電磁界解析・磁場解析とは|モーター・EMC設計での役割とFEMの基礎を整理
電磁界・磁場をFEMで解く技術の定義と、静磁場/渦電流/高周波の違い、モーター・トランス・EMC設計での役割、導入効果や向く企業までを解説した用語解説記事。

電磁界解析とは、コイルや磁石、回路に電流を流したときに生じる磁場や電場の分布を、コンピュータ上で計算して可視化する技術です。磁場解析はそのうち磁界を主に扱うもので、モーターやトランス、ソレノイドのような磁気を使う機器の設計で用いられます。実機を試作する前に、磁束の流れやトルク、発熱、ノイズの出方をシミュレーションで確認できる点が特徴です。
電磁機器は、磁束や電磁波が目に見えないため、試作と実測を繰り返さないと性能が読めない領域でした。試作費と検証期間がかさむ、量産直前に想定外のノイズや発熱が見つかる。こうした課題を設計段階で減らす手段として電磁界解析が検討されます。この記事では、電磁界解析の定義と仕組み、静磁場・渦電流・高周波という物理ごとの違い、モーター・トランス・EMC設計での役割、計算の中核であるFEM、導入のメリットと注意点、そして自社に向くかどうかの判断軸までを順番に整理します。
結論:電磁界解析とは、磁場・電場・電磁波の分布を計算で求め、電磁機器の性能を試作前に検証する技術です。扱う物理は、磁石やコイルの静的な磁場を見る静磁場、交流や高速回転で生じる渦電流・損失を見る低周波解析、アンテナやノイズを扱う高周波解析に大きく分かれます。計算には主に有限要素法(FEM)が使われ、複雑な形状でも磁束やトルク、発熱を可視化できます。モーターのトルク設計、トランスの損失低減、機器のEMC(ノイズ)対策で効果が出やすく、試作回数の削減につながります。自社が扱う物理が「低周波の磁界か、高周波の電磁波か」を見極めることが、必要なソフトの方向性を決める起点になります。
この記事でわかること
電磁界解析とは(定義と役割)
電磁界解析は、電流や磁石が作り出す磁場・電場を、マクスウェルの方程式という電磁気の基礎理論に基づいて数値計算する技術です。対象となる空間を細かな要素に分割し、各点での磁束密度や電界強度を求めることで、目に見えない電磁現象を分布図として可視化します。CAE(Computer Aided Engineering)の一分野で、構造解析や流体解析と並ぶ解析手法の一つです。
この解析でわかるのは、形状だけでは判断できない物理的な性能です。モーターであれば発生するトルクや効率、トランスであれば鉄心や巻線で生じる損失、機器全体であれば外部に漏れるノイズの強さといった値を、試作前に数値で見積もれます。実機を作って測定する前に、設計の良し悪しを画面上で比較できるため、形状や巻線、材料の組み合わせを変えながら検討を進められます。
電磁界解析が扱うのは磁場や電場だけにとどまりません。コイルに電流が流れれば発熱し、磁力が働けば部品に力や振動が生じます。多くの解析ソフトは、この電磁現象を起点に、熱解析や構造解析、回路解析と連成(連携計算)できます。電磁・熱・構造を一体で見られると、モーターの温度上昇や電磁加振による騒音まで踏み込んで検証でき、単独の解析では見えない問題を早期に捉えられます。
用途はモーターに限りません。トランスやインダクタ、リレーやソレノイド、ワイヤレス給電、センサー、アンテナ、基板のノイズ対策まで、電磁気が関わるものづくり全般で使われます。どの用途にどの解析手法が要るかは、扱う周波数帯によって大きく変わります。自社が設計する機器がどの周波数領域で動くかを整理しておくと、必要な解析の種類が見えてきます。
電磁界解析の種類(静磁場・渦電流・高周波)
電磁界解析は、扱う物理現象と周波数帯によって性格が分かれます。代表的なのが、磁石やコイルの静的な磁場を見る静磁場解析、交流や回転で生じる渦電流・損失を見る低周波解析、そしてアンテナやノイズを扱う高周波解析です。この区分を知ると、ソフトごとの得意分野が理解しやすくなります。
静磁場・静電場の解析
静磁場解析は、時間で変化しない一定の磁場を求める解析です。永久磁石の周りの磁束分布や、直流電流が流れるコイルが作る磁界、ソレノイドが鉄片を引きつける吸引力などを計算します。磁気回路の設計やセンサーの感度評価、磁石の配置検討に使われ、電磁界解析の基本となる領域です。比較的計算が軽く、設計者が手元で扱いやすいのも特徴です。
静電場解析は、電圧によって生じる電界の分布を求める解析です。高電圧機器の絶縁設計や、静電容量の評価、電界が集中して放電が起きそうな箇所の特定に使われます。静磁場・静電場の解析は、現象が時間変化しないぶん理解しやすく、電磁界解析を始める入口になりやすい領域といえます。
渦電流・低周波の解析
渦電流解析は、磁場が時間とともに変化するときに導体内部に生じる渦状の電流(渦電流)と、それによる損失や発熱を求める解析です。交流が流れるトランスや、回転するモーターの鉄心では、この渦電流が損失や温度上昇の原因になります。商用周波数からインバータの駆動周波数までの低周波領域を扱い、モーター・トランス・誘導加熱などの設計で中心的に使われます。
この領域では、鉄心材料の磁気特性(B-H曲線)や、磁束が飽和する非線形な挙動を正しく扱えるかが解析精度を左右します。モーター設計では、トルクや効率だけでなく、コギングトルクや鉄損・銅損まで求められるため、専用の機能を備えたソフトが選ばれる傾向があります。低周波の磁界を扱う機器の設計では、この渦電流・損失解析の精度が製品選びの分かれ目になります。
高周波・電磁波の解析
高周波解析は、波長が機器のサイズに近づく高い周波数帯で、電磁波の伝搬や反射、放射を求める解析です。アンテナの放射特性、高速基板の信号品質(SI)、電源の安定性(PI)、そして機器から漏れるノイズや外来ノイズへの耐性を扱うEMC/EMI対策で使われます。5GやWi-Fi、車載レーダー、無線通信機器の設計で需要が高い領域です。
高周波解析は、低周波の磁界解析とは計算手法も得意なソフトも異なります。電磁波が空間を伝わる現象を扱うため、波の性質を精密に解く必要があり、低周波向けの製品では対応しきれないことがあります。自社が扱う周波数が高周波領域なら、低周波の磁界解析ソフトではなく、高周波・EMC向けに作られた製品を選ぶ必要がある点に注意が必要です。低周波と高周波の両方を一つの製品でカバーしようとすると、どちらかが中途半端になりやすいためです。
モーター・トランス・EMC設計での役割
電磁界解析の価値は、具体的な機器の設計でどう効くかを見ると理解しやすくなります。代表的な適用先が、モーター、トランス、そして機器全体のEMC(電磁両立性)対策です。いずれも実機の試作と実測に頼ると時間とコストがかさむ領域で、解析による事前検証の効果が出やすい分野です。
モーター設計では、磁石やコイルの配置を変えながら、発生するトルク・効率・損失・温度上昇を解析で比較します。試作機を作る前に、トルクむら(コギング)や鉄損を抑える形状を絞り込めるため、試作回数を減らせます。EV用のモーターや産業用モーターのように、高効率と小型化を両立したい開発では、磁場・熱・構造を連成した検証が設計の精度を左右します。電磁界解析がモーター開発の標準的な手段になっているのはこのためです。
トランスやインダクタの設計では、鉄心や巻線で生じる損失と発熱、漏れ磁束の評価に解析が使われます。損失が大きいと効率が下がり、温度が上がると絶縁の劣化や故障につながります。解析で損失分布を可視化できれば、鉄心材料や巻線構造の見直しを設計段階で行えます。一方、EMC設計では、機器から放射されるノイズや、外部ノイズへの耐性を解析で評価します。量産後に規格不適合が見つかると対策費と納期遅延が大きくなるため、設計段階でノイズ源を特定できる効果は大きくなります。
ただし、解析はあくまで実機の挙動を近似する手段である点には注意が必要です。材料特性の入力値や境界条件の設定、メッシュの細かさによって結果は変わります。解析結果を鵜呑みにせず、要所では実測と突き合わせて精度を確かめる運用が前提になります。解析と実測を組み合わせ、解析の精度を自社の製品で検証しながら使うことで、試作削減の効果を安定して得られます。
電磁界解析の計算手法(FEM)
電磁界解析の中核を担う計算手法が、有限要素法(FEM)です。解析対象の空間を三角形や四面体といった細かな要素(メッシュ)に分割し、各要素ごとに方程式を解いて全体の磁場・電場を求めます。要素分割の自由度が高く、複雑な形状でも比較的精度よく扱えるため、モーターやトランスのような低周波の磁界解析で広く使われています。
FEMの精度は、メッシュの細かさと品質に左右されます。磁束が集中する箇所や形状が急変する部分を細かく分割すれば精度は上がりますが、要素数が増えるほど計算時間とメモリ消費も増えます。精度と計算負荷のバランスを取るメッシュ設計が、解析の実用性を決める要素になります。多くのソフトは自動メッシュ機能を備えますが、モーターのエアギャップのような繊細な部分では、手動の調整や経験が効いてきます。
高周波領域では、FEM以外の手法も使われます。電磁波が空間を伝わる現象を効率よく解くために、時間領域で広帯域を一度に計算するFDTDやFIT、TLMといった手法や、表面だけを扱うモーメント法(MoM)が用途に応じて使い分けられます。低周波はFEM、高周波は時間領域法や周波数領域法というように、扱う物理に応じて適した手法と製品が変わる点を押さえておくと、製品選びで迷いにくくなります。
電磁界解析を導入するメリットと注意点
電磁界解析を導入する最大のメリットは、試作前に性能を見積もれることで、試作回数と検証期間を減らせる点です。モーターのトルクやトランスの損失、機器のノイズといった、実機を作らないと分からなかった値を画面上で比較できます。形状や材料、巻線の組み合わせを短時間で振って評価できるため、設計の幅を広げながら有望な案に絞り込めます。EMC対策のように後戻りが高くつく領域では、設計段階で問題を見つける効果が特に大きくなります。
もう一つのメリットは、目に見えない電磁現象を可視化することで、設計の根拠を社内や顧客に説明しやすくなる点です。磁束やノイズの分布を図で示せれば、なぜその形状や材料を選んだかを共有でき、設計のノウハウを組織にためやすくなります。熱や構造との連成まで踏み込めば、温度上昇や電磁加振による騒音といった、複数の物理が絡む問題も一体で検証できます。
一方で、注意点もあります。電磁界解析は、構造解析などに比べて専門性が高く、材料の磁気特性や境界条件を正しく設定しないと結果が実機と合いません。解析を使いこなすには、電磁気の知識と解析ソフトの習熟が要り、人材育成に時間がかかります。ソフト自体も、本格的な製品はライセンス費用が高く、計算には相応のマシン性能が必要になります。導入効果を見込みつつ、こうした運用コストと人材面の負担も織り込んで計画すると、立ち上げでつまずきにくくなります。
もう一つの注意点は、解析結果の妥当性をどう担保するかです。メッシュや入力値の設定次第で結果が変わるため、解析だけで設計を決めるのではなく、実測との突き合わせで精度を確かめる工程が要ります。最初は設計者が手元で使える軽量なツールから始め、扱う物理が高度になった段階で専用ソフトへ広げる、という段階的な進め方を取る企業ほど、無理なく定着させている傾向があります。
電磁界解析が向いている企業・向いていない企業
電磁界解析は、すべての企業に同じように効くわけではありません。扱う製品が電磁気を主役にするかどうか、試作と実測のコストがどれだけ重いかによって投資対効果が変わるため、向き不向きを判断軸で押さえておくと検討がぶれません。ここで言う向き不向きは、業種そのものより、扱う物理(低周波の磁界か高周波の電磁波か)・試作コストの重さ・社内に解析人材を置けるかといった条件で決まります。
向いているのは、モーターやトランス、アクチュエータ、無線機器のように、電磁性能が製品の価値を左右する機器を設計する企業です。こうした製品では、試作と実測の繰り返しがコストと期間に直結するため、解析による事前検証の効果が手戻り削減という形で表れます。EV・車載機器・産業機器のように、高効率化や小型化、EMC規格への適合が厳しく問われる分野ほど、解析の投資対効果が出やすい典型です。複数の設計案を短期間で比較したい開発でも、解析の価値が大きくなります。
一方で、電磁気が製品性能の主役でない場合や、既存の設計を大きく変えず実測中心で十分に回せている場合は、解析の効果が出にくいことがあります。解析人材を確保・育成できる体制がまだない場合も、いきなり高機能な専用ソフトを導入すると使いこなせず、運用が形骸化しがちです。その場合は、まず設計者が扱える軽量なツールで一部の検討から試し、効果を確かめてから本格的な解析へ広げるほうが現実的です。解析の導入を目的にするのではなく、解きたい設計課題が先にあるかが分かれ目になります。
判断に迷う場合は、いくつかの問いを自社に当てると整理できます。試作と実測の繰り返しに時間とコストがかかっているか。トルク・損失・ノイズといった電磁性能が製品の競争力を決めるか。EMC規格への適合で量産直前に手戻りが起きていないか。解析を担える人材を社内に置けるか。これらに当てはまるほど、電磁界解析の投資対効果は出やすくなります。逆に当てはまらない場合は、まず軽量なツールで一部を試し、効果を見極めるほうが過剰投資を避けられます。
編集部コメント:電磁界解析の成否は、ソフトの高機能さよりも「どの周波数帯の、どんな課題を解きたいか」が明確かどうかで決まる傾向があります。低周波のモーター・トランス設計なのか、高周波のアンテナ・EMC対策なのかで、適した製品がはっきり分かれるためです。設計者が手元で素早く検討したいのか、専任エンジニアが精密に作り込むのかという運用イメージも、製品選びを左右します。まず自社が扱う物理と運用体制を整理し、設計者向けの軽量ツールで足りるのか、専用の高機能ソルバーが要るのかを見極めるのが、製品選びの起点になります。
自社に合う電磁界解析ソフトを具体的に探す段階では、ITトレンドの電磁界解析・磁場解析ソフトカテゴリで、対応する物理や用途などの条件から製品を絞り込み、比較できます。
電磁界解析ソフトの選び方の基礎
電磁界解析ソフトは、対応する物理(低周波の磁界/高周波の電磁波)、得意な用途(モーター・トランス・EMC)、他の物理との連成(熱・構造・回路)、設計者向けか専任エンジニア向けか、コストという観点で性格が分かれます。ここでは編集部が、製造業での使われ方をふまえ、工程管理適合性・品質管理適合性・現場(設計者)の利用しやすさ・中堅中小製造業との相性という軸で各製品を整理しました。高機能であるほど良いわけではなく、自社が扱う物理に必要な範囲が揃っているかが投資対効果を左右します。
製造業でよく検討される電磁界解析ソフトを、上記の観点で並べると次のようになります。スコアは編集部が製造業適合性の観点で評価した相対的な目安で、5を上限とします。価格は2026年6月時点の公開情報・代理店情報をもとにしており、多くの製品は構成やモジュールで変わります。
製品 | 提供元 | 得意領域 | 工程管理 | 品質管理 | 設計者の使いやすさ | 中小相性 | 価格感 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
COMSOL Multiphysics | COMSOL | 電磁・熱・構造を強連成する汎用マルチフィジクス | 4 | 4 | 4 | 4 | コア+モジュール課金、要見積 |
Femtet | ムラタソフトウェア | 設計者向けの国産マルチCAE(8物理) | 4 | 4 | 4 | 4 | 通常ライセンス 年額23.8万円(税抜・1PC) |
JMAG | JSOL | 国内モーター設計の事実上の標準 | 4 | 4 | 3 | 2 | JSOL経由で要見積 |
Ansys Maxwell | Ansys | Ansys基盤の低周波電磁界ソルバー | 4 | 4 | 3 | 2 | トークン契約、要見積 |
CST Studio Suite | ダッソー | 高周波・EMC/EMI解析の定番 | 4 | 4 | 3 | 2 | SIMULIA契約、要見積 |
Altair Flux | Altair | モーター・アクチュエータ向け電磁界解析 | 4 | 4 | 3 | 2 | Unitsトークン制、要見積 |
電磁界に限らず熱・構造まで一つの環境で連成したい企業には、汎用マルチフィジクスのCOMSOL Multiphysicsが有力な選択肢です。電磁・熱・構造・音響などを同一GUIで強連成できる一方、扱える物理が広いぶん、必要なモジュールを揃えると費用がかさみ、操作にも習熟が要ります。設計者が手元で電磁・熱・構造などを手軽に検証したい中小・中堅企業には、年額制で導入しやすく日本語サポートのある国産のFemtetが入口になります。複数の物理を扱える反面、超大規模・高精度な専用解析では専用ソフトに譲る場面があります。
モーターの設計を高精度に作り込みたい企業には、国内で広く使われ事例や人材を見つけやすいJMAGが向きます。コギングトルクや鉄損まで踏み込んだ専用機能が強い一方、専任の解析担当者を前提とした構成で、中小には過大になりやすい点に注意が要ります。すでにAnsys製品で構造・流体解析を行っている企業なら、同じエコシステム内で低周波電磁界を扱えるAnsys Maxwellが連携しやすい候補です。トルクや効率の解析に強い反面、トークン契約の運用設計が必要になります。モーター・アクチュエータ向けでは、Altair Fluxもトークン制で柔軟に使える選択肢です。
一方、扱う物理が高周波・EMC領域なら、低周波向けの製品ではなく、高周波・EMC/EMI解析の定番であるCST Studio Suiteが候補になります。アンテナや基板のノイズ、機器の放射・耐性を扱うのに適し、複数の計算手法を持ちます。ただし高機能なぶん価格と習熟コストが高く、専任エンジニアの運用が前提になります。低周波のモーター設計と高周波のEMC対策では適した製品が異なるため、自社が扱う周波数帯を最初に見極めることが製品選びの起点になります。
製品ごとに得意な物理と運用イメージが分かれるため、自社が扱う周波数帯・連成の必要性・運用体制を軸に比較すると絞り込みやすくなります。具体的な機能や価格を確認する段階では、ITトレンドの電磁界解析・磁場解析ソフトカテゴリで各製品の条件を確認できます。
まとめ:電磁界解析の理解から製品比較へ
電磁界解析とは、磁場・電場・電磁波の分布を計算で求め、電磁機器の性能を試作前に検証する技術です。扱う物理は、静的な磁場を見る静磁場解析、交流や回転で生じる渦電流・損失を見る低周波解析、アンテナやノイズを扱う高周波解析に分かれます。計算には主に有限要素法(FEM)が使われ、複雑な形状でも磁束やトルク、損失を可視化できます。
導入効果は、モーターやトランス、無線機器のように電磁性能が製品価値を左右する開発ほど大きく表れます。試作回数の削減、損失やノイズの早期把握、設計根拠の可視化が主な利点です。一方で、解析人材の育成やライセンス費用、解析精度を実測で確かめる運用といった負担も見込む必要があります。自社が扱う物理が「低周波の磁界か高周波の電磁波か」を整理し、設計者向けの軽量ツールで足りるのか専用ソルバーが要るのかを見極める進め方が現実的です。
自社にどの電磁界解析ソフトが合うかが見えてきたら、次は具体的な製品の比較です。対応する物理や連成範囲、運用イメージによって適した製品が分かれるため、ITトレンドの電磁界解析・磁場解析ソフトカテゴリで自社の条件に合う製品を確認できます。
電磁界解析・磁場解析ソフトのおすすめ製品
COMSOL Multiphysics
COMSOL
電磁・音響・熱・構造を強連成できる汎用マルチフィジクス
✓ 強連成のマルチフィジクスが標準機能
Femtet
ムラタソフトウェア株式会社
8物理現象を年額制で扱える設計者CAE
✓ 8物理現象を一つのライセンスで扱える
JMAG
株式会社JSOL
国内モーター設計の事実上の標準
✓ 国内モーター設計での圧倒的な事例
Ansys Maxwell
Ansys, Inc.
Ansysエコシステム内の低周波電磁界ソルバー
✓ Ansysエコシステム内の連成のスムーズさ
CST Studio Suite
ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes)
高周波電磁界・EMC/EMI解析の定番
✓ 高周波領域での定番
Altair Flux
Altair Engineering
モーター・アクチュエータ向け電磁界解析
✓ モーター設計に強い
電磁界解析・磁場解析ソフト比較表
| 製品名 | ベンダー | 価格モデル | 特徴 | |
|---|---|---|---|---|
| COMSOL Multiphysics | COMSOL | 要見積もり | 電磁・音響・熱・構造を強連成できる汎用マルチフィジクス | 詳細を見る |
| Femtet | ムラタソフトウェア株式会社 | サブスクリプション | 8物理現象を年額制で扱える設計者CAE | 詳細を見る |
| JMAG | 株式会社JSOL | 要見積もり | 国内モーター設計の事実上の標準 | 詳細を見る |
| Ansys Maxwell | Ansys, Inc. | 要見積もり | Ansysエコシステム内の低周波電磁界ソルバー | 詳細を見る |
| CST Studio Suite | ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes) | 要見積もり | 高周波電磁界・EMC/EMI解析の定番 | 詳細を見る |
| Altair Flux | Altair Engineering | 要見積もり | モーター・アクチュエータ向け電磁界解析 | 詳細を見る |
| Simcenter MAGNET | シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア | 要見積もり | Simcenterスイートの電磁界解析 | 詳細を見る |
