいのは人の扱い方でしょう。減らした3人を削減するのではなく、次工程へ再配置したと明記されています。事業規模は3,900万円です。

編集メモ:溶接工程では、肉盛りのように繰り返し性の高い作業ほど倍率が伸びると考えられます。小橋工業の165倍も、作業そのものが定型だったことが背景にあるでしょう。編集部では、まず定型度の高い部位から切り出す進め方が現実的だとみています。全工程を一度に対象にするのは避けましょう。


05

検査・測定のロボット事例

検査工程は、人の判断が入るため自動化が難しいとされてきました。ただし画像処理と組み合わせることで、高い倍率が報告されています。ここでは公開されている事例を取り上げます。

夏目光学:極小レンズの検査で45.9倍

  • 業界:光学部品(極小レンズ)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は8時間で480個を処理していた。導入後は0.5時間で1,377個となり、労働生産性が45.9倍に達した

長野県飯田市の同社は、極小レンズの検査と整列を対象としました。使用機種はファナックのLR Mate 200iDで、画像処理と組み合わせています。事業規模は1,400万円と記載されていました。

作業時間は8時間から0.5時間へ短縮されています。処理個数は480個から1,377個へ増えました。小さな部品を扱う検査ほど、人の目と手の負担が大きい工程です。そこに自動化が効いた事例といえるでしょう。

東海挾範:公差0.03mm以下の測定

  • 業界:金属加工(ゲージ測定)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は2人で測定していた。導入後は1人となり、公差0.03mm以下の穴へのゲージ挿入を実現した

名古屋市の同社は、協働ロボットのUR3を測定工程に適用しました。労働生産性は2倍と報告されています。事業規模は1,000万円でした。

この事例で注目したいのは精度です。公差0.03ミリメートル以下の穴にゲージを挿入する作業を実現しています。倍率そのものは2倍にとどまりますが、人手では負担の大きい精密作業を置き換えた点に意味があるでしょう。

編集メモ:検査工程の倍率は、対象物の大きさと関係があると考えられます。夏目光学の45.9倍は極小レンズが対象でした。編集部では、人の目と手に負担がかかっている工程ほど、自動化の余地が大きいとみています。作業者の疲労が品質に影響している工程から検討してはいかがでしょうか。


06

パレタイジング・箱詰めのロボット事例

パレタイジングは重量物を扱う工程です。作業者の身体的負担が大きく、自動化の動機が明確な領域といえます。ここでは公開されている事例を取り上げます。

春日井製菓:パレット積み上げを完全自動化

  • 業界:食品(菓子の製造・販売)
  • 企業規模:従業員数580人、資本金1億円
  • 導入前後の変化:導入前は自動倉庫への搬入プロセスに人手作業の負担があった。導入後はパレット積み上げ作業を完全自動化し、ヒューマンエラーを排除した

同社の課題は、生産エリアから物流までの流れの効率化でした。複数の生産品目に対応しながら、人手作業の負担を軽減する必要があったとされています。使用機種は川崎重工業のロボットです。

1ラインにつき毎日1,700ケースがラインオフしています。3台のロボットが各々約20パレットの積み上げを1日に実行する構成です。現在は3品目のみへの適用にとどまり、将来的に全14ラインの自動化を計画しているとされています。

シンセイ福岡:化粧ブロックのパレタイジング

  • 業界:窯業・土石(化粧ブロック)
  • 企業規模:非公表
  • 導入前後の変化:導入前は3人で1日2,160個を処理していた。導入後は1人で2,700個となり、労働生産性が3.7倍になった

福岡県宮若市の同社は、化粧ブロックのパレタイジングを対象としました。使用機種は安川電機のMOTOMAN-MPL80Ⅱです。事業規模は1,650万円と記載されています。

投入人数は3人から1人へ減りました。処理個数は1日2,160個から2,700個へ増えています。重量物を扱う工程では、人数を減らしながら生産量を増やせる余地が残っている場合があるとお考えください。

編集メモ:パレタイジングは、事例集のなかでも倍率が安定して出ている工程だと考えられます。動作が単純で、対象物の形状も限られているためでしょう。編集部では、どこから始めるか迷う場合にこの工程が取り組みやすいとみています。動作が単純なためです。


07

産業用ロボットの事例を自社のケースに落とし込む

事例を読んだあとは、自社の条件に当てはめる作業が必要です。ここでは検討の順序を3つの手順に分けて整理します。

定型度の高い工程を洗い出す

まず、繰り返しの度合いが高い工程を挙げてください。動作が決まっていて、対象物の形状が一定の工程が候補になります。倍率が大きく出ている事例は、いずれもこの条件を満たしていました。

判断を伴う工程は、導入の難易度が上がります。まったく着手できないわけではありません。ただし検査工程では画像処理との組み合わせが前提になるとお考えください。

設置環境の制約を確認する

次に、置きたい場所の条件を確認します。安全柵を張る余地があるか、天井高は足りるか、温度や湿度はどうかが対象です。この条件で機種の候補が絞られます。

安全柵を張れない現場では、協働ロボットが選択肢になります。事例でも、スペースの制約から協働型を選んだ例が複数ありました。床面積の実測値を用意してから相談に進んでください。

現状の人数と生産量を記録する

最後に、対象工程の現状値を数えておきましょう。投入している人数、1日の生産量、かかっている時間が必要です。この3つがあれば、導入後の効果を自社の基準で説明できます。

公的な事例集の倍率も、この3つから計算されています。同じ形式で自社の数字を持っておけば、事例との比較もしやすくなるでしょう。


08

事例からわかる成功事例の共通点

公開されている事例を並べると、成果が出ている取り組みには共通点が見られます。ここでは3点を取り上げます。

  • 人減らしと増産を同時に実現している
  • 設置環境の制約から機種を選んでいる
  • 減らした人員の配置先を決めている

人減らしと増産を同時に実現している

倍率が大きい事例は、人数の削減と生産量の増加が同時に起きています。小橋工業は2人を0.2人に減らし、処理個数を3.1個から51.1個へ増やしました。片方だけでは165倍に届きません。

省人化だけを目的にすると、倍率は人数比の範囲にとどまります。生産量を増やせる余地があるかどうかも、工程を選ぶときの判断材料になるでしょう。

設置環境の制約から機種を選んでいる

協働ロボットを選んだ事例では、安全柵が不要な点が理由として繰り返し挙げられていました。従来型では設置スペースが確保できなかったためです。

性能だけで選ぶと、置けない機種を検討することになります。先に設置場所の条件を固めるほうが、候補を早く絞り込めると考えられます。

減らした人員の配置先を決めている

アコオ機工は、削減した3人を次工程へ再配置したと明記しています。人を減らす話ではなく、人を動かす話として整理されている点が特徴です。

配置先が決まっていないと、現場の協力を得にくくなります。導入の目的を社内で共有するうえでも、再配置の計画を先に持っておきたいところでしょう。


09

事例から学ぶつまずきやすいポイント

一方で、導入時につまずきやすい点も事例から読み取れます。ここでは3点と回避策を取り上げます。

  • 実現可能性調査の結果を導入実績と混同する
  • 古い数値を現在の水準として扱う
  • ティーチングの工数を見込んでいない

実現可能性調査の結果を導入実績と混同する

公的な事例集の後半には、実現可能性調査の案件が収録されています。実際に導入されたものではありません。課題が残ったまま終わった案件も含まれます。

回避するには、参照する前に区分を確認してください。ハンドブックでは実証事業87件と調査37件が分かれて収録されています。社内で共有する資料に載せる際は、どちらの区分かを併記しましょう。

古い数値を現在の水準として扱う

このハンドブックは2017年の発行で、数値は平成28年度の実証事業によるものです。当時と現在では、機種の性能も価格も変わっています。

回避するには、年次を必ず併記してください。事業規模の金額をそのまま予算の根拠にするのも避けたほうがよいでしょう。最新の見積もりはメーカーや販売店から取り直す必要があります。

ティーチングの工数を見込んでいない

ロボットは設置しただけでは動きません。動作を教える工程が必要です。品種が多い工場では、この作業が継続的に発生します。

事例のなかには、自社でプログラミングできる点を決め手に挙げた企業がありました。回避するには、誰がティーチングを担うかを先に決めてください。外部委託するなら、品種追加のたびに費用が発生する点も見込んでおきましょう。


10

まとめ

産業用ロボットの導入事例では、労働生産性の倍率に大きな幅が見られました。溶接の165倍から、検査の2倍までが同じ資料に並んでいます。倍率が大きい事例は、人数の削減と生産量の増加が同時に起きていました。大久保歯車工業の30%向上のように、遊休時間の削減が効いた例もあります。経済産業省と日本ロボット工業会の事例集は、業種・工程・倍率が統一形式で並ぶ資料です。ただし2017年の発行である点と、後半が実現可能性調査である点は押さえておいてください。製品ごとの違いは産業用ロボットの比較記事を、費用は産業用ロボットの費用をご覧ください。

産業用ロボット(協働ロボット対応)比較表

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よくある質問

Q産業用ロボットの導入でどれくらいの効果が出ていますか?
A

工程によって大きく異なります。経済産業省と日本ロボット工業会の「ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2017」では、労働生産性の倍率が1.2倍から165倍まで報告されています。最も高い小橋工業は鍛造金型の肉盛り溶接で165倍となり、2人を0.2人に減らしながら処理個数を3.1個から51.1個へ増やしました。一方で判断を伴う工程では2倍前後にとどまる例が多くなっています。大久保歯車工業のマシンテンディングは生産性30%向上でした。

Qどの工程から着手するのがよいですか?
A

動作が単純で対象物の形状が一定の工程が候補になります。パレタイジングは事例集のなかでも倍率が安定して出ている工程で、シンセイ福岡は3人で2,160個だった処理を1人で2,700個に変え、3.7倍を実現しました。マシンテンディングも取り組みやすい工程です。大久保歯車工業は設備7台に対する二名体制を一名減らし、交代時間や昼休憩に生じていた遊休時間を抑えたことで30%の生産性向上につなげています。

Q協働ロボットと従来型はどう使い分けられていますか?
A

設置環境の制約が判断材料になっています。従来型は安全柵で囲って運用する前提ですが、協働型はリスクアセスメントを経たうえで人と同じ空間に置けます。事例では安全柵を張れないことが従来型を見送った理由として繰り返し挙げられていました。大久保歯車工業や三恵工業はUR10e、東海挾範はUR3を採用しています。天井が低く寒い冷凍前工程や、高温多湿の現場での協働ロボット採用例も公表されています。

Q公的機関の事例集を使うときの注意点は何ですか?
A

2点あります。1つ目は発行年で、このハンドブックは2017年発行、収録されている数値は平成28年度の実証事業によるものです。当時と現在では機種の性能も価格も変わっているため、年次を必ず併記し、事業規模の金額をそのまま予算の根拠にするのは避けてください。2つ目は区分で、収録の後半にある37件は実現可能性調査であり実際の導入ではありません。課題が残ったまま終わった案件も含まれるため、導入事例と区別して読む必要があります。

Q労働生産性の倍率はどう読めばよいですか?
A

投入人数と生産量の両方から計算されているため、内訳まで確認する必要があります。人を減らした結果なのか、生産量を増やした結果なのかで意味が違うためです。小橋工業の165倍は、2人を0.2人に減らし、同時に生産量を3.1個から51.1個へ増やした結果でした。片方だけでは届きません。省人化だけを目的にすると倍率は人数比の範囲にとどまるため、生産量を増やせる余地があるかどうかも工程を選ぶ判断材料になります。

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